藪漕ぎの楽しみ

 

     

 

 三が森

【アクセス】

 堂が森の登山口の“保井野集落”へと向かって、横海(よこがい)バス停の直ぐ先にある、明長寺の案内に従って左折すると、集落が現れる。道幅は狭いので、駐車場所に注意の事。

三が森('02年5月26日)

 いつもの事だが、登山口を捜さなくちゃ〜で、明長寺まで車を進めたが・・・行き止まりだ。直ぐ近くの畑で作業をしているご婦人に、登山道の様子を聴くが「家にバアサンがいる」ので聴いてくれとの事。直ぐ近くの家に行き、尋ねるも「三が森へは昔登ったことがあるが、寺の左手の道を行くと“余野”との道と合わさって登れるが、今はどうかなぁ〜」との返事。「地図では右の方に道が付いているんですがご存知ないですか?」も、「知らない」との事。仕方なく、地図の道を探す事として車を移動し、集落の端を植林の尾根に向かう道を発見し、ここを辿る事にして出発。

 

 

この道は、“愛媛の山”(天野氏掲載のhp)に紹介されている道だ。30分程で尾根に出て、“地図を見ると尾根は北に上がっており、道はその右を絡んで横切りながら上がって行き、やがて沢と合流する。しかし、登って来た道は、明瞭に尾根を跨いで・・・”の箇所を理解出来ない。相棒と、ああでもない・こうでもないと、結論が出ないまま出発だ。とにかく、“左手の倒木”の特定さえできればいいと進むが、道はだんだん不明瞭となり横掛けから下り始めた。おかしいなぁと思いながら尚も進むと小さな沢にあたった。微かな踏み跡は、沢を跨いで尚も続いているが相変わらずの横掛け道だ。そして、少し周りの山が見える場所で地図とコンパスで相談である。結論は出た・・・撤退である。

 帰路、もう一度例の尾根で検討をしたが、結論が出ないままの下山となってしまった。課題は、次回に積み残しである。

 

 

三が森('02年6月8日)

 今日は、前回に迷った尾根で探せなかった“倒木”を探し出す事が第一義である。・・・で、尾根に着いてから改めて倒木探しを始めたが、見つけれない。「あの青いテープが気になる」と、相棒が前回見つけていたテープの事を切り出した。しかし、その枯れ沢添いの草付きの急斜面は、とても歩ける状態ではなくて、時間を費やすだけだった。そしてまたしても、改めて“倒木”探しをする事とした。尾根での路を探し始めて、かれこれ一時間が経ようとしていた。

 

 

 

 

 

 そして、尾根が違っているかもしれないと、今度は“尾根”の特定を始めた。そして、顕著な尾根の次の尾根に、微かな踏み跡を見つけた。その先に倒木もあり、「ここを行ってみよう」と歩を進めると小ピークの先に峠ふうの場所が現れた。そしてそこには、懸案の“倒木”がちゃんと横たわっていた。一時間半は彷徨った訳である。小休止の後、倒木の後ろに続く路を辿り、植林の中を進むとだんだんと高度も増してきた。やっと、地図の路と合致したのだ。

 

 

 

 暫く進むと、右手の植林の間から堂が森と鞍瀬の頭が望見できた。もちろん、ここからの路はhpの案内どうりに、造林の小屋跡らしき場所に進む。又、所々に現れるテープは先刻までの迷いを拭い去って、足取りも軽く感じるから不思議なものだ。そして、沢を埋め尽くす勢いの、間伐された林が問題の箇所だ。hpでは、“左手の傾斜の急な尾根”に路を採っている。尾根筋へと辿れば何処を登っても稜線添いの路に出会える筈・・・と、適当に斜面を昇ることとし、急斜面を辿ると踏み跡らしき路が微かに続いていて、テープにも出会えた。そして、まもなく笹の茂る稜線に辿り着いた。

 

 

 

 

 稜線の縦走路は良く踏まれており、アップダウンもそれ程でもなく、“小さな岩場”に着く。もう三が森は目の前に迫っていた。岩の袂にザックをデポして、ひと踏ん張りだ。そして、潅木を掻き分けて斜面を昇ると、小さな広場が私達を出迎えてくれた。そこが頂だった。今日は、私達だけの三が森だった。

 “いつの日かこの稜線を辿り、遥かに見えるあのピークまで歩けたら・・・”の想いを胸に秘めて、下山の途に着く。

 

 

 稜線の出合いに、下降路の目印にテープを付けていたので迷う事もなく路を採り、小屋跡の上の沢を避けて昇った急斜面は、相棒が下るのは難しいかなぁ〜と、傾斜の緩い上部へと水の枯れた沢に降り立った。そこは昇りに使ったルートの直ぐ上だった。難関は無事にクリアである。

 そこからは、周囲の景色を眺めながらの下山だ。路に覆う藪を払いながら、“多くの山好きな人に辿って貰いたい”と言う願いも込めての下山である。そして、“例の尾根”の路だ・・・問題は!しかし、そこは予想どうり尾根の路を辿れば自然に辿り着く場所でもあった。つまり、上へと路を選らんでいけばいいんだ!・・・なんて事はない。降りてはダメ!(一件落着)

 

 ・・・で無事、横海集落が望める畑に帰り着く。そこで、“おっさん”が畑で作業中。「何処へいった」「三が森へ行ってきました」「よういけたなぁ、途中で路が崩れてなかったか?」等など、そういえば思い出したのは、前回ここらあたりで集落を振り返り見たときに、こっちを見ていたのはこの“おじさん”・・・だったら、ひきかえして、路を聞けばよかったのに・・・は、後の祭り?

【後日談】全くラッキーにも路を発見した。下見は必要・・・は、重々承知。それを出来ない?否、しないほうがいいかナ?(影の声)それがあんたの生き方だったら・・・(酷い目に遭っていないからかも?シンナイ

 

 ひょっこり登山道に出た時はほんとうにうれしいんじょ! ヽ(^o^)丿 この後 '00年10月の丸瀧尾根縦走の時、土小屋〜駐車場の4kを歩いたけど、50分かかったんよ。この登山口までやったらどれくらいかな〜。