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プチいってきました








有島邸
有島邸
ここに木田金次郎が
乗り込んだ


作家気分?になれたかも

脱線篇◇ああ阪妻・活弁、そして楽器博物館への巻

2002年10月6日 決行



前回の秋田編も書き終えないまま、ちょっとした小旅行の記録を報告します。

10月6日、初めて北海道開拓の村(厚別区)にいってみました。

この日は、8月に岩内で無声映画のコンサートを開催したときにきていただいた澤登翠さんが、阪東妻三郎「雄呂血」の活弁をされるので、是非見なければということで行きました。

澤登さんは9月末のアメリカ公演から帰ってきたばかりのところで、また北海道にきていただけるなんて光栄です。しかも、岩内で見たのは「雄呂血」のラストシーンのみでした。今度は最初から見られるので、滅多にないこの機会を逃してはならんという意気込みでした。

開演前に、ざっと開拓の村を見て回りました。木田金次郎が訪ねていった、札幌にあった有島武郎邸を復元した住宅や、馬車鉄道など、北海道の明治時代がこんな風だったんだなあと想像できるような町並みが再現されていました。何故か竹馬(木製)があったので、乗ってみました。乗れたので嬉しかったのですが、次の日向こうずねがだるかったです。時間になって早速ビジターセンターの地下ホールへ。立派です。映画にも舞台にもコンサートにも使えそうなつくりでした。

さて、時間になって、いよいよ開演。澤登さんの生声と、楽団:カラード・モノトーンのみなさんの生バンド付きで、映画を見るなんて、贅沢。ぴったり息が合っていて、総勢6人の演出なのに、迫力さえ覚えます。

阪妻は今年生誕100年を迎え、この「雄呂血」も1925年に制作されたものですが、前も書いたように、映像としてはとてもいい構成で、時代が流れても、ものは良くなるばかりではないんだなとふと考えてしまいました。それにしても阪妻、美しいですね。際立ってます。

1時間20分ほどの上映でしたが、あっという間の、緊張感のある構成。最近は長い映画が多いのですが、この位の長さで緊張して魅せつづけることは、作品を作る上で大事なことだなあとも思いました。大満足。

終わったら、偶然にも、いつもお世話になっている調律師の井筒さんが声をかけてきました。澤登さんに会っていこうと仰有ってくれて、一緒に会いに行きました。澤登さんは公演後でお疲れの処、丁寧にご挨拶いただき、大恐縮でした。とても腰の低い方で、ほんと申し訳ないです。又お会いしたいものです。といいますか、すっかり活弁ファンになってしまいました。

澤登さんは、今月末、渋谷で30周年記念公演「THE活弁」をなさるそうです。「眠るパリ」と「雄呂血」の二本立て。私も、もう一度見たいです。

山佐オルガン
小樽山佐オルガン
(大正15年製造か)



大正琴の前身
大正琴の前身
貴重らしいが
遠慮なく弾いてみました





搬出前の楽器たち

右手前にビルマの竪琴が
(これでも一部です)




さて、どうやって弾くか


その後、井筒さんのお宅にお招きいただきました。実は、噂に名高い、博物館状態になっている地下ガレージを是非見に来いと、ずっと前からお誘いいただいていたのですが、なかなか機会が無くて、じりじりしていたところです。それに、PRでも載せておきましたが、10月12日(日)に、所蔵品を持ち出して展示し、触って、鳴らすことも出来る、「親と子の楽器博物館」のご案内をいただいていたのですが、この日はくまちゃんが休みを取れないので、残念ながらあきらめていたところです。これは幸運でした。

くまちゃんから前に聞いていたとおり、変な楽器だらけです。

地下に降りると、足踏みオルガンが何台もあります。以前、岩内町でみつかった古いリードオルガンの修復をしてから、何度か新聞にオルガン修復で取り上げられている井筒さん。その日も、治ったばっかりの、小樽山佐オルガンが私たちを出迎えてくれました。午前中には朝日新聞の取材があり、次の日の朝刊に掲載されていました。勿論弾いてみました。というか「踏んで」みました。筋肉痛が…。

そして、奥に進むと、山のような楽器が無造作に並んでいました。弦・管・打、どれとも付かないようなもの、一見してどうすれば鳴るのかよく判らないもの。世界中の楽器があります。

その日の最初の目玉品は、「ビルマの竪琴」でした。土産品ですが、鳴ります。

きんきらきんの装飾、案外軽い。周囲の楽器の中で異彩を放っていました。

そして、井筒さんがにこにこしながら次々と説明してくれます。

江戸時代の2弦の琴、弦が一本しかないもの、バイオリンなどの弦楽器の先祖で三角の形をしたもの、とても楽器とは思えない形をしたものとか、言葉ではうまく表現できませんね。それぞれ名前を控えてくれば良かったです。

アジア・アフリカの楽器は、西洋の音楽に慣れた現代人にはとうてい理解できないような不思議な音階や音調のものが多く、ドレミの歌がどうやってもできない竹琴とか、普通横に並んでいる弦が縦になっているもの(これもうまく説明出来ませんね)など、常識を逸脱した、ものすごい楽器がいっぱいありました。

極めつけは、人間の骨の入った笛。大腿骨なんだそうです。外側は金属なのですが、中を見ると、どうやらそれらしき筒状のものが。ひえー。怖かったせいか、うまく鳴りませんでした。

最後に、巾が30cmぐらいの小さなピアノがありました。あけてみたら、「K A W A I I 」と書いてありました(笑)。2オクターブ半だったかな、ちゃんと鳴ります。時計から採った鐘を使っていて、時計の音がしました。

言葉では説明できないので、是非、12日(日)に、移動楽器博物館に行ってみることをおすすめします。イベント開催の準備でお忙しい中、お招きいただいたお礼を兼ねて、宣伝です。そのうち、中古ピアノ買いますから…。(置き場所がない!)




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