PMF2011〜その3
Cプログラムとピクニック・コンサート


2011年7月30日 朝 Massa-'s home

今日は遅くなるからね〜、晩御飯いらない。
明日は、芸森!よろしく〜!


2011年7月30日 18:10 札幌市中島公園内

仕事は早上がり。途中寄り道しながらも予想より早く現着。
早めの晩御飯はセブン・イレブンのおにぎりをなぜか冷たい缶コーヒーでいただく。
そんな変なおじさんは目立つのか、ブラックモアさんが声をかけてきた。
いつもよりちょっと長めにくつろいで歓談・・・。


2011年7月30日 19:00〜 PMFO Cプロ 〜ルイジのマーラー「巨人」〜

Bプログラムでついにエンジンがかかった今年のPMFO。
期待のCプログラムは、前半歌曲、後半「巨人」のオール・マーラー。
ハンプソンへの期待も大だから「巨人」だけのタイトルはおかしいのではないか?

座ったのはステージほぼ真横。
指揮者と独唱者のコンタクトを見るには絶好のポジション。

ハンプソン登場、台の上のルイジと変わらない上背の「巨人」である。
当初の予定と曲順が入れ替わり、最初に「リュッケルトの詩による歌曲」。
真横から聴く声のボリュームは意外と間近に聴けるPブロックで聴く第9とかわらない。
立ち上がりはちょっとひっかかるような感じがあったし、声の質としてやや明るい風であるが、
実にニュアンスの豊かな歌唱ですばらしいこと!
前奏や間奏でふと見せる顔の表情の変化も豊かである。
さすが超一流なんて言ったら馬鹿にするなと怒られるか。
オケの方は管楽器のソロなどおっかなびっくり風な様子があって、アンサンブル的に難しそうだった。
とはいえ2曲とも終盤に向けてハンプソンの歌にリードされるような盛り上がりを聴かせた。
曲順の入替だが、歌詞の内容からすると当初の順番が正解なのだろうが、
音楽的には、未熟な若者のオケの伴奏ではこれがよかったのかもしれない。
2曲とも音楽が余韻がすっかりと消え、ルイジの腕が下がりきるまで拍手がなかった。
なんとも素晴らしい瞬間であった。

後半「巨人」は例によってのルイジ調のあおるような熱演。
しかし第1楽章序奏のような音楽で指揮者の確固たる意思がオケに伝わっていない様子を感じた。
これは自分には今年のPMFOの弱点に思われるのだが・・・。
なぜか音楽が萎縮して、音がかすれたり、テンポが揺れたりと安心して音楽を味わえない恨みがつきまとう。
それをカバーするのに大熱狂を作り上げる訳ではないだろうが、
このギャップが面白くもあり、最大の疑問でもある。
この日もファカルティ達が随所でいい音を聴かせてくれた。
自分の位置からはティンパニのティモシー・ジェニス(ボストン響)のプレイが見た目も出る響きも素晴らしかった。
N響に一時客演していたゾンダーマンの音にシャープさを加えた感じといえば近いだろうか。
ベルアップは高々とカッコよく、しかしフィナーレでの「ホルン総立ち」は見られなかった。
それほど羽目をはずすようなフィナーレではなくきっちりと締めくくった感じではあるが、
気がつけばAプロと同じような後味の音楽。 
28歳より熟成度は感じるのだけれど、これで良かったのかなという気持ちは解消できなかったが、
熱演に大喝采の聴衆でPMF@Kitaraを締めくくったのは結構。
ハンプソンのギャラが高かったのか?映像収録はなかった様子。

終演21:20


2011年7月31日 10:00 Massa-'s Home

「お〜い!時間間違った、出かけるぞ!!」
「ん?わかった・・・」
・・・って朝シャンかい。急いでくれよ。
昨夜の天気予報とはちょっと違う青空。
朝シャンしても芸森でたっぷり汗をかきそうだ。


2011年7月31日 12:30 札幌芸術の森 野外ステージ前

やっぱり出遅れたね。それでも50番くらいかな。
やばいねこの天気。暑すぎるかも・・・。
遅れた分木陰の中に座って待てるのがありがたいね。
おそらく札響のリハーサル中、しかしボリュームが弱くよく聴こえない。
タージ・マハールの元気な呼び声ばかり聴こえるのだった。


2011年7月31日 11:00 札幌芸術の森 野外ステージ

アカデミー生がファンファーレを奏でて歓迎する中を入場。
席は予定よりちょっと左よりだが、最前列で見通しはOK。

気がつくとチケットの半券が見当たらない。
混雑する前にと、息子にお金を預けて買い出しを頼む。
買ってきたのはお好み焼きとたこ焼き!
お腹は膨れるが肉っ気がないし寂しくないかこれ・・・。

チケットの半券は見つからず、もう一枚手配してあったチケットを取り出して買い物へ出る。
最初の一杯だけはアルコール入りのビールにするお約束。
もちろん「サッポロ・クラシック」!

それにしても暑い!手にしたビールはもちろん、クーラーバッグに用意した飲み物も早くなくなりそうだ。


2011年7月31日 11:30 札幌芸術の森 野外ステージ

開場30分、突如もはやおなじみとなったMC氏とトロンボーンのアカデミー達が登場。
プログラムに先立ち、先の震災の犠牲者に捧げる演奏を行うとのこと。

「ア・ソング・フォー・ジャパン」のほか全4曲。
パレストリーナの「キリエ」、ラヴェルの「亡き王女へのパヴァーヌ」、
ミュージカルかジャズの名曲から(曲名忘れました!)。
開演までの退屈な時間を音楽で埋めてくれたのはありがたいことである。


2011年7月31日 12:00〜 PMF2011 ピクニックコンサート
   PMF青少年のための音楽会 尾高忠明指揮札幌交響楽団

今年もトップバッターは札響、オープニングと同様に尾高さんの指揮。
毎回PMFでの札響はアカデミーのパワーに負けじというわけではないだろうが、
野外で聴くのがもったいないような充実した演奏を聴かせてくれる。

今回もリストの「前奏曲」の堂々たる演奏でスタート。
尾高さんの「この曲疲れるんですよね」と始まったトークも軽快。
バーンスタイン死後の第2回目と同様、今回は「PMF危うし」と思ったとか。
2曲目のR=シュトラウスの「ドン・ファン」はPMFOの「ティル」にぶつけてきたか?
ホルン・セクションが豪快な響きを聴かせ(今年のPMFOのウイーク・ポイントを攻撃し)た。
最後にはチャイコフスキーの「ロメオとジュリエット」。
オープニングではプロコフィエフの「ロメ・ジュリ」を演奏したこのコンビ。
若きアカデミー達に「ロメオとジュリエット」を捧げるとの話だった。
これも力の入った演奏。
そういえばチャイコフスキーはこのあとジュニア・オケが「1812年」をやるんだっけ・・・。

以上3曲をトークをはさんで休憩なし。
最後に「ピクニックコンサート最後までお楽しみの後は、
午後9時からETVで私たちの演奏をお楽しみください」と宣伝していった・・・。
お好み&たこ焼き親子の隣にはテーブルを広げワインを飲むグループが陣取ったが、
お昼のおしゃれなランチにはちょっとハードなコンサートであった。


2011年7月31日 13:15 札幌芸術の森 野外ステージ 芝生席

暑いね〜、この暑さはやばいよな〜。
熱中症になりそうだよ〜。
食べ物だけじゃなく、水分補給も忘れないようにしよう。
クーラーバッグに保冷剤がはいっているから、それ頭にあててなさい・・・。


2011年7月31日 13:40 PMF2011 ピクニック・コンサート
   PMFアンサンブル演奏会 

PMFアンサンブルのプログラムは当初の発表に比べ曲が増えた。
テーマは「5」なのかしら。五重奏の曲が3曲並び、次いで十重奏。
最後5曲目はブラスアンサンブルが華やかに締めくくる。 

トーマス・ゴーガー:五人の打楽器奏者のための「ゲインズ・ボロー」
今年ファカルテイの圧倒的な力量に押されていたように思えたアカデミーたちが、
のびのびとした演奏を聴かせた。

メノッテイ:カンティレーナとスケルツォ
オペラで知られるメノッティにこうした室内楽作品があるというのは知らなかった。
弦楽四重奏とハープという編成らしくメノッティとしてはロマンティックな雰囲気の作品。
美女5人のアンサンブルに文句なし。

フランセ:木管五重奏曲第1番
フランセというくらいだからフランスの人なのだろう(^^;
ちょっとふくよかで小洒落た音楽。
隣席のワインに似合いそうなのだが、
日傘をさした方がグラスを倒してあわてていた様子・・・。

フランセ:十重奏曲
この曲だけは修了生によるPMFチェンバー・プレイヤーズの登場。
プログラムには”Dixtuor for Wind Quintet and String Quintet”とあったので、
両者が掛け合ったり、錯綜するようなスリリングな?曲想を予想したが、
意外と区切りのはっきりとした音楽。
修了生たちの演奏、お手本になるべくきっちりとした手堅さ。

クーツィール:ブラス・シンフォニー
PMFブラスの最近の愛奏曲といっていいのか、今までに数回耳にしている。
第1楽章冒頭がフィナーレに回帰するあたりがカッコ良いので楽しみにしていた。
途中ステージ上に蜂?が飛び回ったようで、トップの女の子がSOS状態になり、
スタッフがスプレーを噴霧するハプニングがあった。


2011年7月31日 15:30 札幌芸術の森 野外ステージ 芝生席

相変わらず暑いね〜。
フライドポテト買ってきたの?お父さんにはジュース?
ありがとう。けど甘いのは遠慮しておくよ・・・。
外に出ると2台の自販機の前は長蛇の列。
しかもミネラル・ウォーターは売り切れ状態。
各屋台も忙しそうだったがちょうど列の切れたタージ・マハールでスポドリをゲット、
意地汚い親父は誘惑に負け、チキン・ティッカ(辛いが美味!)を追加。
手がもう一本あればインド風やきそばに手が伸びるところだった・・・

「ほら、チキンティッカ!」
「おー!懐かしい!!辛いけどおいしいんだよね(^^」

懐かしいって、2年ぶりだっけ・・・。


2011年7月31日 15:45 PMF2011 ピクニック・コンサート
   未来のPMFアカデミー演奏会 

HBC・ジュニア・オーケストラは驚いたことにヴァイオリン対抗配置である。
25日にほぼ同じプログラムで通常のコンサートを済ませたばかり。
第1ヴァイオリンは20プルトくらいありそうな大所帯だが、コントラバスは10人もいないという編成である。
序曲以外は指揮者を変えて、さらに各パートのトップをPMF修了生にまかせた編成での演奏は冒険的な試みだろう。
いつもの指揮者による「エグモント」はしっかりとした響きで始まったが、
「運命」の第1楽章あたりは、息子が「音が多く聴こえた」というくらい、
なれない指揮者との息があわず、かなり苦戦したように見受けた。
マツカワの指揮もあまり上手とは見えず、フィナーレへのアタッカの移行もぎこちない。
とはいえ、主なパートのトップにPMF修了生を入れたアンサンブルは随所のソロも問題なく、
フィナーレのコーダは熱の入った演奏だった。
期待の「1812年」は美しい弦楽器の重奏に始まり、
起伏に富んだ中間部が続き、
シンセサイザー・ドラムによる大砲、鐘、高校生のブラスバンドの応援を得た終盤は迫力十分の演奏。

ジュニア・オケのメンバーから将来PMFアカデミーが誕生するならすばらしいことだろう。
しかしPMF=プロの道を目指そうという団員がどれほどいるのだろうか・・・。


2011年7月31日 16:50 札幌芸術の森 野外ステージ 芝生席

このあたりは日陰になったね〜。
かなり涼しくなったね。
最後だよ、あと3つ。

ステージ上にはピアノとチェレスタが登場。
そういえば昨日は自分の席からは死角だったっけ・・・。

近くに中高生位の女の子が2〜3人着席。
「あの子さっきヴァイオリン弾いていた!」
君、ステージをどんな風に見てるんだ?
後半携帯でJ-Pop聴いてた風だったのに・・・。


2011年7月31日 17:10 PMF2011 ピクニック・コンサート
   PMFO Cプログラム 2発目

前日大いに楽しみながらも、今年のPMFOの到達レベルに疑問を感じたCプロ。

前半ハンプソンの歌曲はKitara同様に順序を変えてきた。
出来栄えはPAのせいだろうか、
大変余裕のある歌唱で細部の表情がよく聴き取れる。
こちらも狭く、暗いホールと違って膝元に歌詞を置ける分、曲によりのめりこんで聴くことができた。
オケの出来栄えはこれも前日よりはすこしくつろいだ感じがした。
しかし、前日のあの幸福な瞬間を体験できなかった方だろう。
フライング気味のブラボーは残念だった。

後半の「巨人」は基本的に前日と変わらないが、
初日と最大の違いは打楽器陣。
この日はアカデミー生たちだけでの演奏。
そこにKitaraで感心した力強く、締りのある響きは聴かれなかった。
フィナーレ終盤はロングラン・コンサートの終幕への思いに熱演が重なり、終演後は場内総立ちの大喝采。
昨年は断念したが、やはりこのコンサートは最後まで聴かなきゃいけないと痛感。

終演 19:30

行方不明だったチケットの半券は、シートと芝生の間で10時間窮屈にすごしていたのを救出。
ゲートを出てナン(1枚100円!で2枚購入)とカレー(最後のひとつをゲット!!)をおみやげに・・・。
また来年も来れますように・・・。


2011年7月31日 20:10 札幌市西区某所

ありゃ〜
閉店したばかりだね、ラーメン屋さん・・・。
欠食親子ご贔屓の店の日曜日はちょっと早めの閉店。
「しょうがない、スーパーかコンビニで何か買って家で晩御飯だね・・・」


2011年7月31日 21:00 Massa-'s Home

「ただいま〜!はー、やっぱり家が一番だ。」

君、ずいぶん年寄りみたいな言葉だね。
まあ、お父さんも晩酌出来るから家が一番なんだけどさ・・・。


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