エビ研究
食ってやる!
この種のヌマエビは、水槽内の繁殖が無理です。なぜならゾエア幼生は、塩分を含む環境で浮遊生活を送るからです。ヤマトヌマエビをうまく飼育していると、おなかに小さな卵を抱えて歩いているものを見かけますが、まず増えません。私も、最初はいつ生まれるのか楽しみにしていましたが、その産卵形態について調べているうちに、それはかなわぬ夢だということを悟りました。しかし、どう考えても塩分が混ざることのないような池や沼にもヤマトヌマエビなどのゾエアタイプのヌマエビが生息していることは確かです。私も昔捕まえたことがあります。ひょっとしたら突然変異で、淡水中で生活できるゾエアが誕生しているのかもしれません。そのようなところから捕獲されるヌマエビの繁殖は可能かもしれません。
稚エビタイプのヌマエビでは、ビーシュリンプが代表的です。熱帯魚屋さんでも手に入れやすいのではないでしょうか。1匹100円から250円、あんなに小さいのに・・・と思ってしまいますね。水草水槽の中に入れると、どこにいるのか分からなくなってしまいます。その小ささ故に、熱帯魚に補食されやすいのが弱点です。ネオンテトラなどのカラシン科の魚たちにも平気でつつかれています。コケ取り効果を期待するなら、40匹ぐらいを入れないとだめだと思います。ただ、補食される数を考えると、やはり50匹以上はいると思います。しかし、このタイプのエビのいいところは、水槽内での繁殖が可能であるということです。低水温でうまく育てていると、しっぽに15個ほどの大粒の卵を抱えた親エビが出現します。かなり水槽を密生させないと、魚に食われてしまいますが、うまくいくと、稚エビが増えていきます。
インターネット上で販売されています。こちらは、飼育セットで15000円となっていて高価です。最近では、熱帯魚屋などでも見かけることができるようになりました。うちの近くの熱帯魚屋で、1匹680円でした。これでも安い方だと思います。ビーシュリンプの突然変異種を淘汰しながら、大変苦心して作られたそうです。ビーシュリンプの改良型だけに、繁殖を重ねていくと、再びノーマル型のビーシュリンプに戻ってしまうということも聞いたことがあります。赤色というのは、水草水槽の緑に大変マッチするものですね。大変気に入っています。日本で作り出された物ですが、夏場の高水温には、他のエビ類同様弱いので、気をつけなくてはなりません。また、このエビを飼うときには、他のエビを入れないようにしないと、簡単に交雑してその赤い色という血統が失われてしまいます。
この種類のエビには、他にも、レッドテールグリーンシュリンプや、ニュービーシュリンプなどがいます。一つの水槽に、複数の種類のエビをおれておくと、簡単に交雑が始まります。おそらく、「ニュービーシュリンプ」といわれる物は、多種との交雑から生み出された物だと思います。うちでも、レッドテールグリーンシュリンプと、ビーシュリンプを入れておいたのですが、交雑してしまい、変わった模様のエビがでてきています。特に、クリスタルレッドでは、その血統を維持することが肝要かと思います。十分注意してください。
テナガエビについて
三河のある川にて採集してきたことから始まったテナガエビの飼育。アクアショップでお目にかかることはまずないと思います。ただ、釣具屋に売っているモエビの中に混ざっている場合があります。スジエビよりも丈夫と言うことで、釣り師はこちらの方を好んで使うようです。雄雌の区別は、そのハサミの大きさで一目瞭然です。オスの立派な個体は、胴の長さと同じぐらいの巨大な手を持ちます。初夏に産卵期を迎えるので、6月から7月にかけて捕まえられるメスはほとんど抱卵しています。以外にも水温にデリケートで、28,9度あたりを越えると死に至ります。ちなみに、抱卵したメスを飼育しましたが、高水温のため、あっけなく死亡しました。卵は、ゾエア幼生になることもありませんでした。えさは、冷凍アカムシを与えていましたが、ミミズでも結構です。魚を補食すると言うことを聞きましたが、魚を捕らえることができるほど動きは素早くありません。(少し追いかけますが)たぶん魚との混泳も可能でしょう。水草水槽では、多少水草が引っこ抜かれたりするかもしれません。実際にうちでは、タナゴやドンコ(ハゼのような川魚)と混泳させていました。実際にこの大きなハサミが使われたところはまだ見ていませんが、食事は、口元についている食事専用の腕を使うようです。せっせせっせと冷凍アカムシを口に運びます。オス1匹でも十分に見応えのある立派なエビです。飼育は、オス1匹、メス1匹ぐらいにしておきましょう。また、たくさんとれたときは、食べてもよしです。唐揚げ、ゆであげなどで大変おいしく食べることができます。(フランス料理では高級食材となっているらしい)ただ、食用のための乱獲は、淡水エビを愛する者として、控えていただきたいと思います。
エビの飼育について
エビを飼育する目的は2つあります。一つはコケの除去、もう一つはエビそのものの飼育です。
コケの除去を目的として飼育する場合には、特に気をつけることはありません。水草水槽に入れるだけでOKです。しかしながら、ヤマトヌマエビなどは水草をよく食べます。時にはキュウリを与えてみてください。吸い寄せられるようにやってきて、二晩でなくなります。あと、照明を消して飼育すると、ヤマトヌマエビは暗いうちを利用してコケをばくばく食ってくれます。(ただ単にコケが枯れるだけかもしれない)エビそのものの飼育を目的とする場合は、必ずウイローモス、カモンバ、マツモなどの栽培が簡単な有茎の草などを入れてあげましょう。隠れ家は適当で結構です。要するに、エビの捕まるところの面積を増やしてやるのです。それが、サスペンジョンの補食の一助にもなります。水温は、25度以下で飼育するのが適当です。ビーシュリンプや、ミナミヌマエビでは、17から23度ぐらいが抱卵適正温度です。10匹のミナミヌマエビを半年で100匹にする事も難しくありません。うちでも大繁殖しています。ただ、コケやサスペンジョンだけでは栄養不足になるので、熱帯魚用の飼料も与えるとよいでしょう。沈下性のものでないと、なかなか食べてくれません。しかし、慣れてくると浮くタイプのエサにでも逆さまになってしがみつきます。その様子は見ていても楽しいものです。飼料を与えるときに注意することは、エビは、細かい飼料をハサミなどでさらに細かくして食べるということです。このために、水を汚しかねません。少量を少しずつ与えるのがいいようです。
ロックシュリンプタイプのエビでは、必ず水流をつくってやる必要があります。オニヌマエビは特に弱く、水質の悪化で簡単に死んでしまいます。脱皮の失敗などを起こすこともあるようです。また、その頑丈な足を使ってヒーターのコード類、濾過ポンプのホース、エアーポンプやCO2のチューブなどを伝って外に飛び出してしまうのでふたをしっかりとして置かなくてはいけません。