The value of a baseline caries risk assessment model in the primary
dentition for the prediction of caries incidence in the permanent dentition.
Vanobbergen J, Martens L, Lesaffre E, Bogaerts K, Declerck D.
Caries Res 2001 Nov-Dec;35(6):442-50

Depaertment of Paediatric and Preventive Dentistry, Dental School,
University Hospital,
Ghent University, Ghent, Belgium

翻訳 宮下裕志(JDPIC研究会)

要約:

う蝕予知のための信頼できるスクリーニング法を確立するために、また
優れたリスク因子を確認するためにこの研究では、7歳時に評価された一断面での
う蝕リスクモデルが、将来10歳時の第一大臼歯におけるう蝕発生を予知するために
使用できるかどうかを1989年生まれの3303人の子供を用いて試験された。
リスクを評価するため、予知変数としては、7歳時のベースライン時のデータである
口腔状況、口腔衛生レベル、口腔衛生行動観念および社会統計学的因子が用いられ
た。
追跡期間中に集められた第一大臼歯のデータに基づき、
異なるアプローチを用いて真のリスクが評価された。
3年の観察期間での累積発生率は31.6%で、低リスクと考えられている群では22.4
%、
高リスクと考えられている群では43.2%の幅があった。
総う蝕発症数をアウトカムとして用いてステップワイズ法重線形回帰分析を行ない、
萌出時期を用い現在のリスクとして調整した。
ベースライン時のdmfsと咬合面、頬側面での歯垢指標は、第一大臼歯におけるう蝕増
加に
関してのオッズ比がそれぞれ1.07、1.43、そして1.35というように非常に有意であっ
た。
1日1回未満の歯磨きと砂糖入りの飲み物を毎日食間に飲むことはリスク因子であると
確認できた(それぞれ OR は 2.43 と 1.25)。
線形回帰分析によれば、感度59-66%で特異度65.7-72.8%となり、
リスクマーカーが重要な予知力を持つとは示さなかった。
集団レベルでの、どの社会統計学的変数あるいは行動変数もう蝕に感受性の高い個人

特定できるほどの十分な予知力は示さなかった。
ベースライン時の dmfs値のパワーさえも中等度と考えられるべきだろう。

キーワード
う蝕リスク

 

▲On going topics へ戻る
▲目次へ戻る


Copyrights(c) 2001 Hiroshi Miyashita DDS. All rights reserved.