1/25 (土) インフルエンザ大流行なのに・・・


12月終わりからインフルエンザが流行しています。
例年よりも流行の時期が早く、この10年間で3番目に早いようです。
そして1月の下旬になりましたが
その勢いは留まることなくますます患者数は増え、
今期はインフルエンザ大流行の年になりそうです。

インフルエンザはウイルスの病気ですが、
ウイルスの病気では珍しく診断法、治療薬がきちんと開発されている病気です。
そして昨春、小児用のインフルエンザ薬も承認され、
今期のインフルエンザは診断、治療とも確実に行なえるはずでした。

しかし実際は・・・
新聞などでも報道されていますが
インフルエンザ治療薬が不足しています。
79万人分を緊急輸入するという発表がされましたが
市場に出回るのは2月中旬過ぎになりそうだとか。

それからマスコミではあまり取り上げられていませんが
昨夏小児用抗インフルエンザA.B薬が厚生労働省で認可され
発売されました。
発売当時まだ夏でしたが、どこの小児科医も
今年の冬はインフルエンザが流行しても少し安心だ
と安堵していました。
しかし待てど暮らせど薬が届きません。
製造会社からの説明もなく、
ただ製造中の不具合があり、製造できなくなったとのこと噂にききました。

この薬に期待していたのに
期待を裏切られて小児科はがっかりしています。・・・少し怒っています。

ここまで書くと少し心平静になってきました。
このようなことを書いてると、皆さんも不安にいなられるでしょう。
でも安心してください。
インフルエンザの検査、治療薬ができたのは、ここ数年の話です。
それ以前もインフルエンザはありましたし
もちろん診断、治療してきました。
検査や治療薬よりも大切なのは、
症状、経過、患者さんの状態を的確に判断し、対処する、
検査や薬に振り回されないようにすることが重要です。
ですから御心配なときは早めにかかりつけ医にご相談下さい。

そしてインフルエンザ流行時には
なるべく人ごみに行くのは避け、
睡眠、栄養を十分にとり、外出から帰ったら、うがい、手洗いをし
予防に努めることも重要です。