真雪「そいつは、ある日の出来事だった」

知佳「お姉ちゃん、何(テープに)吹き込んでるの?」

真雪「いやー、何時か漫画のネタになるかと思ってな」


恋人騒動(?)




真雪「で、ゆうひが部屋に引きこもりになった訳は?」

愛「引きこもりと言ってもまだ二時間くらいなんですけど」

薫「事情により、耕介さんには席を外してもらってます」

美緒「エサを取れない奴は、駄目と言う事に気がついたのだ」

みなみ「もうちょっと言うとご飯です」

真雪「結局わかんねぇよっ!
   知佳。説明」

知佳「あ〜。はいはい
   つまり、彼女さんらしい事をしてないと駄目
   って学校で話題になったとかで」

真雪「それで落ち込んでる訳か……意外に弱いなあいつ」

美緒「まゆとは違うという事よ」

ぎりぎりぎり

真雪「この馬鹿猫はおいとくとしてだ
   ついでに言うとあたしは家事できない訳じゃねぇ」

美緒「ぐあああー!
   ネックでブリーカーでドロップなのだぁ!」

真雪「違ぇ! ヘッドロックだ!」

知佳「できるんならしてほしいなぁ……って言う妹のつぶやきは置いとかれる」

薫「仁村さんに言っても無駄かと」

知佳「うん。それはもう知ってる。
   とりあえずどうしよ?」

真雪「まぁ、気のすむまで花嫁修業させれば良いんだろうが
   ここには彼氏ご本人の耕介がいるしなぁ」

知佳「それで困ってるんだよ〜」

ゆうひ「うちのために皆さんありがとうございますぅ」

知佳「ゆうひちゃんっ!?」

愛「説得しました〜」

薫「仁村さんが帰ってくるまでの、うちらは何だったんでしょう?」

ゆうひ「まぁ、それはええんよ」

美緒「あちしの頭のためにも是非責任を追及したいのだ」

真雪「まぁ、まて猫」

美緒「む?」

真雪「花嫁修業としてゆうひには料理の腕が必要だ!」

みなみ「と、言う事は!」

真雪「気がついたな! そう、料理を作りまくるのだー!」

みなみ「そして、それを食べるのはー!」

美緒「あたし達なのだー!」

愛「私と知佳ちゃんで教えましょうねぇ」

ゆうひ「あ、愛さんはちょお遠慮」

愛「あらあら? 好みは把握してると思いますよ?」

真雪「そう言う問題じゃあ……」

薫「無いんですよね……」

知佳「取り合えず、お兄ちゃんが戻ってくるまでに一品作ってみよう!」

ゆうひ「うし、うちの腕見せたるでぇ!」

真雪「その腕がないから悩んでたんじゃないのか?」

知佳「できたのを見たらわかるよ……」


20分後

真雪「あ〜。うん
    比べるのが耕介ってのが一番の問題だな。これは」

美緒「不味くはないのだ」

みなみ「むしろ、おいしいで〜す♪」

薫「うちも普通にいけると思います」

ゆうひ「そう、皆さんお気づきの事と思いますがっ!」

真雪「決して美味い訳じゃあないんだよな」

知佳「さすがは、我が姉」

美緒「はっきり言うのだ」

真雪「しかし、これはどうするかねぇ?
   耕介並に料理の上手い奴なんてそうそう居ないだろ?
   しかも、教えを頼める奴に」

知佳「いや、それで済むんなら居るけど……」

薫「うちの知り合いと言うか寮の知り合いに」

美緒「まゆも知ってる奴なのだ」

真雪「ん? あの美少年か?」

みなみ「あと、一緒に居る子も料理上手ですよ」

真雪「とりあえず、
   彼氏に心配させないのも彼女の仕事って事で
   今日は納得するんだ!」

ゆうひ「わっかりましたー! 上等兵殿!」

真雪「たいして悩んでないんじゃないかって気がして来たな」

ゆうひ「そんな事は……あらへんよ?」





知佳「そして、薫さんが学校で話をしてくれた翌日なのです!」

美緒「都合三日たってるのだ」

真雪「説明ありがとう。
   しかしもう漫画のネタにはなりそうもないな」

真一郎「とりあえず料理を教えたら良いと?」

小鳥「私達にできる事なら良いのですけど……」

瞳「大丈夫。あなた達の料理は美味しいから」

唯子「いや〜。楽しみですねぇ」

みなみ「本当ですね〜♪」

真一郎「あらたなカップルが生まれた気分だ……」

小鳥「カップルと言うか……子供?」

真一郎「一番子供なのは、お前だけどなー」

小鳥「うあ、真くん。上から押さえつけないでよ」

真雪「しかし、男が混じってる気がまったくしないな」

美緒「まゆが居るのだ」

真雪「良く言った猫」

美緒「むははは。この間の恨みなのだぁ〜」

知佳「姉と美緒ちゃんはほっときましょう。むしろ静かです」

唯子「何か……怒ってる?」

ゆうひ「うちのわがままのためにありがとな♪」

真一郎「いえ、それは……って、そばに立つと俺が見上げるのかっ!?」

小鳥「私はどっちも見上げてるけど……」

唯子「う〜ん、どれどれ?
   同じくらいじゃない?」

真一郎「なんか辛くなって来た。
    もっとちっちゃいのを間におこう」

小鳥「まぁ、それで真くんが良いのなら……」

ゆうひ「こんだけ可愛いんなら、
    身長なんて無い方がええと思うけどな」

真一郎「そう言われるのも嫌なんですが……
    ともあれ、じゃかじゃか作るべし!」

小鳥「うん。料理は経験だよっ!」

唯子「消費はまかせて〜!」

みなみ「ばくばく食べるよぉ〜!」

1時間後

唯子「あぁ〜。もうしゃあわせ〜」

みなみ「美味しいのがいっぱい。おいしいのがいっぱい♪」

真一郎「二人とも、もう漢字ですらないな」

小鳥「うんうん。喜んでもらえてなにより」

ゆうひ「自分の作ったものを喜んでもらえるのって嬉しいもんやな」

真一郎・小鳥
「それだっ!」

ゆうひ「ほえ?」

小鳥「お料理は愛情!」

真一郎「食べてくれた人の幸せさえ考えたら」

小鳥「美味しくないものなんて出来ないはずだよっ!」

ゆうひ「ふっ、二人ともありがとう!
    うちが間違ってたわっ!」

がしっ!

美緒「こうして三人が抱き合ったのだ」

真雪「あ〜、なんつうか美少年だけ得したって事か?」

みなみ「気分的には相川くんと抱き合ってる方が得」

真雪「ほほぉ」

美緒「ふむ〜」

みなみ「いっ、いや、ちっ、違いますよっ!?」

美緒「まだ何も言ってないのだ」

知佳「顔は語ってたけどね……」

真雪「あとでゆっくり話そうじゃないか」

美緒「たっぷり相談に乗るのだ」




知佳「と、言う事で次の休日は全員でお出かけです」

真雪「二人だけにさせるって判断か?
   カメラとかしかけて良いよな?」

知佳「そんな事したら全部壊すからね」

真雪「お前の小遣いより高いんだぞ……カメラって」

知佳「平和のため。犯罪者を身内から出さない為」

真雪「お前、私にゃ容赦ないよなあ……」

知佳「ほら、とっとと行く!」

美緒「まゆは運転手なんだからがんばるのだ」

真雪「へいへい」

ぶろろ〜(車音)



ゆうひ「ふふふ〜。ついにこの日が来てしまった
    愛する彼氏のための愛の手料理ーっ!
    そして、うちの前にエプロンが一枚……
    くぅ! 女は度胸! 椎名ゆうひ行きまーすっ!」

耕介「花嫁修業とはなぁ……
   ゆうひがそこまで考えてくれてたとは
   ここ数日、無意味に寮から出された時はどうしようかと思ったけど
   ここは、俺から言うしかない!」

ゆうひ(ふっふっふ〜対耕介くん専用最終兵器)
   「じゃじゃ〜ん!
裸エプロンっ! 耕介くんどやっ!」

耕介「ゆうひっ!」

ゆうひ「あん。そんなにちょお抱きしめられたら
    耕介くんの愛がうちに伝わりすぎてしまう」

耕介「良いんだよ。こんなに愛してるんだから
   ゆうひが悩んでるのに気がつかなくてごめんな」

ゆうひ「ええんよ。うちが勝手にバカやってただけやもん」

耕介「俺……がんばるからさ」

ゆうひ「耕介くんはがんばってくれとる……うちはもう十分やよ」

耕介「ゆうひ!」

ゆうひ「耕介くんっ! うち料理作るね」

耕介「あ、ああ……(キスくらいするのかと思った)
   しかし、台所で彼女が手料理ふるまってくれるってのは良いなぁ……」

ゆうひ「耕介くんに喜んでもらえて、うち嬉しい♪」

耕介「ゆうひが喜んでくれるのを見てるのが嬉しいよ」

ゆうひ「それじゃ、うちら際限無く幸せになってまう!」

耕介「ゆうひが幸せならそれで良い!」

ゆうひ「うちもや♪」






真雪「どんなやりとりがあったか私は知らない」

知佳「私が全部邪魔しましたから」

真雪「だから帰った時に
   私が薦めた裸エプロンで耕介と抱き合ってた事だけ
   吹き込んどく」

知佳「料理を作った跡はありませんでした」

美緒「結局カップルってのは周りを騒がせるだけ
   そう学んだのだ」










後書き、
久しぶりに書く理由が出来たのでリハビリってことで書きました。
ゆうひメインと考えてたのに結局は真雪メインな気がするあたり
書きやすい人はずるいです(笑)
書き20分強補正30分の一時間弱のSSなのに(笑)
まぁ、そんなミス(?)もありましたが
結構気に入ってるので適当にコメントでも残してくれると嬉しいです。
では、最後まで読んでいただきありがとうございました。


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