花。
花束が来る。
親戚からの、お誕生日のお祝いに
 洋服
洋服が来る。
これも、お誕生日のお祝いだった。

「やっぱり、欲しいものって
 なかなか貰えるものじゃない」

そう思いつづけていたのに
ある、学生生活で変化が訪れていた。


 

プレゼント




 その日も、デート
の、はずでしたけど

唯子
「ふっふっふ〜
 誕生日のお祝いのごちそうは
 唯子もいただくんだかんね〜」

そう言って、朝からハイテンションだった
鷹城先輩と

小鳥
「せっかくのデートだったのにごめんね」

と、言ってくださった
野々村先輩。
ある意味、何時もの三人で
先輩のお家でパーティーという運びになったみたい。
先輩がいないのは
下ごしらえ
と、言う事らしい。

唯子
「さくらちゃんはぁ
 何が食べたいかな?
 やっぱりケーキ?」


と、一瞬反応しそうになった。

さくら
「そうですね。
 さっぱりしたものが良いかも」

小鳥
「さくらちゃんは小食だもんね。
 サンドイッチみたいなのが良いかも」

唯子
「えぇ〜 
 それじゃ、つまんないよ!
 やっぱりケーキでしょ
 そして、肉!
 肉ははずせないね!」

小鳥
「はいはい。
 ちゃあんと用意もしてるよ」

唯子
「やったぁ!
 さすがは、小鳥
 大好きー!」

小鳥
「用意したのは、真くんだよ〜」


野々村先輩が抱きかかえられて
くるくると一緒に回ってる。

唯子
「おぉー!
 さっすがは、しんいちろだね。
 愛して……る?」

と、鷹城先輩がこっちを見て固まった。

さくら
「いえ、そこまで気を使わなくても平気ですよ」

鷹城
「おっけ
 じゃ、あらためて
 しんいちろも愛してるぅ〜」

小鳥
「ふあ……
 め、めがまわる〜
 ゆ、唯子……
 ご、ごきげんだね〜」

唯子
「しんいちろのご飯!
 それも肉!
 うあーいヽ(´ワ`)ノ」

思いっきり拳を握りこんで力説する
鷹城先輩。
最近、私が取っちゃってたから
そこは少し申し訳なく思う
やっぱり、私はこの三人の関係も好きなんだ。

唯子
「そぉれ
 もう見えてきたよ
 肉にむかってダッシュだー!」

小鳥
「あはは……
 さ、さくらちゃん
 一緒にゆっくり行こう……ね?」

さくら
「はい、
 鷹城先輩ほどはしゃげませんから」

野々村先輩とほんわかと
空気が緩んだ
所で
先輩の部屋に、着きました。

真一郎
「さくら、いらっしゃい」

そうして出迎えてくれた
フリルのエプロンの先輩。

唯子
「似合うね」

小鳥
「似合っちゃってるね」

さくら
「それ、気に入ったんですか?」

真一郎
「て、てごろなのがなかっただけ!
 本当だからね!」

前にたしか、御剣先輩が
いたずらでおいていったものだったと思う
それでも、私は知ってる。
先輩が、料理する時
だいたい、つけてる事を

小鳥
「真くんは、フリル大好きだもんね」

真一郎
「こら、小鳥
 よりによって、さくらの前でなんて事を」

と、いって
野々村先輩のこめかみをぐりっと

さくら
「大丈夫ですよ、先輩」

真一郎
「さくら〜」

ぱっと、華やいだ笑顔に水をさすのは辛いけど……

さくら
「もう知ってますから」

真一郎
「さくら……」

唯子
「真一郎のロリコン予備軍は良いから
 早く早くー!」

真一郎
「あんだと、こらー!」

先に部屋にいた
鷹城先輩をおって
先輩も中へ

さくら
「では」

小鳥・さくら
「お邪魔します」


 そうして
並べてあったのは
ケーキは当然として
店でよくみる
オードブル
サンドイッチ
丼物
そして、うどん。

さくら
「うどんもですか」

真一郎
「うん、さくらは麺類が好きそうだったからね」

言ったことのない事まで
バレてるのが
少し恥ずかしい

真一郎
「それと
 これも」

そういって渡してくれたのは
ぱっく詰にされた血液。

さくら
「これって、ひょっとして先輩の?」

真一郎
「見ただけで、わかったのは意外だったけど……
 まぁ、そういう事」

どうやって
自分の血をつめられたのかは、わからないけど
私の好きに
あわせてくれたのが
嬉しかった。
初めてだからかも
私の好き
を、プレゼントしてもらったのは


唯子
「早く早く!
 ふーってしないと
 食べちゃだめなんだから
 早くー」

小鳥
「さくらちゃん
 ろうそくに火をつけるから
 お願い〜」

さくら
「あ、はい」

感動するのは
もうちょっと後。
その時はそう思ったけど
その後、もう一つ
好き
が、プレゼントされて
私は、また
感動で動かなくなる時間が作られた。






あとがき
なんか、キャラぶれしている気がする
最近、機動してない

とらハキャラのSSでした(笑)



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