時間の記憶・プロジェクト
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スカイ・プロジェクトについて
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私が子供であった時、普段のありふれた出来事を観察するのが好きだった。
特に梅雨のシーズン、アスファルトの道路上にたくさんの水溜まりができ、その上をよく歩いていた。 ある日、その水溜まりの表面に、少しずつ形をかえる雲を見つけた。ある夜、そこに映りこんだ月を見つけた。 また、ある日、周りにある建物や、木々、そして水面を覗き込む自分自身の顔を見つけた。私はそこに、空を映し出す鏡が付けられていると感じていた。 −このスカイプロジェクトは、私の子供時代の経験や記憶がベースとなっている。− |
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2003年 3月 山崎由美子
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私はそのいくつかの状況を想像します。 |
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ある晴れた日、そこに雲が現れる
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ある日、木の枝が映り込む
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犬が現れる
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この作品は時間の経過を表します。 展示会の最初は、鮮明なイメージがディスクの表面に写し出されます。人々はディスク上に、空のイメージをはっきりと見ることが出来ます。しかし、日ごとに、銅で作られた品は、湿度により物質的な影響をうけます。言い換えれば、作品のの表面は腐食によって変化します。展示会の後期では、ディスクの表面はイメージをはっきりと写し出しません。それは印象主義の絵画のように見えるでしょう。 その時、作品"スカイ"が単に鏡のように像が写し出されるだけではなく、銅自体の持つ物質の性質が表出されていることに気がつくでしょう。時間の経過と共に変化するディスクの様子のドキュメンタリーは、このページ上で、そして後に、写真によるインスタレーション作品で提示します。 私はさらにこのディスクの裏面に注目します。 このディスクの裏面は腐食によって表面より多く影響されます。たぶん、面は、土の中から蒸発する水に含まれている成分により、何らかの形が刻印されるでしょう。しかし、設置の期間が終わるまでその裏面を見ることは出来ません。しかし、設置期間の終了後に、すべてのディスクを取り去り、自然に腐食された銅のディスクの後ろの側を和紙にプリントしたいと考えています。(和紙-ガンピ紙は、微細な変化を正確に写し取ることが出来ます。) その後、プリントされたディスクの裏面は、作品:空の裏側−Back Side of the Skyとして、提示します。 私は、この銅のディスクを配置する具体的なポイントを、設置のための参加者と共同作業によって決定します。 前もって、この銅板を設置するためのアバウトなエリアを選んで置きます。参加者はそのエリア内で、ディスクを置くにふさわしいポイントを選びます。参加者自身が望んだ場所を選び、そこに自らがプレートを置きます。私はそのプレートをおく場所について参加者には何も指示しません。 −これはこの作品にとって重要です。時間の経過、その場の自然環境および様々な条件が、この作品の構成要素です。参加者の自由な考えをも作品を構成する自然の要素のうちの1つであると考えています。− |
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シリーズ作品:時間の記憶についてのステートメント 私が考えている自然とは、 私の考える「自然の意志」を視覚可能なものとし置き換えることが、私の作品制作の重要な目的です |
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インスタレーション:スカイ・プロジェクトは、アメリカ合衆国 サウスカロライナ州 サムター市 と、大阪府堺市の二箇所で設置されます。設置期間中、銅板に映り込む空のヴューや、変化して行く様子をHP上で掲載します。 2003年7月8日−8月5日・堺(大阪) 日本 2003年9月27日−10月1日・サムター(サウスカロライナ) アメリカ合衆国 JULY 8- AUGUST 5, 2003 / In Sakai (Osaka) JAPAN SEPTEMBER 29 - NOVEMBER 1, 2003 / In Sumter(SC) USA |
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