PMF2007応援日記! その10
2007年7月29日 11:00〜 札幌芸術の森野外ステージ
PMF2007 ピクニックコンサート
正式には<レナード・バーンスタイン・メモリアル・コンサート>というサブネームをもつロングランコンサート。
過去に3回、開演から最後までお付き合いした記憶があるから今日は4度目に挑戦だ。
・・・以上去年の文章をコピぺしまして、数字だけ書き換えました・・・
11:00〜 PMF青少年のための音楽会
尾高忠明指揮札幌交響楽団
今年の青少年のための音楽会は従来のお子様ランチ的メニューをやめた。
途中ヴィリ曲の前には作曲者による解説があったほかは普通のコンサート同様の進行となった。
「ロメオとジュリエット」で開演。
このところ尾高さんお好み?のチャイコフスキーだ。か?
もうちょっとねちっこくてもよいけれど、尾高さんらしい演奏。
解説(たどたどしい通訳が続いたドイツ語の後に流暢でわかりやすい英語で語った)に続くヴィリのトランペット協奏曲。
持続音の上で展開されるうねうねとした音楽、打楽器の使い方や、短いカデンツの多様、ジャズの引用等々・・・。
先のクラリネット協奏曲と同工異曲。
同じ「モンタフォン」シリーズだからってこれでいいのかしら?
最後はお楽しみの「ローマの松」、PMFOに比べるとかなり少ない人数だが、
そこはプロ、音の純粋度では負けはしない。
「ボルゲーゼ荘・・・」冒頭や、「ジャニコロ・・・」でピアノが入ってくるあたりのキラキラした雰囲気など、さすが札響である。
「アッピア街道」ではPMFOからバンダ6人を起用。
客席を囲む形で6人を配置して立体的な演出を狙った。
自分の椅子席で聴く限りはやや弱かったが、坊主の座った芝生席では、
数mのところでトランペット二人が吹いて「すごい大きな音だった」そうだ。
やや予定を過ぎて終演。
12:10 野外ステージ前広場
腹ごしらえはおにぎりBOXで間に合うね。
ビールは今年もお好み焼き屋さんの「クラシック」。
おにぎりBOXといえば当たりCDを引き換えなきゃ・・・。
12:30〜 PMFブラス&パーカッションアンサンブル
前半はブラスアンサンブル、打楽器はふたり。
プリンシパルの金管楽器教授が振り分けた。
会期後半で時間も限られていたことだろう。
ブラス・シンフォニーあたりは無難だがやや掘り下げ不足。
かちっとして、上品な行進曲の演奏が楽しかった。
最後の「カルメン」では第1幕前奏曲が最後に演奏され坊主も芝生席で楽しんだ模様。
パーカッションは「ボレロ」一曲で勝負。
おそらく前日Kitaraでのミニ・トークの再演。
プリンシパルの小太鼓を先のミニ・トークで活躍の美女2人のピアノが囲んだ。
そう、ピアノも打楽器だもんね。
わずかなカットがあったようだが、10人足らずで演奏しているとは思えない、
変化のある、聴き手を飽きさせない演奏。
「春の祭典」で大活躍の小山さんの目だった活躍がないのがただ残念。
13:30 野外ステージ前広場
暑いねー!のど渇いたねー!!
坊主はトイレの後に自販機でサイダーを購入。
おなか空いた?
んじゃ「クラシック」2杯目は100円アップで枝豆をセット、
フライドポテトも買っとこう!
13:50〜 PMFインターナショナルプリンシパルズ
最初は驚いたことに早川さんのハープ・ソロ。
PAがあるとはいえこの広い野外の会場、なかなか出来ないことではないか。
メストレのような線の太さはないが、その優美さはわれわれの持つハープのイメージそのものだ。
明快さにも欠けることもなく、文句のない演奏。
続いてフルート、ヴィオラを加えてドビュッシー。
ひそかに贔屓のフルートのケイナー、ブラウほど太くない響きがフランス物にはふさわしい。
ヴィオラのフォスターはもうちょっと出張ってもよかった。
ハープの出来?もちろん文句なし!
最後に人数が3倍に増えてラインベルガーの九重奏曲。
強烈に惹きつけられるような場面は少ないが、
速いテンポの楽章での管楽器のソロも多く、緩除楽章では美しく管弦が掛け合う。
フィナーレではヴァイオリンがすばしこく駆け回る。
管楽器のソロを始め、充実した演奏に大きな拍手が沸いた。
アンコールに同じ編成でショスタコーヴィチの小品。
今日一番地味なプログラムだが、大変充実した中身だったのはさすが「プリンシパルズ」。
ラインベルガーの終楽章のソロくらいしか目だつシーンがなかったマツカワがもったいない。
14:50 野外ステージ前広場
何?
今度はいちごフラッペ!
さらにおにぎりBOX追加だと?!
底なしかい?君の胃袋は?
15:20〜 PMF弦楽四重奏コース
今回の弦楽四重奏コースは、東京SQのメンバーを加えての五重奏、六重奏の演奏だ。
修了記念としてふさわしく、この経験がアカデミーの記憶に、さらにその音楽に刻み込まれよう。
驚いたことに東京SQの二人のヴァイオリン奏者がヴィオラで参加した。
モーツァルトの5番の五重奏は先日一番力強い演奏を聴かせてくれた女性のみのグループ。
彼女たちに熱気あふれるブラームスを期待したのだが・・・。
とはいえ先日同様に勢いのある演奏で、第1楽章での技巧的な部分の掛け合いなど楽しめた。
個人的には一番の期待のブラームスは男ばかりのグループ。
時計台ホールでは彼らだけちょっと格落ちと見受けたのだが、
やはり勢いに欠けた硬い音楽で、もう少し柔軟性と熱気がほしいかなと思った。
それゆえに東京SQの池田さんの音のよさが目立った。
とはいえ、年に100回くらいは我が寝屋に流れる曲。やっと生で聴けたのは感激。
最後に時計台ホールで一番お気に入りのグループ。
二人のメンバーを加えたドヴォルザークの六重奏。
アカデミーの第1ヴァイオリン、第1チェロがぐいぐいと引っ張っていく。
ドヴォルザークらしい民族調は薄いが、熱気のある大変立派なものだった。
1時間半の充実した内容だが、休憩無しで聴き手にはちょっときつい時間帯となった。
17:00 野外ステージ椅子席と芝生席の間
がんばったねー。最後だよー
次のピアノ協奏曲が終ったら、椅子席にもどるんだよー!
もう帰るの?。
違うー!終わるのは7時頃だよー。
17:10〜 PMFO ボレイコ指揮 ベレゾフスキー独奏
いよいよオーラス、PMFO登場である。
思えば3プログラム全部聴くというのは今までなかったのではないか?
演奏については前夜ブラックモアさんから期待されたしのメールをもらっている。
まずはベレゾフスキーを迎えてのラフマニノフの第3番の協奏曲。
第2番が有名だが、全体としてはこちらのほうが面白い。
ベレゾフスキーは録音もしているようなので期待したのだが、これが全く×。
確かに見事なテクニックでばりばりと弾いて、かつ見せてくれるのだが、
それ以上の魅力的な細かいニュアンスを聴かせてくれることがほとんどなかった。
マイクがピアノの中を覗き込むようにセットしたPAのせいかと思ったのだが、
曲名不明のアンコール(スクリャービン!と作曲者名は聞けた)では、
実に表情の幅があっただけに残念。
オーケストラは、第1楽章の冒頭あたり雑な響きもあったけれど、
全体としては暖かで、色彩的な響きだった。
しかしピアノ協奏曲だ、ソロの印象が悪すぎた。
17:00 野外ステージ椅子席と芝生席の間
さぁ、次で終わりだよ、椅子席に戻っておいで。
レジャーシートをたたんで撤収!!
最後のおしっこタイムだよ!
もう終わり?
だからあと3つ!花火見てないしょ!!
17:10〜 PMFO ボレイコ指揮
キキモラはトスカニーニも取り上げている、民話に題材をとる大変写実的な曲だ。
生で聴くと曲の管楽器を中心に色彩感や雰囲気がより細かく楽しめた。
一方で50年以上前のトスカニーニの録音が、劣らず表情豊かなのがよくわかるのだった。
「魔法をかけられた湖」は、動的なキキモラに比べるとぐっと静的な音楽。
こちらはさざめく弦楽器が見事。幻想的な湖面の様子が眼前に広がるような響き。
イングリッシュ・ホルンのソロも素敵で、個人的には今日のPMFOで1番の出来。
最後にスクリャービンの「法悦の詩」、解説書ではこの曲のイメージについてまじめに語られるわけだが、
ボレイコ率いるPMFOはヴァイオリンを始め、ソロを取る弦楽器トップは美人揃い。
なんたって「ポエム オブ エクスタシー」である。
キラキラヌルヌルとした音楽に××ションプレイかしら?とかいけないことを考えてしまう。
冒頭のひそやかな雰囲気からふくらみ、うねるような音楽、最後の華麗な響き。
先週のストラヴィンスキー同様に、生でしか味わえないオーケストラの醍醐味を味わった。
今年のPMFOのウィーク・ポイントと思ったトランペット・パートが文句なしの快演。
クライマックスの鐘はおなじみ?小山さんが叩いた。
椅子席は比較的舞台後方が見通せないのだが、幸いにもそのパフォーマンスが良く見ることが出来て、思わず××・・・。
短い曲だがきらびやかなクライマックスに満場大喝采。
驚いたのはアンコール、リャードフのもう一つの名作交響詩「ババ・ヤーガ」を聴かせてくれた。
最後に恒例の花火が華やかに打ちあがったが、1発が真横に飛んでいくハプニング。
山側へ飛んだとはいえ、近くに人がいないわけではない。
しばし森からは煙が立ち上がり、客席側に飛んでいたらと肝を冷やした。
終演19:10
19:20 札幌芸術の森正門 Massa-'s Car
さあー、帰ろうか!
晩ごはんはどうしようか?
何!?ラーメン!?
その前に明日会社に入るパソコンのモニターを買いに行かせてね・・・。