その3
Let’s go! ベイサイドマリーナIN鳥浜
明けて4月8日(日)。晴天。
今日はまず鳥浜にあるアウトレットモール・ベイサイドマリーナへ行って子供服他を漁った後、ヨコハマ土産を購入して帰路につく──という予定。そうまだロクにヨコハマ土産を買ってなかった私たちは、チェックアウトのあと昨夜目をつけておいた桜木駅前の道端にある土産物店へと足を向けた。が、そこは、CLOSED中のCLOSED。なんのことはない、潰れていたりして。昨夜は暗くて店内覗けなかったから、まさか潰れているなんて思ってもみなくて。「中華街バージョンのキティのハンドタオルが買えな〜い!!」残念がる末の君。ホテルの売店には置いてあったが、今さら戻るのも面倒なので「この先きっとあるよねっ。キオスクとか、ベイサイドマリーナにさっ」自分自身にそう言い聞かせ、彼女は桜木駅へと向かった。
結局、桜木駅構内はもとより乗換駅の新杉田駅にも鳥浜駅の売店にもキティ物は売られておらず、「キティのハンドタオルぅ」と彼女の声が駅構内に虚しく響くのだった。
改札口を出、右手にある高架橋を渡る。目当ての地まではガイドブックによれば徒歩5分とのこと。じゃあ遠く、海の向こうに見えるあの一群の建物がそう? 同じくベイサイドマリーナへ行くと思われる家族連れを気力で追い越し、「あとちょっと。あとちょっとぉぉ」と自らを励ましその建物へと向かう。ところが、その一群の建物はヤマハ系(だと思った)の店舗で、中に陳列されている商品もマリン関係モノが殆どだった。「んじゃ、アウトレットモールはどこなんだよぉ」
──それは、ここ。@見てA見て、振り返ったらそこがベイサイドマリーナ。
広い駐車場。海辺に面しているせいか、明るくて開放的な空間。
入口で貰ったパンフレットによると、ショッピングゾーンは数棟に分かれているとのこと。とりあえず手荷物をコインロッカーに預け、ショルダーバッグ1つという軽装で、まずは子供服ゾーンへ。
ところが、「その前に、時計見るぅ」末の君の一言で最初に入ったのはG−SHOCKのお店。うう〜ん。アウトレットだけあって、確かに市価より安い。彼女は欲しい時計に目星をつけたらしく、「うんうん」などと頷きつつ子供服ゾーンへと足を運んだ。
その子供服ゾーン。棟内には5〜6店舗入っており様々なブランド服が犇めき合っていた。田舎姉妹のはしゃぎぶりが目に浮かんだアナタは正解。babeはもちろんゲス・コシノジュンコ・パーソンズ・バツキッズなど、どれもこれも目移りするほどの種類。ヨコハマに住んでいる人にはこのくらい当たり前なのかもしれないが、田舎っさあ(遠州弁で「田舎者」の意)姉妹にはどれもこれも珍しい物ばかりで。こうして「甥っ子1号・2号ブランド計画」は密かに、だが着々と進行していく。
子供服のまとめ買いの後は海辺のイタリアンレストランにて昼食。日本人スタッフ達は(たぶん)イタリア語で互いに挨拶を交わしつつ、私達をテラス席に案内してくれた。目前にはヨットハーバー。爽やかな海風が頬をかすめる。ブルジョワ家族ならば、さしずめ夫がヨットに乗る姿を妻はこの席で優雅に微笑みながら見送るんだろうなあ。そんな光景がぴったりな雰囲気。でも現実は
「お姉ちゃん、電車の時間、どお?」
と、慌しい。安いけど時間に厳しい「JRのぷらっとこだまプラン」を利用しての旅ゆえ仕方ないのだが、それにしても優雅なひとときを満足に過ごせないのが残念。このアウトレットモールは車で来て、1日のんびり過ごすのがいいんだろうな。去年オープンした「御殿場プレミアムアウトレット」にも2度ばかり行ったけど、あそこはなにせ山の中。敷地は広いが山の中。広すぎて疲れてしまう、山の中。雰囲気も鳥浜を浜名湖とするならば、御殿場は芦ノ湖といったところか?
電車の時間を気にしつつ、ほんの20分間程各自自由行動とし末の君と別れた。彼女は2階G−SHOCKの店へ。私は1階雑貨店巡り。御殿場にも入っているフランフランやその他の店をぱぱぱっと覗く。「見ーてーるーだーけー」なのだが、これが結構楽しい。そうこうしている間に、末の君がG−SHOCKを購入し終えて私と合流。じゃあ、そろそろ帰りますか。
「その前にキティちゃんのタオル!」
まだ諦めていなかった彼女の一声により、我々は横浜駅近くにあるという百貨店高島屋へ行くことに決定。果たしてキティの中華バージョン・ハンドタオルはGETできるのだろうか?!
横浜限定キティピンバッヂを探せ! A
どうしても中華街バージョンのハンドタオルが欲しい末の君と横浜限定ピンズが欲しい私は、1泊2日用のボストンバッグ(この中に2人分の荷物が入っている)と手荷物のショルダーバッグを提げ、JR横浜駅隣接の高島屋に向かう。目指すは6階、サンリオショップ。──だがここにはJOMOや吉野家バージョンのキティピンズは売られているものの、肝心要な横浜バージョンがない。もしかして横浜限定ピンズという物自体が存在しないのだろうか? 末の君が探しているハンドタオルもない。
「こんなことなら、ホテルの売店で買っておくんだったぁぁ」「マリンタワーにもあったのにね」
私が探しているピンズはそれ自体がないのかもしれないからまだ諦めもつくが、末の君が探しているハンドタオルは実際売られている現場を見ているだけに諦めもつかないらしい。
「まだ時間あるよね?! お姉ちゃん。ラーメン博物館へも行こう!」
そしてラーメン博物館
昨夜からの足の痛みに加え、今日は右手にボストンバッグ、左手──もとい左肩にはショルダーバッグを提げているため、肩の痛みもただ事ではない。そもそもなで肩な私は、小学校1年生の時に新品のランドセルを背負って登校しただけで肩凝りになってしまったくらいで。新横浜駅からラーメン博物館まで歩けるかどうか。なのに我々は道を間違え、モーニング娘。のコンサートへ向かう人並みとともに横浜アリーナへ行ってしまった。いや正確には、アリーナの建物が見えた時点で引き返したのだが。今日は疲れているので地図もちゃんと見られやしない。末の君は地図読みがあまり上手くないため、ヨロヨロとさ迷いつづける。途中蓋も発見するが写真を撮る気力もない。2000年の元日深夜にフラッシュ焚いてまで伊勢神宮外宮前のおかげ横丁で蓋写真を撮ったこの私が! 蓋写真を撮らないとは!!
「お姉ちゃん! あったぁ」
末の君が数メートル先にラーメン博物館を発見した時、私もその2〜3軒手前で「クイックマッサージ15分1500円」の看板を見つけた。絶対帰りに寄るぞ!!
──結局ラーメン博物館に入ったのは末の君1人で、私は行列を眺めながら歩道にしゃがみこむ。入館料300円。それに中に入ってのラーメン代がもちろんかかるのか。カレーは入館無料なのだが。
どのくらい時間が経ったのか。末の君が大きな紙袋を提げ私の目の前に現れるまで、心は早くも「クイックマッサージ店」に飛んでいた。足よりも肩!!足は気力を振り絞れば何とかなるけれど、肩凝りだけはどうしようもない。
「お待たせ〜」「ねえ。駅に行く前にまだ時間あるから、この先にあるマッサージのお店に寄ってもいい? 20分間」「えっ?! いいよ。いいけど──」
彼女は
「よくそんな店見つけたねえ。私全然気づかなかった」
と、歩道に出ている看板を見て、しみじみ言う。
お店は雑居ビル風な建物の上階にあるため、細くてやや暗い階段を登らなくてはいけない。なんだか少し、不安。扉を開け意外と明るい店内にほっとして受付を済ませ、待っている間に周囲を眺める。すると壁に「マッサージのお客様にラーメン博物館の無料パスを貸し出します」との張り紙発見。2人で顔を見合わせ、小声で「損した気分だよね〜」「先に寄ってりゃよかったね」。
そしていよいよ肩マッサージ。ここでは鞍馬のような自転車のような、──ううむ、私の筆では表現できないモノに跨ってハンドルを握り施術を受ける。
先生の指が私の肩のツボにはまり気持ちいい。うう〜ん。テクニシャン。「……凝ってますねえ」「そうなんです。昔から肩凝りひどくて。今は月1で整体に通ってるんですけど、なかなか」「ああ。だからかな? メチャメチャこってるけど、反応は早い」
左肩から指先、そして右肩へと移り指先まで、丹念に揉み解してもらう。うむ。エネルギー充填完了。料金を支払い外に出ると、とたんに先刻見逃した蓋が気になる。あとはあの蓋の写真を撮影とキティのピンズを探して帰るだけ。両方あると信じて我々は新横浜駅へと向かった──。
横浜限定キティピンバッヂを探せ! その3(ラスト)
そして新横浜駅に到着。途中、蓋写真は無事撮影完了のため、残すはキティのピンバッヂのみ。こだまに乗り込むまでの時間、キオスク巡りに励まねば!
ところがどの売店を覗いても──ない。というか、キティグッズがそれほど置かれていない様子。ううむ。赤い靴はいてた女の子の前では、ハローキティも負けるのか?! 昔からあるご当地モノ強し、といったところ?
駅構内の売店チェックを済ませ、新幹線のホームでも売店チェックをしたが、
やはり発見できず──。
「タオル〜」「ピンバッヂ〜」
一番のお目当て土産物を入手できなかった姉妹は、こだま号に乗り込んだ後も、未練がましく呟きつづけるのだった。
こうなったら仕方ない。夏に行くサンリオピューロランドで雪辱戦よッ!!