コケの種類
 水草に種類があるように、コケにも種類があります。
 水草の種類ごとに育て方が違うように、コケの種類ごとに撲滅の仕方も変わってきます。
 コケの正確な名前は分からないので、形や色の表現で、「ああ、このコケだ」と納得してください。

細長い緑色をした奴
 これは理科の時間に習ったアオミドロと呼ばれるもので、田んぼなどでよく見られます。
肥料分が多すぎたり、光が強すぎたりすると出てきます。水槽セット初期に見られるタイプです。
対策
エビ、おたまじゃくしが食ってくれるであろう。

ガラス面につく茶色の奴
 これは、けい藻と呼ばれるものです。水槽セット初期に多く見られます。
 原因は、「そこに水があるから」です。きわめて単純なコケです。
対策
 水槽セット初期からオトシン、アルジイーター、プレコなどの吸い付き系の魚を入れておけばOK。
 ただし、このコケが発生しない水槽で、吸い付き系の魚を入れている場合は、特別にえさを補充してやらねばなりません。
 コケの性質上、エビなどは食しません。
 マグネットのコケ取り装置で簡単にとれるよ。一番いいのは、濾材に使う綿やスポンジです。本当にきれいにとれてしまいます。作業中、ガラス面に傷を付けない材質がいいと思います


緑色で、ガラス面にくっつく斑点状の奴
 これ、名前は知りません。ただ、わけもなくガラス面にくっついてきます。
 茶色との大きな違いは、ガラス面への活着力の強さです。発生初期のものならいいのですが、古くなったものは、マグネットのコケ取り装置でもなかなかとれません。ガラス面だけでなく、アヌビアスやクリプト系などの水草の葉にもついてくるのがやっかいです。
対策
セルフィンプレコがいると、このコケを強力なあごでかじりとってくれます。
しかし、水草水槽は弱酸性であることが多いと言うことと、(セルフィンプレコは、順応性はあるが、弱アルカリ性を好む)水草を食害してしまうということからあまり進められません。
ただ、アフリカンシクリッドの飼育には欠かせない存在です。
オトシンクルスやアルジイーターは、気休め程度にしかなりません。
濾材に使う綿などでこすってとりましょう。
三角定規を使うといいと言う話も聞きますが、ガラスに変な傷が付くのがいやなのと、よほどの力を要すると言うことで、僕は三角定規をさけています。

緑色っぽくて、短めで、石や水草にはえる毛のような奴
 水槽をセットしてしばらくして、水質が安定してくると発生します。光が強いと発生します。
 水草の周りにぼわっとついてくるのでいやな存在です。
対策
ヤマトヌマエビ、ビーシュリンプ、ミナミヌマエビなどのエビがよく食べてくれます。ところが、まずいことに、このコケは、殖え出すとエビの食べる量よりも速いスピードで殖えていきますので、本当に駆除したいのなら、照明も落とす必要があります。

 黒や白色、緑色で、ふさふさしていて、強力に流木や水草、石に活着している奴
 
これは、かなりやっかいです。俗に黒髭といわれている奴です。
 しかし、このコケが出てきたら、その水槽の水質はかなり安定していると言うことができるでしょう。
 流れのあるところによくつきます。
 活着も強力で、ピンセットで摘んでもなかなかとれません。
 完成された水槽では、このコケとの格闘に頭を悩ませることになると思います。



対策
ひたすら摘みとるしかありません。かなり強く活着するので、クリプトなどの柔らかい水草についた場合には、葉をちぎってしまわないように気をつけてください。
安定した水槽で発生するので、何か原因があるわけではありません。
ただ、肥料の投与をやめたり、餌のやりすぎに気をつけたりすれば、発生するスピードを抑えることはできるかもしれません。換水も効果があります。
自分が確認しているだけで3色ありますが、その中でも黒が一番やっかいです。緑色もやっかいですが、餌切りしたエビなどが食べてくれることがあります。白は、比較的出にくいのですが、これもエビなどが食べてくれます。
黒ですが、餌切りしたモーリーやペンシルフィッシュも食ってくれます。ヤマトヌマエビは食いません。
木酢液というものを園芸用品店から買ってきて、それをパッケージに書いてあるように薄めてコケにまみれた流木などを水槽から取り出して塗ってやれば、死滅してヤマトヌマエビが食ってくれるらしいです。
ただ、流木や、流木に活着したシダ類やアヌビアス類の水草ならいいのですが、どうしても水槽から取り出せなくなっているものもあると思います。
それらはどうしようもないですね。ただ、木酢液を毎日少しずつ添加してやると、コケ発生の予防になるそうです。

白くてちょっと太め、ほっておくと珊瑚のように枝分かれしていくとても見苦しい奴
 発生の原因はあまり分かりません。
 ただ一ついえることは、このコケが出たら、その水槽はジ・エンドです。
 このコケがなくなることは今後一切ないでしょう。
 あきらめてください。
対策
うちでもこのコケが発生しました。
水換えをひんぱんにやればいいのかもしれないと思ってやりましたがだめでした。
濾材を洗ってみたけどだめでした。
エビも魚も食いません。たぶん、相当まずいのでしょう。
木酢液の添加も効果はなく、成長を続けます。


ただいまコケの写真を募集しています。
どんなタイプのコケでもかまわないので、メールにてお送りください。(jpegにて)