Kuma くまちゃんのマニアコーナー(6) 路面電車の巻2 |
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こんばんは。ご無沙汰してました。くまちゃんです。11月中旬、お仕事(に類するもの)で広島と関西を訪れる機会がありました。このとき数多くの鉄道施設に触れる機会がありましたので、その様子をレポートします。まずは前回も触れた路面電車から。 新大阪から新幹線で広島へ。軽く340kmはある距離ですが、新幹線は1時間半足らずで駆け抜けていきます。行く前にはぴんときませんでしたが、その距離感と早さには驚きました。 広島駅を降りると、駅前には路面電車・広島電鉄の乗り場があります。乗り場といってもホームが何面もある立派な造りです。そのホームもふつうの鉄道のように平行して並んでいるのではなく、分岐するレールにあわせて斜めに重なったりしています。行き先別に様々な電車が待機していました。 一日乗車券を手に、いざ電車へ。この乗車券はカード式になっており、ヨーロッパの、特にドイツっぽいデザインが斬新です。カードの緑色は、広島の最新式電車・「グリーンムーバ」の色です。 ちょうど目的地の宮島口(宮島への連絡船のりば)行きの電車・3両連結の「グリーンムーバ」が入線したので、乗り込みました。雑誌や噂では見聞きしていましたが、超低床車だけあってホームとの段差がほとんどありません。入口のドアも広く、窓も大きくとられており、明るい車内です。さすがドイツ製の車両、機能性とデザインには気を遣っています。 そして何よりすごいのは、やはり広島では電車が市民に活用されていることです。市内均一150円と手頃ですし、路線と本数が豊富なために、どの電車も非常に活気がありました。さすが日本一の規模を誇る路面電車です。 原爆ドームを通り過ぎ、何度かクランク状に大通りを曲がると、意外にも小規模な停留所もありました。ぼくはホームや安全地帯のない停留所を初めて見ました。線路際に白く囲み線があるだけの乗り場です。 太田川を渡ると電車の西のターミナル・広電西広島。ここは最近改装され、ホームの配置などが整理されたところです。市内電車と宮島口行きの鉄道線の乗換駅ですが、この電車はそのまま宮島口へ。 宮島線に入った電車は細かく各駅に停車しながら、約1時間ほどで広電宮島口駅へ。道路のすぐ向かいに宮島行きの連絡船乗り場があります。その隣にはJRの連絡船乗り場が。いまやJR唯一の連絡船です。広電とJRはこと宮島に関しては激しい競争関係にあるようで、所要時間や運賃によって、それぞれ優劣があるようです。ぼくたちは広電系の連絡船に乗れるカードをもっているので、そちらに乗って宮島へ。船までもが2社で競争しています。 宮島からの帰りも、同じく広電の「グリーンムーバ」に乗りました。今度はいちばん前の席、運転席が見えるところに座って観察してみました。ドイツ製のこの電車の運転席は、「乗客の安全を預かる運転手こそもっとも快適な座席を」というドイツ流?の合理主義で背もたれの高いイスで少し高い運転席です。ワンハンドルでアクセルとブレーキが操作でき、計器類はまるでゲーム機のような配置です。 往路でも気になっていましたが、終点宮島口のひとつ手前に、「競艇場前」という停留所がありました。車掌は「臨時停車」と言って停まっていましたが、終点から200m程しか離れていません。今日は競艇の開催日のようです。 何せ3両連結の「グリーンムーバ」。カーブを曲がる時や交差点を直角に曲がる際の曲がり具合やレールのきしみ音は、車内から見ても、他都市の路面電車ではなかなか味わえない感触です。ゾクゾクしました。 広島の電車はかつては他都市の中古電車を受け入れて「電車博物館」とも呼ばれていましたが、現在は最新式の電車を導入して安定した輸送をしているようです。なるほどこれほどの大都市で路面電車が活躍しているわけです。長崎と同様、一大路面電車都市の一部を乗ってみて、その素晴らしさを実感したくまちゃんでした。 そして、 とうとう『日本の路面電車ハンドブック2001年度版』に手を出してしまいました。 この翌週、東京・神保町の「書泉グランデ」6階・鉄道書フロアにて買っちゃったのです。日本の路面電車データが網羅されています。今後も勉強の毎日です。 |