便秘と下痢の原因
便秘と下痢は、どちらも腸などの消化器官の異常です。便秘の原因として考えられるのは、体内の水分や食物繊維の不足、ストレス、運動不足などが考えられます。下痢の原因としては、腸の吸収不良や細菌やウイルス、腸の水分の分泌が悪くなる、ストレス、腸の疾病などが考えられます。また、多くの便秘や下痢は、ストレスが原因で起こるといわれています。
便秘と下痢は心因性で起こる？
消化器官の働きは、自律神経に支配されているので、不安やストレスなどの精神的な負担は、自律神経の働きを妨げます。だから、便秘と下痢は、ストレスなどが原因で起こる過敏性腸症候群のように、心因性で起こることが多いようです。便秘か下痢のどちらか一方だけでなく、便秘と下痢両方の症状を繰り返すことで悩んでいる人も少なくないようです。
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まずは医師の診断を！
便秘と下痢で悩んでいる人は、まずは医師の診察を受けて、原因となる疾患がない場合は、漢方で治療をすると効果がある場合が多いようです。ストレス性の便秘と下痢の場合、その原因となるものを取り除くことが一番の治療法ですが、なかなかそうはいかないことが多いのが現実です。薬でそのつど症状を抑えても根本的な治療にはなりません。一方漢方医学は、症状を治すのではなく、体質を改善するなど、症状の根本的な原因となっているものを取り除くのが目的ですから、即効性はないかもしれませんが、長い目で見ると、効き目は絶大です。
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便秘と下痢の漢方治療方法
便秘と下痢の漢方治療方法として、まずは患者の証を判定します。証は、大きく実証と虚証の2つに分けられます。がっちりとした体格で、比較的体力がある人は実証、きゃしゃな体格で体力があまりない人は虚証、と分けられますが、がっちりとしていても虚証である場合も考えられますので、なかなか知ろうと判断は難しいところです。その2つの証に合わせて、水、血、熱、気などが足りない、あり余っている、でその人の証が判断されます。
便秘と下痢に用いられる代表的な漢方
便秘と下痢に用いられる代表的な漢方として、次のようなものがあげられます。便秘の場合、慢性の便秘には大黄甘草湯、腹満や腹痛を伴う便秘には桂枝加大黄湯、比較的体力がなく、ウサギのフンのような便が出る人には桂枝加湯や小建中湯、比較的体力があり、月経痛や情動不穏を伴う人には桃核承気湯、高齢者の便秘には麻子仁丸や潤腸湯が用いられます。下痢に用いられる漢方薬として、比較的体力があり、みぞおちがつかえる、お腹がゴロゴロ鳴るなどの賞状がある場合は半夏瀉心湯、胃腸虚弱の水様性の下痢には啓脾湯や真武湯が用いられます。