10/2 (水)  休日診療所初出勤


今週の日曜日4月開業してはじめて、休日診療所に出動しました。
防府市の休日診療所は、
休日の昼間(午前9時から午後5時まで)内科・小児科および歯科(午後12時まで)の救急患者を
内科、小児科は医師2名、歯科医1名で診ています。
ちなみに外科系については、外科の病院で当番制で診ています。

到着してまず職員の方に挨拶すると大歓迎されました。
急患センターに行くと、なぜか小児科医はとても歓迎されます。
そしていつも決まって
「小児科の先生がいてくれると安心です」と
どこの急患センターでも言われます。
看護婦さんも含め医者もなぜか小児科の患者さんときくと
ドキッとする人が多いようです。
それは医療の場では、小児=急変→怖いというイメージがあるからです。
だから救急の場でこどもがたらいまわしのような悲劇にあうことがあるのです。
ですから急患センターでは小児科医は歓迎されるのです。


救急病院に行くと、実にさまざまな患者さんが来ますし、他で治療中の患者さんも来ます。
またほとんどの患者さんはその後どういう経過なのか、自分の目で確認する術もありません。
こういう言い方は不適切かもしれませんが
ある意味一発勝負的な面があり日頃の診療と異なった緊張感があります。

また急患センターに行くとなぜか、外(娑婆)の空気を吸っている気になります。
巷でどんな病気が流行っているかをあらためて認識することができるからです。
やっぱりこの病気が流行っているな、とか
あそこであの病気が流行っているなぁ、だんだん自分の周辺で流行ってくるのも時間の問題だな、とか
周辺地域の状況がわかり
帰るころには視野が広がった気分になることはよくあります。

今回の休日診療でどんな疾患を診たかというと
やはり喘息の児が目立ちました。
朝晩冷え込んだり、運動会の疲れのため発作がでやすいのでしょう。
みなさんも注意してください。

それから嘔吐を伴った熱
なぜか身体に蕁麻疹のような発疹をともなった熱の児と
自分の診療所では見かけない疾患の児が診られました。


休日夜間の診療は御存知のように現在社会問題になっています。
最近でも岩手県で不幸な自体がおこったばかりです。

救急体制には医療関係者だけでなく、行政などさまざまな分野の協力が不可欠です。
防府市の救急体制の状況は行政の考え方を含め
まだはっきりどの方向に進むのかははっきりと示されていません。
・・・少なくとも自分には行政の方針がみえてきません。
しかしとても十分な状態とはいえないと思われます。

そのような状況で小児科医の動きとして
先日市内の小児科医の先生方との会合で、
将来的に小児科医で小児救急を診ていくという意見で一致しました。
防府市も小児救急に対して一歩踏み出したところです。

今後少しずつ救急医療は変わってくるでしょう。
自分も一開業医として微力ながら
取り組んで行こうと思っています。