根管治療について   
Copyrights(c) 2001 歯内歯周専門室宮下歯科 宮下 裕志 All rights reserved.


根管治療には 歯の神経が生きている場合、すでに死んでしまっている場合、そして感染している場合 があります。
一般の開業医ではこれらを同じように治療していると思いますが、これはあやまりです。
なぜならば、その3つの状態では治療後の成功率が異なるからです。
特に神経が生きている場合は、ラバーダムと呼ばれるゴムのマスクのようなものを利用して、
何が何でもお口の中にいるばい菌が歯の中に入らないようにする努力をすれば、
その後、問題がまた発生する可能性はほとんどありません。
ところが、神経を取ったところで、だ液から感染してしまえば、数年後に問題が発生するわけです。
そんな歯にどんなに高価な冠をかぶせてもまた治療が必要になるわけですから、意味がありません。
ゴムのマスクをして根管治療を行う理由は、その歯科医院がどのような診療姿勢であるかを示す
1つの指標だと思ってよいでしょう。
どんなにやさしく治療してくれる先生でも、ゴムのマスクをしないで治療しているならば。
それはあなたの歯のことを本当に考えて治療しているといえるでしょうか。
感染している場合は成功率が低くなります。でも、その感染をしっかりと取るためにも
ゴムのマスクは必要不可欠です。

参考文献
Moller et al. (1981)


▲Topicへ戻る
▲目次へ戻る


根管治療方法の選択について   
Copyrights(c) 2001 歯内歯周専門室宮下歯科 宮下 裕志 All rights reserved.


根管治療には 通常法と 外科的根管治療法 があります。
ともに利点、欠点があります。
通常法では、
被せてある冠をはずしたり、土台をはずしたり、数回治療回数がかかります。
そして根管治療が終了したら、また土台を作ったり、冠を被せたりする必要があります。
ただし土台が入っていない冠の場合では、冠をはずさずに根管治療できる場合があります。
その場合は、冠をまたかぶせる必要がありませんので、治療費が安くなります。
外科的根管治療では、
問題のある根の先の部分を切除し、歯の先の部分から根管治療を行います。
この治療法は非常に難しく、時間がかかりますので
一般の開業医では歯の根の先を切るくらいはやっても、正確な外科的治療法は行っていません。
外科的な治療では、原因を除去できるかどうかが最大のポイントになりますので、
治療としては難易度の高いものになりますが、冠をはずしたり、土台をはずしたりする必要が
ありませんので、全体の治療費は安くなります。
特に土台が深く入っているような歯牙の場合では、土台をはずすことが困難な場合があり
外科的なアプローチが選択される場合もありますが、成功率が若干異なりますので、
患者さんとよく話しをして、どちらを選択するべきか決定すべきだと思います。

参考文献
Reit & Hirsch (1986)
Kvist et al. (1999)


▲Topicへ戻る
▲目次へ戻る


根管治療の成功率について   
Copyrights(c) 2001 歯内歯周専門室宮下歯科 宮下 裕志 All rights reserved.


根管治療の成功率は理想的に治療を行えばかなり高いものです。
しかしながら、多くの場合、理想的に行えていません。
根管治療は非常に手間がかかる割に治療の報酬があまりにすくないため、通常手抜きになってしまっています。
根管内の薬を交換する作業も、やはり無菌的におこなわねば意味がありませんので、それだけでも時間がかかるのに
前歯部では、保険治療だと11点、すなわち110円です。この3割が患者さんの負担ですので、35円で治療しなければなりません。
こんなことで良い治療ができると思いますか?
私達の診療室では治療にかける時間は大臼歯では根管治療のみで6時間くらい(1回1時間30分x4)かかります。
欧米でも同様です。日本は「みえない部分はどうでもよい」「わからなければどうでもよい」体質なのです。
さてゴムのマスクを使用し無菌治療ができれば、神経を取る治療の場合、成功率は90%以上(Sjogren et al. 1990)です。
ゴムのマスクを使用しない場合は50%以下です(Jokinen et al. 1978)。
どちらを選択しますか?

参考文献
Sjogren et al. (1990)
Jokinen et al. (1978)



矯正治療中の歯の根管治療
その歯にどうやってラバーダムをかけるか


▲Topicへ戻る
▲目次へ戻る


Copyrights(c) 2001 Hiroshi Miyashita DDS. All rights reserved.