『なんだか凄い作品たる理由』
『アニメならではの遊び心』
何かと登場頻度の多い謎のツッコミ白コーモリ「ばびっと」がボケたり突っ込んだり、時には場面を仕切る黒子のような役割を担ったりなど、作品のスパイス的な面白さを存分に発揮していた。ライナーノーツによると、最初の頃「ばびっと」が突っ込むシーンは無理矢理だったみたいなことが書かれていて、確認すると確かに苦しい場面もちらほらとあった。それでも11話辺りからは「ばびっと」が突っ込むための隙間をわざわざ用意しているようになっている辺り、面白さに対する製作スタッフの柔軟な対応というものが見え隠れしているような気がした。『声優について』
倉田紗南が持つ半端ではない個性を定着させた影の功労者は声優の小田静江であろう。群を抜いていた実力も然る事ながら、杞憂の個性を持った倉田紗南のイメージ通りに演じていたというのが何よりも大きい。その凄さは秋人役の声優の物足りなさによる悪影響を最小限に留めるほどで、宛ら(さながら)神業といっても過言ではないくらい役者とキャラが一体になっていた。『最後に』
アニメならではの表現でヒロイン倉田紗南の個性を限界まで引き出しつつ、原作にある魅力を損なうことなく伝えていた(あくまで19話までではあるが)のは驚愕に値する。個人的にはこのアニメがきっかけで原作を読んだことで、少女コミックに対する偏見を払拭する第1歩になってくれたことが、何よりも大きな収穫だった。タイトル | メーカー | 発売年度 |
こどものおもちゃ VOL.@〜D |
SPE ・ビジュアルワークス | 2000年 |
タイトル | 作者 | 出版社 | 第1巻 出版年度 |
こどものおもちゃ 1〜10巻 | 小花美穂 | 集英社 | 1995年 |