〜その後〜それぞれの今日・瞳・


「今日久しぶりに鷹城さんとあったわ」
「へぇ、どんなだった」
「それがね
一人前の先生だったのよ……」
「そっか……」
「選手では、勝てなかったけど
指導者としては勝つ
って、息巻いてたわね」
「あはは、唯子だね〜」
「ちょっと、羨ましかったけどね……」
と、私は真一郎に持たれかかる。
その温もりを求めるように……
「どうして?」
「私は確かに選手としては優秀でも
指導者としては鷹城さんに勝てないから……」
「ふぅん……」
そうして、私は真一郎に抱き寄せられる……
「しんいちろう……」
私はそれに答えるように目を閉じた……
「二世対決はどっちが勝つかな?」
「気が早いわよ……」
と、私は苦笑する。
「大丈夫。唯子ならもう相手がいるさ……」
その時、真一郎から寂しさが見えたのは
きっと、私の気の所為……






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