PMF2005応援日記! その1

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2005年7月9日 
札幌芸術の森野外ステージ  
開会式・記念演奏

暑からず、寒からず、この時期の北海道らしい陽気である。

昨年は仕事で行けなかった開会式。
久しぶりに会社の月一度の定休にぶつかってくれた。
先に、組織委員会から届いた葉書にも「ご出席」に○をつけて返信してある。

開幕を迎え忙しいだろう組織委員会へ迷惑を顧みず電話。
招待状の「効力」を出発前にとりあえず確認する。
曰く
その1:駐車場で招待状を提示することで、駐車料金無料!
その2:会場で提示すると、椅子席にご案内!
とのこと。

12:30芸術の森到着。
駐車場入り口では、車のウィンドウをほとんど開けず、
ノン・ストップで料金所を通過。(*^^)v
しかし会場30分前ではちょっと遅かった!会場に近い駐車スペースは埋まり、
1段上の会場から少し遠い駐車場へ誘導された。

野外ステージ前はなかなかの混雑。ほぼ出店も例年通り。
開演を待つ行列は、折り返して、100mを超える長さになっている。

「ご来賓」受付へ向い、チェックを受けて公式プログラムを受け取る。
ちなみに「ご来賓」にもランク付けがあるようで、
格付けの高い「ご来賓」には公式プログラムのほかに何かあるのか、封筒が渡される。
もちろん自分は、封筒なしの「ご来賓」である。

コンビニのチーズバーガーで軽く腹ごしらえの後は、
憲坊法師さん絶賛の「サッポロ・クラシック樽生」を1杯。
2時間半あれば、「お縄にならない」血中アルコール濃度になるだろう?

13:00開場。長蛇の列を横目に我ら「ご来賓」は別枠で入場、椅子席へ向う。

今までの開会式の記憶では、椅子席はスポンサーをはじめ、関係者だけの席で、
PMFフレンズの椅子席というのは初めて聴く。(しかし、昨年の事は知らないが・・・)

1:30、盛大な拍手の中PMF教授陣たちがステージに着席。
例年通りバーンスタインのファンファーレで開演。
と思ったら、PMF組織委員会理事長=札幌市長は遅刻して到着着席である。

式次第は今までに比べてかなり簡素になった。
といえばスマートだが、手順が少ないはずなのにぎくしゃくした進行が目立った。
冒頭のゲッツェルへのファンファーレのキューのきっかけから始まり、
式次第について、組織委員会、出演者、司会者の相互の根回しができていないようで、
通訳の女性が如才なく役割を果たした以外は、スポンサーの紹介や開会宣言もなく、
オープニングのセレモニーを「セレモニーらしく」盛り上げる意気込みが感じられなかった。

後半はPMFウィーンのメンバーが、
司会者となんの連携もなく、勝手にステージを動いて演奏に入るような状況で、
スピーチを行った3人の言葉がセレモニーにふさわしい立派な内容だけ、
開会式としての進行の貧弱さが残念に思われた。

開演の前のアナウンスで、終演は3時としながら、
実際の終演は2時半前だったことがその一番の顕れだといえる。

音楽面についてだが、
サッシャ・ゲッツェルの指揮は速めのテンポで荒削りなもので、
ブラスのファンファーレには似合うが、PMFOのプログラムにはこれだけでは通用しなさそう。

後半のPMFウィーンの演奏は風の強さも手伝ってか、やや雑なものに終始した。
それ以前に、今回の選曲は2曲あわせてウィンナ・ワルツ1曲分の長さにもならない。
この程度のものなら、市民がわざわざこの札幌の街の端っこにやってくる魅力も薄まろう。

せっかくの椅子席での開会式、ちょっと居心地のよくないものに終わった。


2005年7月10日 
道立近代美術館
PMF木管アンサンブル 美術館コンサート

せっかくの日曜日、ミニ・トークコンサートはなし。
月曜日にPMFウィーンがコンサートを持つためか?

変わりに札幌市内数箇所でアカデミーのコンサートが開かれる。
1時間ほどの短いプログラムとはいえ、1週間足らずでの準備は苦労があったろう。

最初は息子とブラスアンサンブルに行く予定をしていたが、
息子は友達との約束を優先。
一人で向かうことになれば、ここは室内楽系に切り替える。

プログラムの魅力は、
14:00の大通の弦楽アンサンブルが一番。
しかし小雨模様の天気に、PA付ではやや興ざめだろうと考えて、
15:00の美術館の木管アンサンブルに向かう。
おなかもすいたので、14:00には美術館入りして、
食堂でカツサンドをいただく。

外はなかなかの雨降り模様。
コンサート10分前には、大通から流れてきたらしい人の姿も見かけられた。
ドヴォルザークの弦楽セレナーデは聴けたのかしら?

アカデミーの人数は総勢で20人ほどか、
まずはR=シュトラウス、
4本のホルンのアンサンブルがやや不安げな出来、
木管もオーボエがあまりぱっとしない。
コントラファゴットを近い場所で見ることができたのが〇?
続いてはグノーの小交響曲。
以前PMFウィーンのコンサートで楽しく聴いた記憶がある。
13:00の別会場ではこの曲の予定がなかったので、
騒音はありそうだがここにくることにした。
前曲に比べるとオーボエ、フルート(美人!)をはじめ立派な出来だが、
第3楽章の付点のリズムが硬かったり、もう少し余裕がほしいところ。、
このあたりはマツカワの人柄か?
最後はチェロ・バスを加えてのドヴォルザーク。
適度にボリュームのある弦をベースになかなかの好演。
特にオーボエ、クラリネットの二人の上手さが光った。
この曲では、このようなロケーションではなくてホールで聴きたいと思った。
最後にドヴォルザークのコーダをアンコール。
盛大な拍手を浴びた。
雨も小雨のまま、今年は晩のコンサートはあきらめて、
帰宅することにした。


2005年7月11日 
Massa-'s Home

今日は新聞休刊日。
昨晩の大通コンサートはどうだったのかしら?
夕刊にも情報はなし。HPも今宵のPMFウィーンの前売りの情報を載せている。
便りがないのはなんとやら、決行だったのだろうか?


2005年7月16日 
Massa-'s Home

なに?
「N響の夏」にメストレ出演?
PMFを見捨てたのね〜(-_-;)


2005年7月17日 朝 
Massa-'s Home〜札幌市内某所

朝8時半、予定通りに出発!いざ芸森へ!!
コンビニで缶コーヒーとおにぎりを購入。
芸森近くでは、今日の主役?!キュッヒルが乗るタクシーと併走、
片道1車線になってからは、その後ろを追走!


2005年7月17日 9:30 
札幌芸術の森

さすがVIP、先を走るタクシー(黒のクラウン!)駐車場はフリーパス、こちらは一時停止して500円を支払う。
駐車場は今日はまだ空いている。野外ステージ目前の好位置をキープ。
しかしながらアートホール前の行列は例年より長い。
今年は1コマで2つのコンサートがあったのが、ひとつのコンサートに縮小されたからだ。
聴き手には好きな楽器を選ぶ余地がなくなってしまった。
プログラムも、1コマの時間は増えない分、演奏曲数が増え、小粒なものになりそうだ。


2005年7月17日 10:00〜 
札幌芸術の森 アートホール

ミニ・トークコンサート 第1部トップバッターはいきなり真打?キュッヒルの登場だ。
午後には、ベートーヴェンのソロを弾かなくてはならない。
みごとなプロコフィエフの無伴奏ソナタの演奏のテンションの高さ!
次にコル、シュルツ、マイヤーの三重奏。
やはりコルはやや線が細いかしら?しかしそのノーブルな響きは捨てがたい。
3曲目は続いてのシュルツとハープのバルツェライト。
1980年生まれの美人!!!!!ハーピストはアカデミーの生徒かと思うほど華奢で清楚。
ただし演奏もメストレに比べると清楚すぎか?中音域の充実感がやや不足した。
けれども許そう!!可愛いから・・・(^^ゞ。肝心のシュルツは文句なし!
最後に御大登場。しかしここで登場したピアノが問題、私には余りにも雄弁に過ぎた。
上手なピアノであるのは間違いない、
しかしウィーン・フィルメンバーとの室内楽にはちょっとそぐわないと私には思えた。


2005年7月17日 11:20〜 
札幌芸術の森 アートホール

ミニ・トークコンサート 第2部は後方の席で聴くことになった。
まずはホーラックによるあいまいさのないアーティキュレーションのバッハ。
しかしここでもピアノの雄弁さ(もちろんやや控えめだが)にはうなづけない。!
続いては、ザイフェルトとイーベラーによるマルティヌー。
個人的趣味としては、ただやみくもに重音を多用したように思えてつまらない曲。
ザイフェルトは、ヒンク・バンドのセカンドのクロイザマーに比べるとやや押し出し不足。
続いてはマイヤーの語りつきのコントラバスソロ。
前半部はマレの「膀胱結石手術図」を思い起こさせる。
確かPMFでは2度目のお披露目となる曲
今回は聴いたポジションのためややインパクトに欠けたか?
最後はトンベックのホルン。
ひそかに期待した初登場のウィーンのホルン奏者だったが、
確信に満ちた音楽とは言えず、残念ながら期待倒れに終わった。


2005年7月17日 12:40〜 
札幌芸術の森 アートホール

ミニ・トークコンサート 第3部はやや聴き手が少ない。おかげで悪くない場所に座れた。
まずはウェルバのファゴット、シャルパンティエの超絶技巧、シュポアの優雅さ、
ただひとつ贅沢を言えば、ちょっと余裕がほしいかな?
シュポアの伴奏はハープ、曲想のせいか、中域の力感不足は気にならない。
いいぞ!!がんばれ!!!シャルロッテ!!!!!!!(*^_^*)
続くはトロンボーンのクーベルベック。
よく歌うシューマン、過激さの控えたコンテンポラリー。
ピアノのプリンツおばさん(これがよくしゃべること・・・)の言うとおりなかなかすばらしい。
続いてはトランペット、
ピッコロトランペットでL=モーツァルトの協奏曲を吹いたが、
響きそのものはなかなか輝かしいのが、ややおさらい不足。
最後にヤイトラー率いる打楽器軍団の登場。
今までなかなかチャンスがなかったヤイトラーのソロを初めて聴くことができた。
マレット系の楽器をバックにした協奏曲は、最初はややこもったような響きだったが、
後半は明晰な響きとなり、カデンツァは見事なものだった。
さらに打楽器陣による楽しいアンコールが2曲、聴き手も大いに沸いた。


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