やくそくだよ!

このおはなしはライブかんかくTMでつくられているんだ。

だから、なるべくきたいしないで、あかるいへやで、はなれてよんでね。

ライブ感覚TM及びライブかんかくTM
(株)ガイナックス登録商標かも知れません。






























学園ラブコメディ

リッちゃん とぅる〜・はあと

第3776回























※前回までのあらすじ

わたし、赤木リツコっ!中学三年生の美少女よっ!
お母さんとふたり暮らしなのっ!
お父さんはわたしが生まれる前に死んじゃったみたい・・・。

でも、平気っ!わたしが入ってる理科クラブの顧問、
碇ゲンドウ先生が居るもんっ!先生ってとっても素敵なのっ!
だけど・・・この気持ち、云い出せなくて・・・。

とうとう最後の春が来ちゃった。
今日はバレンタインデー・・・今日こそ、この想い、伝えるわっ!



放課後のチャイムが響き渡る人気の無い教室。
ぽつんと窓際に寄りかかるセーラー服の美少女。
夕陽が染めるその頬は、夕陽よりも赤い。
がらりと教室の扉が開く。

「・・・!!・・・」

「・・・赤木リツコ君・・・」

「・・・せ、先生・・・」

くいと指で眼鏡をあげる碇ゲンドウ。
白衣のポケットに両手を突っ込んだまま、ゆっくりと近付く。

「わざわざ呼び出して・・・何の用かね?」

「・・・お、お待ちしてました・・・」

リツコは後ろ手をそっと前に廻す。

「あ、あのお・・・これ・・・」

白い箱に掛かった真っ赤なリボン。
ゲンドウの眼光は鋭く

「何かね?」

「ち・・・ちょこれーと・・・です・・・」

「チョコレート?」

受け取ると、ゆっくりとリボンを解く。

「そ、それに書いてあるのは、わ、わたしの気持ち・・・です・・・」

(きゃっ、どうしよう・・・『あなたとひとつになりたい』なんて書いちゃった・・・ちょっと大胆過ぎるかなあ?・・・でも、それがわたしの本当の気持ちなんだもんっ!)

リボンがするすると落ちると、ぱかっとフタを開ける。

「これが・・・君の気持ちか・・・」

「は、はいっ!そ、そうですっ!」

くるりとゲンドウはリツコにチョコを向けた。
ホワイトチョコで書かれた文字。

『否決』

「カスパーが裏切った!?・・・母さんは自分の娘より、自分の男を選ぶのね」

ごそごそと、ゲンドウは白衣からリボルバーを取り出す。

「赤木リツコ君、本当に・・・・」

「・・・嘘つき・・・」

発射音と共に、リツコの身体は窓を突き破って階下に落下して行った。



「だああああああああああああああああああああっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっ!!!!!」

暗がりの中で金髪を掻きむしる。

「何でそうなるのよっ!邪魔しないでって云ってるでしょ母さんっ!」

膝の上に乗せたキーボードを叩き始める。

「最初で最後のチャンスなんだからっ!」

先に見える明かりから誰かが覗き込む。

「リツコ?何やってんの?早くプロテクトしないとMAGIが・・・」

「や、やってるわよミサトっ!」

葛城ミサトは日向マコトに呼ばれ、カスパーから離れた。

「ふん、プロテクトなんかとっくに終わっているわ。時間稼ぎにディスプレイにはダミーかませてあるけど」

落ちたインターフェイス・ヘッドセットを拾うと、頭に戴く。

「さあ、母さん。今度は邪魔しないでよ」

キーを叩く。

「シナリオBよっ!」






















大河純愛ロマン

リツコ、心のむこうに

第68040回






















※前回までのあらすじ

愛人の子でありながら
老舗旅館の若女将になることになった薄幸の美女リツコ。

しかし、そこで待っていたのは
嫉妬心から来る凄まじいほどのイビりだった。

先代の死により、女将や仲居たちのイビりは更に激しくなる。
そんな彼女の安らぎは、板長、碇ゲンドウに対する想い。

そして今日、バレンタインデー。
彼女はその想いを打ち明けようと決心するのだった・・・。



ぴしゃんと飛沫が上がる。
大きな生け簀に、魚影が蠢く。
端にしゃがみ込む和服の美人。
注ぎ込む水の音に混じり、足音が近付く。

「・・・!!・・・」

「・・・若女将・・・」

「・・・ゲ、ゲンさん・・・」

くいと指で眼鏡をあげる碇ゲンドウ。
調理帽を取ると、ゆっくりと近付く。

「お呼びだそうで・・・何の御用ですかい?」

「・・・お、お待ちしておりました・・・」

リツコは後ろ手をそっと前に廻す。

「あ、あの・・・これ・・・」

白い箱に掛かった真っ赤なリボン。
ゲンドウの眼光は鋭く

「何ですかい?」

「ち・・・チョコレート・・・です・・・」

「チョコレート?」

受け取ると、ゆっくりとリボンを解く。

「そ、それに書いてあるのは、わ、わたしの気持ち・・・です・・・」

(どうしようかしら・・・わたし『貴方とひとつになりたい』なんて書いてしまったわ・・・ふしだらな女だと思われないかしら?・・・でも、それがわたしの本当の気持ちなのね・・・)

リボンがするすると落ちると、ぱかっとフタを開ける。

「これが・・・若女将の気持ちですかい・・・」

「え、ええ・・・そうです・・・」

くるりとゲンドウはリツコにチョコを向けた。
ホワイトチョコで書かれた文字。

『無様ね』

「カスパーが裏切った!?・・・母さんは自分の娘より、自分の男を選ぶのね」

ごそごそと、ゲンドウは帽子の中からリボルバーを取り出す。

「若女将、あっしは本当に・・・」

「・・・嘘つき・・・」

発射音と共に、リツコの身体は生け簀に大きな飛沫を上げた。



「ふんがああああああああああああああああああああっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっ!!!!!」

「リツコ、どうしたの?」

「な・・・何でもないわよっ!」

カスパーの暗い内部を覗き込むミサトの背中に、マコトの声が

「特科大隊、強羅防衛戦より侵攻してきますっ!」

振り返る。

「な・・・まだMAGIをクラッキング途中だというのに?」

(や・・・やべえ・・・)

ぴるるるるん
MAGIのディスプレイが赤色を払拭する。

「ま・・・MAGIへのクラッキングがいきなり停止しました」

マヤの声を聞くと、ゲンドウは

「冬月先生・・・あとを頼みます」

(ああ・・・もう間に合わないわ・・・ええいっ!)

リツコは脚を思いっ切り上げる。
ごんっ
カスパーのケースを蹴ると、上から何かがぽろりと落ちる。
ハート型のチョコレート。

(わたしのイメージを記録したナノマシン・インターフェイス入りチョコ・・・これを食べれば、急速に血管から吸収され、脳内に侵入し、わたしと同じ妄想を見ることになる・・・あのひともイチコロって寸法よ・・・)

伸ばした片手がカスパーのケースを撫でる。

「わたし、バカなことしてる?・・・ロジックじゃないものね、男と女は・・・」

もう片手のチョコを見つめる。
にやり。

「でもサイエンスで何とかなるのよね・・・」



LCLの静かに揺れる静謐な空間。
ゲンドウと綾波レイは、十字架に架かる巨大なひと型を見上げている。
佇むその床の縁に座る白衣の女。
水面の緩やかな波紋。

「お待ちしておりましたわ」

リツコは立ち上がると、リボルバーの銃口を向ける。

「ごめんなさい・・・あなたに黙って先ほど、MAGIのプログラムを変えさせてもらいました」

ふっと微笑む。

「つきましては・・・これを食べて頂きたいのですが・・・」

現れた片手のチョコ。
ゲンドウの顏は曇る。

「・・・何故だ」

「知りませんでしたの?今日はバレンタイン・デーですのよ・・・」

「・・・拒否した場合には?」

「どっかーん」

「フッ、食べる他無さそうだな・・・」



騒然とした発令所に響くアナウンス。

『第3層ブロックに侵入者!防御出来ませんっ!』

青葉シゲルは叫ぶ。

「Fブロックからもですっ!メインバイパスを挟撃されましたっ!」

ミサトは表情険しく乗り出すと

「第3層まで破棄します。戦闘員は下がって・・・803区間までの全通路とパイプにベークライトを注入!」

「ハイ」

『第703からベークライト注入開始。完了まで30』

「これで少しは持つでしょう」

身を起こすミサトにマコトが

「葛城三佐、ルート47が寸断され、グループ3が足止めを食ってます。このままではシンジ君がっ!」



「んぐんぐ・・・」

顎は動いているが、眼鏡の奥の険しい光は微動だにしない。

「いかが?」

「・・・中々良質のカカオを使っているな・・・」

レイがごくりと唾を飲み込む。

「ふふふ・・・さすが母さん、チョコも一級品ね」

「チョコ・・・も?」

おもむろにリツコはポケットからリモコン様の物を取り出す。
構えるゲンドウ。

「な・・・それは・・・」

(ああ、一回云ってみたかったのよね・・・)

「あ、ぽちっとな



静まり返った666駐車場。
うずくまる少年の腕を引くミサト。

「あんたまだ生きてるんでしょっ!だったらしっかり生きて、それから・・・」

ぴと。
ミサトの頬に垂れる生温かいもの。

「な・・・何?・・・コレ・・・」

そっと見上げるミサトの顏。
ざばざばざばざば

「あちちちちちちち」



『ちょっと日向君!何よこれえ・・・』

「い、いやあ、こっちも大変なんですよっ!」

受話器を肩で挟み、コントロールパネルの下でうずくまる。
発令所の天井からだらだらと無数に降り注ぐ物体。

『何なの?ベークライト?』

「それが・・・そんな生易しいものじゃないんですよ」

横からマヤが受話器を取る。

「あ、伊吹です。どうやらベークライトタンクの中身がそっくりそのまま入れ換えられちゃったみたいなんですう」

『誰に?』

「そんなこと出来るのは・・・MAGIだけです」

『で?だから一体これは何なのっ!?』

ふうとため息をつくと、マヤは自分の顏についた物体をぺろりと舐める。

「・・・ち、チョコレートです・・・良いカカオ使ってます・・・」



リツコが『再生』ボタンを押すと、ゲンドウは急に背を屈める。
揉み手を始める。
目をしばたかせると、にこやかに軽く

「・・・若女将・・・」

その声にリツコは満面の笑みを浮かべ

「・・・ゲ、ゲンさ〜〜〜〜んっ!・・・」

くいと指で眼鏡をあげるゲンドウ。
帽子を取る仕草をすると、ゆっくりと近付く。

「お呼びだそうで・・・何の御用ですかい?」

「あ、ぽちっとな

『ポーズ』ボタンを押すと、ゲンドウはぴたりと動かなくなる。
リツコはインターフェイス・ヘッドセットを戴く。

「さ〜て、ここからはライブよ。せーの、ぽちっとなっ!



腰近くまでチョコレートに埋まりながら、ミサトはシンジの腕を引き寄せる。

「いい?シン・・・いえ、ゲンさん。わたしたちはこれから大人のキスをするの」

「わ、判ったよ・・・やしたよミサ・・・いや、若女将

「そして、それから布団部屋でせっく・・・いえ、抱いて下さい・・・」

「若女将・・・実はあっしも前から若女将のこと・・・んっ・・ぬむくちゅっ



だらだらとチョコレートの滴る発令塔。

「んんっ・・・くちっ・・・むぬ・・・んっ・・・はあはあ・・・さあ、次は抱いて下さい、日向・・・いやゲンさん」

「判った・・・いや、判りやしたマヤ・・・いや若女将・・・ぺろっ

「ああっ!そ、そこはぁ・・・」

「甘いっス」



「はあはあ・・・副司・・・いや若女将・・・」

「・・・えっと、青・・・何と云ったかな・・・いやゲンさん・・・」



ジオフロントの地表レベル。
弐号機のプラグの中で、アスカが怒鳴る。

「ほら、若女将たちっ!ちゃんと一列に並ばんと出来やせんでしょうがっ!」

ずらりと背を向けて並ぶ量産機は、号令一下、腰を屈めて尻を突き出す。

「そうそう、それでいいっスよ」

湖はゆらゆらとチョコレート色に輝いていた。



ターミナルドグマの広大な空間。
一糸纏わぬ男と、ヘッドセットだけの女。

「ああ、ついにひとつになれるのねゲンさん・・・」

「若女将・・・お慕い申しておりやした・・・」

「いやっ・・・リツコって呼んで・・・」

「じゃああっしのこともゲンドウと・・・」

「良いわ・・・ゲンドウ・・・」

「リ・・・リツコ・・・」

「ゲンドウっ!」

「リツコっ!」

体育座りの少女が眺める。
抱きあったふたりのその向こう。
ヘブンズドアが地響きと共にゆっくりと開く。

「きゃっ!」

「わあっ!」

その隙間から膨大なチョコレートの奔流。
流れの中にぶつぶつと無数の固体が見える。

「「な・・・な・・・な・・・な・・・」」

震えるチョコレートまみれのふたり。
ゆっくりと、床からその固体たちは立ち上がる。
戦自のコンバットスーツ

(このチョコは・・・どうなってるの?母さん、一体何をしたの!?)

取り囲み、じりじりと距離を詰める。

「な、何だってんだあんたら、良いか、リツコにちょっとでも触れてみやがれ・・・刺し身にしてやるっ!

と、突然。
全員、床に土下座をすると、地響きのようなその大音声で

「…「若女将、お慕い申しておりやしたっ!」…」



リリスの肩の上に腰かけ
足をぶらぶらとその様子を眺める綾波レイ。
小さくため息をつく。

「バカばっか」

横を向くと、巨大な仮面。
巨大な七つの目玉。
レイはにっこりと微笑むと、寄りかかる。






























「ね、ゲンさん」































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特務温泉 ネルフ屋旅館物語

第壱話 完




















<おしまい>




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