2日目
ウルムチ⇒トルファン


ウルムチは新疆ウイグル自治区の区都で、じつは大都市です。中心部には高層ビルが立ち並び工業化も進んでいるので、場所によっては空気も汚れてます。なので、「シルクロードに来たぞ」って感じは残念ながらないです。紅山公園からの眺めも、日本のどこかの街の遠景とあんまり変わらない雰囲気です。

でも、紅山公園の上の楼閣なんかはちゃんと中華風の造りなので、やっぱりここは中国なんだなと思わせてくれます。もっとも、道行く人の話す言葉や見かける文字は中国語かウイグル語だから、錯覚するほど大げさなもんじゃあないですけどね(笑)
この紅公園の頂には、鎮龍塔が立っています。その昔、ウルムチ近辺では龍が暴れて洪水が絶えなかったのを、西王母が鎮めたのだとか。今建っているのは18世紀のもので、この伝説に基づいて建てられたものだそうです。

ちなみに、紅山公園の鎮龍塔ばかり有名ですが(私もそれしか知りませんでしたけど)、ウルムチ市内にある妖魔山にも同じような塔があります。龍は2匹いたんだそうで、塔も2つあるんですね。紅山からもその塔を見ることが出来ます。ずいぶん遠いので小さくですけど。

上で、見かける文字は中国語かウイグル語と書きましたけど、看板もほとんどそうです。ちなみに左は、紅山の鎮龍塔の手摺にあった注意書きで、上がウイグル語(アラビア文字)で下が中国語です。

左は同じく紅山で、楼閣のそばにある食堂の看板です。
上に「清真」と書いてありますが、これが重要です。イスラム教徒はたとえば豚肉は食べないといった具合に食事の制限がありますが、この「清真」と書いてある店ではきちんとイスラム教徒用のメニューで出すのだそうです。たとえばウイグルの人が北京に行った時は、この「清真」を探して食事をするそうです。

蛇足ですが、「公園餐庁」は店の名前、「歓迎光臨」は「ようこそいらっしゃいませ」くらいの意味です。


続いてウルムチのバザールへ。
スリに気をつけるように言われましたけど、尻ポケットやリュックに無造作に財布を入れるのは日本でも「獲ってください」って言ってるようなものだから、同じですけどね。むしろ、しつこい売り子に悩まされないだけ、下手な観光地よりも気を遣わなくていいような気がします。
ウルムチのバザールで目立ったのは、やはりウイグル帽(左)とナイフ(右)。

ウイグル帽はけっこう固い素材で、折りたたむような造りにはなってないです。カポッと頭にはめるような感じですね。あんまりサイズは豊富そうじゃないけど、大丈夫なのかな。

ナイフは、成人の象徴。ウイグルの男は成人すると、自分専用のナイフを持つのだそうです。形はもちろん、柄の部分の装飾がいろいろあってカラフルです。日本に持って帰るには長さ制限がありますが(汗)
食料品も売っていて、干葡萄や瓜などの果物関係が特に豊富だった印象がありますが、肉屋の一角もありました。左のようにつるしたまま切り売りしています。
それから漢方薬の店でしょうか、それっぽい材料を売る店もあります。なにげに鹿?の頭が(汗)
食い物関係は、ナンの店がいくつかありました。その場で釜で焼いてます(左)。ここのナンは、まるでパイみたいな形です(中央)。それから、名前は忘れたんですけど肉饅頭の店もあります(右)。もちろん羊の肉、なかなか美味でした。



ほんとうはここでウルムチにある新疆ウイグル自治区博物館に行くのが当初の日程だったのが、パスすることに。政府の公式発表は建て替えて新しくするため。本当はちょっと違うんだけど、まあいっか、血なまぐさい話は(汗)
かわりに?絨毯工場に行きました。じつはガイドブックでも紹介されているみたいですね、ここ。「見学だけでも大歓迎」なんて書いてありましたけど、それなりに売りこみがあるのは覚悟しましょう。でも、手織りの本物であることは間違いないそうです。上の写真のような設計図を後ろに置きながら、下のようにして織っていきます。恐ろしく手間がかかるわけで、ペルシャ絨毯と同じく一枚織りあがるのに何ヶ月もかかります。ですから、値段もけっこうするみたいです。みたいですというのは、私があまり相場を知らないので、ここの直販が高いのか安いのか分からないものですから(汗)
ちなみに、玄関マットくらいのシルクの絨毯が、3万円からスタートしてました。


食事に必ず出てくるのがハミ瓜。ちょうどメロンのような感じですが、その土地や時期で熟れ具合にずいぶん差があるそうです。左のは例の添乗員のHさんがバザールで買ったもののはずですが、なかなか美味でした。でも、

        カシュガルのハミ瓜のほうがずっと美味しいよ

とHさんは話してました。それがほんとうかどうか、それは5日目に分かります。


昼食後はトルファンへ移動。

以前は7時間ほどかかっていたそうですが、今は立派な高速道路が出来たので、3時間もかからずに行けます。

その途中、「風城」とか言ってたかな、うろ覚えですがとにかく風がよく吹く場所があって、風力発電の風車がたくさん立っていました。写真ではうまく雰囲気がつかめてないんですが、現地で見た時は壮観でちょっと感動ものでした。


高速道路は天山の谷間を抜けて進みます。片側4車線の快適な道路です。川を挟んで対岸に以前の道が見えましたが、う〜ん、たしかにあっちの道はしんどそうだな。


ちなみに、バスは右のものでした。三菱のマイクロバスです。かなり古いものを覚悟していただけにちょっと拍子抜けです。大型観光バスに比べれば快適度はたしかに落ちますけど、でも十分です。ちゃんと冷房も暖房も入りますから。ちょっと前まではそれすらなかったそうですから、天国天国(笑)


天山をぬけてトルファン盆地に入ると平原が広がります。道はひたすら真っ直ぐ。こういう直線道路は日本ではまずお目にかかれないだけに、それだけでちょっと感動です。



トルファンに入る直前、観光用のカレーズに寄りました。カレーズとは、遠くの水源から居住地まで地下水路を繋いで水を引くもので、中近東からこのトルファン近郊まで広く分布しています。時にはその長さは数百キロにもなります。このトルファンのカレーズも天山から水を引いているわけですから、おそらく200キロはあるのでしょう。

ただし残念ながら、この日は中の見学は出来ませんでした。油の流入があったためで、写真の場所でもかなり油臭かったです。なぜ流入したのかはいろいろ噂がありましたが、とにかく残念。

トルファン付近では、ウルムチでは見られなかったいかにもシルクロードらしい風景が広がります。こういう並木にロバ車なんて、まさに私のイメージの中にあるシルクロードです。でも、トルファン付近も道路整備が進んだために、どんどん木を切っているのだそうです。観光客としては残念なことですが、地元の人たちは喜んでいるそうです。たしかに楽になったほうがいいですもんね、住むには。


ホテルは吐魯番賓館。食事もここでした。羊の丸焼きが出てきたので解体前に記念撮影(左)
解体後は右のようになります。スパイスがきいていて美味しかったです。




現地ガイドのグリさんはウイグル人で、トルファンの生まれだそうです。ホテルの近くに実家があって、娘さんを親御さんにあずけてウルムチで勤めています。その娘さんをホテルに連れてきていたので撮らせていただきました。グリさんも美人ですが娘さんもかわいいんだなこれが。きっと将来は美人になるぞっと。
吐魯番賓館の中庭では、日没後に民族舞踏ショーがあります。ウイグルをはじめ、カザフやキルギスの衣装を着て歌い踊ってくれます。サービスで中国や日本のも歌ってました。案の定「北国の春」。う〜ん、中国でいったい何度聞いただろう。もう他の曲にしたほうがうけると思うんだけど。

それにしても、フラッシュの使えない距離でデジカメで夜の舞踏を撮影ってのは、しんどかったです。この大きさだからそれなりに見れますけど、実際はブレブレです。やっぱりフィルムで高感度を入れるのが一番よさそうです。次回はそうしよう。って次回っていつ?(汗)