このゲームは「ストーリーノベル」というジャンルからも想像できるようにシナリオは一本道。途中に選択肢による分岐もなければフラグを立てるようなイベントも無し。ゲームスタートからひたすらマウスをクリックしまくっていれば絶対にエンディングまでたどり着けるという既にゲームとは言えないようなゲームなんです。要するに純粋にストーリーを楽しむためのゲームと言うことなんです。
そんなストーリーノベルという形式も珍しいけど、もっと珍しいのは主人公のHシーンが1つも無いことでしょうか。まあ一応はエロゲですから、他キャラのHシーンなんかはあるんですけどね。でも、主人公のHシーンが無いエロゲってのはかなり珍しいんじゃないかなと。
こういう展開なのも、主人公が辱められながら殺された妹の仇をとるという使命に命をかけているからなのでしょうか。この辺はエロゲを期待してプレイした人にとってはちょっと物足りないかもしれませんね。
そんなひと味違った展開やシステム、サイバーな世界観で構成されるこのゲームは斬新と言えば確かに斬新。だけどこれが面白いかというと、うーむ、と考えてしまうわけです。やっぱりこういう一本道なシナリオで勝負するとなるとシナリオの出来が良くないとダメだと思うんです。しかし、この鬼哭街はのめり込めるほどシナリオが深くなく、物足りなさを感じてしまったんです。ぶっちゃけ妹の仇をとるだけのストーリーですからね。5人の仇を1人ずつ倒していくっていう感じで。途中、ニトロプラスらしい臨場感を感じる場面も多々あったけれど、もう少しシナリオに起伏があれば良かったのかなと思うわけです。そうすればストーリーノベルというシステムがもっと生きてくるんじゃないかなと思ったタイトルでした。
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