|
自民党県議団質問内容 | 麻生渡知事 答弁要旨 |
その第一点は、先の知事選の総括についてであります。 知事は今回の三選を目指した知事選挙において、これまで同様に共産党を除く各党の推薦を受けられ、無党派を標榜した対立候補との一騎打ちに勝利されました。 多くの首長選挙で無党派選挙への安易な便乗が当世流行ともなっているなかにあって、麻生知事が与党各党の支援のもと、各党間の真摯な議論と協調によって安定的な県政を運営するという正統な手段を選択されたことは賢明でありました。 振り返ってみますと、福岡県では戦後、本当に長きにわたり保革対決による不安定な県政が続き、このような不幸な歴史に終わりを告げたのは、たった八年前であります。そして、この不幸な歴史にピリオドを打ったのが、保守革新を問わず多くの政党の推薦を受け、いわば超党派知事として誕生した麻生県政でありました。 それだけに、麻生知事自身が自分の置かれた立場、いわばその政治的来歴、歴史的な意味を十分自覚されていたことが、今回の正統な手段を選ばれた理由であったと我々は判断したところであります。 従って我々、自由民主党をはじめ与党各党においてもそうした知事の賢明な決断を重く受けとめ、当初は苦戦も噂されたなか麻生知事の勝利に向け県議選と連動させ強力な選挙戦を展開したわけであります。 そこで冒頭まず最初に今回の知事選を知事はどのように総括されているのか、また、知事を推薦、支援した各党の活動をどう評価されているのか、率直な見解をお聞きします。 次にこの度の知事選で麻生知事は「麻生渡、生活派宣言、マニフェスト159」を掲げて三戦を果たされたことは、未だ県民の記憶に新しいところであります。 ところで、マニフェストの発祥の地とも言うべき、イギリスではマニフェストとは、まず、実現することを前提とし、実現できない場合には責任を取るという覚悟も含めた「政策」であり、選挙公約だと言われているようです。 また、「政策」を実現するための財源の裏付けも必要としています。 ところで、麻生知事が掲げられたマニフェストでは行革による財政節減による一部を除き、各事項を実現するための財源についてほとんど触れられておりません。 さらに知事の今任期は、平成十八年度までであるにもかかわらず、八万人雇用創出のように達成期限が「平成十九年度」であったり、なかには平成二十二年度と遙か彼方の先に約束されているものがかなり見受けられます。これは、任期終了時に目標達成度を評価するというマニフェスト本来の重要な目的からして、疑問の声も県民に少なからずあります。 マニフェストとは「ウィッシュ・リスト」つまり「実現すればいいな、という程度の約束」とは、全く違います。前述したように、実現できなければ県民に対し責任を取るべき誓約でもあります。それだけに、今回の知事のマニフェストが県民の誤解を招かないよう、この際、知事の意のあるところを明らかにされ、改めて県民の理解を得るよう、その見解をお示し頂くようお願い申し上げます。 また、このマニフェストの中で、達成期限を平成二十二年度とされているものの一つが、産廃行政関連であることは、とりわけ看過できないところであります。 今日、福岡県政において、リサイクル社会を築いていく中で適切に産業廃棄物を処理していく、いわゆる産廃行政が最重要課題になっていることは、県民の多くが周知している事実であります。 しかしながら、県下では依然として、若宮町、筑穂町、そして筑紫野市と各地で不法投棄や不適正処理が絶えず、県行政はこれらの跡始末に追われているのが現状です。 特に、三人の死者を出し、地域住民に不安と心配をもたらし続けてきた筑紫野市の産廃処分場は、今年十月には免許の更新期を迎えるはずですが、県として、その対応を的確に検討されているのでしょうか。 マニフェストで漫然と平成二十二年に県下の産廃処分量を二分の一に減量化しますなどと約束するような悠長な情勢ではないと理解しますが、如何でしょうか。 そこで、知事の政治姿勢として、今後の産廃行政における的確なる方針を、この際併せて示して頂きたいと思います。 次は、人事政策についてであります。 知事は、去る四月下旬の記者会見において、新年度の人事異動の狙いを尋ねられ、「天下りで占められていた最も中心的だった部長ポストを地元の人材に決めたのが一番大きな特色だ」と強調されました。 その理由として、地元人材の政策能力はもはや国と遜色ないこと、県政と運命をともにする気持ちは地元人材にしかないこと、この二つを挙げられています。 地方分権の時代、自前の税財源の拡張強化はもとより、自前の人材を育て、県政の枢要なポストに積極的に登用することは、自主・自立の地方自治を目指す立場からも大変結構なことだと考えます。 しかしながら、一部疑念も残り、一言申し上げたいこともございます。それは、これまでの国からの出向者は、国・県の人事交流として、任命権者である知事の権限と責任において部長ポストに就けられていたことであります。 職員組合やマスコミならいざ知らず、知事自身が任命し、知事のために仕事をしてくれた人たちを「天下りで占められていた」と言い放つ知事の発言は、彼らのこれまでの福岡県への尽力と思いを裏切る発言にもつながるのではないでしょうか。 それほど強力な国からの押しつけ人事だったのでしょうか。 そこでまず、これまでの長年にわたる数多い出向者の仕事ぶりについてどのような評価をされているのか、お聞きします。 また、知事の人事方針によって、現在の部長ポストで国からの出向者が就いているのは土木部長だけとなりました。その反面、次長ポストには新たに国の出向者が任命されています。これでは単に「部長と次長を交代させただけではないか」という声がないでもありませんし、また、課長職にも何人か就いています。 そこで、現在の国からの本県への出向状況についてお尋ねするとともに、今後の土木部長職の取り扱いを含め、改めて国との人事交流の基本方針、管理職への人材登用の基本的な考え方について知事の見解をお聞きします。 次に、今後の人事政策に関連していくつかの質問を致します。 現在、国において、能力・業績重視の基本方針に基づく公務員制度の改革が進められようとしています。 本県においても、「行政システム改革大綱」に同様の方針が盛り込まれ、「能力・職責・業績が適切に反映される新たな人事給与制度を平成十八年度を目標に導入する」こととされています。 このため本年度から、新たな人事給与制度の円滑な導入を図る専任体制を人事課に設けられました。 そして、「職員の担当業務の特殊性等を踏まえた能力評価と業績評価からなる公正で納得性の高い新たな評価制度を整備する」方針と聞いています。 そこで、現在の具体的な検討状況と併せ、今後どのようなスケジュールで所要の改革を進めていく計画なのか、知事の方針をお聞きします。 また、このことに関連して、毎年の人事異動を行う際の体制についてお尋ねします。 言うまでもなく、人事の基本は「公正」です。有能な人材育成の観点からも、特に、管理職や補佐職クラスについては、これまで以上に評価の客観性が要請されます。 そのためには、任命権者としての知事が最終決定されるにしても、それに先立ち、それぞれのクラスに応じ、人事課長、総務部長、副知事など複数の人事当局の責任者を一堂に集め、それぞれの意見を多面的に聞く、そして複眼的な評価を下す体制の確立が必要だと考えます。 現在の人事異動の作業体制はどのようなものか、現在の人事の在り方に問題はないのか、そして、その体制を見直す考えはないのかも併せ、お尋ねします。 次に、職員の民間登用に関連して質問します。 知事は、職員の思考や行動の枠組みを画一的なものから多様なものに変えていくため、庁内だけでは養成が困難な高度な専門的知識や経験を持った職員を民間に求める、いわゆる「ハイブリッド県庁」の構想を進めておられます。 平成十二年にはIT関連と産業・金融関連の専門家を採用され、また昨年度からは新たに民間枠として民間経験五年以上三十五歳までの若手職員五人を採用されました。 庁内において多様な履歴の職員が混じり合い、活力あふれる職場から独創的な政策が生み出されることを大いに期待しているところです。 しかしながら、一方で県は、大変厳しい財政状況を克服するため「財政構造改革プラン」を策定され、平成十八年度までに約九〇〇人の定数削減を断行することになっています。 県行政の一層の多様化、高度化が求められる中、各部においては乾いた雑巾を絞る気持ちでこの目標達成に努力されていると推察します。 ところが、今回提案されている当初予算を見ますと、商工部の新産業関係において、補助金・委託費の名目で官民共同の推進組織に年間人件費が一千万円に上る民間専門家を採用する措置も講じられています。 昨年度の予算でも、海外企業の誘致推進の名目で、民間専門家を採用されています。 もちろん、福岡県の産業政策として真に必要ならば、ほとんど県丸抱えでもやむを得ないものと考えますが、一方で定数削減という行政改革の要請を踏まえると、安易な採用は許されるものではありません。 そこで、昨年の海外企業の誘致について、民間専門家を配置することによってどのような効果が上がっているのか、また、今回新たに専門家を配置することを決定するに当たって、そのコスト・ベネフィットをどのように事前評価されたのか、すでに県では行政評価制度を導入されているのですから、納得のいくよう具体的に説明願います。 次に職員倫理の確立と職員の意識改革についてお尋ねします。 知事の二期目後半の二年間は、大変残念なことに職員の不祥事が相次いだ時期でした。 土木部職員の収賄事件四件を含め、二年間で八件の懲戒処分が発表されています。 その都度、知事は、関係者に対する厳正な処分はもとより、綱紀粛正の徹底を強調され、職員倫理条例の制定、倫理研修の強化、入札制度の改革などに取り組んでこられました。 とりわけ土木部については、組織・人事の在り方まで踏み込んだ改革方針を明らかにされています。 しかし、本年一月の直方土木における収賄が、一昨年の行橋土木の事件発覚後になされていたことが判明するなど、これまでの取り組みが効果的なものになっているのか、十分確信が得られる状況にはありません。 そこで、改めて今回の人事異動や組織の再編、予算編成などに当たって、不祥事防止の観点からどのような工夫がなされたのか、お尋ねします。 また、不祥事の根絶は究極的には職員の意識改革に懸かっています。 県では、本年度、職員研修体系の抜本的な見直しに着手される方針を既に明らかにされ、政策能力の向上と並んで職員倫理の確立が大きな改革の柱とされています。 新年度開始から既に三月が経過しました。課題の緊急性を踏まえますと、精力的に取り組んでおられることと思いますが、これまでの取組み状況と今後の進め方、さらに倫理研修をどのように見直されようとするのか、具体的に説明願います。 なお、いくつかの先進自治体では、不祥事の種類や悪質さの程度の応じてあらかじめ懲戒処分の基準・程度を公表し、それを不祥事の抑止としています。 今後も県行政に対する県民の信頼を失墜させる事件が続くなら、こうした手法も十分検討に値すると考えますが、知事の見解をお聞きします。 また、職員倫理に関連して、かつての不適切な旅費、食糧費返還金問題について、ひとこと言及し、知事の毅然たる対応を求めておきます。 平成八年秋に明らかになったこの旅費・食糧費問題は、県民の県政に対する信頼を著しく損ねた全く遺憾な出来事でありました。 もっとも、六十一億円という目もくらむような巨額の不正支出の実態を県民の前に思い切って明らかにし、そのうえで、自らも含めた関係幹部職員全体の連帯責任として、直ちに利子も含め全額返還措置を執られたことは、麻生知事の勇断でありました。当時わが会派も高く評価したところであります。 ところが、仄聞するところによりますと、少額であるにも関わらず、退職者つまりOBの一部には、この返還協力の求めに未だ応じず、極めて不公平な事態があるという噂を聞かないでもありません。もし事実なら大変由々しきことであり、職員倫理の確立に暗い影を落とす問題でもあります。 そこで、この不適切な旅費・食糧費の返還システム並びに退職者への協力呼びかけの実情と併せ、私が指摘しましたことに対する見解と今後の対応について、知事の決意の程をお示し願います。 知事の基本姿勢に関する最後は、本県の危機管理体制の在り方についてでありますが、これに関連して県民治安対策について、警察本部長にもお尋ねします。 一昨年の9.11事件、すなわちアメリカ同時多発テロをはじめとする世界に頻発するテロ事件やイラク戦争、さらには北朝鮮問題などを背景として、知事は日頃から有事対応の重要性を強調されてきました。 今月六日には、長年の懸案であった有事法制が国会議員の九割が賛成する中で成立しました。 今後は、重要課題として残された「国民保護法制」へ議論の焦点が移ります。 県民の生命、身体、財産を守るという自治体の最も根本的な責務を考えますと、国民保護法制が、自治体の意見を十分反映し、よりよい制度として確立される必要があることは言うまでもありません。 県の組織・機構、指示命令系統などの面から、危機管理体制の抜本的な再編・強化が必要だと考えます。知事の基本的な考え方をお聞きします。 さらに、危機管理体制づくりには、危機対応への極めて専門的な能力が求められます。 このため、いくつかの先進県では、出向・再就職などによって自衛隊職員やOBを配置し、危機管理のノウハウの蓄積に努めています。 本県も、こうした自衛隊との関係を検討すべき時期に来ていると思いますが、知事の前向きな見解をお尋ねします。 次に、県民の治安対策についてであります。 県警では、県下各地での大がかりな交番・派出所の再編整備に取り組む方針のようです。 県民から警察一一〇番通報が切れ目なく、ほぼ二十四時間常態化していることは、数字を示して説明するまでもなく憂慮される事態であります。 このため、再編整備による機動力の充実などにより、その治安効果には期待しているわけでありますが、一方で、気がかりなこともあります。 それは、交番・派出所がもともと地域社会の中で住民と深い関わりを持ち、なかには地域のコミュニティセンター的役割を果たしてきたところもあるだけに、廃止予定の地域では住民不安を与えていると聞いているためであります。
そこで改めて、警察本部長に再編の必要性と更にはその効果について、どのように見通されているのか、また、ただ今指摘しました住民不安について、どのように解消されていくのか、安全で安心できる地域社会を目指す立場から、決意の程をお聞きします。 それではこれより本県の財政問題について新年度当初予算案に即してお聞きします。 景気低迷が引き続き、加えて世界的なデフレの進行が懸念される中、知事は、この度、予算規模一兆五千二百三十五億円の平成十五年度一般会計当初予算案を提案されました。 昨年度の国税収入は、長引くデフレに伴う株価や地価の下落、賃下げによる個人の所得の減少などにより、予算額を確保することがほとんど不可能な状況になっています。法人税、所得税の落ち込みを中心に、不足額は一兆円規模に達するという声も聞かれるところです。 また、昨年度の地方税収全体についても、当初の地方財政計画を一兆三千億円前後下回ると試算されており、デフレの悪影響は地方財政にも確実に及んでいるようです。 こうしたところから、本県の新年度当初予算案も前年度対比二・五%減の緊縮予算になったものと推察します。歳入構成を見ましても、県税収入が四千四百九十四億円、対前年度比六・九%の減となっております。 しかしながら、ただ今も述べましたように、昨今の諸情勢を踏まえますと、今回の計上額でさえ確保が本当に大丈夫なのか、我々みな心配するところです。 ちなみに、既に県は、この二月議会において昨年度の県税収入を二百五十億円減額補正されています。 そこでまず、知事は本年度の景気動向、雇用情勢などについてどのような見通しを持っておられるのか、また併せて、その対策としてどのような予算措置を講じられたのかお尋ねします。 さらに、新年度の県税収入をどのように見積もられたのか、また今後、昨年度のように大規模な減額補正に迫られる心配はないのか、今年度の税収確保はきちんと見通しが立てられているのかどうか、知事の明快な答弁を求めます。 ところで、昨年度の県税収入が当初予算を大幅に下回ったことから、平成十八年度までの「財政構造改革プラン」の見直しが新年度予算編成時までの重要課題となっておりました。そこで、知事は中期的な財政収支見通しの見直しを、六月までに行うとこの県議会の中で既に約束されています。 平成十八年度までに特例県債から脱却する、基金の取り崩しに歯止めをかけるという当初プランの二つの目標(知事公約)を達成するためには、拡大した財源不足を行政改革の断行によって克服することが不可欠であります。 しかるに、追加的な行財政改革に具体的にどう取り組まれるのか、知事の断固たる決意、積極姿勢が必ずしも明らかではありません。 今回、公債費の償還方法の見直しによって二十七億円の捻出を図られているようですが、実質は負担の平準化、先送りであります。本県財政の抜本的な改善につながるものではないと考えます。 一方、組織機構・職員定数、人件費の在り方の見直しなど具体的に踏み込んだ改革の全体像が示されないまま、地域の活性化、県民生活に深い関わりのある県単独の公共事業については、早々と三%もカットされています。 今日、地方税財政制度の根本的な見直しが政府において進められようとしています。このような時期にあって、その都度、その都度の場当たり的対応では、中・長期的に安定的な県政運営を行うことは到底不可能であります。 そこで、知事は財革プランにおける財政収支見直しをどのように進められてこられたのか、その具体的内容とそれを実施することによって平成十八年度末の二つの目標が達成可能となるのかどうか、また本年度末の基金残高がどのようになるのかをお示し下さい。 また今回、具体的な改革内容が決定されていない部分について、今後どのように対応されるのか、その中身と実施期間などを明確にされるよう求めます。 なお、昨年の二月議会において、条例定数と実際の配置定数の大幅な乖離について問題点を指摘し、できれば配置定数も条例化し、二本立ての職員定数を解消すべきではないかとも提案したところでありました。我々としては、不退転の決意で定数削減に臨むのであれば、条例と配置の差、即ち保有分は必要でないとの考えからでありましたが、その際、知事は「その差を極力縮小する方向で対応する」旨答弁されています。 そこで、職員定数の一本化も含め、その後の対応はどのようになっているのか、納得のいく説明を求めるところであります。 また、この定数問題に関連して、行財政改革を加速させるため、数年先の職員定数を条例であらかじめ決め、その目標に向かって毎年定数の削減を実行する手法は、行財政改革に懸ける知事の決意を内外に表明し、職員全体が一丸となって不退転の決意で改革に取り組むうえで大変有効だと考えます。 是非、検討されるべきだと考えますが、知事の見解をお聞きします。 また知事は、選挙期間中から公共事業の優先度を図る基準や評価方法のスキームを作成し、本年から実行すると公約されています。 今回の公共事業のカットは、こうした新しいスキームに基づくものなのか、どのような基本的な考え方に基づいてカットを決定されたのか、地域経済への影響も含め公共事業の取り扱いについて、知事の見解をお尋ねします。 次に、県の「行政システム改革大綱」では、県が保有する土地、建物、設備などの財産について総合的・効率的な管理・運営を図るため、いわゆるファシリティ・マネジメントの手法を導入した実施計画を本年度に策定し、順次実施することになっています。 中でも、未利用の土地については従来から競争入札による売却の推進に努められていますが、現在の経済情勢もあって、なかなか処分が進まない状況にあります。 このため、本会議においても、売却だけでなく、定期借地や不動産投資などあらゆる方策を検討すべきとの指摘がたびたびなされ。執行部においても前向きに検討する旨の答弁がなされています。 そこで、現在までにファシリティ・マネジメントの導入に向けてどのような検討がなされてきたのか、未利用土地の処分・利用の在り方の検討も含めて、説明願います。 関連して、当初予算案では、三十七億円余の財産収入を計上されています。どのような財産について措置されたのか、また売却などの見通しがあるのか、お尋ねします。 またこの際、予算編成の在り方について、知事の基本的な考え方をお尋ねします。 今日、予算編成の在り方を抜本的に見直す自治体が増えています。 その大きな流れは、予算編成権を大幅に各部局に委譲するとともに、財政当局は予算構造のマクロ的観点からの決定、決算分析・事後評価を主として担うという改革であります。 本県においても総務部から各部局への権限委譲などを進める「庁内分権推進計画」を先般まとめられたと聞いていますが、この計画においても、各部局の主体的な予算編成を可能とする範囲を拡大することが課題とされています。 各部の政策立案能力を高めていくためにも、一段とこうした改革を押し進めるべきだと考えます。 これまでにどのような対応をなされてきたのか、今後どのような方針を持っておられるのか、お尋ねします。 また、政策や事業の事後評価を充実するためには、企業会計手法を活用した決算分析の高度化を図っていくことが重要だと考えますが、今後どのような取り組みをする考えなのか、併せお尋ねします。 なお、本年度から各部局の主体性を強化し、また、重点課題への総合的な対応力を高める観点などから、各部の「重点組織目標制度」が導入される予定になっています。しかし、当初予算案が編成されたにもかかわらず、その取組状況が一向に明らかになっていません。
昨年の行革大綱に盛り込まれ、行政システム改革の中心的な役割を果たす制度と聞いていますが、現在の取組状況と今後の展望についてお尋ねします。 それでは、次に市町村合併の推進についてお尋ねします。 国の発表によると、本年四月一日時点で、全国で合併に向けて法定協議会を設置している市町村数は千二百十八となっています。この一年間で、あっという間に約五倍に増加しました。 任意協議会を設置している市町村も合わせると全国の約六割となるなど、全国的に合併の気運は急速に盛り上がっています。 一方、本県の状況を見ますと、本年六月一日時点で法定協議会十二、任意協議会一、関係市町村数は五十二となっています。 本県においても、最近になって合併に対する気運が急速に高まり、法定・任意の協議会に、研究会も含めると、県下九十六市町村のうち六十五市町村がこれに関係しています。しかしながら、これまでに合併が実現し新自治体として発足したのは、残念ながら宗像市と玄海町だけであります。 また、協議会を設置しても、なかなか結論に至らない、また県が示した合併パターンに沿わない地域も見られるなど、「会議は踊る、されど」の感が拭えないのであります。 合併特例法の期限はもう目前に迫っています。 国では既に、特例期限後の対策を視野に入れて、新たな「市町村合併促進プラン」を公表しています。 そこでは、法期限までに、市町村の合併パターンのフォローアップと現行特例法などに基づく合併協議会設置の勧告を知事が積極的に行うよう要請しております。 また、法期限後の対策として、新たな「合併に関する構想」を県が策定し、これに基づく斡旋、勧告など県の調整機能を強化する新法が次期通常国会に提出される予定になっています。 この新法には、合併により規模が拡大する自治体において、住民の自治を強化する観点から、合併前の旧市町村単位に地域の共同事務を処理する地域自治組織を創設できる制度が盛り込まれることになっています。 地方制度を巡る全ての改革が、自主・自立の地方自治の確立、国の保護からの脱却を目指して動き出しています。 こうした情勢の中で、市町村合併を強力に推進し、安定的な行財政基盤を作ることは急務であります。 我が会派は、こうした観点から、これまでも再三、知事自身の合併に対する取組姿勢を質して参りました。しかしながら、合併問題に取り組む知事の姿勢に今ひとつ強力な熱意が感じ取れない、というのが私の率直な印象でもあります。 もちろん、市町村の自主性を侵害することはできませんが、自主的判断を口実に知事が第三者的傍観を決め込むことは許されません。 もはや事務方だけに任せて合併を推進する時期は終わったと考えます。 もっと知事が全面に出て、関係市町村と話し合い、国から要請されるまでもなく、状況に応じて勧告権を行使するなど、先頭に立った取組が必要です。 特に、県の合併パターンと異なる地域の在り方について県としてどう考えるのか、どうしても取り残される市町村をどうするのかなど、残された期間、県の合併推進戦略の再構築とその実現に向けた知事の断固たるリーダーシップが強く期待されていると言えるのではないでしょうか。 合併に伴う新市の誕生や新たな市町村の区域の在り方は、県の出先機関の体制など県政推進にも大きく関わる重要問題です。 市町村の自主性だけに任せて、結果として、いかにも不具合な市長村が誕生したのでは、県の将来に対する責任がないと批判されても仕方がないでしょう。 これまでの合併推進方策について、どのような反省点があったと考えているのか、また残されている課題は何か、さらにこれらを踏まえて、残された期間、今後の推進方策の再構築をどう図ろうとされるのか、知事の明快な答弁を求めます。
また、合併の進展に伴う県の出先機関の在り方など、県の組織・機構の再編についてどのような見通し、方針を持っておられるのか、併せお尋ねします。 次の質問は、県立病院改革であります。 この問題については、地域医療の確保などの課題と対応策をよく整理したうえで、今年秋頃までに病院改革と今後の医療行政の在り方を具体的に示す改革計画を策定されることになっています。 一方、知事は選挙期間中、改革に伴う職員の処遇問題について、身分保障を行うことを明言されています。 選挙後の記者会見では、「身分保障の中身がどういうものであるかについては、いろいろなバリエーションがあるので、合理的・理性的に処理しなければならない」と答えられています。 県立病院改革は待ったなしの重大課題であります。 県立病院の現状、経営状況、県の財政負担などを考えれば、県立としての存続はもはや不可能であります。 地域医療の確保を前提に民営化の改革方針を早急に決定し、短期間の間に一挙に改革をやり遂げる必要があると考えます。 改革のかけ声だけでは、地域住民はもとより病院職員をも中途半端で不安定な状態に置くことになり、ひいては病院の質の低下を招きかねないからであります。 そこでお聞きしますが、知事の言う「バリエーションある身分保障」とは、一体何を意味されているのか。 また、身分保障の在り方如何によっては、改革に相当長期間を要することになり、当初の改革の意気込みがかなり後退したと言わざるを得ない状況になると危惧されます。 昨年秋に一年を目途に改革計画を策定すると表明されてから、既に半年以上が経過します。 これまでどのような検討を重ねられてきたのか、行政改革審議会答申に沿った民営化を本気で実現する決意があるのか、そろそろ知事の具体的な考え方や方針を明確に示すべき時期に来ていると考えます。 現時点での整理された課題とその解決の方向、改革のプロセス(工程表)の考え方をお示し頂くとともに、今後秋の計画策定までの具体的なスケジュールを明らかにされるよう求めます。
さらに、県立病院の民営化に向けた知事の決意をお尋ねします。 次に農政問題について質問いたします。 国は、昨年十二月に、平成十六年からスタートする「米政策改革大綱」を決定し、現在関係法令の改正が進められているところであります。 確かに、今回の改革は、担い手による売れる米づくり、より市場原理を生かした米流通制度の改善など、耳障りの良い言葉が並んでいますが、実態は、米づくりについては東北や北陸といった米どころとの、いわば南北戦争であり、麦・大豆についても助成金の引き下げが目的ではないかとの不安が農家の間で広がっています。 これは何故でしょうか。国の農業政策に農家が期待を寄せられないからであります。 ちなみに、昭和四十五年以来、三十年以上の長期にわたって続けてきた生産調整にもかかわらず米の需給バランスは一向に改善されません。 農林水産省の調査によると、平成十二年の国民一人当たりの年間の米の消費量は、六十四.六キログラムと年々減少してきました。 これは、ピーク時の半分以下であります。 ところで、我が国の農政問題は、複雑多岐にわたる課題を抱えているようですが、その反面、考えようによっては解決はいたって簡単なようでもあります。 それは、食生活の多様化によって減少し続ける米の消費を、元に戻すこと。それも、お茶碗僅か一杯余計に食べることで生産調整も必要なくなり、根本的な問題が解決することは、これまでにも多くの人が指摘してきたことでした。 そこで、本県でも、ごはん食推進のためのイベントの開催など色々と進められてはきましたが、取組みの効果が出ているとは到底考えられません。 今、若者の間で朝食を採らない人の割合が増加しています。平成十二年の厚生省の調査によりますと、二十代、三十代の男性で朝食を食べないという割合がそれぞれ三十一%、二十%と二十年前に比べて一.五倍から一.七倍に増加しています。 近頃では、小学生の中にも朝ごはんを食べずに登校している子どもも増加しているようですが、朝食を食べない方が、一日三回きちんと食べる場合に比べて太りやすいとか、成人病にもなりやすいと言われています。 米の消費拡大をPRするためには、まずごはん食がいかに健康に優れているかをもっとPRすべきと思います。 そこで、知事にお尋ねします。私たちはかつて、読書県民運動を提唱し、それが今日のアンビシャス運動につながり、県民の関心も変わって参りました。そこでこの読書運動にならって、例えば「朝食にごはんを食べる運動」をはじめ、米飯給食の飛躍的拡大など、もっともっと健康面を強調した米の消費拡大にむけ、あらゆる県民運動を展開する必要があると思います。そこで本県民の米消費の実状、米飯給食の実態の説明と併せ、知事の抱負をお聞かせください。 次に、水田農業の担い手対策についてであります。本県のほ場整備は、平成十四年度末で八割近くまでに整備されてきました。これにより極めて効率的な生産が可能になってきたわけでありますが、いくら生産基盤の整備が進んでも、その作り手がいないことにはどうにもなりません。 こうした状況の中で、受け皿となることが期待される大規模農家はまだまだ少ないのが実態です。 二千年の農林業センサスによりますと、県内には五ヘクタール以上の大規模農家はわずか八百戸しかいませんが、これら大規模農家が水田の約八%の作業を担っているのであります。 営農組織の育成を積極的に進めることは勿論重要な課題でありますが、将来にわたって地域の農業・農村をリードし、担っていく意欲ある大規模な個別農家に対する助成と育成が急務だと思っております。この点、園芸農業部門では、我が会派からの提案を知事が踏まえて、平成十四年度から、認定農業者という条件付きではありますが、個別農家への助成制度を創設され、園芸農業の育成にさらなる効果が出始めているところであります。 そこで知事にお尋ねしますが、米政策の改革に対応して、土地利用型部門においても個別経営体に対する助成措置など、県として思い切った施策の実施が必要と思いますが所見をお聞かせください。 次に、漁政問題についてお尋ねします。 わが国の第一次産業は、ただ今、質問しました農業をはじめ、いづれも厳しい環境におかれ、この漁業についてももちろん例外ではありません。 とりわけ沿岸漁業の厳しさは、農業に勝るとも劣らぬものがあると言われてきました。 この沿岸漁業の再生と復興のためには、あらゆる方策を必要とするでしょうが、私は何はともあれ漁業者が安心して漁業を営んでいくためには、漁業協同組合の健全な運営が何よりも望まれるところだと考えています。 漁協の経営状況がいかに悪化しているかは、県の漁業白書を見れば一目瞭然であります。本県の漁協は、正組合員数五十人以下の漁協が三割、職員数五人以下の漁協が約八割を占めるなど、小規模な組織体制となっております。経営状況についても、大半の漁協が事業利益で損失を計上しています。 漁協が今後とも組合員の負託に応えるためには、早急に合併による経営基盤の強化を行うことが必要と考えます。 また、既に他県においては、大型合併の動きが進んでいると聞き及んでおります。 そこで、お尋ねします。 現在、平成九年に策定した県内漁協を八漁協に統合する再編構想の実現に向けて取り組んでおられますが、現状はどこまで合併が実現しているのか。 また、他県同様に、さらなる広域漁協合併に向けての取組が必要と考えます。そこで、他県の漁協合併の実情説明と併せて、知事の所見をお伺いします。 次に、有明海におけるノリ養殖問題についてお聞きします。 先に、筑後川地先において、本県漁業者による違法な操業が水産庁によって摘発されたことは、誠に遺憾なことでありました。 県としては、これを看過することなく、厳しい姿勢で臨み、今後二度とこのような事態が発生することのないように指導と監視を強めて頂きたいと考えているところでありますので、まず、知事のこの問題についての見解を求めておきます。 次に、不適正な漁場利用とこれの早急な是正についてお聞きしておきます。 この問題、即ち、ノリ小間の貸借は、戦前の農地における地主と小作の問題にも似ており、我々は一日も早い解消をかねてから指摘して参りました。 これに対し、知事は議会答弁の中で「有明海漁連に対して適正化を再三指導してきており、今後とも強く指導する」と言われ、また、「本年九月一日に予定されている漁業権の一斉更新を目途に適正化に取り組む考えである」とも明言されています。 有明漁連が各漁協に配分している小間の数が、およそ二万二千小間、そのうち約九千小間が休業者と現業者との間で決して少額ではない賃貸料で毎年貸借されていると聞き及んでいます。 今回の適正化については、漁業者の多くが理解を示しているという現場の声は、我々の耳にも届いております。その点、五年前の免許更新の際とはずいぶん違うように見受けられ、この機を逃さず一気に適正化を進められるよう強く要請するところであります。 そこでお尋ねします。本年のノリ養殖漁業権の免許更新における県の基本的方針と現業者、即ち実際にノリ養殖を営む漁業者に対してだけ漁場が配分されること、つまりは小作にも似た状況がなくされることを、県として具体的に、どう確認し指導していくのかについて、知事にお聞きします。 次に、教育問題についてお尋ねします。 昨年度から、完全学校週五日制がスタートしました。 この完全学校週五日制は、子どもたちの生活全体を見直し、ゆとりある生活の中で、子どもたちに社会体験や自然体験などの様々な体験活動をさせることによって「生きる力」を育成することを目的とすると聞いております。 しかし、その大前提として、子どもたちに基礎的な学力を身に付けさせることを忘れたのでは、ゆとりも生きる力も生まれるはずがありません。これは導入を巡る議論の中での多くの父母たちの偽らざる声であり、心配でもありました。 また私たちも、子ども達の学力低下を招くことがないよう常に指摘し、要請してきたところであります。 そこで、ちょうど一年を経過した完全学校五日制について、学力の低下を招くことなく、所期の目的を果たしつつあるのか否か、県教委としてはどのように総括されているのか、教育長にその見解をお伺いします。 次に、こうした父母たちの心配の中、子供たちの学力実態については、文部科学省が、先に実施した全国的な実態調査の結果を分析し先般公表しております。それによりますと、中一と中二の理科及び中三の英語以外は、全体として概ね良好であるとの見解を示しています。 一方、前回と同一問題との調査比較をみると、算数・数学・社会等において低下している状況もあります。このため、文部科学省の見解もにわかには、うなずけないところがありました。現場においては、学力低下の懸念を肌身に感じているのではないでしょうか。 それを反映してか、各県が学力テストを独自に実施する動きが広がりを見せ、今年度、四十三都府県・政令市が実施すると聞いています。 本県においても、従来からの我が会派の提案に対して、十五年度小学校六年生と中学校三年生を対象に、主要教科で抽出検査を実施することを明らかにしております。 国の実態調査が全国の教育課程の定着状況を把握するもので、県別の学力実態が明らかにされないとのことでありますので、早急に実施されんことを強く期待するものであります。 また、学力実態の把握は、県レベルはもちろんのこと、市町村にとっても重要な課題であります。県内各市町村においても、県独自の学力調査に大変関心を示し、県の開発する実態調査を利用できるよう積極的な支援を期待する声が強いと聞き及んでいるところですが、いかがでしょうか。 県として、市町村の学力実態調査の実施について、どのような支援策で応えていくつもりかお伺いたします。 次に、教員の資質や適格性についてお尋ねいたします。昨今、教員の資質や適格性が疑われるような不祥事が連日のように報道され、県民の教育に対する信頼が大きく損なわれてきています。つい最近でも大分市の中学校の職員室で教諭同士が口論となり、包丁を持ち出して取り押さえられるなど常識では考えられないような事件が起きております。 そこで、最近の本県における教職員の不祥事の状況と不祥事に対する防止対策を県教委としてどのように講じているのかまずお聞きいたします。 また、教員の中には、授業ができない、学級経営ができないなど、指導力に問題を抱えているいわゆる欠陥教員の存在がますます深刻な問題になってきました。 こうした教員に対しては、研修などによって指導力の改善を図るなど指導、支援をすることも必要でしょうが、研修の効果が期待できない者に対しては、京都府で行った免職処分といった厳しい措置が、もはや必要な時期が来ていると考えます。 県教委では、平成十二年度から文部科学省の委嘱を受けて調査研究を行っていると聞いていますが、調査研究には早く終わりを告げ実践あるのみです。 その研究結果を含めて今後、どのような取組みを行っていくつもりなのでしょうか。 教員の資質や適格性は児童・生徒の人格形成に大きな影響を及ぼし、教育の正否を左右する最も重要な要素であることは言うまでもありません。こうした認識に立って教育長の明確な答弁をお聞かせ願います。
|
1 知事の政治姿勢について (「重点組織目標制度」の取組状況と今後の展望について)
(改革の基本的方向とスケジュールについて)
改革の基本的方向といたしましては、行政改革審議会答申も踏まえ、県に設置義務のある精神医療センター大宰府病院は、公設民営化の方向で、その他の四病院は、県内の医療施設の整備が進み、質・量ともに充足度も高い中で、県立でなければならない必然性に乏しいことから、移譲の方向で検討を進めているところであります。
県立病院の抜本的改革にあたって職員の処遇は、重要な問題の一つであると認識しております。 県立病院については、今の経営形態のままでの抜本的改革は困難であると認識しており、民営化の方向で検討を進めているところであります。
本年秋に、改革計画を策定することとしておりますが、計画策定後は着実な実施に向けて、最善の努力を行って参りたいと考えております。 (米の消費拡大について)
本県の米の消費量は、食生活の多様化の進展等により、年々減少し、現在は約三十二万トンと推計されますが、米飯学校給食の一週間当たりの回数は、徐々に増加し、平成十四年度には県平均で二・七回となっております。 水稲など土地利用型農業は、地域全体で農業用水や農道の管理を行う必要があり、個別経営体のみで農業経営が完結しにくい側面があることから、これまで、集団組織のみを助成の対象としておりました。 しかし、近年は、集団組織と同じように大規模化し、経営が自己完結できるようになるとともに、耕作放棄地の防止など、水田の持つ多面的機能の維持の面で重要な役割を果たしている個別経営体も増えてきておりますので、今後、これらに対する支援のあり方について研究して参ります。
(漁協合併の進捗状況と広域合併について) 漁協合併につきましては、県漁協組織再編構想に沿って、これまで、六漁協合併による糸島漁協、四漁協合併による宗像漁協が設立されたところであります。
しかしながら、近年の金融情勢の大きな変化に対応した健全な信用事業実施体制を確立すること、及び強固な財務基盤と充実した事業機能を強化促進するため、他県においては、一県・一漁協を実現したのが三県、現在この実現に向けて取り組んでいるのが十六都府県、複数の自立漁協をめざしているのが二十一道県であります。 (ノリ養殖における違法な操業に対する知事の見解について)
今回、国の摘発をうけたノリ養殖操業につきましては大変厳しく受け止めております。 (ノリ養殖漁業権の免許更新における県の基本方針と漁場配分の具体的な確認・指導について)
漁業権の免許更新にあたりましては、現にノリ養殖を営む漁業者に対してだけ漁場を配分することにいたしております。
(完全学校週五日制の総括について)
学校教育では、習熟の程度に応じた授業改善や読書活動・家庭学習の促進を図ることにより、基礎学力や学習習慣の定着に取り組むとともに、総合的な学習の時間等の充実に努め、日常生活に生きて働く力の育成を図っております。 今後とも学校での指導の充実を図るとともに、市町村等との連携を図りながら、体験活動の場や機会の拡充を図って参る所存であります。 (市町村の学力実態調査実施に関する支援策について)
本県では、本年度抽出による初めての実態調査を行い、県全体の小中学生の学力定着状況を把握するとともに、今後の施策に反映させて参りたいと考えております。 (教職員の不祥事の状況と防止対策について) 教職員の不祥事による懲戒処分は、年間十件前後で推移し、飲酒運転、わいせつ行為、体罰で約三分の二を占める状況であります。
こうした不祥事を防止するため、県教委としては、いわゆる三大不祥事について、重い懲戒処分を課す指針を作成し公表いたしました。 指導力不足教員への対応については、平成十一年度から県独自に「指導力改善事業」を実施するとともに、平成十二年度から有識者による調査研究を進め、本年三月に最終報告をいただいたところであります。
今後、本報告を基に実施要綱や運用の手引き等を作成し、本年度末から明確な基準と適正手続の下で対象教員を決定し、研修・治療等の措置を講じてまいる考えであります。
警察本部長答弁 (交番・駐在所再編について) 交番・駐在所再編の必要性とその効果についてお答えします。
県内の治安情勢をみますと、昨年の刑法犯認知件数は、約十六万九千件と過去最高で、四年連続して増加する一方、検挙率は三年連続二割を下回るなど極めて憂慮すべき状況にあります。 ○ 警察官立寄所を増設し、積極的な立寄りを行う などであります。 |