S-VHSビデオデッキ    三菱   HV-SX200

HV-SX200

  三菱のS-VHSデッキHV−SX200です。2000年の夏頃発売されたモデルで、標準価格は5万円。ビクターのVXG200の操作性が結局どうにも許し難く、やはり操作性はビデオデッキメーカーの中で1番な三菱機からいきなりビクター機に替えたのはちと無理があったかなぁなどと思っていた矢先、このSX200および外見同一の上位機種BX200が発表されました。初めて写真見た時は「ウゲッ!」と思いましたね(笑)。結局ビデオデッキやDVDプレーヤーなんてのは、デザインは各社ほぼ横並びな訳ですが、この時の三菱は完全に独自路線を突っ走った訳で。これ自体は別に悪いデザインではないと思うのですが、他のデッキと一緒に並んでいると目立つ目立つ(^_^)。
三菱のS-VHSはBS830の時に散々な目にあっていたので、果たしてどんなものだろうねぇと横目で見守っていたのでいたのですが、なんと驚くべき事にネットでの評判は上々ではないですか! 三菱のS-VHSデッキはHV−BS830とその上位機種のHV−V930が酷い有様で、その後発売された機種も今一パっとしなかったので、以後数年評判があまり良くなかったのですが、SX200とBX200はそんな悪評を完全に振り払いました。

  で、2001年の1月頃、諸般の事情でビデオデッキがもう一台必要になったので、ネットの評判を信じてこのSX200の購入に踏み切りました。同じくネットで評判だった上位機種のBX200では無くSX200を選んだ理由は、SX200とBX200の差は、BSチューナー有無と背面端子の数(映像・音声端子が1つ多い)だけであり、私はBSには加入していないのでBSチューナーを必要としていなかった事が一つ。もう一つは単純にSX200の方が価格が安かった為です。当時SX200が実売3万円強だったのに対し、BX200は5万円弱したんですよ(^_^;)。
  ちなみに下位機種にBS200、S200というS-VHSデッキもラインナップされていましたが、そちらはFEヘッドが削除されており(洋ドラをCMカットする身としては致命的)、3次元Y/C分離も4Mbitから2Mbitに減少していたので、元より眼中に無かったです(笑)。

  さてここからがようやく実際に使用してみての感想になりますが(前置き長すぎ)、ネット上の評判に違わぬ機種でした。三菱伝統の15番組予約は健在。CMカットもこれまた三菱の伝統でカットされる部分は最小限に抑えられており、実用的です。画質の方は大体VXG200と同レベルなのではないかと。ただ、三菱機の特徴かちょっと古いテープを使ったりすると右横引きのノイズが出る事があるので、そこら辺はちとネックですね。またどうもテープと多少相性があるようで、今売られているmaxellのSテープ(2003年1月現在)だと3倍でメダカノイズが出る事が・・・。TDKのSテープだと問題無いんですがねぇ。これはデッキ側の個体差かもしれませんが(もう長く使っているし)。音質に関してはBS830より劣る感がありますが、値段が安いですからこれは仕方ない事かなぁと。端子にはCSスルー機能というものが設けられていますが、これは使用環境が無いので私は効能が良くわかりません(^^;)。
  5倍モードも搭載されておりますがさすがに3倍より画質は劣り、ノイズも出やすいです。また5倍は他機種間どころか、同機種でも自己録再以外は互換性が取れませんので私は基本的に使用していません。ですが保存する程ではない程度の番組を録画するのには、テープを入れっぱなしで放置しておればよいので結構便利です。

操作性の良いリモコン

  SX200とBX200の真価はこのリモコンにあると言って過言ではありません。このリモコンは三菱のそれまでのビデオリモコンの総力を結集したとおぼしき物です。それまでの三菱機はBS830あたりまではジョグシャトルが付いていて、その後はジョグは無くなって換わりにGコード入力が便利な様に液晶画面が装備されていたのですが、このリモコンは両方の長所を統合しているのですよ。三菱のデッキは低価格帯の物でも操作性は機敏なんですけど、これを最大限に生かすにはやはりジョグシャトルが必須な訳で、これが液晶画面と共に装備されて復活した事から、このデッキが数年の三菱のデッキの集大成的存在である事が判ります。操作性も抜群で、テレビの操作とビデオの操作の切り換えも簡単です。まぁ信号発射口は今時のリモコンの流行で簡素な感じでありますが(汗)、これはあくまでコストパフォーマンスを追及した結果なのでしょうね。このリモコンの開発を担当なされた方はホント凄いと思いますよ。

  実売価格は大体3万円代後半ぐらいで売られていた期間が長く、最終的には2万3千円あたりまで下がっていました。このSX200の販売終了後、後継機としてHV-SX300という機種が発売されましたが、これはリモコンのジョグが削除されたのみならず、本体のFEヘッドまでも削除されているというパワーダウン著しい機種でした(汗)。しかしながら、BX200の方は結構長く販売が継続され、2002年に後継機のHV-BX500に切り替わっています。BX500はBX200の性能がほぼそのまま維持されておりますので、今S-VHSデッキを購入なさるのならこのBX500お薦めする次第です。


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