10/15(火) こどもの体力
毎年「体育の日」が近づくと運動能力のデーターが発表になります。
そして毎年こどもの体力低下が取り沙汰されます。
今年発表された文部科学省の2001年度「体力、運動能力調査」の結果発表で、
注目は、体育の授業以外で週三回以上運動している小学校高学年の割合の低下です。
具体的数字を示すと
男子50%台 (30年前70%台)
女子30%台 (30年前70%台)
特に女子の運動頻度が半減しています。
運動する頻度が少なくなっているだからから、体力も低下してしまう。
だからもっと体を動かしましょう
という結論を文部科学省は出していました。
体力低下の原因はこれまでさまざまなところで取り上げられています。
遊び場の減少、テレビゲームの普及、塾などでこどもの生活が忙しくなってきた・・・などなど。
小学生には運動する機会、環境を作ることが必要だと訴え続けられていました。
今年もこのお決まりの体力低下のニュースが報道されていましたが
その中で興味ある記事が日経新聞(10/5)に載っていたので紹介します。
民間の「総合体育研究所」の5,6歳児の体力測定の調査。
テニスボール投げ | 20メートル走 | |
2001年 | 5m94cm | 5.45秒 |
1991年 | 約6m70cm | 5.18秒 |
このデータをみると
すでに幼児の段階で体力が落ちていることがわかります。
確かに最近のこどもは転びやすくなった、転び方もハラハラするなどと指摘されています。
遊び場が減って走り回れないなどの原因はあると思われます。
でも幼稚園児から小学生低学年までの体力の低下は
こども自身が主体的に何かをするということが少ない年代であり、
こどもの体力の低下はある程度、親の責任になってしまいます。
つまり幼稚園や学校の体育だけでなく、
日頃から家庭で体を動かす必要があるということを示しているのではないでしょうか。
そこで体育の日を機会に
お子さんとボール遊びをしたりや公園で思いっきり走り回ったりして
体を動かしませんか?
でも場所がない、時間がないといわれる方もいらっしゃると思います。
そこで同記事に掲載されていた遊びを紹介します。
@「ひっくりかえる」
親子どちらかがカエルとなってうつ伏せに寝て、
もう一人はうつ伏せのカエルをひっくり返してあおむけにする。
ひっくり返されなければカエルの勝ち。
親子が交互にカエルになりゲーム感覚で遊べ、背筋、腹筋が鍛えられます。
A「ダイコン抜き」
親が足を踏ん張って立ち、こどもがダイコンをぬくように
親の足を引っ張り、足を地面から離すと子供の勝ち。
こうして過ごすことは体力の増進を図るだけでなく
「お母さんと遊んで楽しかった」とか「お父さんに勝ったんだ」と
おこさんは御両親と汗をかいたことに喜びを感じることでしょう。
そしてその事がおこさんの運動に対する意欲につながることもあります。
でもお父さん、お母さんはこどもと遊ぶことで自分の体力の無さを実感するかも知れません。
それでもいいです。
お父さんお母さんも力をだしておこさんのパワーを吸収して
お子さんにぶつかっていってください。
それがお子さんにとって大切なことなのです。
これからの季節・行楽のシーズン、どこかに遊びに連れて行って
コミュニケーションを図るのもいいですが、
毎日30分でいいから親子で一緒に運動をしてみて下さい。
運動を通した親子のスキンシップこそ、
おとなもこどもも体力向上における第一歩に通じると思います。
(参考 日本経済新聞
2002.10.5 朝刊)