>> ノエル兄さんは妹を溺愛したい
とある日の事……。
ノエル : 「なぁ、スービエ、実は、相談があるのだが……」
スービエ : 「!! 何と……まさか、七英雄で唯一まともな顔に見えるから女性ファンが最も多いノエルから、七英雄で最も存在を忘れられがちなこの俺に声をかけてくるとはっ……一体、どういう風の吹き回しだ?」
ノエル : 「どういう風って……相談あるって言っただろ。聞いて欲しいんだ、私の悩み」
スービエ : 「あ、でも誤解はしないでほしいんだ! 確かに俺はインパクトが薄いというか、他の七英雄と比べれば空気くらいの存在の軽さだがでも決して弱いとかそういうのじゃなくっ、むしろ結構強い寄りだし! というか、七英雄は他のがインパクト強すぎるだろ! 特にクジンシーは一番弱い癖に、あの出しゃばりっていったら何だ!? 手紙書いたって、皇帝と文通は反則だろ、常識的に考えて! あぁいう目立ち方があるんだったら、俺だって手紙書いてたさ! あぁ、書いていたとも!」
ノエル : 「いいから、わかったから落ち着けスービエ!」
スービエ : 「……あぁ、すまん。取り乱した。で……何だ、ノエル?」
ノエル : 「いや……実は、ロックブーケの事なんだが……」
スービエ : 「ロックブーケ。あぁ、お前のあの可愛い妹の事な」
ノエル : 「そうだろ! 可愛いだろ私の妹!」
スービエ : 「あ、あぁ……」 (しまった、何か踏んだ!?)
ノエル : 「あの高貴な顔立ち! 大人の色っぽさと、子どものあどけなさを残した表情! 無邪気な性格! いやぁ……兄が言うのもなんだが、本当に可愛いよなロックブーケは、全古代人と比較しても全然可愛いし! というか今世紀最大の美女だ。たとえ、皇帝の時代があと2000年続こうが、今後ロックブーケほど可愛い女は居ないさ! というか、居たとしたら殺すね、真っ先に! ほんと、私が色黒だからロックブーケまで色黒になったらどうしようと心配した時期があったが、何とか色白美人になってくれたというか……ロックブーケは今も可愛いけど子どもの頃も可愛いというか、あぁ見るかい、私が心を込めて編纂した、ロックブーケの成長記!」
スービエ : 「わかったから、落ち着けノエル! お前までダメになったら、七英雄はどうなるんだ!」
ノエル : 「あ、あぁ……スマン」
スービエ : 「全く、気をつけてくれよ! それじゃなくても七英雄は……暴れん坊とか、卑怯とか、嫌われ者とか、性転換とか……ろくなのが居ないと、大好評なんだからな!」
ノエル : 「うむ……そうして冷静になって聞いてみると、我々はどうして集まったんだろうな!」
スービエ : 「あぁ、俺もいとこのワグナスに誘われて来てみたんだが、ぶっちゃけていって後悔している所があるし……」
ノエル : 「というか、今更だが……クジンシーは何時の間に仲間になってたんだ? なんか、気付いたら居たんだが……」
スービエ : 「うーん、ダンダークが 『強くなるんだぜイェーイ!』 と言いながらご機嫌で仲間になった時、こっそり紛れてたんじゃないか?」
ノエル : 「あぁ、あの時は私がワグナスにセクハラされたり、お前がワグナスにセクハラされたりと色々内部でゴタゴタがあったからねぇ」
スービエ : 「悪いな、俺のいとこが尻を触るのが挨拶だと思っている時期があったばっかりに」
ノエル : 「いやぁ、マジでワグナスが鳥の形態になってくれて助かったよ、あいつ、手が翼になって仕方なく尻をもむのを辞めた所があるからな!」
スービエ : 「ほんと、我がいとこながら最悪だよあいつ。おかげで俺、尻が結構良くなっちゃって……」
ノエル : 「えっ!?」
スービエ : 「……海の主の角を見た時、これなら満足出来る!って思ったんだよ。だからあれと合体したんだ!」
ノエル : 「まさかの海の主合体理由に全私が驚愕だ! 驚愕した、そして絶望した!」
スービエ : 「いいじゃねぇーかよ、娘で角があって海の主の娘は最高のパートナーだと思ってる、誰にも迷惑かけてない! それよりお前、何か悩みがあったんじゃないのか?」
ノエル : 「うん……今軽く自分の悩みが飛びそうだったけど。実はね、ロックブーケの事なんだが」
スービエ : 「ロックブーケか……」
ノエル : 「あいつ、あんなに可愛いのにっ……少々、肌が露出しすぎだと、そう思ってな!」
スービエ : 「ん……俺のいとこと比べれば全然着ているじゃないか」
ノエル : 「おまえのいとこは全裸の変態だろうが!」
スービエ : 「おまっ、仮にも七英雄のリーダーに変態とか言うな、例え事実でも!」
ノエル : 「ワグナスは変態だからさておき。ロックブーケは淑女だというのに出過ぎだ、特に胸とか出過ぎだ! けしからん……けしからん。 あ、いや……お兄さんの前だとあの位でいいんだが! 人前に出るには少し胸元が開きすぎでけしからん! けしからんすぎて嫉妬で狂いそうだ! くそう、けしからんのに何故か見てしまう、私のバカ、こんなえっちだとロックブーケに嫌われてしまうだろうが! そう思うのに見てしまう、その視線に気付かれ、ロックブーケに 『もぅ、おにーさまのえっち筋肉!』 と言われてしまう、実に心苦しい! だがスービエ、男ってこういうもんだよな!」
スービエ : 「聞かれたから言うが、俺はむねよりふともも派であり、触手派だ」
ノエル : 「その太股も実にけしからんくらい出ているのだっ! だから……兄として、ロックブーケがいけない皇帝の毒牙にかかる前に、何とか厚着をさせてやりたいんだが」
スービエ : (皇帝的にも、ロックブーケのサイズは明らかに女性というかジャイアントだから無しだと思うんだがな)
ノエル : 「……何とかロックブーケを厚着にする事はできんか?」
スービエ : 「そうだなぁ」
ノエル : 「ちなみに、同じ質問をお前のいとこにしたら、 『とりあえず、ノエル君が着たらいいんじゃないか、ロックブーケ君の衣装。ノエルが着た衣装なら、ブラコンのロックブーケなら確実に着るよ! ほら、ノエル、女装はいいぞ、リリンの生み出した文化の極みだ! ほら、じょーそーう! じょーそーう!』 等と宣ったから、カポエラってきた」
スービエ : 「賢明な判断だな、誰だってそうする。俺だってそうする」
ノエル : 「ダンターグに相談したら、『無理矢理脱がして着せればいいだろ、男は度胸、そして野生!』と宣って……不覚だが、心が揺れた」
スービエ : 「よかったな、思いとどまって。あやうく七英雄からただのシスコン犯罪者になるところだったんだぞ、お前」
ノエル : 「ボクオーンは、『背後から攻撃して眠らせた所を一方的に着せてしまうというのはどうだろうか』と宣っていたが、それも少し心が揺れた」
スービエ : 「ダンターグに次いで犯罪発言二件目かよ、大丈夫か七英雄、犯罪思考高すぎるぞ!?」
ノエル : 「そして、意外にも、卑怯千番クジンシーに相談したら。『手紙で思いは伝えればいいんじゃないのか?』と、かなりまともな返答が出てビックリした」
スービエ : 「あいつ好きだもんな、手紙」
ノエル : 「どうしたらいいかねぇ、私としては失敗したくないんだが……」
スービエ : 「悩んでるが、普通でいいんじゃないか、ノエル?」
ノエル : 「普通か?」
スービエ : 「そうそう、普通にさ、お前の着せたい服を買って……プレゼントだ、着てくれって、それでいいんじゃないのか」
ノエル : 「ふむ」
スービエ : 「ロックブーケは何だかんだ言ってお前の事大好きだからな。お前のプレゼントなら、喜んで着ると思うぞ」
ノエル : 「そうか、そうだよな……ロックブーケは私の事大好きだもんな、それでいいよな! 私の事大好きだもんな!」
スービエ : 「何故二回言う!?」
ノエル : 「大事だからだ! ……よし、早速プレゼント攻撃だ、私が着て欲しい服を選んでくるぞ!」
スービエ : 「あぁ……あ、あのな、ノエル。一つ気になるのだが……いいか?」
ノエル : 「……何だ?」
スービエ : 「今の話を聞くと、この相談……どうやら、俺の所にきたのは最後っぽいんだが、なんでだ?」
ノエル : 「あぁ……すまん、お前という七英雄の存在、忘れていた!」
スービエ : 「しくしくしくしく…………」
まぁ。
スービエは一番七英雄のなかで影が薄い方ので仕方ないよな。
という事で。
おまけのノエル兄さん : その後 >
ノエル : 「よし、ロックブーケに着せる衣装を選ぼう、おい道具屋!」
道具屋 : 「あいよ!」
ノエル : 「ロックブーケに着せたいから、そのあぶない水着とやらを一つ!」
スービエ : 「いやいやいや、もっと露出があがってるだろそれは!」
スービエは突っ込まれるのが好きですが、体質はツッコミです。
「ノエルお兄さまは妹に浴衣を着せたい」
夏真っ盛りのある日。
ロックブーケ : 「暑いです、暑いです、ノエル兄さま……」
ノエル : 「何と、愛しいロックブーケ、暑いか、そうか、それなら今すぐ、氷海の氷をとってきてやろう! ついでにそこにすんでいるスービエの血ももってきてやるぞ!」
スービエ : 「そうか、確かに氷海の氷りなら冷たい……て、お前ついでに何物騒な事言っちゃってるんだよ、俺殺す部分は必要ないだろ!?」
ロックブーケ : 「いやです! 氷海の氷は、スービエ臭いから嫌いです! イカ臭い男、ロックブーケ大嫌いです!」
スービエ : 「しかも何この兄妹、どこまで俺に辛辣なの。イカ臭いとか、それ卑猥な意味に聞こえるから勘弁、勘弁だよ!」
ロックブーケ : 「でも、スービエを血祭りにするという部分は面白いと思うので、ノエル兄さま、おねがいします!」
ノエル : 「ははは、ロックブーケは可愛いなぁ! 仕方ない、それじゃ、イカくさい変態触手男を、ノエル兄さんがヌッ殺してきてあげよう、ははは!」
スービエ : 「いやそれ笑って言う事じゃないから、ちょっと待て、話し合おう! イカにだっていい所があるんだ、イカにだって……あ!」
『スービエさんが調理されています、暫くお待ち下さい』
ノエル : 「ふぅ……今日もいいカポエラが決まった。どうだ、ロックブーケ。ノエル兄さんは格好いいだろ!?」
ロックブーケ : 「はいっ、兄さま格好いいです! わんだふる格好いいです! 今日もロックブーケは、ノエル兄様にテンプテーションですぅ!」
ノエル : 「ははは、兄さんも何時でもロックブーケにテンプテーションだよ、ははは!」
ボクオーン : (……また馬鹿兄妹が、無意味にスービエを虐めているよ……でもまぁ、近づかないでおこうっと。ろくな事にならないし)
ノエル : 「……しかし、暑いのは変わりないな」
ロックブーケ : 「そうですねー、むしろ、スービエ血祭りにして、ますます暑苦しくなった気がします!」
ボクオーン : (スービエ、無駄死にだ……)
ノエル : 「何か納涼的なものがあればいいのだが……おい、ボクオーン!」
ボクオーン : (しまった、視界に入って……巻き込まれたッ!) 「あ、あぁ……えーっと。なーに、ノエル兄ちゃんにロックブーケねーちゃん。このボクに何か用?」
ノエル : 「いや、お前は七英雄でも智者として定評があるだろ! 何か、夏を涼しく過ごす方法を知らないか、と思ってな!」
ボクオーン : (インテリといえば、お前の方がそうだろうが、ボクはただの狡っ辛い商人だよ……) 「んー、そうだなぁ……基本的にボクは、麻薬で金を稼ぐ事にしか頭を使いたくない部類の七英雄だけど」
ロックブーケ : 「ボクオーンさん、最低ですぅ……ノエル兄さん、犯罪者は滅するべきです、成敗ですぅ!」
ノエル : 「わかった、滅しよう! さぁ、ボクオーン、今日は体術で格好良く成敗されたいか、それとも、剣術で格好良く成敗されたいか、どっちだっ!?」
ボクオーン : 「ど、ど、ど、どっちも願い下げだよ! あ、あー……そ、そういえば聞いたコトがあるよ、ノエル兄ちゃん!」
ノエル : 「よし、今日は特別にソバットをお見舞いしてやろう、脳天かちわり脳髄飛び散らせてやる!」
ロックブーケ : 「わぁ、兄さま、ロックブーケ大腸も見たいです!」
ボクオーン : 「少しは人の話を聞いてよ! だから、納涼でしょっ、納涼! ……ヤウダの衣装で、夏を涼しく過ごす為に最良の衣装があるんだって、ボク聞いたよ! 何でも、浴衣って名前らしい!」
ノエル : 「ははは、大腸だけでいいなんて、ロックブーケは遠慮がちな乙女だな! 安心しろ、小腸も引きずり出してやる!」
ボクオーン : 「ホント、仲間の話聞かないな……その衣装、女性が似合う衣装だそうだよ! ロックブーケのねーちゃんなら、似合うんじゃないかなぁ!?」
ノエル : 「何ッ……!」
ボクオーン : (ノエルの攻撃モーションが止まった、いまのうちに、逃げるか……)
ノエル : 「ロックブーケの似合う衣装……だとッ! レオタードやすくみずやブルマやアンミラやメイド服やテニスウェアやバニーガールやバドガールやナースやスチュワーデスやその他もろもろの他にまだ、まだ見ぬロックブーケが似合う衣装があるというのかっ!」
ロックブーケ : 「きゃー、兄さま恥ずかしいです、そんな格好、兄さまの前以外ではしないですぅ!」
ボクオーン : (……何処で手に入れてるんだその衣装?)
ノエル : 「それは興味深い、早速ヤウダに向かいその浴衣とやらを手にいれてくるか!」
ボクオーン : (興味がそれたか……よし、何とか命は助かったっぽいな、さっさと逃げて、草原に軍艦でもはしらせるか。ついでに麻薬で一儲けだ)
ノエル : 「ついでにボクオーンも殴っておくか!」
ボクオーン : 「げはっ、な、な、何でっ……!?」
ノエル : 「ロックブーケに格好いい所をみせるためにだ! さぁ新大久保! 私の華麗なるソバットで氏ね!」
『ボクオーンがサンドバッグにされてます、暫くお待ちください』
ノエル : 「さて、ヤウダに行く用事が出来たが……」
ロックブーケ : 「ロックブーケ、あそこ行くの嫌です……何か、変なおじさんが居る……」
ノエル : 「……私も、ワグナスとは出来れば会いたくないな、あいつは油断すると人の尻を触ろうとする。さわれないと思ってたら、舐めようとする。全くもって不愉快な男だ」
ダンターグ : (ま、残念ながらその不愉快な男が七英雄のリーダーなんだよな)
ノエル : 「出来ればヤウダに行く前に、ワグナスをおびき寄せて……そのスキに浴衣を手に入れたい所だな」
ロックブーケ : 「だったら、いい手段がありますよ、ノエル兄さま!」
ノエル : 「ほぅ、何だ。ロックブーケがやる事なら、きっと我々が驚く程に神がかった策に違いない、よし、やってみろ!」
ロックブーケ : 「わっかりました、せぇーのっ……ワグナスさまー、ここで、ダンターグが物欲しそうな顔ででおケツを洗ってますよ、ワグナス様に掘っていただきたいんですってぇ!」
ダンターグ : 「ちょっ、なっ、何言ってんだこの娘はっ!」
ワグナス : (ばっさ、ばっさ、ばっさ……) 「ははは、お前たちの七英雄がリーダー、ワグナスただいま参上! さぁ、我が股間のマグナムとパイルダーONしたい御仁は、どなたかな!?」
ノエル&ロックブーケ : 「こいつです」 (ダンターグを指さしながら)
ダンターグ : 「ふざけんなっ、お前らっ……違うぞ、ワグナス。俺にそんな趣味はない! というか、元々お前は俺が好みじゃないって言ってたよなぁ!」
ワグナス : 「……そーなんだけど、なぁ。何というか、俺、最近、こんな身体だろ。男だか女だかわかんなくなってきて、好みの境界線(ボーダー)も曖昧になってきて……ま、ぶっちゃけ、穴があったら何でもいい」
ダンターグ : 「ぶっちゃけ、フリーダムすぎだろ!」
ワグナス : 「という訳で、レッツ・パイルダーON! キミの空白に、ズッギュゥウン、しちゃうゾ!」
ダンターグ : 「しちゃうぞ! じゃねぇ、ふざけんなっ……あぁ、だが体術が基本の俺とワグナスとじゃ、あんまりに分が悪い……ノエル、ロックブーケ、力をかしてくれ! お前らも、この変態には愛想がつきてるんだろっ! 俺らでかかれば……」
ロックブーケ : 「今のうちに、ヤウダにれっつごーです、ノエル兄さま!」
ノエル : 「あぁ……ワグナスはアレで七英雄のリーダー、ねちっこい攻撃でもの凄くしぶといから、相手にしたくないしな!」
ダンターク : 「ちょ、お前ら……待てぇぇええぇぇええ!!!」
『ダンタークの貞操に思いをはせながら、暫くお待ち下さい』
ノエル : 「と、言う訳で手に入れたぞ浴衣だ、ロックブーケにも似合うピンク! ピンクだぞ!」
ロックブーケ : 「はい、素敵な脳髄色です、にいさま!」
ノエル : 「早速着て、外に……はっ!」
ロックブーケ : 「どうしました、にいさま?」
ノエル : (よく見ればこの浴衣という衣装……薄手の布だけではないか! こんな衣装を着てしまったら、ロックブーケの乳が、尻が、ふとももが、白日の下に晒されてしまう! 普段、この俺にしかみせてない、ちちしりふとももが! けしからん、俺が見るのは問題無い。むしろ歓迎だが、他人の目に触れるのはけしからん、実にけしからんぞ!)
ロックブーケ : 「にいさまー?」
ノエル : 「ロックブーケ……この浴衣はな、ロックブーケが着ると、素敵すぎてしまう。きっと素敵すぎて、太陽が隠れてしまうだろう!」
ロックブーケ : 「にいさま、そんな……にいさまも素敵です、ロックブーケが太陽なら、にいさまはその回りを小賢しく回るウザイ惑星ですわ!」
ノエル : 「仮に太陽が隠れても、俺にはロックブーケ。お前という太陽が傍に居るから問題はない。だが、帝国の人間たちは、きっと困るのであろうな……」
ロックブーケ : 「あんな奴ら適当に困らせておけばいいですぅ、ノエルにいさま!」
ノエル : 「という訳で、太陽が隠れてしまう訳にはいかない。この衣装、ロックブーケは太陽にかくれ……俺の前だけで着ろ、いいな!」
ロックブーケ : 「えー、せっかく納涼なのに、ロックブーケしょんぼりですぅ!」
ノエル : 「大丈夫だ、ロックブーケ、お前が着ない代わりに……俺が着よう!!!」
ロックブーケ : 「ノエル兄さま!?」
ノエル : 「俺が着ている所を見て……涼んでくれ、ロックブーケ」
ロックブーケ : 「にいさま……素敵です!」
『ノエル兄さんが浴衣に着替えてます、暫くお待ちください』
ノエル : 「という訳で浴衣ノエル兄さん登場、どうだロックブーケ!」
ロックブーケ : 「うわぁ、にいさまぱつぱつ! にいさまつんつるてん! にいさまピンク似合わない! 断然気持ち悪いですぅ!」
ノエル : 「ははは、誉めるなロックブーケ!」
ロックブーケ : 「けなしてますぅ、最低です、ノエルにいさま! でも……そんな、ノエル兄さまも、す・き! 大好きです、ロックブーケはノエル兄様に常時、テンプテーションですぅ!」
ノエル : 「ははは、俺も常にロックブーケにテンプテーションさ、ははは!」
コトン。
ノエル : 「何だ、郵便か?」
ロックブーケ : 「……そうみたいです。あ、クジンシーからですよ!」
ノエル : 「あいつ、相変わらず手紙マメだな……どれどれ」
『色黒マッチョのお前がピンクとかきもい通り越して犯罪だよ。 クジンシーより』
ノエル : 「………………行くぞ、ロックブーケ、クジンシー狩りだ!」
ロックブーケ : 「はい、むこう1000年は復活出来ないようにしてやるですぅ!」
その後。
ピンクの浴衣をきたノエル兄さんがクジンシーを探す姿が暫く目撃されたという話です。
めでたしめでたし。
「ノエル兄さんは岩をも穿つ愛情を示したい」
ロックブーケ : 「プリティ、ウイッチー、ロックブーケっちー! こんにちは、ロックブーケでぇす! 今日もロックブーケがプリティな魔法をかけてかけてかけまくって、皇帝と愉快な仲間たちを テンプテーション しまくっちゃいますよー!」
ノエル : 「ロックブーケ……あぁ、ロックブーケ! ロックブーケはいつも可憐だ……妹でさえ……実の妹でさえなかったら……」
スービエ : (あいかわらずあぶねーシスコンだな……)
ノエル : 「というか、実の妹でも何の問題がある……何の問題があるっていうんだ……なぁ……」
スービエ : (ってか、それはあぶねー通り越してヤヴェー!)
ノエル : 「あぁ、それにしてもロックブーケは本当に可憐だ! 可憐かつセクシーでだが品がある! 故に私の思いも高ぶるってものだ! その思いの高ぶりたるやッ……まさにヒヒイロカネも穿つ程の硬度を保つ事も可能にしている、可能にしているぞ!」
スービエ : 「ヒヒイロカネ?」
ボクオーン : 「伝説の金属だよ、ダイヤより硬くて錆びないっていう……」
ノエル : 「穿つ事が出来るにきまっている! さぁ、私の思いがここらへんに、ストレッチパワーとしてたまってきたぞぉ!」
スービエ : 「いやなストレッチマン発言をするな! しかし、ヒヒイロカネか……」
ダンターグ : 「……マジで出来ンのか?」
ノエル&スービエ : 「は?」
ダンターグ : 「いや、マジで出来るのかそれ、って思ってヨ……俺、ちょうどもってンだ、ヒヒイロカネ」
スービエ : 「な、何でそんなモンを!」
ダンターグ : 「自分、最強目指してるもんで。まぁ、あらゆる金属を素手で穿つ事ができりゃ、最強かなぁって考えてたからヨ……まぁ、それでもってた訳だけど、どうよ、ノエル。これ、ちょっと試してみねぇ?」
ノエル : 「え!? あ、いや、ダンターグ。それは言葉のアヤって奴でだな……」
ダンターグ : 「嘘だったのか?」
ノエル : 「あ、その。嘘というか、比喩というか……」
ダンターグ : 「ノエルの、ロックブーケに対する思いはそんなもんだったのかよ?」
ノエル : 「う……」
ロックブーケ : 「きゃぁ、本当ですかノエル兄さま! そんな、ロックブーケの思いが兄さまの股間の無双三段させて、ヒヒイロカネをやっつけるつもりなんて、ノ エル兄さま……やっぱりロックブーケのノエル兄さまは素敵ですぅ。ロックブーケ、ノエル兄さまにいつもテンプテーションですよぉ!」
ノエル : 「!!!」
ロックブーケ : 「そんな素敵な兄さまなら……ロックブーケ、むっちゃくちゃにされても、イ・イ。かも。ですわー! きゃー! いってやったいってやった!」
ダンターグ : 「だ、そうだけど。ノエ兄ぃ?」
ノエル : 「アバロン無双と呼ばれた私のビッグスピアに、ストレッチパワーがぐんぐんたまってきたぞぉおおおおお!」
スービエ : 「ちょ、ノエル! おちつけ! それはむしろたまってはいけない暗黒物質(ダークマター)!」
ノエル : 「スービエ。男には、やらなければいけない瞬間(とき)がある……それが、今さ! 明日って今さ! 行くぜっ……我が生き様を、その目に刻めぇぇええええぇ!」
スービエ : 「ノエルー!」
くき。
ボクオーン : 「……非道い事になってるっ……どうしてこんなになるまでほっといたんだよ! 何で誰も止めなかったんだ!?」
スービエ : 「スマン……俺には、とても止められなかった……止められなかったンだ……」
ワグナス : 「変態の私でも、理解に苦しむ原因だよ、同志ノエル?」
そんな訳であやうく、ワグナスと同じように性別変換しそうになったノエルだった訳ですが。
七英雄は自動回復があるので、何となく大丈夫でしたとさ。
めでたしめでたし。
いつもこんな七英雄ですいません。
とはとくに思わないのが、俺のいいところ。
「私の妹だからこれだけ可愛いのも納得だ! byノエル兄さん」
ロックブーケ : 「ピーリカピリララ ポポリナペーペルト! で〜すわ。 ロックブーケは今日も春風のような素敵な笑顔で男どもを魅了し、骨の髄までしゃぶりつくしてさしあげまーす、ですわ!」
ノエル : 「あぁ……ロックブーケ可愛いよロックブーケ、いつ見ても可憐でプリティで素敵で愛おしく、月さえも星さえもロックブーケの前だと輝きが足り
ないと恥ずかしがって隠れてしまう程に素敵だよ……正直、妹じゃなかったらとっくに……いや、妹であっても何がいけないっていうんだ。そう、何 が……」
スービエ : (相変わらずあぶねー!)
ノエル : 「可愛くて愛らしいロックブーケが見れるのはロマサガ2だけ! バーチャルコンソールでも配信しています! はぁはぁ、可愛いよロックブーケ……はぁはぁ」
スービエ : 「いや、ホント……ノエルは、ロックブーケが好きだよなぁ」
ノエル : 「ん、どうしたスービエ。私が私の脳内検索をかけて考えた、ロックブーケを貫きたい格好ベスト3のランキングを聞きたいのか?」
スービエ : 「いや、大いに結構だ。 そうじゃなくて……お前のロックブーケ好きは病的だな、と。そう言ってるのだよ」
ノエル : 「あぁ、ロックブーケの事は大切な妹である事を超越して最早、一線を越えるのをギリギリ保っているという状態で好きだな!」f
スービエ : 「そうか、もうお前お金あげるから七英雄辞めてくんねぇかなぁ……すでにお前の発言はジャソプでは存在禁止レベル。横島君だっていい加減美神さんにブッ飛ばされるレベルだぜ……」
ノエル : 「妹が好きで何が悪い!」
スービエ : 「妹好きなら仲睦まじいレベルだが、貴様はすでに組んずほぐれつレベルなのがいかんのだと言ってるのだッ! ……しかしそこの存在が犯罪の七英雄。お前がいかにロックブーケが好きだという事はもうわかった、が……」
ノエル : 「妹だから好きなんじゃない! ロックブーケだから好きなんだ!」
スービエ : 「逆に聞くと、お前はどうすればロックブーケが嫌いになれる?」
ノエル : 「ん、というと……?」
スービエ : 「あるだろ、煙草吸うのは駄目。とか、酒飲むのはちょっと……とか、そういう、好みで譲れない部分はさ……」
ノエル : 「酒か……」
酒で乱れたロックブーケさん>
ロックブーケ : 「あはぁ……ノエル兄さま。ロックブーケ、酔っぱらっちゃいましたぁ。ほら、お顔も真っ赤でぇ……胸もぉ、赤くなってるみたいでぇ……見ますか、ノエルにいさま?」
煙草でやさくれるロックブーケさん>
ロックブーケ : 「ちょっと、煙草を吸っていいかしら、ノエル兄さま……火を、かして下さいますの? ふふ……ごめんなさい、ノエル兄さま。わた
し、悪い女になって、煙草なんて……変わったでしょ。でも、ノエル兄様への思いは変わってませんのよ。あの頃から、ずっと……」
※どちらも、ノエル兄さんの妄想世界のロックブーケさんです。
ノエル : 「いや、私はお酒や煙草くらいでは揺るがないな! むしろ……それはそれでっ、いい……! いいよロックブーケいいよ、兄さんはいつもロックブーケにテンプテーションだ!」
スービエ : (何故かテンションがあがった……何故だ?) 「あ、そうか……だとしたら、ノエル。お前はさ……ロックブーケが他に男が居たとしても、大丈夫なのか?」
ノエル : 「当然だろう、その他の男を一刀両断にするから、大丈夫に決まっている!」
スービエ : 「それは大丈夫じゃないの同義語だな……それじゃ、さ……もし、ロックブーケがお前に秘密をもっていたとしても、それは許せるのか?」
ノエル : 「秘密?」
スービエ : 「秘密だ、そう……例えば、実は、お前と血の繋がった兄妹じゃない、とか」
ノエル : 「そんなの問題ないに決まっているだろう! むしろ障害がなくなって嬉しいくらいだ!」
スービエ : 「ですよねー……ンじゃ、もしも。もしも、だ……ロックブーケが実は男……お前の弟、だとしたら、どうする?」
ノエル : 「!! お、男だ、と!?」
スービエ : 「あぁ。今をときめく女装っ男(こ)だとしたら……そして、ついていたとしたら、どうする……?」
ノエル : 「…………………………ロックブーケなら。私はそれでも、ロックブーケなら! あぁ、ロックブーケなら大丈夫だ! ロックブーケなら……愛せる! ロックブーケの為なら死ねる!」
スービエ : 「そうか。それなら……もし、ある日突然、ロックブーケの身体がメタモルフォーゼをおこして、ワグナスの身体に変わったとしたら……どうする?」
ノエル : 「あぁ、それは無理」
スービエ : 「やっぱりそこは無理か!」
ノエル : 「お前やボクオーン、ダンターグやクジンシーはまだ許せる。だが、ワグナスだけは駄目だ……」
スービエ : 「お前本当に、リーダーに対して好感度が低い! 好感度が低いなッ!」
ノエル : 「逆に聞くが、オマエはワグナスで許せるのか?」
スービエ : 「許せません」
ノエル : 「ははは、こやつめははは!」
スービエ : 「ははは!」
そんなノエル兄さんも、ロックブーケさんがワグナスのコスプレをするのは全然OK。
むしろ推奨なのだそうです。
※全裸で翼だから。
ワグナス : 「嫌われているのではない! 後ろ向きに好感度が高いのだ!」