グリコーゲングラフ
グリコーゲングラフは私たちの空腹感を視覚化してくれます。
私たちが食事をすると、食事に含まれていた糖質がいったん肝臓に貯蔵され、その後少しづつ溶け出して、血管を通じて脳に供給されます。
時間が経って、肝臓の糖質が少なくなると血糖値が低下しますが、血糖値が低下すると、脳は空腹信号を出して次の食事を催促します。このようにして、脳は自分のエネルギーを確保しているのですが、それが私たちの空腹感です。

したがって、食事に含まれていた糖質の量がわかると、肝臓にどの位の糖が残っているかがわかります。
上図で、黄色の棒グラフが食事に含まれていた糖の量(g)です。赤いグラフは、肝臓に残っている糖質の量です。
肝臓の量は食事をすると増加し、その後1時間あたり6gの割合で減少し、次の食事をすると、また増加します。

肝臓は糖を100gまで貯蔵できます。
もしも、食事に含まれている糖質が100gを超えたら、肝臓に入りきれなかった糖が血液中に溢れます。これが、食後の高血糖と呼ばれる状態です。
溢れた糖は血液を通じて全身を巡り、身体中の脂肪組織に取り込まれるので、血糖を溢れさせると、皮下脂肪が増加します。

青いグラフは筋肉のグリコーゲン貯蔵量です。
筋肉のグリコーゲンは普段は満タンになっていて、運動したときにだけ消費されます。
筋肉のグリコーゲンは、本来は敵に遭遇したときに一目散に逃げるための緊急用のエネルギーなので、つぎの食事で最優先で回復されます。
筋肉のグリコーゲン吸収速度は肝臓タンクの2倍も速いので、次の食事では筋肉が真っ先に吸収し、余った糖質が肝臓に貯蔵されます。
私たちが運動するとお腹がすくのは、筋肉が肝臓の糖を横取りするせいです。

グリコーゲングラフの時間軸

ダイエットは、食前に栄養チェックをすると、カロリーオーバーしません。
慣れてくると、食後のチェックでもOKですが、夕食だけは食前にチェックしましょう。

仕事のために帰宅後に1日分の食事をまとめて入力する人は、朝食をドラッグして朝食時刻をクリックし、昼食をドラッグして昼食時刻をクリック、夕食をドラッグして夕食時刻をクリックして入力します。
練習のために、つぎの操作をしてみてください。

操作例
グリコーゲングラフの下部の小さな数字が並んでいるところにマウスを持っていくと、ステータスバーに時刻が表示されます。
その数字をクリックすると、ドラッグした食事がその時刻で記録されます。
練習のために、次の操作をしてみてください。

・朝食をドラッグし、時刻軸で08時をクリックしてください。
・次に、昼食をドラッグして、昼食時刻に12時をクリックしてください。もしも、昼食が溢れたらバックスペースで昼食を消して食事を少なくしてください。
・次におやつをドラッグし、15時をクリックしてください。
・次に夕食をドラッグし、19時をクリックしてください。
このように、1日の食事を入力してみて、ブドウ糖の消費状況を前もって確認しておくと、肝臓が溢れにくい食習慣に変えていくことができます。

グリコーゲングラフの見かた
・グリコーゲングラフは、昨夜のグリコーゲン残量に引き継いでスタートします。
・グリコーゲンは1時間に7.5gの割合で減少し、食事をすると回復します。
・黄色の棒グラフは食事に含まれる糖質量です。
・肝臓のグリコーゲン残量が多いときに食事をすると、すぐにブドウ糖が溢れます。
・溢れたブドウ糖は下向きの赤い棒グラフで表します。
・運動をすると、青色の筋グリコーゲンのグラフが減少します。
・運動後に食事をすると、筋グリコーゲンが真っ先に回復し、肝臓のグリコーゲンがわずかに回復します。

糖が溢れると
血液中の糖は肝臓に取り込まれ、グリコーゲンに変換されて蓄えられます。
肝臓がグリコーゲンを蓄えられる量は100gまでです。もしも、食事に含まれる糖が100g以上だったら、肝臓に入りきれなかった糖が血液中に溢れます。
この溢れた糖は全身の脂肪組織にゆっくりと吸収されて脂肪になり、蓄えられます。また、食事に含まれる糖が100g以下であっても、もしも、お腹がすいていないときに食べたら、やはり糖が肝臓から溢れます。

糖を溢れさせないコツ
ダイエットを始めたはかりの人は、グラコーゲングラフが溢れないようにするだけでも苦労します。
最初は溢れさせないようにするだけで、体重が落ちます。グリコーゲンが溢れなければ、体脂肪も増えません。朝食前に運動すると、溢れにくくなります。
ダイエットに慣れてきたら、デトロイトダイエットに挑戦してみてください。デトロイトダイエットで空腹感をリセットすると、溢れなくなります。

糖新生について
肝臓はグリコーゲンを100gまで貯蔵できます。
食後数時間が経過して、肝臓のグリコーゲン残量が少なくなると、グリコーゲン分解酵素の活性が低下してグリコーゲンの放出が緩やかになり、代わって、血液中のアミノ酸2gからブドウ糖1gを合成して脳に供給します。肝臓がアミノ酸からブドウ糖を合成することを糖新生といいます。
肝臓は貯蔵量が充分なときは、1時間に6gの割合で放出しますが、残り少なくなると、左図のようにグラフの低下が緩やかになります。

枯渇ポイント
肝臓のグリコーゲン放出が緩やかになってから約8時間が経過すると、計算上は肝臓のタンクが枯渇します。
実際には、糖新生がさらに盛んになるので、グリコーゲンがゼロになることはありませんが、計算上の枯渇ポイントを下向きの矢印で表わします。
枯渇ポイントがくると、副腎からアドレナリンなどのストレスホルモンが分泌されるので、攻撃的な気分になり、イライラします。枯渇ポイントが来る前に、食事をするようにしましょう。

食前の運動
朝食の前に運動すると、血糖値の上昇を比較的簡単に抑えることができます。左図は、朝食の前に60分のジョギングをした場合の例です。
食事の前に、60分のジョギングをすると、筋肉のグリコーゲンが50グラムも減少します。
筋肉の糖吸収速度は肝臓よりも約2倍以上も速いので、筋肉が肝臓のグリコーゲンを50gも横取りします。 そのために、肝臓のタンクが溢れることがなくなります。
ただし、糖尿病患者の場合は食後の運動が奨められます。これは、インスリンの分泌が不良でも筋肉が血中のブドウ糖を燃焼できるからです。
糖尿病患者は食後の運動が良いのですが、健康な人の場合、食前の運動の方がダイエットには効果的です。


Q・グリコーゲンタンクが溢れないように努力していますが、どうしても溢れてしまいます。しかし、溢れても1日のエネルギー収支がマイナスであれば良いのではないでしょうか?
エネルギー収支がマイナスであれば痩せられるのですが、溢れるとマイナスにするのが難しくなると思います。
糖質が溢れると脂肪になり貯蔵されますが、この脂肪は空腹にしないと溶け出さないので、空腹感の点で損なのです。
サキコ理論のように、入浴前にあらかじめ湯の量を計算しておく方が得なのです。溢れた湯の熱量は取り戻せないのと同じように、いったん脂肪になると、空腹感の多いダイエットになるのです。

Q・グリコーゲングラフの空色の部分はどういう意味でしょうか?グリコーゲングラフが30%以下になると脂肪の消費が多くなるということでしょうか?
そのとおりです。肝臓のグリコーゲン残量が残り少なくなってくると、肝臓内のグリコーゲン分解酵素の活性が低下してグリコーゲンの分解が少なくなり、代わりに血中の脂肪酸を消費するようになります。青色のゾーンはそのような領域を示します。