〜その後〜それぞれの今日・雪・

〜雪〜
それは、遠い日の幻
それは、何時か見た夢
それは、もう見れないと思ったもの
そう
それが、雪と言う少女……
「また、会えましたね」
「うん……」
「この子の事
解りますか?」
「……う〜んと……
雪さん……
ひょっとして……
俺の?」
「はい……
一目だけでも、この子を父親と会わせたかったんです……」
「一目だけって
駄目だよ
これからは一緒に居るんだから!」
「で、でも……
真一郎さんにも都合が……」
「一人……」
「え?!」
「俺は一人だよ……
雪さんは違うの?」
「私も一人ですけど……
良いんですか?」
「うん
ちゃんと俺も大人してるから
妻と子が出来ても大丈夫だよ」
「真一郎さん……」
雪は泣いていた
次の言葉が出せないくらいに……
「雪さん、行こう
俺達の家に」
「雪ですよ……
あなた」
そう言って二人は手を取り合って走り出した

そう
それが、今の
幸せ






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