NortonAntiVirus(以下NAV)、ウイルスバスター(以下VB)に次いで知名度が高いと思われるウイルス対策ソフトのマカフィー。今回はそのマカフィーシリーズの中の「マカフィー・ウイルススキャン2005」を購入してみたのでレビューしてみたいと思います。
まず、マカフィーの特徴はというと、なんと言ってもNAVやVBよりも価格が控えめなこと。基本的な機能のみを持つマカフィー・ウイルススキャンを例に取ってみると、他のウイルスソフトや古いマカフィーからの乗り換えが出来る優待版では実売価格3000円程度(定価4095円)と他のソフトよりもお手頃な価格になっているわけです。マカフィーにも色々なバリエーションがあってファイアウォールなどがセットになったマカフィー・インターネットセキュリティスイートはそれなりの価格ではあるんですが、基本的なマカフィー・ウイルススキャンはこの価格の低さが人気のようです(販売店の店員談)。
実際、マカフィー曰く売れてるそうでパッケージには「ウイルス対策No.1の証明」と称してこんなうたい文句が書いてあるんです。
・3年連続オンラインウイルスサービス 世界No.1(2004年8月)
・ウイルス検出エンジンNo.1(2002年12月)
・対応ウイルス数No.1(2004年9月)
…すみません、最新のデータでNo.1宣言して欲しいんですが。
さて、機能的にはNAVやVBとどう違うのかというと、はっきり言うとどこも違いません。ウイルスやワーム、スパイウェア、アドウェアを見つけたら駆除もしくは隔離するだけ。もちろん駆除したりするアルゴリズムはそれぞれで違うんでしょうけど、利用者から見た処理的な流れは同じだと思います。もちろん他社製品にもあるようなメッセンジャーでのウイルス対策機能なんかも一通りあるので機能面においても大差ないのではないでしょうか。
そして、自らウイルス定義ファイルの更新(アップデート)が早いと言い切っているマカフィーですが、確かに更新は早いのかもしれません。早いのは良いと思うんですが、俺的にはこのアップデート機能に若干不満があるんです。それは更新するのにユーザ登録をしないといけないことなんです。
VB2005のレビューでも触れましたが、マカフィーにはライセンスキーこそ無いものの、VB2005と同じようにユーザ登録として個人情報を登録する必要があるんです。さすがに電話番号までは入力しないんですけど、氏名とメールアドレスとアップデートに使うパスワードを入力するようになっているんです。確かにセキュリティ対策ソフトを売るメーカなので個人情報を登録しても大丈夫だとは思うんですが、メールアドレスとパスワードはともかく氏名までは必要ないんじゃないの?って思ってしまうんですよね。アップデート自体には氏名なんて必要ないですから。出来ればこういった不要な情報は登録しなくても更新出来るようになって欲しいなと思うわけですよ。しかも、登録するのにIEなどのブラウザからアクセスしてActiveXのインストールが必要な上、登録自体もVB2005よりも一手間多い感じもしましたし。
それと気になったのが、アップデートの機能自体も若干解りづらくなっていて、他社製品だと定義ファイルに日付やバージョンが表記されていて、いつの定義ファイルが適用されたかがメイン画面で確認することが出来るんですが、マカフィーにはそれがないんです。メイン画面を開いてさらにワンステップ踏まないと、いつの定義ファイルが適用されているかが確認できないんですよ。定義ファイルは全自動更新が基本なので定義ファイルの日付やバージョンなんて気にする必要はないと言うことなんでしょうか。
ただ、日付やバージョンが表示されない代わりに、PCの安全度なるものが棒グラフで表示されるのでそれが満点に近ければ近いとほど最新のものが適用されていると見ることも出来るので、数字の羅列のバージョンなんか表示されても訳解んねぇよ、なんて人には逆に解りやすいのかもしれませんけど。
結論:
導入面や使い勝手で若干の不満点はあるものの、機能的には大差が無くNAVやVBよりも軽い動作、そしてそれらよりも低価格なのが魅力的。
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