1年に1回は買い換え、もしくは更新しているウイルス対策ソフト。買い換える度にどのソフトが良いんだろうと考える人も少なくないと思うんです。
どのソフトがいいのか決め手になる部分っていうのは人それぞれだと思うんですが、そのひとつに軽快な動作やメモリ使用量の少なさというのがあると思うんです。これは、ここ数年のトレンドとなっていて数々のソフトがそれを売りにしているくらいですからね。どのウイルス対策ソフトも機能的には大きな差はないわけですし、ウイルス検出率の差も無くなっているわけです。そんな中で差を付けるとなると、やはり動作を軽くするとか体感できる部分を改善するしかないわけです。
今回レビューするNorton Inrernet Security 2009(以下、NIS2009)もここ数年は動作の軽さを全面的にアッピールしておりまして、新発売となったNIS2009でもその部分を強くアッピールしているわけです。
さてそんな2009ですが、2008と比べてどうなったのかそれを見ていきたいと思います。一番最初に改善したと思うのはインストールの部分インストーラーですね。今までのノートンシリーズはインストールを実行してから完了するまでにかなり時間がかかっていたんです。時間にすると数十分といったところでしょうか。
ところが、この2009は驚くほど速くなっているんですよ。ものの数分で終わる感じでした。時間がかかることを予想していたので拍子抜けするほど早く感じたわけです。今までのは何だったんでしょうか。
そして、動作面でどのくらい軽快になったのかと言うと、これは正直2008と比べて明らかに軽快になったという気はしませんでした。いや、まあ軽くなったと言われると軽くなってる気はしますけどね、逆に重くなった印象は一切ありません。メモリ使用量も2008よりもさらに少なくなっているそうなので、2008から大幅に改良されているんでしょうね。
ただ、良くなった点ばかりではなく、気になる点があるのも事実でして。例えば、システムがアイドル時になると、勝手にバックグラウンドでスキャンが走るようになってしまったんですが、これが結構鬱陶しかったりするんです。黙ってやってくれていればまだいいものの、「画面にバックグランドスキャンの実行中です」とか出るんですよ。バックグラウンドで実行するなら画面に出さずに黙ってやれよ!と突っ込みたいわけですよ。黙ってやられたらやられたで、なんで勝手に実行してるんだよ!とか突っ込みそうですけどね。
不満点はそのくらいで、使ってみるとアップデートも以前ほど時間がかからなくなっていたり、起動が速くなっていたりとメリットの方が大きいように感じました。今までのバージョン、特に不評だったNIS2006とかは一体何だったんでしょうか。来年のバージョン以降もこのまま良いところを引き継いでいって欲しいですね。
結論:
メモリ使用量が減って動作が軽快になるのは大歓迎なんですが、仕組みが複雑化する一方でユーザーの見えないところで勝手に処理が実行されるのだけはちょっと勘弁して欲しいところ。せめてユーザーに選択させて欲しいですよね。
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