波の間に間に〜さざなみ診療所〜

   いやー、何がいいのかっていうと、まずは田舎でしょ。ほのぼのとしたストーリーでしょ。起伏のないまったりとした展開でしょ。それから病弱系ヒロインでしょ。<メインはそこかよ

   そんな感じで田舎シリーズをこよなく愛している俺ですが、今回レビューする「波の間に間に」は正確に言うと一連の田舎シリーズではないっぽいんですよね。というのも、シナリオは田舎シリーズでお馴染みの北側寒囲なのですが、メーカが新規のブランドなんですよ。そこのデビュー作なんですよ。今までだとD.O.や新規のブランドでもD.O.系列会社だったので、ゲームシステムも共通っぽい感じだったんですよね。でも今回は違うんですよ。全く新しいシステムなんですよ。このシステムはいいのか悪いのかはあとで記述します。

   さて、ストーリーは都内の大学病院でへっぽこ研修医だった主人公がある日突然、小さな診療所があるだけの島に強制連行されてきたというところから始まり、島民とうち解け医者としての信頼を得ていき、やがてヒロインと結ばれるというありきたりな内容ではあるんですが、そこがまたいい。
   ただ、いいと言ってもこのシリーズは全米が泣くような泣きゲーでもなければ全米が震撼するような感動するシナリオでもなければ、萌えまくりのキャラもいなければ、超大作でもないんですよ。正直言って筆答すべきウィークポイントが無いんですよ。ある意味、全てにおいて普通なんですよ。
   でも、決してつまらないというわけでは無いですし、面倒に感じるような部分も無いですし、投げ出すこともなく最後までコンプってしまうところが素敵なわけですよ。後味もスッキリしていて、なんかこう安心してプレイできるんですよね。そこが魅力なところであり俺をとりこにする部分なのかなと思うわけですよ。

   ここで、先ほどのシステム面に話を戻しますが、残念なことにD.O.の時よりもプレイしにくくなっているんですよね。レスポンスがあまり良くなかったり、設定が細かく出来なかったり、既読スキップの時に未読の所にさしかかってもボイスが聞こえなくなっていたり。D.O.系のシステムに不満がなかっただけにどうしても気になってしまうんですよね。一定の水準は満たしているんですけどはっきり言うと改良の余地がありまくりです。

   それと、シナリオの進行によっては話にちょっと矛盾があったりしてどうも詰めが甘い印象を受けてしまうのが残念でした。今回はデビュー作ですし、資金的や時間的や人的な制約が多々あった思うのでその辺は仕方ないのかもしれませんね。この辺は次の田舎シリーズに期待するってことで。

   そんなわけで、結局何が言いたかったかというと田舎シリーズはいいね!ってこと。最高だね!ってこと。こんな田舎があるんなら俺は行きたいね!ってこと。美人のヒロインが揃った田舎なら自ら進んで行きたいね!ってこと。そしてモテモテな毎日を送りたいね!ってこと。やっぱり病弱系ヒロインっていいよね!ってこと。<やっぱりそこかよ