ホットワックス至上論?リムーバー撲滅論?

「リムーバーってソールを溶かすから使わないほうがいいですよね?」

よく質問されるます。まあ、よくって言っても年に2〜3度ですが、とにかく何年もすればかなりの回数を聞かれています。おっと、回数の問題じゃないですね。

理屈から言えばソールを溶かすのは確かです。なのでソールを溶かすものをぶっ掛けてしまうなんて狂気の沙汰!?になってしまうのでしょうが、威張り腐ったようにショップには何種類もリムーバーが並んでいます。なぜでしょう?

特にホットワックスをこよなく愛する方々にリムーバーの話をするだけで石をぶつけられたり2ちゃんねるのスス板で「痛い香具師」として晒しにあう恐れもあります。それにも理由があるのです。

とにかくリムーバーというものは揮発性の溶剤であり、その効力はソールを溶かしてしまうのは勿論ですが今まで一生懸命作ってきたベースのワックスたちも簡単に流し落とすことが出来るんです。なのでマニアの皆様方はリムーバーを毛嫌いします。

でも使い方によっては滑走のためになるんだってことをわかってくださいな。何事も経験が物を言うといいますか、よく昔親に口がすっぱくなるほどいわれたでしょ?「好き嫌いは許しませんよ」ってね。そうなのですよ、好き嫌い、特に食わず嫌いは偏見を生むだけです。とにかく食してみましょう。

ソールの汚れというのは、不必要極まりないもので、とにかく滑走の抵抗になる諸悪の根源、悪の枢軸なのです。某国の大統領が聞いたら軍隊を送り込まれそうです。なので?ソールに汚れを残すということは、滑走性能を著しく低下させることなのですよ。

そんな汚れの残ったソールでもワックスを塗ると汚れが浮いてきます。本当です。軍隊など必要がないのです。汚れが詰まったソールの穴も熱で膨張してワックスが入り込むときに追い出されるように浮いてきます。もちろんペーパーなどを使えば吸い込むことができるし、固まった後に汚れをスクレーパーで削り取ってしまうことも出来ます。ワックスって最高ですね。

こう書くと「やっぱリムーバー必要ないじゃないか!」と思われる方、正解です。これまでの流れを見ればそれ以上考えられないですよね。でも物事には「限界」というものがあるんですよ。いつまでも若いままではいられないのと同じですよ、ふぉふぉふぉ。

そうです。ワックスで汚れを落とすのは限界があります。特に重機などの油やひどい汚れにはワックスだけでは汚れを追い出すことはできないのです。

そして落ちないからといって汚れをそのままにしておくと、やはり抵抗になります。汚れ同士が仲間を呼ぶように汚れがつきやすくなります。憎まれっ子世に憚るとはよくいったものですね。

なのでそんな汚れを落とすにはやはり「リムーバー」は必要なのです。今までの経験でもリムーバーまで使って汚れが落ちなかったということはないです。また、リムーバーを使ってまでも汚れが落ちない状態というのはソールが変質してしまっている可能性がかなり大きいです。そうなってるソールはサンディングしないとどうにもならないっすね。

とにかく汚れをいつまでもソールに残しておくぐらいだったら少しぐらい溶ける危険性があったとしてもリムーバーを使って汚れは落とすべきです。そのほうが劣化などのダメージが減り、結果としてソールのためには良いことをしたということになります。


リムーバーを使うときの注意点は
1、使うときには確実に汚れを落とすために量は躊躇しない
2、揮発性が高いもの、低いものがあり汚れの程度にあわせて使い分ける
(揮発性の低いもののほうがソールに与えるダメージが少ないようです)
3、使い終わったら、よく乾かし、乾いたら速攻でワックスを塗る

こんな感じです。特に3は重要で、リムーバーで真っ裸にされたソールは速攻で毛羽立ちが始まります。見てるとソールがだんだん白くなってきて細かい毛がピンピン立ってきます。ふふふ元気一杯ですね♪ってこんな状態は最高に静電気を発生させるので、まるで「ドラゴンボール」の元気玉のように、猛烈な勢いで空気中の汚れをかき集めます。そうなっては元の木阿弥です。速攻で棒状のワックスで生塗りをして、速攻でホットワックスをしましょう。
 
程度によって技を使い分けるのが達人への第一歩です。汚れを落としたソールを見てうっとりと出来れば貴方もマニアの仲間入りです♪。

ついでに人生の汚れも落としてくれるリムーバーが欲しい管理人です。。。