アトキンス式はお腹が空かない
アトキンス博士は、次の効用を挙げています。
・カロリー計算なしで痩せられる。
・元気になり、精力的になる。
・減量後の新しい人生を栄養豊かで美味しい食生活とともに過ごせる。
・長寿への食事がわかる。


糖質制限食1日目
第1日目の食事は、糖質を0にしたつもりでしたが、実際には12%でした。これを5%以下に抑えるのはたいへんです。ヨーグルトも食べられません。


糖質制限食2日目
糖質を制限すると、脳の空腹センサーがはたらかず、空腹感がこないので、食事の時間がいつくるのかわからなくなります。満腹感が少ない気がします。


糖質制限食3日目
3日間で体重が2Kg低下しました。アトキンスは穀類を摂らないので便秘します。おからと糸こんにゃくで、食物繊維を22.7g摂ったが便秘しました。


炭水化物抜きダイエット4日目
食事のコツがわかってきました。蛋白質は鶏ささみのコンソメ煮がベスト。おから50g入りコンソメスープで食物繊維が摂れます。生野菜ジュースを止め、マルチビタミンを飲むことにしました。


糖質制限食5日目
ケトスティック試験紙にわずかに反応があり、陰性と5mgの中間でした。


糖質制限食6日
アトキンス3日目から、眠りが浅く夜中に何度も夢をみて目覚めるようになりました。 トリプトファンは穀類と大豆に多い。睡眠障害は穀類が摂れないアトキンス式の欠点だろうと思います。


糖質制限食7日目
今日も陰性でした。ケトン体は蛋白質が多くても出ません。蛋白質を制限しなければ、ケトンモードにならないようです。


糖質制限食8日
アトキンス式で、初日から便秘になりました。7日目と8日目の2回続けて下剤をかけてもあまり出ません。穀類とヨーグルトが食べられないのが原因だろうと思います。アトキンス初期の急激な体重減少は、便秘がせいでした。


糖質制限食9日目
今日もケトンが出ませんでした。糖質をゼロにし、蛋白質の量によってケトンが出たり出なかったりする値が見つかれば、その値がアトキンス式ダイエットの最適値になります。14日間でその値を見つけたいと思います。


糖質制限食10日目
新谷弘実教授という人が内視鏡で30万人以上の腸内を見た結果、動物性食品をよく食べている人は腸相が悪く、酵素が健康に関わっていると結論づけたということです。
新谷弘実教授は、酵素の多い全粒穀物や豆などの植物性食品を中心とし、動物性蛋白質は小魚、鶏が良いとしています。アトキンスを経験して、私もそのとおりだと実感します。


糖質制限食11日目


糖質制限食12日目
アトキンス以前の私の食事は、玄米食、ヨーグルト、生野菜ジュースを毎日摂っていましたが、アトキンス式で、これらが摂れないことがこの便秘の原因であることは間違いないようです。睡眠障害もつづいています。


糖質制限食13日目
夕食に青汁入りの寒天を作ってみました。野菜や肉と一緒に、青汁入り寒天を食べると、リッチな感じがして美味しい。


糖質制限食14日目


アトキンスダイエットの結果


・2週間で体重が2.5Kg、体脂肪率が1.5%低下しました。
・2日目くらいから空腹感がなくなりました。

アトキンス氏は心臓病、高血圧予防に効果があると主張しますが、実は体重が250キロもある人が体重を減らすと健康になるということであって、この食事が健康な人の理想的な栄養バランスと言っているのではありません。
全米心臓病協会がアトキンス氏と公開討論をしても結論が得られないのは、心臓病協会が一般人の健康を論じているのに対して、アトキンス氏が超肥満の人の健康について論じているので、いつまでも結論が得られません。
アトキンス氏は、心臓病協会推奨のシュガーフレ−クが肥満の元凶だとか、米国農務省のフードガイドが米国人の糖尿病患者の増加の直接の原因になっていると挑発します。だから、論争がいつまでも続きます。
全米の医師の80%がアトキンスダイエットに反対する立場をとっています。これは、一般の医師が健康な人を対象にしているのに対して、アトキンス氏が超肥満の人を対象にしているからです。

アトキンス改訂版
アトキンス改訂版は502ページの本で、前半の365ページがダイエットのしかた、後半の137ページがレシピ集です。
ケトン体やエネルギー利用の割合、代謝や糖新生、空腹のメカニズムのことなど、私が知りたかったことは何一つ書かれていません。
アトキンス氏の理論展開は、体重が200キロもある超肥満者を実例にあげて、砂糖中毒がいけない、炭水化物がいけない、アトキンスダイエットに従えば、減量に成功すると説得するだけです。
アトキンス氏の本に書かれていることは、アメリカ人の中でも超肥満の人たちに対する処方箋が主な内容です。
アトキンス式が、健康な人の理想的なダイエット食だと主張しているのではありません。


アトキンス氏の主張
アトキンス氏は本の中で、インスリンの過剰分泌、砂糖中毒、炭水化物中毒、飲み物中毒という日本人には耳慣れない言葉を頻繁に使います。
左図は、日本人とアメリカ人のインスリン分泌能力を比較したグラフです。
狩猟民族のアメリカ人は、農耕民族の日本人と比べるとインスリンの分泌能が2倍も大きいようなのです。
このインスリンの分泌能の大きさがインスリンの過剰分泌、砂糖中毒、炭水化物中毒などを招くのです。
アメリカ人は炭水化物を摂取するとインスリンがどばっと分泌される傾向があり、炭水化物を食べれば食べるほど血糖が下がるという逆転現象が起こる人が多いのだそうです。このことをインスリン過剰分泌といっています。

アメリカ人の中にはボリュームたっぷりの食事をし、食べ終わったらもう次の食事のことばかり考える人がいます。
精白砂糖はいけないが、メープルシロップのような茶色の砂糖は良いと言われて、メープルシロップを飲むように食べる人たちや、甘いドリンクを際限なく飲む人たちがいます。
日本人には信じられませんが、本当に中毒という言葉がぴったりの人たちです。
アトキンス氏はこのような人たちに対して、白い砂糖はいけない、精白炭水化物がいけない、甘いドリンクがインスリン過剰分泌を招くのでいけないと繰り返し説得しています。

アトキンス氏は炭水化物以外なら何を食べても良いし、いくら食べても良いと言っていますが、これは超肥満体やインスリンの過剰分泌の人たちに言っている言葉であって、健康な日本人に言っている言葉ではありません。
アトキンス氏はまた、アトキンス式食事は健康食なので、心臓病や高血圧を予防し、食事を楽しみながら、長生きできるのだと説明していますが、それは体重が200キロも250キロもある人が減量したら、心臓病や高血圧の予防になり、長生きできると説得しているのであって、炭水化物を20g以下の食事が栄養バランスの良い食事だと言っているわけではありません。


ケトンモード
脳のエネルギーはブドウ糖です。心臓や呼吸筋、消化器、筋肉などの臓器は細胞内にミトコンドリアを持っているので、脂肪を直接燃やすことができますが、脳の血管関門は細くなっていて脂肪が通過できないので、脳だけは脂肪をエネルギーとして使用することができません。
もしも、絶食でブドウ糖の流入が途絶えると、肝臓が脂肪からケトン体を作り、血液中に放出します。ケトン体は水溶性のため脳血管を通過できるので、脳はケトン体をエネルギーとして使用します。
左図は身体がケトンモードになったときのエネルギーに利用状況を示します。
脂肪は空腹時に備えて蓄えられたものなので、空腹にすると、脂肪酸とグリセロールに分解されて溶け出します。肝臓はこの脂肪酸をケトン体に分解して、全身に送ります。
絶食のために脳のエネルギーが不足すると、肝臓は血液中のアミノ酸からブドウを合成して脳に供給します。
肝臓が糖以外の物質からブドウ糖を合成することを糖新生といいます。
血液中のアミノ酸が不足すると、身体は筋肉をアミノ酸に分解し、肝臓はアミノ酸2gからブドウ糖1gを合成して脳に供給します。
ケトンモードで、脳はブドウ糖の消費を少なくし、ケトン体の使用を多くします。
図では、脳はグルコース44g、ケトン体47gを使用しています。
糖新生はアンモニアを発生するので、肝臓と腎臓に負担をかけます。



アトキンス式でケトンが出なかった理由
絶食の場合は3日目からケトンが出るのですが、アトキンス式ではケトンが出ませんでした。
アトキンス氏は2週間したら、ケトンが出る範囲でなら、1週間に10gの割合で炭水化物を増やしても良いと言っていますが、私の場合は2週間でケトンが出ませんでした。 蛋白質を食べると、ケトンが出ないのです。

絶食が続くと、体脂肪が唯一のエネルギー源になるので、
脂肪酸から、アシルCoA - 不飽和アシルCoA - ケトアシルCoA - アセチルCoA - アセトアセチルCoA - 3-ヒドロキシ-3-メチルグルタリルCoA - ケトンの経路を通って、血液中にケトンが放出されます。

ところが、アトキンス式では蛋白質を無制限に食べるので、アミノ酸からピルビン酸が得られるため、脂肪酸のアセチルCoAがTCAサイクルに入る経路が通じるので、ケトン体が産生されることがないのです。

左図で、×印は絶食の場合の状態です。
アトキンス式では蛋白質によってピルビン酸が供給されるので、β酸化の亢進が起こりません。
だから、ケトン体が検出されなかったのです。

糖質制限食をしている皆さんも、ケトスティック試験紙でケトン体をチェックしてみてください。
もしも、ケトン体が出ていなかったら、何が起こっているでしょうか?
脳のエネルギーはグルコースかケトン体です。そのケトン体が出ていなかったら、考えられることは糖新生だけです。


デトロイトダイエットでケトン体が出る


上図は、2003年3月19日〜23日まで、デトロイトダイエット中に朝、昼、夕食前にジョギングをしたときのケトスティック試験紙の反応の様子です。
5mg〜15mg/dmのケトン体が常に検出されています。
アトキンス式で出なかったケトン体が、デトロイトダイエット+ジョギングでは出るのです。


トップへ