昆虫の消化器のpH
昆虫のほとんどが消化器官内では強アルカリ性である。
だが、もっとも増殖しやすい微生物は驚くことに乳酸菌である。
ストレスを感じると強アルカリが弱アルカリになりさまざまな抵抗力を失う。
2004.01.30
昆虫の呼吸システム
節足動物は気門から空気を取り入れ、毛細血管のような空気の通り道で体の隅々まで直接空気を送る。
血液で循環させるのではない。
そのため、血液にはヘモグロビンが必要でない。
2004.01.30
共生菌との関係
他サイトにおいて共生菌との関係が述べられている。
たんぱく質の主な窒素源として共生菌が関与しているであろうと。
共生菌が窒素源を産するものか、共生菌そのものが窒素源となるのか、あるいはその両方に関与するかとある。
もちろん、共生菌は重要である。
結局、いかにアミノ酸を効率よく体内に取り込ませ、活用させるかが問題であろうと思われる。
ここで、存在するたんぱく質には、アミノ酸とそうでないもの、また、アミノ酸も直接吸収してそのまま活用できるものとそうでないものがあることを知ってもらいたい。
いくら、高濃度のたんぱく質を与えたところで、活用できるものはそのうちのいくらかなのである。
たとえば、大豆。
たんぱく質の値が非常に高い。
しかし、この大豆のたんぱく質は何かしらの酵素反応をさせないと吸収されないばかりでなく、
まったく活用できないたんぱく質も含まれている。
たんぱく質の比率は、大豆のときよりも落ちている加工された納豆がなぜいいといわれるのか?
それは、納豆菌によって吸収のよいアミノ酸の形に大豆のたんぱく質が加工されたから(もちろんその他生成物で非常に有用なものもあることも理由の一つ)である。
考えるに、直接吸収できるアミノ酸は限られているが、そのまま利用されるのでこれほど効率よいものはない。
これら、即戦力のアミノ酸をどのような形で供給できるかが今後の問題となるに違いない。
餌の状態
種によって生体が活用できるものが変わってくる。
かぶと系は、ある程度腐朽の進んだ状態を好むということは、セルロースが分解されグルコースの鎖が短くなる、もしくはたんぱく質の分解が進み、アミノ酸が分解された生成物に対しての消化酵素を分泌し消化に使うものと思われる。
つまり、体内に取り入れられるたんぱく質は、かぶとの場合、摂取する生体中(樹木や死骸、排泄物等)のたんぱく質(に限らず、糖質や脂質等)をそのまま消化・吸収するよりも、こなれた(分子量の小さくなった)たんぱく質(等)のほうが消化・吸収がよりしやすい(消化・吸収がしやすい物質が多くなる)とも考えられる。
よって、発酵はしっかり行なう。
ただ、実際に幼虫のいるところは、腐葉土の中が多い。
しかも、そこまで深いところではなく表面の葉っぱを手で掻き分けたらすぐに出てくるように、真っ黒に土化した状態のところにはいない。
ぬくぬくと葉っぱのお布団に囲まれて寝ているのである。
おそらく、発酵を何度も行なわせる、数次発酵状態は好ましくないと思われる。
消化系は進化が進んでいるものと思われるので、いろんなものが栄養の対象になるはずである。
がた系は、菌糸によってそこそこ腐朽された状態の木に見つかることから、比較的発酵の進んでいない状態を好むと推測される。
ということは、がた系は腐朽の良く進んだ場合のセルロースが分解されすぎた、もしくはたんぱく質が分解された後の生成物よりも、より新鮮なものしか消化できない消化酵素しかもたないことが考えられる。
これは、かぶ系とは逆に摂取する生体中(等)に存在するたんぱく質(等)が分子量の大きな(生体中にしか存在しない)ものしか消化・吸収できる酵素しかもっていないか、直接吸収できるアミノ酸類を欲しているかなどが考えられる。
つまり、発酵によっていろんな段階の生成物をつくり、消化の良いものを選んでもらうくらいしかがた系への発酵の利用はない。
つまり、今の段階では菌糸瓶飼育がより進んだ飼育法であることは確かである。
菌糸には、遊離アミノ酸が多く存在し、それらは直接吸収できるアミノ酸であるものが多い。
がた系は、消化につながる栄養かどうか選択が難しいと思う。
いっそのこと、直接吸収される種類のアミノ酸の大量投入が好ましいのでは?(代表例:味の素マット)
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