YOMODA YASHIKI




これは「既成事実」、「太陽がくれた季節」の続編で、初えっちギャグです。
あと、アラン・ド○ンの映画は関係ありません。←若い人は知らない(笑)



【太陽がいっぱい】R18




イルカ先生が、はじめて自分から舌をからめてくれた。
おずおずと、おぼつかない動きで。
イルカ先生が、はじめて自分からオレを抱きしめてくれた。
ゆっくりと、ためらうように、それでもしっかりと。

―-----それはカカシにとって、信じられないほど画期的な出来事だったのだ。




今、カカシとイルカは、海辺の旅館の布団の上にいた。
カカシの嘘からはじまった「恋人同士」の二人は、今夜ようやく本当の意味での恋人同士になろうとしているのだ。
「イルカ先生…っ!」
カカシはイルカを力いっぱい抱きしめ、思いきり布団に押し倒す。もう冷静なふりなどできない。これまでのようにカッコをつける余裕なんて、今のカカシにはなかった。
イルカはカカシの勢いに驚き、思わず「わっ!」と声を上げ、カカシの背に回した腕に力を込める。
「す、すみません。痛かったですか?」
カカシが心配そうにイルカの顔を覗き込むと、イルカはぷっと小さく吹き出した。
繊細な女性でもない骨太な自分相手に、上忍のカカシがこんなことくらいで何を心配してるんだろうと、イルカは耐え切れなくなってくすくすと笑い出した。
「いえ、ちょっと驚いただけで、ちっとも痛くないですよ。こんなふかふかの布団に押し倒されて怪我でもしたら、忍者失格でしょう?」
その楽しそうな邪気のない笑顔が、カカシの胸をさらにきゅうっと締め付けた。
「イルカ先生っ!!」
カカシは衝動的にイルカの唇にむしゃぶりついた。
――――イルカ先生、イルカ先生、イルカ先生…っ!!
「んっ…んんっ!」
カカシは激情のまま、噛み付くように口付ける。イルカは口を大きく開かされ、口腔内をカカシの舌でくまなく蹂躙されて、あっという間に何がなんだかわからなくなっていた。カカシのキスにはいつも翻弄されてしまうのだが、今は息継ぎをするのが精一杯で、手で押しのけることすらできないでいる。
「ん…っ。……んんっ」
どちらが声をもらしているのかもわからないほど、余裕のない真剣なくちづけ。
カカシは、まさか自分がこれほどまでに直情的だったとは信じられないでいた。
好きだという気持ちが爆発しそうなくらい膨れ上がり、目の前の愛しい人にどうしたいのか、どうすればいいのかわからなくなっている。
口付けて、そして…?どうすればこの気持ちがおさまるのだろう?
カカシは唇を貪った後、無我夢中でイルカの瞼に、頬に、耳元にと、キスの雨を降らした。耳の付け根の辺りを口付けていた時、「ぁっ…」とイルカが小さく声をあげた。その声はとても小さな小さな声だったのだが、艶を帯びた、今までイルカが出したことのない甘い声だったので、一瞬二人して動きが止まり、顔を見合わせる。
『なに?今の、オレの声??』
イルカは驚いて、とっさに自分の口を手でふさいだ。その顔が面白いほどみるみる赤く染まっていく。
『うっわ〜vv な〜んて可愛いらしいんだろう、この人は〜vv』
カカシはそのイルカの恥らう仕草を見て、にへら〜と締まりなく笑った。そうして、イルカの顔を両手ではさみこんで、ゆっくりと甘く囁くように言った。
「恥ずかしがらないで、声、もっと聞かせてください」
そのイチャパラなどのエロ本では定番のその台詞は、そういうことに免疫の一切ないイルカにとって、とてつもなく恥ずかしい言葉だった。信じられないものでも見るように目を見開いてカカシを見上げる。
『な、何言ってんだ〜?この人…』
そんなイルカの気持ちなどおかまいなしに、カカシはそのイルカのしっかりと口元を覆った腕を外そうと、イルカの手の甲にそっとキスをする。そんな軽い刺激にすら敏感に反応してピクリと動く様が、これまたカカシを喜ばせた。
「い、イヤです!」
口をふさいだまま、くぐもった声で、可愛くないことを可愛い人が言う。
「イヤなんて言われたら、オレが嫌です」
そんな子供のようなことを言いながら、カカシはそのイルカの腕を、今度は逆に逃さないようにぎゅっと固定して、手の甲から肘の方へすーっと、唇を這わしていった。イルカがどんな反応をするのか見てみたくなったのだ。
「ひゃっ…!」
まさかそんなことをされるとも思っていなかったイルカは、そのくすぐったいような、なんとも言えない感触に、思わず自分から腕を払いのけてしまった。
『え…えっちな人だ、この人…っ!』
イルカは今更なことを思って、怯えたようにカカシを見上げた。
「ふふ〜ん♪、オレの気持ち、わかってくれたみたいですね〜♪」
「ち、ちが…っ!」とイルカが反論する隙も与えず、今度はカカシはイルカの耳の下をちゅっちゅと、音がするように口付けた。
「あ…っ」
そのぞわぞわするような感覚と聴覚に、イルカはまた声を上げてしまう。そして再び性懲りもなく手で口をふさごうとするので、カカシは今度は両手首を掴んで押さえつけ、イルカがさっき声をあげたところを重点的になめ上げた。
「ひっ」
さっきとは比較にならない刺激に、イルカは身をよじってのがれようとする。
「やっ、やめてくださ…っ」
「イヤです」
「い、イヤなんて言われたら…っ、オレが嫌…っ」
と、イルカは力の入らない声でさっきカカシが言った言葉通りに言い返したのだが、
「あなたがイヤでも、オレはこうしたいんです」
と、カカシは意に介さずさらっと流してしまった。この辺りに正確の悪さが表れる。
イルカは一瞬むっとして、何か言い返してやろうと思ったが、カカシがしつように耳の辺りを舐めたり息を吹きかけたりするので、それ以上考えることができなくなってしまった。
「ゃ…やめっ……ぁっ」
口を開けば悩ましい声を出してしまうことに気づき、イルカはぎゅっと口をひき結んだ。だが、今まで感じたことのない刺激…総毛立つような感覚の連続に、無意識に声がもれていく。
「んっ…ぁ、……ふっ」
目をぎゅっとつぶり、眉をひそめて快感からのがれようともがくイルカの姿は、カカシの雄を刺激する。
『可愛い…!なんて可愛いんだ、この人―――っ!』
可愛いだけじゃない、思っていた以上に色っぽい。酒に酔って湯舟で幸せそうに笑っていたイルカもなんとも言えないほわっとした色気があったが、今のイルカは初々しく可憐な色気を放ちまくっている。上気した頬、抑えようとして抑えきれない声、強くつぶった目が時折開けられて、潤んだ瞳でまるですがるようにカカシを見る、その無意識の媚態。正直、これほどとは思わなかった。
『た、たまらん…っ!』
カカシはすぐにでもイルカの身体の中に自分の分身を埋めたい欲求にかられたが、性急なことをしてイルカを傷つけてしまっては、「初体験は大切に」と、これまでずっと我慢してきたのが無駄になってしまう。まずは心を落ち着けようと、忍の心得を十か条ほど頭の中で読み上げて、それ以上の暴走を食い止めることに成功した。
『あ〜、危なかった。今日はイルカ先生にとって最高の夜にしてあげようと、あれほど計画してたのに、何がっついてるんだ、オレは!
これからはできるだけ念入りに優しく優し〜くして、男同士のSEXも気持ち良いものだってことを、身体でしっかりわかってもらうよう頑張らなきゃ…!』
カカシはそんな使命感に燃えた。そのカカシの決意は、ある意味イルカにとってはありがた迷惑だったかもしれない。感じやすくて経験の乏しいイルカに、そっちの方面に長けたカカシが全力投球でサービスするということは、草野球の小学生相手にダイリーガーの選手が手加減なしにノックしてやるようなものだ。
イルカの力が抜けてきた頃、カカシの左手は押さえつけていたイルカの腕を放し、浴衣の中に滑り込み、するっとわき腹をなであげた。
「ひ…っ!」
びくっと、魚が跳ねるような反応が返った。
『えっ?』
カカシはゆっくりとわき腹をなで擦り、疑問に思ったことを確かめてみた。
「あっ、はっ!…あっ!」
イルカはカカシが腕を動かす度にびくりびくりと面白いくらい反応して、身体をよじり、逃げようとする。
『うわ〜v イルカ先生、身体の方もすっごく感度良いんだ〜!思ってた以上だ〜vv』
カカシはこれまでの経験でイルカがキスに非常に弱いことを知っていたので、当然身体の方も感じやすいだろうと密やかに期待していたのだが、まさかこれほどとは思っていなかった。
『前戯もまだ最初の方で、こんなに反応してちゃ、大変だよ〜?』
カカシはにやつく顔でそんなことを思いながら、イルカを逃がさないようしっかりと片手で両手を押さえつけ、わき腹からゆっくりと手を移動させ、イルカの胸の色づく突起にそっと這わせる。
「あっ!」
これまでで一番大きな声が上がった。
「ここ、感じるんですね?」
ニヤリと笑って、ゆっくりとそこを撫で回しながら、イルカの顔を覗き込む。
『うわーーっ!そんなこと、聞くなーっ!』
イルカは恥ずかしさのあまり憤死しそうだった。そんなところ、今まで意識したこともない。なんでそんな小さな部分がこんなに敏感に感じてしまうのか、自分でも信じられなかった。これまでそこを弄られたこともなければ、自分で触ってみたこともなく、まったくの未知の領域だったのだ。存在自体忘れていた部分なのに、感じるんですね?と聞かれても、この感覚が性的な意味で感じているのかどうかすらもわからない。
カカシは調子に乗ってその小さな突起をつまんでみたり、くいっとひっぱってみたり、指の腹で押さえつけてみたりと、いろいろと試してみた。その度にイルカの身体はぴくり、ぴくりと跳ね上がり、自分では知らず甘い声を漏らす。
「うあ…っ。や、やめっ…!そ、そんなとこ…っ」
「そんなとこって、そんなとこがイイんでしょ?」
カカシの楽しそうな声が恨めしい。
イイのか?こんな妙な感覚が気持ちいいってことなのか?
イルカにとっては、これが快感なのかどうなのかもわからないのだ。しかも、こんなところをいじられてこんなに反応するなんて、まるで女みたいじゃないか。いや、女性蔑視するわけではないが、それでもこれは男として、あまりに恥ずかしすぎるような気がする。
イルカは精一杯強がって、カカシを睨むようにしてこう言った。
「…ちっともよくなんか…ない…ですっ…!」
震える声で潤んだ瞳で睨みつければ、それは当然逆効果になる。憎らしいくらい意地っ張りな恋人の台詞に、カカシは少しばかりいじみてみたい気分になった。
「嘘つきだな〜、イルカ先生はv」
カカシは首から下の方へと口付けを移動させ、今左手で弄んでいるものと反対側の突起を口に含んだ。
「ああっ!」
カカシが思った通りイルカの身体は跳ね上がる。そのまま舌で転がすように舐め、ちゅっと音がするように吸い上げる。左手はさっきと同じ箇所を執拗に弄っていて、敏感な部分を同時に二箇所責められたイルカは、声を殺して震えているようだった。
「つらい…?イルカ先生」
イルカは答えることもできずにいた。すでに何がなんだかわからなくなっているのだ。刺激につぐ刺激で、頭が追いついていかない。なんでこのくらいのことで、こんなに感じてしまうのか…。
たしかに自分は人よりくすぐったがりではあった。だが、この程度のことで、自分がこんなに反応してしまうとは、夢にも思ってなかったのだ。これまでの数少ない女性経験では、あくまで自分が「する」側で、相手も真面目なタイプだったので、おそらく普通の男女のSEXしかしたことがない。(この場合、「普通」という基準はあくまでイルカの主観によるが)
プロの女性にお相手をしてもらったこともあるが、それももっぱら下半身中心で、胸をまさぐられたりするような愛撫は受けたことがない。一方的に受身であることが、こんなにも辛いとは…イルカは情けないことに、これ以上過度な刺激に耐えられそうになかった。
「…カ、カカシ先生…っ。も…先に進んでください。こんなこと…しなくていいです…っ」
「先に…?じゃ、遠慮なく…」
カカシはすっと左手を移動させ、下着の上からイルカ自身に触れた。
「…!!」
びくっとイルカの全身が震えた。
「イルカ先生、感じてくれてんですね…。こんなに固くなってる…」
とろけるような顔をしたカカシが、形を確かめるようにゆっくりとそれに手を這わす。
『お、お願いだから、それ以上恥ずかしいこと言わないでくれーーーっ!』
イルカは恥ずかしさのあまり消え入りたい気分になっていた。乳首を弄られたくらいでこんなになった自分の身体がうらめしい。もう何でもいいから、とっとと終わらせてほしい!さっさと突っ込んで、さっさと出して終わってくれ!今のイルカの頭はぐるぐるとそんなことばかり考えていた。
だが、一方カカシの方は、愛しい人の性器…これまでにもこっそり盗み見たり、写輪眼で覚えこんだりして(おいおい)、しっかと脳裏に焼き付けているイルカの身体ではあるが、こうやって形を変えた姿は初めて見るし、直接触ったことなどないのだ。とてつもなく興奮する。
どきどきしながらゆっくりとイルカの下着を下ろし、じっくりと穴があきそうなほどイルカ自身をみつめてしまった。あまり経験のなさそうな色合いの性器が、固く張り詰めて立ち上がり、震えている。カカシは感動していた。
イルカは中断された愛撫によって楽にはなったが、今度はじーーっと音がしそうなほど股間を凝視され、あまりの恥ずかしさに死にたくなった。その膨張した自分のものは、これまでの愛撫で自分が感じていたという証のようでいたたまれない。なのに、カカシはまじまじとみつめて一向に動こうとしないのだ。これではまるで視姦だ。
「や、やめてください、そんなとこ、じっと見るのは…。
カ、カカシ先生だって同じもの、ついてるじゃないですか!」
手で必死に隠そうとするのだが、その手は軽く払いのけられ、また身体の下に敷かれて身動きとれなくされてしまった。
「オレのとは違いますよ〜。イルカ先生のはすっご〜く、可愛いですvv」
カカシはうっとりと答えたが、それはとても失礼な言い草だった。イルカはその平凡な容姿につりあうような平均的なサイズであったし、形も成人男性として普通なのだ。おそらく膨張率も普通。可愛いなどと嘲笑われるようなものではなかった。ただ、その経験不足のためか、色合いは平均よりもかなり薄めではあったのだが。
他意のないカカシのその言葉に、イルカが男としてのプライドを傷つけられ泣きたい気分になっていても、カカシはそんなことにはちっとも気づかず自分の幸せにどっぷりと浸かっていた。いとおしげにイルカ自身を包み込み、ゆっくりと撫で擦り、イルカの反応を窺う。
「…っ!そ、そんなの…っ、さ、さわんなくて、いいですっ!」
どうせ粗チンなんだしっ!と、イルカは涙目で訴えたが、ノリにのっているカカシの耳には、イルカのその声は感極まっての嬌声にしか聞こえなかった。すでに先走りで濡れているそれを、親指で亀頭の部分をこすりつけたり、やわらかく撫でたかと思えば全体をぎゅっとしごいてみたり、巧みなテクニックをご披露しまくっていた。
さっきまでの下着の上からの刺激とは比較にならない快感がイルカを襲う。カカシの壊れ物を扱うような柔らかな動きは、これまでに味わったことのないものだった。
「や、やめ…っ。…はぁっ…!」
静止のためにあげたイルカの声も、甘い声でしかなくなっている。カカシは、このイルカの固さや熱が、自分の愛撫によって感じてくれている結果だと思うと、食べてしまいたいくらい愛おしかった。が、実際食べてしまっては大変なことになるので、とりあえず舐めて味わうことにした。
『いっただきまーす』 ぱくっ。
「ひ…っ!」
今度の刺激はたとえようがなかった。
ぬめぬめとまとわりつく舌が、ゆっくりとイルカ自身を這い回る。堪えきれなくなってイルカは高い声をあげ、身を捩った。
「…はぁっ…、ああっ…!」
もくもくとカカシはイルカを愛撫する。ゆっくりとアイスバーを舐めるようにしながら、長い指で陰嚢を弄ぶ。そのうちにすっぽりと口の中にイルカ自身を包み込んで、舌で刺激しながら上下に動いた。その間も空いた方の手は、イルカの太腿や足の付け根や膝裏など、イルカの弱いところをゆっくりと撫で擦り、刺激を与え続ける。
「…ふっ、うっ…あ」
イルカはカカシの頭をはずそうと両手で挟み込んだのだが、力の入らない震える手ではカカシの頭を撫でるだけで、愛撫に応えて悶えているようにしか見えなかった。
「…うっ…、も……や…やめて…くださいっ、カカシ先生っ…!」
きれぎれのイルカの懇願に、カカシは上目遣いで意地悪く尋ねる。
「気持ちよくないですか?」
良くないわけがない。良すぎて辛いのだ。
「…はっ…、も、苦し…っ」
イルカの両目には泪があふれていた。
正直言って、上手過ぎる。微妙なところが、プロの女性より上手かった。男のツボは男の方がよく知っているというのは、どうやら本当の話らしい。
イルカは呼吸ができないかのように苦しげに息をつき、焦点の合わない目でカカシに懇願する。
「…はっ…、も、ダメです、…カカシ先生…っ! で、出る…っ!」
「ん〜、イルカ先生、違いますよ〜。こういう場合は『いく』って言うんですよ〜vv」
「いく」でも「出る」でもかまわないじゃないか!そんなことより、さっさと離してくれ…!イルカは涙目で訴えた。
「…ふっ…、も…っホントにダメなんです…っ。お願いだから離してくださ…っ」
「お願いされてもだーめ。我慢なんてしなくていいから、出しちゃってくださいvv」
「そんなこと…できな…っ!」
イルカのそれはすでに限界だった。これまでよく持った方だと言えるだろう。こらえすぎて痛いくらいなのだが、カカシの口の中に出すわけにはいかない。イルカは必死で身体をずらし、カカシの下から抜け出ようともがいた。
「…うっ…、離し…っ」
あまりにじたばたするので、思わずカカシはイルカの性器から口を離した。
「も〜、ダメでしょ、イルカ先生。そんなに暴れたら噛んじゃいま…」
「うっ…!」
そう云い終わらないうちに、我慢しきれなかったイルカは、カカシの顔に勢いよく放出してしまったのだ。元気のいいそれは、カカシの髪の毛にまで飛び散ってしまった。
「…はぁ……あ、ああっ!か、顔!!」
解放の余韻に浸る間もなく、がばっと跳ね起きたイルカが、あわててカカシの顔を自分の浴衣でぬぐおうとした。カカシの口の中ではいかなかったが、よりにもよって『ガンシャ』してしまうとは…!
「す、すみません、カカシ先生!すみません!ああっ、こんな…汚い…!」
「ああ、拭かないでいいです。いいですから、じっとして」
カカシはにっこり笑ってイルカの手をおしのけ、顔についたそれをぺろりと舐めた。
「な…っ!」
驚くイルカをよそに、カカシは心底残念そうにため息をつく。
「あ〜、イルカ先生の一番最初は、一滴残さず飲みたかったのにな〜。もったいない」
イルカは呆然として、顔をぬぐった手を嬉しそうに舐めるカカシを見ていた。
「でも、これはこれでいいですね。イルカ先生、元気いっぱいってカンジで♪」
「…舐めないでください。そんな…汚いです…」
イルカは半泣き状態だった。
「あれあれ、なんで泣いちゃってんですか?汚くなんかないですよ、イルカ先生のなんだから〜v
むしろ美味しいですよ」
「……」
そんなわけないだろう、こんなものが。嬉しくなんかない。穴があったら入りたいくらい恥ずかしい。だがきっと目の前のこの男なら、自分が入り込んだ穴にまで一緒にもぐりこんでくるだろう。そんな気がして少し怖かった。
「…カ、カカシ先生、つづき…しましょう」
イルカは小さな声でそう云った。
こんな恥ずかしいことはさっさと終えてしまうのが一番だ。きっとこれからもっともっと恥ずかしいことが増えるに違いない。だったら少しでも早く終わってしまった方がいい。
だがそれは、そんなイルカの気持ちとは裏腹に、『イルカ先生ったら、自分から続きを促すなんて、よっぽど気持ちよかったんだな〜♪』と、カカシに幸せな誤解をさせてしまう結果となった。
「任せてください!もっと、もお〜っと、気持ちよくさせてあげますからっ!」
いいえ、結構です〜!!という間もなく、イルカはカカシに口付けられる。
少し青臭い匂いと苦味がする。それが自分の放ったもののせいであることに気がついて、イルカはまた真っ赤になった。
本当によくこんな汚いもの舐める気になったよな…と思うと、カカシの自分への愛情が感じられて、身体がじんわりと熱くなる。その口付けはいつもよりずっとずっと気持ちよかった。イルカはうっとりと無意識にカカシの舌に応えている自分には気づかないでいた。
そうやってイルカがカカシのキスに酔っている間も、カカシはゆっくりとイルカの身体をまさぐり、さっき放ったばかりのイルカ自身をやわやわと撫ではじめる。
「んん…っ、ん!」
まだ達った時の余韻を残しているそれは、すぐに元の固さをとりもどしていた。イルカは快感に耐え切れなくなって唇を離し、カカシの腕を静止する。
「だ、ダメです…、もうやめてください…」
「イルカ先生、元気ですね〜。これならあと3回くらい余裕でいけそうだv」
冗談ではない。射精は気持ちいいものだが、その後はとても疲れるのだ。一度達っただけでこんなに力が抜けているのに、さらに二度も三度もいけるわけがないだろう、イルカはそう思った。淡白なイルカは一日に何度もなどという経験がこれまでなかったので、そのカカシの発言は理解不能なものだった。
「む、無理ですよ、そんなの。それより、今度はカカシ先生の番でしょう?
オレのことはいいですから、早くしましょう。」
こんなことに順番なんてのはない。だが、イルカの頭では、そういう図式が当たり前のようにできあがっているのだ。自分が気持ちよかったのだから、今度はカカシに気持ちよくなってもらいたい。イルカはたどたどしくカカシの胸に手を這わす。
「あれ…?イルカ先生が主導権握ってくれるの?」
カカシのからかうような言葉は無視して、イルカはカカシを押し倒し、もくもくとカカシの胸元を撫で、さっき自分がされたようにカカシの乳首をいじりはじめた。耳まで真っ赤になった顔で、そんなたどたどしい愛撫をほどかされても、可愛くてくすぐったいだけなのだが、イルカの妙に真剣な顔を見ると笑うことはできなかった。
「ん〜、こういうのも気持ちいいんですけどね…」
カカシはイルカの身体を抱きしめて、くるりと反転し、また元の通りのイルカを組み敷く体勢になった。
「オレはしてもらうより、したいんです。ここは触られるより、触る方がずっといい」
そう言いながらまたもやイルカの胸をまさぐる。射精直後の敏感になった身体に、カカシのいやらしい手の動きは耐え難い快感となった。
「あっ…だ、だめです…っ。オ、オレが…、今度はオレが…」
それでもカカシを気持ちよくさせようと身じろぐイルカを、カカシは難なく押さえつける。
「ん〜、だから、それは里に帰ってから、ね」
イルカの献身的な姿に、ますます煽られてしまったカカシは、もう限界に近かった。
『ごめんね、イルカ先生。本当はもっと念入りにしたかったんだけど、これ以上我慢してると入れる前に出ちゃいそうだし…。初めてで早漏だと思われるのは男の恥だからね〜』
苦笑しながらカカシは用意していたチューブを取り出した。潤滑剤である。大人のそういった専門店でこれを選んだ時、いつかこれをイルカに使う日がやってくるのだと想像して、身もだえした記憶も新しい。(たぶん、ものすごく怪しい人だったことだろう)
いよいよだ。待ち遠しかった瞬間が、今やってくるのだ。
「イルカ先生、うつぶせになって…」
素直にうつぶせになるイルカの頬にちゅっとキスしながら、カカシはイルカの尻に手を回し、つぷ…と潤滑剤を塗った人差し指をイルカの秘部に突き刺した。
「あひっ!!」
カカシはその色気のないイルカの声に驚いた。
「痛かったですか?でも、ちょっと我慢して…」
「つ、冷たいです!何ですか、それ?!」
ガバリと起き上がったイルカが、カカシの腕を勢いよく持ち上げた。そしてまじまじとその指を見て、不思議そうに尋ねる。
「なんで尻に指なんかに突っ込んだんです…?」
カカシはゴン!と、頭に衝撃を受けたような気がした。
まさか…まさか、イルカ先生は、男同士でいたす方法を知らないんだろうか…?この期に及んで…?知らないからオレとえっちする気になったってこと…?
カカシがぐーるぐると悩み始めた時、イルカは恥ずかしそうに、だが大きな声でこう言った。
「あ、もちろんオレだって、男が肛門使うことは知ってますよ!」
…イルカ先生、なにもそんな露骨な言葉使わなくても…と、実はかなりロマンチストなカカシは、ちょっと悲しい気持ちになった。
「知ってるんなら驚かないでください。これは潤滑剤です。ちゃんとほぐして入れないと、イルカ先生が痛い思いするんですよ?」
「ゆ、指でほぐさないといけないんですか?しかも、そんな冷たいもの入れないといけないなんて…下痢にでもなったらどうするんです?」
カカシはだんだん泣きたい気分になった。せっかくのこれまでのムードがだいなしだ。
「下痢は…ならないよう気をつけます。指と薬をチャクラで温度上げますから…。
だから、ね。しばらく黙ってオレのすることを我慢してください」
カカシはやんわりとイルカに口付けた。
すると、イルカの唇が少し震えていることに気がついた。
…これは、もしかするとイルカの照れ隠しだったのかもしれない。ついにその時が来たと気づいて、緊張や怯えを吹き飛ばすために、わざと大きな声を出したのかもしれないのだ。
もしそうだとすればイルカらしいな…そう苦笑しながら、カカシはイルカが落ち着けるよう、優しく口付け、そっと抱きしめた。
「指、入れますよ…?」
今度はあえてそう言って、潤滑剤を塗った指を差し込んだ。
こわばった身体がびくっと跳ねる。
「イルカ先生、そんなに力入れてちゃダメですよ、力抜いて…」
カカシはイルカの分身を撫でながら、ゆっくりと指を抜き差ししはじめた。
イルカはその慣れない感覚にぐっと耐えた。排泄器官に異物が入っているのだ。気持ち悪くて当然だと言い聞かせながら、次にカカシ自身が入ってくるのを、神妙な気持ちで待っていた。
だが、次にカカシがしたことは、イルカの想像をはるかに超えていた。
「ひっ…?!」
ちゅぷ…とイヤラシイ音をたてて、カカシはイルカの後の穴を舐め始めたのだ。
「や…、やめてください!そ、そんな汚いことしたら、口が腐りますっ!!」
「腐ったりするわけないでしょ?イルカ先生は面白いこと言うな〜」
「な、なんで…潤滑剤があるんだから…そ、それで……あっ」
「ん〜、オレもそれでいいかと思ってたんだけど、イルカ先生のここ、思ってたより狭そうなんで、充分ほぐしとかないと切れちゃいそうなんですよね〜」
切れる…?たしかに切れるのはイヤだ。だが、こんなところを舐められるよりは切れてしまった方がましかもしれないとイルカは思いなおし、身体を捻って背後のカカシの頭をどけようとした。
「だ、だめです…。こんなことしないでいいから、早く入れてください…!」
「う〜ん、自分から『入・れ・てv』っておねだりするのは、まだまだ先でいいんですよ〜、イルカ先生のせっかちさん♪」
イルカは脱力しそうになる。どうやら自分の言葉は、正しくこの上忍には理解されないらしい。
「ハイ、もうちょっと足開いて〜。もう少し腰上げて、そうそう、イイカンジ」
カカシはとまどうイルカにおかまいなしに、さらに奥まで舌を差込んだ。
イルカは指とは違う生き物のようなそれの存在を、ありえないところで感じて怖くなってしまう。しかも、もっと怖いことに、これがすごく気持ちがいいのだ。こんなことはあってはならないような気がする。
「あっ、あっ…んんっ、あっ」
カカシの舌が動く度、イルカの口からあられもない声がもれる。そんな声を出していることすら気づかず、イルカはその初めての快感に流されていた。イルカの吐く熱い息と、ちゅぷちゅぷと響く卑猥な音が、ますます二人を興奮させた。
もう限界だと、カカシが身体を離し、枕の下から準備していたコンドームをとり出すと、それを見ていたイルカが、たどたどしく聞いた。
「な…んで…?そんなの…いらないじゃないですか?男同士なのに…」
純粋なその問いかけに、カカシは苦笑する。
「これは…ね、これしてないとイルカ先生が後で辛くなるから…」
「え…?」
中出ししちゃうと、さっきイルカ先生が言ってたみたいに、後で下痢しちゃったりするんですよ。とは、今のカカシは説明したくなかった。
イルカのその、いかにも男性経験のなさそうな質問は、嬉しい反面可愛らしすぎて、今自分のやろうとしていることがとても無体なことのような気がしたからだ。
「いいから黙ってて…」
カカシはイルカの身体をゆっくりと仰向けにして、優しく口付ける。
男同士の場合、本当は背後からの体勢の方が、はじめては楽だということはわかっていたのだが、どうしてもイルカの顔が見たくなったのだ。
少しでも楽なようにと、イルカの腰の下に枕を差し込んで腰を上げさせ、ゆっくりとイルカの足を開いた。
イルカも覚悟を決めたように目をつぶり、カカシの両腕を掴み、その時を待った。
カカシは万感の想いを込めて、ぐ!と腰を進めた。



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