YOMODA YASHIKI




これが沢田初書き小説でした(笑)。
あまりの下手さに眩暈がしますが、ま、記念ってことで(笑)(^^;)


【既成事実】



…うそだろ、おい…。


目が覚めたら隣に裸の人間が寝てるなんて、いったい何の冗談だ?
しかもこの背中、どう見ても男だ。
向こうを向いているから顔は見えないが、よく見知った髪型と髪の色…。
この人はやっぱり…。
「あの…カカシ先生…?」
「…んあぁ〜?ぅあよぉございますぅ。イルカせんせぇ。」
あああ!やっぱりカカシ先生だっ!
何言ってるかわかんないけど確かにカカシ先生だっ!!
あっ、おい!寝るなよ!
起きたんなら詳しく説明してくれ、この状況をっっ!
なんでオレもアンタも裸なんだ?
なんで一緒のベッドに寝てるんだ?!
…いや、待てよ。
こういう状況なんだぞ。
詳しく説明されてしまうと後々ひじょ〜に気マズイことにならないか?
この人はナルト達の担当教師なんだから、当分の間は仲良くつきあっとかないと…。
 (あ、オレってけっこうヤな奴かも?)

そう、そうだよ。
世の中には真実なんて知らない方が良い時もあるんだ。
 (オレも大人になったよな)
オレはそろりとベッドから抜け出した。
こういう場合はそう…何もなかったことにするのが一番!

「どこ行くんです?」
うおあっっ!びびびっくりしたぁーーっ!心臓とび出るかと思った。
…寝たんじゃなかったのか、上忍!
「イルカ先生、冷たいですね。せっかく二人が結ばれた朝だってのに、
まさか黙って帰っちゃうつもりだったんですか?」
……蒸す晴れた?ムス貼れた??結ばれたとか言ったか?この人…。
いかん、頭の中で危険信号が鳴っている。
この場は早く逃げた方がいい。
パンツは履いた。ズボン、オレのズボンは…。
「何探してるんですか?
イルカ先生のズボンなら、ほらここに。」
…それは確かにオレのズボンだったものだ。でもどうして真っ二つに破けているんだ…?
「あ〜あ、すみませんね。こんなにしちゃって。
オレ、余裕なかったから脱がす時無茶しちゃったみたいだな〜。
これじゃ履けそうにないですねぇ。」
「……………すみませんが、カカシ先生のズボン貸してくれませんか?」
「いいですけど、イルカ先生だとちょっとキツイかもしれませんよ?」
「(ほっといてくれ!)…あの、オレの上着知りませんか?」
「これですか?
あーあ、こっちもビリビリになっちゃってる。
今度服、弁償しますね、オレのせいだから。」
…泣きたくなってきた。
もしかして、そうなのか?
オレ、知らない間にこの人とやっちゃったのか?
服とかビリビリに破かれて、それでも覚えてないなんて、オレの脳みそどうなってるんだ?
いや、今はオレの記憶力を問題にしてる場合じゃない。
問題はどっちが女役だったのか……じゃなくて、
本当にオレとこの人との間に肉体関係があったかどうかだ。
逃げそびれてしまった以上、ここははっきりさせないとっ!
「カカシ先生、その…。オレ達夕べ…その…あのもしかして…その……。」
「えっ?イルカ先生、もしかして昨日の夜のこと覚えてないんですか?
いくら酔っ払ってたからって、そりゃないですよ!
あんなに激しく二人で愛し合ったじゃないですかっっ!!」

           まっしろ。

「ほら、夕べいつもの店で飲んでて、飲み足りないからってオレの家に来てもらったでしょ?
ええ、まぁ確かにオレも男ですから多少の下心はありましたよ。
でもまさかイルカ先生から告白してくれるなんて、思ってもいませんでしたからね〜。
オレはずっと前からあなたのこと好きでしたから、『好き』って言われたらもう我慢できなく
なっちゃって…。
最初はムリヤリだったから嫌われたんじゃないかと思ったんですけど、イルカ先生泣きながら
『このくらい平気だから』なんて可愛いこと言ってくれて…安心しました。
嬉しかったな〜♪ オレの気持ち、やっと通じたんだって思って。
その後はけっこう優しくしたつもりだったんですけど、良くなかったですか?
それともみーーんな、あーんなことやこーんなことも、あれもこれもそれもぜーーーんぶ、
覚えてないんですかぁっ?!」

…まったく覚えがない…。
泣いた?オレが?
あんなことやそんなことって??
というか、カカシ先生に告白したって…オレ、カカシ先生のこと好きだったのか?
し、知らなかった…。
酔っ払うと本音が出るっていうからそうなのかな…?
その内容だと、女役はどうやらオレみたいだけど…全然記憶にない…。
まだいろいろ話してるカカシ先生の声が遠くに聞こえる。
……そっかぁ、オレ、男とやっちゃったんだ〜。
天国の父さん、母さん、ごめんよ…。

「その様子じゃ本当に覚えてないんですね?」
いきなり悲しそうな声がした。
驚いて見上げたらその声と同じような顔をしたカカシ先生がこちらをじっとみつめている。
カカシ先生のこんな顔、はじめて見るな。
「…覚えてないなら仕方ない…か。
そんな『後悔してる』って顔されちゃ、オレだけ浮かれてるわけにもいかないですね。
…なかったことにしましょうか? イルカ先生がその方が良いのなら…。」
そんな顔してそういうことを言うのはどうかと思う。
何も覚えてないオレに非が有るのに、そんな辛そうな顔をして、オレの気持ちを最優先してくれるって?
そりゃ確かにオレにとってはカカシ先生の今の申し出は有り難い。
でもここでオレが「なかったことにして欲しい」と言ったとしても、カカシ先生の今の顔まで
なかったことになんて出来やしないじゃないか。
…カカシ先生がオレのこと大事に思ってくれてるのは本当なんだな…。
前から冗談みたいに「好きだ」「好きだ」って言うから、この人の口癖か挨拶だと思ってたけど、
もしかしなくてもあれ、全部本気だったのか。
そうだったのか…。
それならいいか。
やっちゃったんなら、しょーがない。
観念しよう、男らしく。

「カカシ先生、オレ実は何も覚えてません。すみません!
でも、あったことをなかったことになんて、しなくていいです。
ちょっと驚いただけで、カカシ先生とその…こうなったこと、オレは後悔なんてしませんから!」
「ええっ!??ほ、本当ですかっ??!本当なんですねっ!!
やったー!良かった〜っっ!!!
イルカ先生、愛してますーーっvvvvv!」
「うわっ!ちょっちょっと!裸で抱きつかないでくださいよっ!
パンツくらい履いてくださいっ!うわっ!あっ…」


  
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その当日、カカシ先生は任務受付所で
「オレ達つきあってまぁ〜〜す!だからイルカ先生に手ェ出したら承知しないよ〜ン♪」
宣言をしやがった。
あああ、ナルトやサスケやサクラのいる前で…。
ナルトには泣かれるし、三代目は血管切れそうになるし、同僚には同情されるし、
上忍の方々には会う人ごとに説教されるし、スーパーのおばちゃんにはからかわれるし…
どうやらオレ達のことは木ノ葉の里中に知れ渡ってしまったらしい。

…こんなことなら、なかったことにしてもらえば良かったなぁ…。
後悔しても後の祭か。……は〜。




<終>