HAL
はいぱあ  あかでみっく  らぼ


あさりよしとお作
2000年12月
発行所:株式会社ワニブックス



あさりよしとお氏というとたぶん「宇宙家族カールビンソン」あたりが有名なんだと思うんですけど、あんまり世間一般に認知されている漫画家さんではないような気がします。でも、個人的にこの人の書く科学ネタって好きなんですよね。「まんがサイエンス」シリーズみたいに “マジ” なのもいいんですけど、やっぱりギャグ。それもけっこうダークなのが好きです。だからこの「HAL」はすっごく面白いです。

あ〜、「HAL」と聞いて、どこぞの国が木星へ飛ばしたひょろ長い宇宙船の話を思い出す人もいらっしゃるかもしれませんが、あのHALとはなんの縁も所縁もありませんのであしからず。いや、でもひょっとしたらうまく掛詞になっているって作者本人が悦に入っているのかもしれないなんて、野暮な詮索でしょうか(汗)

この本のカバーにはこんな引用が

       「十分に進歩した科学技術は、魔法と区別が付かない」  アーサー・C・クラーク

まさにそう、そのとおりだと思います。そして、その摩訶不思議な魔法チックで分かりにくいところをけっこうブラックにギャグってしまっているのがこのHALです。目次にはこんなことも

      「このマンガには一部に真実が含まれている場合があります」

この真意をお知りになりたい方はぜひお読みください。
ちなみに収録作品のタイトルには、「シュレディンガーの猫」とか「ドップラー効果と赤方偏移」、「膨張する宇宙とインフレーション理論」なんて、とっても “はいぱあ  あかでみっく” な内容が盛だくさんです(内容の真偽はともかく)。中でもイチオシは「ザ・臨界」。ちょうどあの東海村の事件の後に書かれた一本です。いや〜、安全神話ね〜、ハッハッハッ(汗)

2000.12.17