「尾崎〜その愛と青春〜」二日目

二日目




ちゅんちゅん♪
「あ……すずめ…………」
朝が来た。
「ふぁああああ、おはよう……
って、あれ? 【馬鹿め(ば亀)】は??」
何時の間にか、【馬鹿め(ば亀)】が居ない……
「夢?!」
まぁ、良いやと、私は制服を着る。
でも、なんで私裸なんだろ……? 
と、思いながらも食卓に行く……
「居るし……」
昨日の甲羅姿ではなく
チャイナ服で何やらピザを見つめてうなってる。
「なにヤッてんの、あんた?!」
「やはり、うちもカメとしてピザを食べなあかんと思うんです……
しかし、中華人としてピザなど食べた無いんです(TдT)」
「カメはカメでもそれはミュータントよ……
あんたはどっちかと言うと、ドラ焼きでしょう……」
と、こいつが最初に机の引出しから出てきた事を思い出した。
「そんな、和菓子もよりも、百歩譲って、肉まん……
いいや、あんまん、じゃだめですか?」
「何故そうなる……
って、あんた。物食べれるの?」
「いいえ。無理です♪」
「なら聞くなー( ̄□ ̄)」
バシッ! と、私は【馬鹿め(ば亀)】を叩いた。
「痛いです(TдT)」
叉、泣く……
「それより、あんた。私今朝裸だったんだけど……」
と、そこまで言った時【馬鹿め(ば亀)】がほほを染めていた。
「そ、そんな朝からそのような話題なんて……
うち、うち……恥かしぃぃぃぃ(//▽//)」
「お前は、私に何をしたぁぁぁぁぁ!!」
と、私が絶叫を上げてる内にあずさ2号は出てしまった。



 急に付けられたテレビに私は振り向いた。
「はぁい、一部マニアの間で流行っていたら良いなぁ
と、思ってる【にょーす】の時間です。
では、早速行って見ましょう。
【昨日の運勢 ネガティブへの道】」
「なによ、これ……」
と、私はテレビを指差して言った。
「あぁ、何時もはもう家出てる物な
この、井上ななかって可愛いだろう?」
「父……娘より、年下のタレントのファンにならないで(TдT)
って、時間?Σ( ̄□ ̄;) 7時56分?Σ( ̄□ ̄;)」
と、私はテレビ表示の時計をみて固まった。
「そんな時こそ、うちの出番です。蒸着!」
説明された……
「蒸着とは、うちが蒸着と叫ぶと
月のブルーツ派が太陽を通じて照射され
体中に気力がみなぎり
太陽の使者が誕生するのです」
って……設定が混ざりすぎよ……元がわからないじゃない
あの【馬鹿め(ば亀)】が光り輝きだした。 何故か腕をぶんぶんと振っている。(ギャバンの蒸着ポーズ)
「ねぇ、レン」
「なんです?」
「太陽を通じて
って、夜はどうするの?」
「夜はどうする?
って、うちは、うちは、お望みのままに〜(//▽//)」
「だぁ! この【馬鹿め(ば亀)】何を考えたぁぁぁ」
と、言ってる内に、どうやら蒸着とやらが完了したようだ。
そこに居た【馬鹿め(ば亀)】は昨日最初に見た甲羅姿だった……。
「蒸着って、あれだけ光っておいて甲羅が付くだけかぁぁぁぁ」
「そうです♪」
「時に、娘
時間は良いのか?!」
この父の一言に私は感謝した。
「あぁΣ( ̄□ ̄;) 遅刻するぅぅ。あんたの所為よ
この【馬鹿め(ば亀)】ぇぇ!!」
そして、こんな情況に追いこんだ【馬鹿め(ば亀)】を私が叩くと
「痛いですぅ(TдT)」
と、何時もの用に【馬鹿め(ば亀)】は泣く。
「責任とって、ちゃんと間に合わせて見せますからぁ
叩かないでくださぁい(TдT)」
シュコン!
と、音が鳴ると【馬鹿め(ば亀)】の頭と手足が甲羅に収まる。
そのまま空中でくるくると回り出した。
「え……!」
私が嫌な予感を感じるとそれは現実になった。
【馬鹿め(ば亀)】が私を弾き飛ばし
その背中で私を受ける。
「しっかり捕まってくださァい」
と、【馬鹿め(ば亀)】は言うが、
今の私には
「うぅっっっ、きゃーー!!」
と、悲鳴を上げるしかなかった。
そして、そのままくるくると回りながら私と【馬鹿め(ば亀)】は
家を飛び出した。
「うん? いってらっしい。我が娘……」
「いってらしゃーい(^^)/」
と、父と母。
少しは動揺しろとも思う……
それでも
「いってきまぁぁぁぁす」
と、言う私は間違い無くあの両親の娘だと思う
言えたかどうかは私にはわからなかったけど……



キーーん。
と、耳障りな音をたてて
私を乗せた【馬鹿め(ば亀)】は空を飛ぶ……
これこそはまさしくガ●ラ飛行形態!
どーーーん!
と、校門前に落ちたらしい……
「い…いっ痛ぁぁぁい、何てことするのよ?!
この【馬鹿め(ば亀)】」
と、私が【馬鹿め(ば亀)】を叩こうとすると
スカ
と、私の平手は宙を舞った。
「あれれ? あぁ〜目がくるクルくる回る〜(@_@)」
「うちもぐるぐるですぅ〜(@_@)」
と、【馬鹿め(ば亀)】の奴もふらふらしてる。
「あんた……やっぱり【馬鹿め(ば亀)】だわ……」
「はい。そうかも知れません〜(@_@)」
少し持ちなおした私がそこに見たものに私は
「な?! なによ! これ」
と、声を上げる事しか出来なかった……




「な?! なによ! これ」
と、私は声を上げる事しか出来なかった……
ふと、見知った人が居るのに気づき私は駆け寄ろうとした。
その時!
ごい〜ん♪
そう、私と【馬鹿め(ば亀)】は頭をぶつけ合った。
「いったぁ! 邪魔すんな! この【馬鹿め(ば亀)】」
と、私は【馬鹿め(ば亀)】を叩く
「はうわぁ〜」
と、意味不明な声を上げて【馬鹿め(ば亀)】は沈黙した。
「そんな事より、どうしたの? 紫ちゃん」
私は紫ちゃんに駆け寄る……綺麗なストレートの髪が泥と血で(TдT)
「尾崎……」
「何があったの? 紫ちゃん」
と、私は紫ちゃんの顔を除きこむ。良かったそんなに酷く傷になってない。
「尾崎……良く聞いて……」
真剣なおもむきで紫ちゃんが言う。
「うん……(TдT) 何……?」
「テレシコアの裏投げに気をつけろ」
「死ね!」
「ぐふぅ!」
私は紫ちゃんに止めを指すと気配を感じて振り返った。
「桃色がかった髪……?」
と、私が不思議に思ってると
ぴんぽぱんぽ〜ん♪
予鈴が鳴った。
「遅刻してしまいますよぉ〜」
と、【馬鹿め(ば亀)】の奴で玄関で叫ぶ。
「あんたが行ってもしょうがないでしょうがぁ!」
と、私は玄関口に走り出した。
席に着いてから、
怪我人をほおって置いた事を思い出したのは言うまでもありません(苦笑)



「ふう……間に合ったぁ」
と、私が息をついて席に着くと
「よ! 尾崎、今日は遅かったね♪
殺られたのかと思ったよ……」
「そんな訳無いでしょう……
って……あΣ( ̄□ ̄;)」
「どしたの?」
「怪我人忘れた……」
「大丈夫よ。ほら、先生方が動いてるから」
「良かったぁ……」
「で、あの可愛い娘誰?」
なんで、そこで可愛い娘に行く……甲羅を変だとは思わないのぉ(TдT)
「どうしたのよ? 涙流して……(汗)」
「ねぇ、ねぇ、そんな事より、ブラックバット様が昨日出たらしいのよ!」
と、上崎さんが話に入った来た。
「ちょっと、上崎! あんな可愛い娘が【ちょこん♪】と座って居るのに
そんな事はないでしょ! そんな事は!」
「良いの、ブラックバット様にくらべたら、些細な事よ」
「まだ居たのか……【馬鹿め(ば亀)】!」
と、私は【馬鹿め(ば亀)】をちょいちょいと、手招きする。
「なんです?」
と、【馬鹿め(ば亀)】がやって来た。
「帰れ!」
「「帰えらすなぁぁぁぁ!」」
「何ハモってるのよ!」
「だって、可愛いじゃない!」
「そうよ、可愛い娘に罪は無いわ!」
「うち、うち、嬉しいです〜(TдT)」
「あん(はぁと)可愛い♪」
と、上崎が【馬鹿め(ば亀)】を抱きしめる。
「あ、柔らかいのがうちの顔に〜!」
「お前は、男の子か!」
「尾崎……」
「な、何よ(汗)」
「先生来るね」
「と、とにかく。【馬鹿め(ば亀)】はどっか行きなさい」
「はぁい、何所かでお昼まで待ってます♪」
お昼?!
と、私が固まっていると、同じに先生が来たので
この話は打ちきりになった……



「お昼休みはうきうきウォッチン♪
お弁当で〜す」
「はぁぃ、戴きまぁす♪」
「あ、この春巻き美味しい♪」
「ありがとうございます♪」
「何なごんでるのよ……」
「お昼はちゃんと食べないといけませんよ♪」
「【馬鹿め(ば亀)】は黙ってて」
「はい……(TдT)」
「尾崎! レンちゃんいじめたら死なす!」
「親友より、【馬鹿め(ば亀)】取るの?Σ( ̄□ ̄;)」
「当然(勝ち誇り)女は愛に生きるのよ」
「うちは、尾崎さんが居ないと生きていけんです(TдT)」
「あぁん♪ もう可愛すぎ(はぁと)」
「こんなに愛されてて、何が不満なのよ!」
「甲羅……」
「じゃ、脱ぎます♪」
「へ?」
と、【馬鹿め(ば亀)】が言い出したら
教室に居る全てがこっちを見てる……
男子……嬉しそうにするな(笑)
今回はブルマーか……
「おぉお、可愛い♪」
「うん。ぷりちー
って、ぷりちーで思い出したけど」
「何?」「何よ?!」
「昨夜のブラックバット様にピクシーキャットなる者が一緒だったらしいのよ」
「ふぅん……それで?(もぐもぐ)」
「そいつによると……ブラックバット様は真雪と言う名前らしいわ!
これは大きな手がかりよ!
尾崎!」
「何? ご飯の時はそっとしておいて……」
「今夜貼りこむわよ!」
「なんでよ?!」
「全てはブラックバット様に会う為よ」
「止めて……お願い」
「じゃ、私も行くわ」
「良し! 流石、村木!
バスケット部は伊達じゃないわね♪」
「だって、レンちゃんも来るんでしょ?
なら、絶対に行くわ!」
「はぁぃ、うちも行きますぅ」
「あぁぁぁ、なし崩し的に決まっちゃった(TдT)」
「定めよ。尾崎……」
「そう、神の意志よ……」
と、ふたりが肩に手置く……
その手がとっても暖かかった……
「って、あんた等の所為でしょうがぁ(TдT)」
「まぁまぁ、尾崎もそんなに怒らなくたって良いじゃない♪」
「だいたいねぇ! ブラックバットって何よ!?」
「様をつけんかぁ!」
と、上崎ちゃんが私を叩く。
「あんたって、女はぁ!」
「甘いわねぇ……愛に生きてこそ女よ!」
「それは果てし無く解りますぅ♪」
黙ってろの意味を果てし無く込めて
私は【馬鹿め(ば亀)】を睨む。
「しゅんとなる【馬鹿め(ば亀)】が可愛い……」
「村木あんた……(汗)
可愛いと思ってるのに【馬鹿め(ば亀)】なの?」
「うちとしては、愛する人がつけてくれた呼び名で読んで欲しいものですぅ♪」
「あぁ、もう! 尾崎を殺したいくらい可愛い♪」
「そんな事で親友を殺すなぁぁぁ!」
「その時は地の果てまで言ってでも上崎さんを殺します♪」
「延々と愛する人に追われる……
それも良いかも……(//▽//)」
(゜゜;)\(--;)オイオイ
と、私と上崎ちゃんの突込みが容赦無く襲った!
「で、いい加減にブラックバット様の事を話たいんだけど……」
と、上崎ちゃんが言ったとたん。
きーんこぉ〜ん、かぁ〜ん、こぉ〜ん♪
「ちっ、終ったか!」
「あぁ、うちのお弁当……(TдT)
まだ、残ってるのにぃ」
「レンちゃんが可愛そう(TдT)
良し! 尾崎! 上崎!
五時間目はさぼろぉ!」
「異議なぁし!」
「私は大有りよ!」
「「あきらめろ( ̄ー ̄)」」
「解ったわよ……(TдT)」
「じゃ、うちはプーアル茶でも入れてきます♪」
「と、言う訳でこっからは外伝よ!」