石川県白峰町にある、石川県立白山ろく民俗資料館に行ってきました。金沢から車で1時間ほど、福井県境に近い町で、このあたりから福井県の勝山市にかけては化石の出土でも有名らしいです。恐竜村なる施設もあります 途中には上のような絶景ポイントがあったんですけど、紅葉には残念ながら1週間ほど遅かったようで、イマイチ綺麗ではなかったです。

それにしても、この手の施設は大好きです。歴史が好きで遺跡が好きで、その延長なのか民俗も好きです。といっても本格的に勉強したり調べたりするほどじゃあなくて、こうやって何気に見学する程度だけど(汗)

この白山ろく民俗資料館は、白峰近辺の人と暮らしを展示する施設で、資料室と、白峰近辺にあった建物を移築したものから構成されています。
入るとまずあるのが管理棟。その中に資料室があります。近世から昭和の初めにかけての暮らしぶりや、白峰近辺の動物生態などが展示されています。

なかでも目をひくのは、この「人の一生コーナ」でしょう。“コーナー”じゃなくて“コーナ”なのね、しかも“一生”(笑)

下の写真のように、誕生(左)から死(右の葬列模型)までを並べたもので、例えば赤ん坊を入れておく道具や婚礼衣装、葬儀の時の衣装や供物などが並んでいます。もっとも、模型のような大行列は、それなりの地位の人じゃないとできないことですが。庶民はいつの時代もつつましいものです。





敷地内には、実際に使われていた建物を移築したものが建っています。母屋が6棟、それから炭焼小屋や水車小屋などのちいさなものがいくつかあります。

左はその中で一番大きな「杉原家」。嶋村にあった酒屋で、庄屋や組頭もつとめた名家です。さすがに金持ちの豪農だけに、立派な造りです。面積1109平米。300坪はゆうに超えてるわけで、しがないアパート住まいの私にはなんとも羨ましい広さです。



ここが居間、やっぱり広いです……。
囲炉裏の回りに敷いてあるのが畳なので、だいたい想像がつくと思いますが、10帖20帖じゃききません。でも、あまり広いと寒そうですよね。夏は涼しそうだけど、冬はちと辛いかも(汗)
2階から上は、展示室になっています。農具や機織り、酒造りの道具らしきものなどが展示されています。

で、この2階から1階に降りる階段ですが、2つあるうちの玄関よりのほうがむっちゃくちゃ急です。なにしろ、下左のように張り紙がしてあるくらいですから。「工夫して」ってあんたねえ(汗)
いちおう綱が張ってあるので、つかまりながら降りられます(右写真)。それでも高い所が苦手な私にはちょっと怖かったです。
それから、囲炉裏のそばのついたてにはカレンダーの切りぬきが貼ってありました。きっと住人の誰かが好きだったんでしょうね、女優の写真です。倍賞千恵子とか松阪慶子とか田中絹代とか。ちなみに1枚大きくしてみたのは岩下志麻姐さんです。若い……。






この資料館に行ったときはちょうど冬支度の真っ最中、各建物に雪囲いを取り付けていました。白山ろくに限らず豪雪地帯では、建物を雪から守るために囲いを取り付けます。そうしないと、大変なことになるんですね。


白山ろくの雪囲いは、上や左のように建物の外側に板張りをする構造になっています。これによって空間が確保され、雪が建物に入りこんだり壁や雨戸を壊したりしないようにしています。断熱効果も期待できそうですね。





個人的に気に入ったのはこの長坂家。
ちょっと坂を下りながら歩いていくんですが、まさに山里の一軒屋って感じで風情を感じます。紅葉の赤が余計にひきたててくれるのかもしれませんね。杉原家に比べるとずいぶん小さいですが、これでも2階建てで237平米もあります。




こちらは小倉家。他の建物もほとんどそうですが、江戸中期頃の建築です。ここでは道具だけではなく、人形も使って当時の暮らしが再現されています。

人形です、しかも“リアル人形”です……

この日は見学者がほとんどいなくて、小倉家に入った時も私一人。いきなり人形が展示してあったので、びびったびびった。フラッシュを焚いたので明るく見えますけど、かなり薄暗い建物です。だから、リアルな人形があると心臓に悪いのなんの(汗)





これは尾田家。98平米で、水車小屋などを除けば一番小さな建物です。平屋ですが、それでもけっこう広いです。

ここの一番の目玉はやはり、玄関脇の壁の穴でしょう。「ネコクグリ」なんて札がかかってます。ちゃんと専用の出入り口が確保されてるんですね。ネコ好きだったのかな。でも戸がないので、きっと冬場は隙間風ピューピューだったろうと思います(笑)


さてこの白山ろく民俗資料館、上でも書きましたけど当日はほとんど客はいませんでした。少なくとも私のいた時間に現れたのは、地元の中学生とおぼしき二人だけ。宿題かなにかの資料集めという様子でした。つまり、よそ者は私一人だけ。土曜日にこれでいいんだろうか……(汗)

入口のおばちゃんの話では、むしろ平日のほうが人が多いそうです。よそから来た団体のバスが寄ることがあるそうです。それに、シーズンオフに近かったですし。でもたぶん赤字なんだろうな、絶対に儲かってないと思います。だけどこの手の資料館はこれからも残していって欲しいものです。

ちなみに入場料は一般200円。65歳以上と団体は200円。高校生以下は無料。
あれ、ってことは当日金を払って見学してたのは俺だけかい(苦笑)