第1回九州各県議会議員研究交流大会が、平成17年1月31日、福岡市で開催されました。
 これは、九州8県の県議会議員が一堂に会し、共通する政策課題や全国的に関心が高い事項について情報交換や意見交換を行うことにより、九州各県議会間の連携を一層強化するとともに、九州が一体となった活力に満ちた地域づくりの実現に寄与しようというものです。

 今回は『議会の機能強化と連携をめざして〜変わる議会、変える地方自治〜』をメーンテーマに、九州各県から集まった約150人の県議会議員が熱心に話し合いました。
 大会ではまず、野村稔・地方議会研究会代表が「地方分権時代における議会のあり方」をテーマに基調講演。

 続いて、「議会の活性化について」「市町村合併と都道府県のこれから」の2分科会が行われました。

 第1分科会の「議会の活性化について」では、福岡県議会を代表して藤田陽三が、これまで議会運営委員長として取り組んできた議会改革のうち、予算・決算特別委員会の審査機能を強化したことや委員会会議録の県議会ホームページへの掲載、本会議のインターネット中継など議会情報公開の一層の促進、政治倫理の確立の観点から議員提案により議員報酬条例を改正したことなどを発表しました。



台風16号、18号災害対策
(平成16年8、9月)
  8月30日の台風16号により、我が県は重傷者4名、軽傷者21名の人的被害や家屋・道路の損壊などの被害を受けましたが、その傷も癒える間もなく、9月7日には台風18号が県内を横断し、家屋被害約1,800棟、農作物・農業施設被害123億円余、林業被害78億円余という甚大な被害が発生し ました。我が自民党県議団では、ただちに災害対策本部を設置し、被災地の調査など迅速な取り組みを行いました。被災された皆様に、心よりお見舞いを申し上げます。



産業廃棄物行政の調査について(平成16年4月)

 私は、4月6、7日の二日間、同僚議員3名とともに和歌山県橋本市と滋賀県栗東市を訪問し、両地における産業廃棄物問題の実情とその対策について調査を行いました。





 まず、橋本市においては、和歌山県廃棄物対策課より同県の産業廃物行政の概要について説明を受けました。

 平成15年3月に策定された「和歌山県廃棄物処理計画」では、
@ 人口あたり、総生産あたりの廃棄物排出量が全国値より高い。
A 県内の処理施設が不足しており、廃棄物処理の大部分を県外に依存している。
B 不法投棄、不適正処理が増加傾向にある。
といった課題と、これらに対する取り組みがまとめられていたほか、
@ 地域振興局(県内8箇所)に「廃棄物監視指導員」を配置。指導員には県警からの出 向職員を充てることもある。
A 県は、市町村が行う産業廃棄物撤去に対して、三千万円を上限に補助を行う。
などの和歌山県独自の施策が挙げられておりました。 

 橋本市では、平成12年2月、阪神大震災で発生した膨大な量の産業廃棄物を処理していた処理場近傍の土壌から高濃度のダイオキシンが検出されるという事態が発生、和歌山県では、副知事を本部長とする対策本部を設置し、次のような対策を段階的に実施しています。
@ 応急対策 : 飛散防止シートの敷設と立入禁止措置。  
A 緊急対策 : 汚染原因である焼却施設の撤去。(措置命令に業者が応じず、行政代執行を行った。)
B 恒久対策 : ダイオキシン類対策特別措置法に基づき、現地で汚染土壌の無害化処理を実施中。

 これらの対策には約30億円を要し、業者が事実上倒産している状態のため、国庫補助金を除く県の負担額は12億円に達するとのことでありました。
 また、ダイオキシン類汚染物の現地無害化処理が実施されたのは日本初であり、汚染土壌に通電して高熱(約1,600℃)で溶融、無害化するという「ジオメルト工法」により、約1,000トンの土壌が無害化処理されています。

 4月7日には、滋賀県栗東市の滋賀県立工業技術総合センターを訪問し、栗東市内の安定型最終処分場における硫化水素発生問題について調査を行いました。
 この処分場では、平成12年1月、当時の日本最高値である22,000ppmの硫化水素が検出されています。滋賀県は、学識経験者5名からなる「硫化水素調査委員会」を設置して原因究明と対策の検討を行い、平成13年12月26日には業者に対し、
@ 地下水汚染防止対策を実施すること。
A 浸透水の処理を実施すること。
B 悪臭発散防止対策を実施すること。
C @〜Bの工事のための沈砂池を設置すること。
を内容とする改善命令を出しました。

 改善命令に基づく是正工事費用は3〜5億円と見積もられますが、これは業者の負担とされており、地域住民の安全確保の観点から実施された周辺土地の調査については、所要額約六千万円を県と市で負担しています。

  工業技術総合センターでの聴取の後、私たちは現地に赴き、現在の工事進捗状況を視察して、今回の調査を終了いたしました。

 環境問題、とりわけ産業廃棄物問題は、私たち筑紫野市民にとって重大な問題であります。筑紫野市の処理場では、硫化水素ガスによって尊い人命が失われました。山神ダムの清らかな水を汚してはなりません。私は、今回の調査で得た経験を今後の活動に活かし、県議会での質問や議員としての日常活動を通じて、福岡県の環境行政を点検して参りたいと思います。皆様方のご指導、ご鞭撻をよろしくお願い申し上げます。



長崎・佐賀県議会訪問活動報告(平成16年3月)
−九州国立博物館設置対策調査特別委員として−

 私は、今日まで13年間にわたり九州国立博物館設置(誘致)対策調査特別委員として九州国立博物館の実現に努力して参りました。特に、平成7年からの2年間は副委員長として、平成11年からの2年間は委員長として先頭に立って活動して参りました。
  この間、平成8年3月には設置候補地が太宰府に決定され、官民一体となった長年の誘致活動がようやく実を結んだのであります。委員長在任中には、建築の基本設計・実施設計を策定するとともに、展示の基本設計を策定いたしました。さらに、平成13年度の政府予算に初めて建築工事費が計上され、建設工事に着手いたしました。本年3月31日には建物が竣工し、現在、平成17年度中の開館を目指して展示等の準備が進められております。

  去る3月29日及び30日、私は同僚委員2名とともに長崎県議会佐賀県議会を訪問し、建物竣工の報告と誘致活動にご尽力いただいたことへの御礼、さらに今後の九州国立博物館への協力依頼を行って参りました。
 
  八江長崎県議会議長からは、「現在、長崎県は美術館と博物館の整備を進めており、平成19年度に開館の予定である。特に博物館は長崎奉行所の復元を行っており、修復保存技術について九州国立博物館の指導をお願いしたい。また、太宰府(国博)→佐賀(吉野ヶ里)→長崎(海外交流の歴史の町)のネットワークができるので、九州新幹線長崎ルートの早期実現に向けて三県協力でお願いしたい。」との要望がありました。                
        
  また、篠塚佐賀県議会議長からは、「吉野ヶ里遺跡は国営部分と県営部分の整備を進めているので、今後ともよろしくお願いする。また、九州国立博物館が開設される太宰府市は佐賀県に隣接しており、学業の神様の天満宮もある。佐賀県の小中学生や高齢者が多数訪れており、これからは、その足で国博も訪れることになると思う。」との見通しを語られました。

 明治以来の悲願とも言うべき九州国立博物館のオープンは間近に迫りつつあります。九州国立博物館が「新しいタイプの博物館」として多くの皆様にとって魅力あるものとなるためには、展示資料の確保や多彩な事業企画が必要です。また、東京国立博物館に次ぐ規模となる九州国立博物館は、年間の運営費として17〜18億円が必要と見込まれており、この費用負担の問題など、なお解決すべき課題が残されております。私は、県議会議員に選出されて以来、一貫して国博に携わって参りました。今後とも、私たちの九州国立博物館を国内外に誇れるものとするため努力して参ります。皆様方のご支援、ご鞭撻をよろしくお願いいたします 。



4期目の最初の夏


暑中お見舞い申し上げます。

 福岡県下各地を局所的に襲った7月19日の集中豪雨は甚大な被害をもたらし、県では今、その被害対応に大わらわであります。  皆様方には如何でしたでしょうか。暑中とともに心からお見舞い申し上げます。
 さて4月の統一地方選挙で四度目の当選を果たさせて頂き、新議会のなかで議会運営委員長と言う要職に選任されました私に取りまして、現在、最大の課題は「議会改革」のとりまとめであります。
 地方自治制度の中で地方議会は重要な役割を担って参りました。しかしながら、長い歴史の中で住民の行政や議会に対するニーズも多様化しています。
 議会が住民の信頼と付託に応えて機能的に活動しているのかどうか、組織や制度で形骸化しているものがないか、慣例、慣行に堕し過ぎてはいないか、この際あらゆる角度からふるいにかけて改革を図っていこうというのが、今回の議会改革の狙いであります。
 もとより組織や制度以前の問題として、県議会議員の政治倫理の確立も問われています。
 言うまでもなく県民の期待と信頼を担っている以上、県民にいささかでも疑念を招くようなことがあってはならないことです。
 こうしたことから、先の6月県議会最終日には、政治資金規正法違反の罪を問われて起訴された同僚議員に対し、議会全体のけじめとして全会一致で辞職勧告を決議したところでありました。
 今後、急ピッチで進めていかなければいけない「議会改革」につきましては、皆様方のご理解とご支援を一層必要として参ります。  どうか、一層のご協力を心からお願い申し上げまして暑中のご挨拶とさせていただきます。



ふくおか県議会ニュース 2002年新春


元気と活力を!

 平成14年の初春を皆様には健やかにお迎えのことと、心からお喜び申し上げます。
 21世紀最初の年として「未来に展望が開ける一年」になることが期待された昨年でしたが、残念なことに実情はその裏腹でした。
 全国民の願いも叶わず、景気は依然として低迷をつづけ、デフレスパイラルなるものが懸念されるような経済情勢に終始したことをはじめとし、米国においては同時多発テロ事件が発生し、世界の隅々にまで暗い影を投げかけました。
 また、我が国においては心配された狂牛病の発生が現実のものとなり、各地に大騒ぎをもたらしたことは皆様ご承知の通りでございます。
 こうしたなか、私たちに元気と活力を与えた明るい出来事もありました。師走の一日、皇孫殿下が誕生されたこと、アメリカ大リーグにおいて、イチロー選手が大活躍、数々の賞をほぼ独占したことなどであります。
 私たちは皇孫殿下の誕生や、イチロー選手の活躍にどれほど励まされたことでしょう。いつまでも夢としてこの出来事を持ちつづけたいものです。
 さて、昨年5月末、私は自民党県連政調会長に就任し、「麻生福岡県政」の中心与党として、県政の政策活動の核に携わることになりました。
 県政における政治活動は、国同様で多岐にわたりますが、私は自分に与えられた使命に対し、「粉骨砕身」努力してまいる決意であります。
 とりわけ現在、県政にとって最重要課題になっている産廃問題の解決、新福岡空港構想の早期実現、農業の活性化、商工業の振興、男女共同参画社会や青少年健全育成の実現などに、全力投入して参ります。
 どうか皆様方のより一層のご理解とご支援を心からお願い申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。



ふくおか県議会ニュース 2001年新春

新世紀の新春を皆様とともに!

 一年の計は元旦にあり、とよく言われますが、今年の正月は、「世紀の計は、元旦にあり」とでも言うべきでしょうか。私はそうした気概で、新春を迎えました。皆様方にはいかがでしょうか。ご健勝にて二十一世紀初めての新春をめでたくお迎えのことと、心よりお祝い申し上げます。
 さて二十一世紀はよく「激動の世紀」といわれてきました。振り返って見ますと、人類史上、確かに世界がこれほど激しく動いた時代もなかったのではないでしょうか。例えば、私たちはこの世紀に二度の悲惨な世界大戦を経験し、その後には長く東西冷戦が続いておりましたし、社会主義国も二十世紀初めに生まれ、世紀末にはほぼ終えんをむかえています。また、今、世界各国を駆けめぐっているIT革命は、政治、経済、文化、そしてなによりも社会のあり方そのものを根底から変えかねない勢いで進行しています。それだけに、私たちはこれまでの世界で誰もが経験しなかった時代を生き抜いた、世代として、この貴重な経験を次世代に引き継ぎ、二十一世紀が本当に平和で幸せな時代になるよう指導し、見守っていく責務を負っているといえます。これは國の政治に携わる者だけの責務ではなく、國、地方を問わず政治に関わる者の責任だと自覚しています。
 また、政治だけにとどまらず、二十世紀を生きてきた人たちの、二十一世紀を生きる人たちへの義務ではないでしょうか。私はこうした気概で、二十一世紀もまた、市政と県政の「橋渡し役」あるいは筑紫野市民の声を県政で代弁する者として、頑張っていきたいと思っています。とくに、環境問題、高齢者福祉、道路交通、教育文化の振興等については、これまでにまして、さらなる努力をしていく決意であります。
 皆様のご支援、ご理解を心よりお願い申しあげまして新春のご挨拶といたします。



ふくおか県議会ニュース 2000年11月


初心忘れず!

 四季を通じて誰からも一番好まれる本格的な秋のシーズンを迎えて、皆様にはますますご健勝にて、ご活躍のことと存じます。
 私自身も秋は特に大好きです。とりわけ、長年、空手道に励み、身体を鍛えてきただけに、スポーツの秋として私にとっては心身共に充実を覚える季節であるためです。
 さて、昨年六月男女共同参画社会基本法が成立して以来本県の女性政策も特段の親展を見せています。戦後、憲法において男女平等の理念が盛り込まれてから、わが国では男女平等の実現に向けた各種法律や制度の整備が、国連など国際社会における取り組みに呼応して進められてきました。こうした動きの集大成ともいうべきものが男女共同参画社会の実現に向け国、地方公共団体、そして国民の責務を明らかにし、あらゆる分野における政策、方針決定において女性の参画とその拡大を求めています。福岡県では、平成八年に策定した「男女共同参画プラン」において平成十二年度までに各種審議会における女性登用率を三十%までに高めるとした目標を掲げましたが、既に一年前にこれを実現し、新たに四十%の目標をつくり努力しています。今後はこうした委員の拡大にとどまらず、各種分野での女性の参画が強まりそうですが、さらなる親展を期すためには、国における男女共同参画社会基本法に呼応した県独自の条例制定が求められるところであります。
 このため、私共自由民主党会派は、県議会において条例制定を知事に促し、県も条例制定を約束しています。
 もとより、男女共同参画社会の実現は、こうした法律や条例制定だけで可能になることではありません。幅広い分野での制度改革や意識改革が求められるところであります。
 私も県政壇上に上げていただいて十年目にはいりました。皆様方のご支援ご指導あったればこそと深く感謝申しあげます。県政の財政も厳しいものがありますが、土木常任委員長、国立博物館設置調査特別委員長をはじめこれまでの経験を生かしながら、福岡県政発展のためにまた県と市とのパイプ役として筑紫野市が「住んで良かった」といわれる街になりますように初心忘れず、私は懸命の努力をして参る決意であります。何卒、ご支援、ご指導を心からお願い申し上げます。
 介護保険制度については、制度開始後半年が経過し、10月からは、保険料の半額徴収も始まり、いよいよ制度の本格的な実施を迎えたところであります。
 介護を必要とするとの認定を受けられた高齢者の方々は、県内で約11万人、高齢者人口の13%を占め、又、介護サービスを現に利用している方々、在宅と施設を合わせて約8万人にも上がります。痴呆性高齢者に関する要介護認定の結果が低く出る、あるいは、所得の低い方々にとって1割の利用者負担が重い等との声も聞きますが、私としては、今後制度施行に伴う諸課題について、県議会等の場を通じて率直な意見を申し上げ、県民の皆様が安心してサービス利用ができる制度づくりの一翼をいささかでも担えればと思っています。



ふくおか県議会ニュース 1999年11月


県政はみなさまとともに!

 晩秋の候、皆様方には如何お暮しでしょうか。ご健勝にてご活躍のことと存じます。
 皆様方の力強いご支援によって、三選の栄誉を頂いてから、早や半年が過ぎようとしていますが、この間私は先の県議会で九州国立博物館設置対策調査特別委員長に選出されました。
 ご承知のように、この特別委員会は、太宰府市に建設予定の九州国立博物館の一日も早い実現を期して設置されているものでありますが、単に博物館の建設、いわゆる”箱物”にとどまらず、道路整備などアクセス面や募金活動のあり方などとも取り組み、幅広い活動を行っています。
 この特別委員会の活動の成果が、太宰府市はもちろんのこと、旧筑紫郡全体の地域経済や文化の活性化に重要な影響をもたらすものと確信し、全力を傾注して頑張る決意です。
 さて、県知事選挙の関係で成立が遅れていました平成十一年度の県予算(総額一兆五千七百三億円)がまとまりました。厳しい経済情勢を反映し、戦後初の前年度比マイナスとなっていますが、我々の声が反映され社会福祉や教育、文化、中小企業対策には目配り、気配りの予算になっています。
 さて、来年四月からいよいよ介護保険制度がスタートします。高齢者に対する社会介護を保険制度で実施するのは、世界ではドイツにしか例がなく、実施後の推移が心配されていますが私たちはこの制度を充実したものにして、安心して老後が過ごされるようにしていかなければなりません。
 先に県が実施した実態調査でも県下では、約七十九万人の高齢者(六十五歳以上)がおられ、このうち介護を必要とされる方々は十一万人程度で、高齢者の十三%を占めているようです。
 「長生きしてよかった」と本当に実感できるような社会をつくるためには、介護保険は欠かせないものです。本当にお年寄りの方々に喜ばれるような制度になるよう努力して参りたいと思っていますので、何卒、皆様方のさらなるご支援をお願いして、ご挨拶とさせていただきます。