pomera

   発売と同時に売り切れ続出の大人気アイテム、キングジムのポメラ。

   このポメラ、電子手帳ではありません。PDAでもインターネット端末でもありません。もちろんパソコンでもありません。デジタルメモツールなんです。それって何?どんなことが出来るのかというと。簡単に言うとパソコンでいうところのメモ帳。携帯電話でいうところのメモ帳。つまりテキスト入力。ただそれだけ。本当にそれだけ。なので、インターネットに接続できる通信機能もなければ、メール機能もありません。もちろんスケジュール機能もありません。さらには電卓のような簡単なアクセサリもありません。本当にテキスト入力だけ。すごく潔いです。

   テキスト入力専用というだけあって、最大の武器とも言えるフルキーボードが搭載されています。このキーボードがなかなかよく出来ていまして、折り畳み式のくせにしっかりとした剛健性があってなおかつキータッチもしっかりしているんですよ。下手したらその辺のノートPCより打ちやすいじゃないかと思えるほどなんです。タッチタイピングも余裕なんですよ。
   そして、漢字変換にはATOKが搭載されています。このATOKっていうところがポイントなんですよ。若人さんはこれだけで惚れた。ATOKだけで買う決心をしました。いやマジで。

   ポメラはなんといっても買いやすい手ごろな価格が魅力なんですよね。実売でエロゲ3本分位の価格ですからあまり躊躇せずに買えてしまうんですよ。やっぱりこういったものは高すぎると気軽に買えませんからね。その辺が人気なんでしょう。

   ただ、ケータイですら通話機能以外の機能があたり前のようについている時代に、テキストしか入力出来ないものなんて誰が買うの?なんて思うかもしれません。確かに一通りの機能が付いたいわゆる全部入りだと便利なのもわかりますし、そういうのが一般消費者に好まれるのも解ります。
   しかし、そういった付加価値を潔くばっさりと切り捨てた思い切りのよさがいいんですよ。色々機能を付けると値段も上がりますしね、結局どれも中途半端な機能になって他の商品との差別化が出来なくなって陳腐化しちゃいますから。だからポメラはテキスト入力に特化して価格を抑えた潔い点が光ってくるわけですね。元々テキスト入力に特化した文房具なんですから。

   そんなベタ褒めなポメラですが、もちろん改善して欲しい点もあります。例えば画面のサイズ。やっぱりね、ちょっと小さいなと思うんです。もちろんこれは先ほどあげたコストの点も絡んでくると思うんですが、縁いっぱいまで液晶を大きくしてくれるとバランスも良く見やすいんですけどね。
   そして、もう少し小型化や薄型化、軽量化してくれるとよかったと思います。折り畳み式キーボードの強度を保つ為なのかもしれませんが、かなり分厚いですし、折り畳んだときにキーボードの縁がはみ出しているのもちょっと。
   それから、ポメラ全体がラバーコーティングされていてちょっと高級な質感を醸し出しているのはいいんですが、ラバーなので滑り止めみたいになってポケットや鞄に納めるときに収まりが悪いというかスッとしまえない点も改善して欲しいなと思うんです。

   この辺は次のモデルが出るのなら是非改善してほしいところではありますが、それを補ってもこのポメラは若人さんの長年の不便さを解消してくれるアイテムなわけで、是非オススメしたい一品です。全三色揃える勢いでオススメしたい一品です。