どっかの誰かさん's view:
いつも通り、通学バスがのんびりと道を走っていたりする。
「おはよ! 七瀬!!」
「七瀬ちゃん、おはよう!」
七瀬を見た魔法少女仲間(まだ解任されていないらしい…)がそう、挨拶して来た。
「で、あれから女神様と他は?」
アリサがそう聞いてくる。七瀬としては…真実は何もしゃべるわけにいかない。
そのために、あの場のみんなが倒れたのだから…
「女神様は借金を踏み倒して逃げた…って聞いたわよ? 瞳と唯子はいつも通り…変みたいネ。」
ゆえに出るはそんな台詞である。
「結局あのおばさんの1人勝ちか……」
「うん! 七瀬ちゃんが、前世の記憶を持ったままで居られる様に、いろいろしてくれたんだもんね。」
そう言う事に、なっているらしい。七瀬としては、それに合わせるしかない訳で…
「はぁ…でも、まさかしんいちろうが『あんなの』だとは……」
『あんなの』とは、対外的には『ロリコンの変態』であり、対内的には『最強の特異点』である…
七瀬嬢、心中、なかなかに複雑である。
「偶然が、いくつも、重なりあぁってぇ〜♪」
「なのは…それは危険よ!!」
「にゃ?」
危険である。他社の人気製品である。版権も絡みそうである。まさに危険の代名詞。
「でも、強くなったわ……魔法より『拳』が!」
七瀬がなんとなく思った事を口に出した。笑えない真実である所がなんとなく嫌である。
「愛しの『しんいちろう(はぁと)』のおかげね…」
「ななせちゃん、もう真一郎さん、殴れないね?」
…真実は闇の中…いくら殴っても真一郎は死にやしない…そんなこと、口に出せるわけもない…
「うん……でも真一郎の『耐久力』で私は私で要られるんだし…そうね、一種の同衾よ!」
「そう、のろける? 普通?」
「あははは。」
取りあえず、そう言うことにしたらしい。七瀬の葛藤はこれからも続いてしまうのだろうけど…
「あっ、何か忘れてない?」
「なんだろう? ああ! なのは宿題!!」
「にゃっ、にゃぁ〜?! ふっ、二日連続なのぉ〜???」

ちーん

合掌するバス通の児童一同。
その先も…やっぱり合掌。成仏しろよ、なのは…
「こんなオチはいやぁ〜!!」

知佳's view
私は黒い翼で今も空を飛ぶのぉ〜♪
「はい。では、次の女神はあなたです(にっこり)」
は?! こんなところでいきなりなんですかぁ??
「あっ、別に女神の役割もやれとはいいません。借金だけでいいですから…」
えっ? えぇぇぇぇ?
「では、頑張って借金返して下さいね(はぁと)」
女神様ってば、なにわけの解らない事を言ってるんですか?
って、もういない!? えぇぇぇぇ???
…ひょっとして…莫大な借金と世界の命運を一心に受け……たの…?
私ってやっぱり、世界一不幸な美人さんなのねぇ〜〜!!!

なのは's view:
めでたいのは例のカップルだけみたいです。
で、残りは楽しい暇つぶしで満足して、知佳さんだけがとっても不幸。
…わたしもちょっぴり不幸…
まっ、それでも良いですよね、女神様。
めでたく無し、めでたく無し。


おまけ


フィアッセ's view:
…いくらなんでも、知佳さんに『女神』は無理ですから…
だから、ぢつは借金だけなんです…ごめんさいね、知佳さん…
「確信犯なんだろ…フィアッセさん?」
あっ、相川さん!? どうしてここへ?
「…言ったろ? おれは特異点だって…」
……この事はゴクゴクご内密に…
「はいはい。その代わり…」
…はぁい、解りました…

ナレーター:
この話は、ここで完全に終わりです。
2人の間で、どんな密約が交わされたか、それは永遠に秘密です。
長い間のお付き合い、ありがとうございました。
それでは皆様、次回作でお会い致しましょう。
さようなら!!

「…ねぇ、次回作って、何?」

ここで終りだ。次など無い!