「ただいま〜」

と、さくらが真一郎の家から帰宅した。

「あら？
朝帰り？」

「お母さん……」

「ふふ……
別に怒っちゃ居ないわよ。
ちゃんと、解ってもらえてるのかが
心配なだけ……」

「それは去年……」

「バレたのね？」

「ええ……」

「でも、一緒に居てくれるのね？」

「はい……」

と、さくらの頬に赤みが挿す。

「そう……」

と、微笑むのは母たる優しさ……

（お母さん……やっぱり綺麗……）

ちょっとした、
母の眼差しにさくらは見とれて……

「……さくら？
さくら！」

「は？
はい？……」

「もう……
何考えてたの？
昨晩の彼氏？♪」

「お母さんΣ（￣□￣；）」

「ふふ……(^-^)
まぁ、それは良いでしょ。
で、こんな時間に帰ってきたのは？」

「え？」

「意味が無いのに
この時間に帰ってくるのは可笑しいでしょ？」

「えっと……
先輩と……皆で
初詣に行こう
って、話になって……」

「ふぅん……
邪魔が入ったのね？」

「うん……」

「ふふふ」

その
シュン
と、した
さくらの表情に思わず笑いが漏れる。

「じゃ、今日こそ着物着なさい」

「でも、あれ……」

さくらには少し苦い思い出があるのか
露骨に嫌な表情になる……

「はいはい。
自分の事は置いといて
彼氏に綺麗な所
見せて来なさい！」

「……はい！」

………
……
…

「時間は？」

「まだ、間に合います」

「多少の余裕持って言いなさいよ。
動き難いんだから……」

と、着付けをしながら、
さくらに諭す。

「はい」

「これで良し」

「着物着るって……」

「大変でしょ？」

「うん……」

「母に感謝しなさい。
頭やって化粧して
着付けする。
簡単じゃないわよ〜（￣ー￣）」

「楽しんでない？」

「当然
娘の晴れ姿が嬉しくない訳無いでしょ♪」

「「ふふ……」」

と、二人して笑い会う。

「と、お父さんに見つかる前に
早く行きなさい。
時間を守るのも
良い子の条件ってね♪」

「少し焦らせ
って、言ってた事もあったような……？」

「さくら……」

と、急に見える
真剣な表情。

「……はい」

その表情にさくらも真剣身を帯びる。

「父親ってのはね……」

こく
と、さくらは
うなづきながら
母の言葉に耳を傾ける。

「娘の彼氏にヤキモチ焼くのよ……」

（お母さん……どうして、遠い目をするの？）

「お母さんもね……
あの人と出会った頃には……（よよよ）」

と、
しな
を、作って泣き崩れる。

「えと……
行って来ます」

「はい、
いってらっしゃい♪(^^)/」

と、笑顔で手を振る
母に見送られて
さくらは、真一郎（だけ）に会い（愛）に行った……



………
……
…

（あ、先輩♪）

と、さくらは真一郎（と、唯子・小鳥・他）を
見つける。
近くに来て
談笑しながら立ってる。

（？）

と、さくらは思ったのが真一郎から
声をかけて来ない。

（そう言えば……
髪型変えたの始めて……）

思いこみによって
識別が落ちるのは、
さくらにして見れば
良く知っていることなので……

（私もちょっと意地悪しようかなぁ……？）

と、微笑む。
真一郎の横で小鳥が気が付いたらしく
驚いた顔をする。

「真くん！
あれ！　あれ！」

「ん？」

「美味しいの見つけた？！」

と、唯子がすぐに話をずらす。

「もう……唯子〜」

と、唯子のしぐさで小鳥も
さくらの　しようとした事　に、気が付いて
さくらは気が付く
唯子の目が……
「やっちゃえ、やっちゃえ！」
小鳥の目が……
「がんばれ〜」
と、言ってる事に……

（ふふ……そう言う事なら……）

さくらは、真一郎の横に立って……
声をかける。

「明けましておめでとうございます」

「え？！
あ、おめでとうこございます」

と、真一郎が慌てて
言葉を返す。
後ろの二人（唯子・小鳥）は笑ってる。

「お一人ですか？」

「えっと……つれが……」

と、振り返ってもだれも居ない。

「おい……��(￣д￣|||)　」

「ふふ……(^-^)
はぐれちゃったみたいですね。
よろしかったら、ご一緒しません？」

「えぇと……
彼女待ちなので、
誤解されそうな事はしたく無いんです」

さくらは、嬉しさを必死で押さえ
悪戯を続ける。

「一緒じゃ無いみたいですけど？」

「それでも……
そうしてたい……
そう何時も思ってます」

その真一郎の表情が真剣だったのから……

「先輩！」

「え？！」

突然抱きつかれて
真一郎は慌てる。

「お〜
しんいちろぉ
やる〜♪」

「真くん
カッコイイよ〜♪」

「大輔さんも
この半分も言ってくれれば……」

「全部言ったら　嫌がるだろうがよ……
おめぇは」

「相川って
こうやって口説いてたんだな（￣ー￣）」

「あらあら
羨ましいですね(^-^) 」

「真一郎サん
素的でス」

「ほえ〜」

と、
唯子・小鳥・ななか・大輔・いづみ・瞳・弓華・みなみ
とまぁ……全員が寄って来る。

「えΣ（￣□￣；）
皆気が付いてたの？！」

「気づいたのは
小鳥だけだよ〜
唯子は楽しそうだから、黙ってただけ」

「えΣ（￣□￣；）
唯子も気づいてたんじゃ無いの？！」

「さっき、向こうで始めて解ったよ〜
でもさぁ
しんいちろも
自分の彼女くらい、解らないと
駄目だと思うな
唯子は」

「う……」

言葉に詰まる。

「でも……
そのおかげで
物凄く嬉しい言葉を聞けましたから♪」

「公衆の面前で恥かしい奴（￣ー￣）」

「大輔〜」「大輔さん！」

「ほれほれ
とっとと行くぞ
列が、俺達避け始めてる」

「はぁ〜い」

「さくら……
おめでと
それと……
着物……
似合ってる（//_//）」

真一郎はさくらの手を取り
そっと……
耳元でささやくように
言う……

「ありがとうございます♪」

さくらの笑顔は極上に輝いてた……

………
……
…

後日

「小鳥〜
一緒しよ♪」

「彼女に誤解されるような事したく無いんだよ〜」

「「あはは〜！」」

「やめろ
お前等……��(￣д￣|||)　
頼むって……」

新学期が少し過ぎるまで
真一郎は
このネタで
からかわれ続けた……
その度にさくらは嬉しそうだったけど……




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