神々の角笛
<ハロルド・シェイ 1>


ディ・キャンプ&プラット著
昭和56年7月31日発行
発行所:早川書房

ハヤカワ文庫 FT33


図書室の掲載予定に「妖精の王国(ハロルド・シェイ)」と書いておいて、でもなんか違和感があるなと思っていたら、間違ってました(汗)
「妖精の王国」もたしかにディ・キャンプ&プラットの作品だけど、ハロルド・シェイのシリーズとは別物。本当はこの「神々の角笛」が正解でした。とりあえず本棚に並んでいるのからピックアップしたから、失敗。作者が一緒ってことでご勘弁を。

それにしても、あらためて見直してみたら原著は1940年。これって60年も前の作品だったのね、知らなかった。初めて読んだのは別に紹介した「夢館」と同じ頃だったから、とにかくバンバン読みまくっている時期で、本編を読むので精一杯だったようです。


ファンタジー。小難しいSF界とは違って、タイムマシンとか物質転送機みたいな陳腐なマシンは使わない。使うのは怪しげな技。“三段論法的転送機”って、機械じゃなくって呪文のようなものを唱えるわけだけど、それで異世界の扉を開き、人間の完全なる転送を行う。主人公ハロルド・シェイは、ちょっとしたスリルと冒険を楽しむために、まだできあがったばかりの理論にのっとってアイルランド神話の世界へと足を踏み入れた……、はずだった。しかしそこは北欧神話の世界、時はまさにラグナロクに向かいつつある。ちょっと、いやかなり予定が狂ったぞシェイ。さあどうする。


このシリーズは、全4冊が文庫化されています。それぞれが実在の物語の世界を舞台に作られています。

           神々の角笛         「北欧神話」
           妖精郷の騎士      「妖精の女王」
           鋼鉄城の勇士      「ザナドゥー」「狂えるオルランド」
           英雄たちの帰還   「カレワラ」

でいいんだと思うけど、なにせ解説から拾ってきただけでおまけに「北欧神話」以外は全く読んだことがないです。でも、そういう予備知識なしでも面白く読めると思います。個人的には2作目の「妖精郷の騎士」が好きですね。訳者も1作目には物足りなさを感じていたらしく、後になるほど面白いとあとがきに書いていました。
そうそうもうひとつ、文庫の表紙は天野嘉孝です。素敵な表紙絵です。これまた2作目が好みだったりして(笑)

2000.11.09