「第14回中央アルプス音楽祭 中央アルプス JAZZ FESTIVAL
in 駒ケ根 2000」
THE CHUO-ALPS JAZZFESTIVAL
in KOMAGANE 2000
2000.8.20(日)長野県駒ヶ根市「駒ケ根高原スキー場」特設ステージ
-OPEN AM 10:00(雨天決行) -START PM12:00〜PM5:00終演予定
出演:伊東たけしGROUP[伊東たけし(sax)、クリヤ・マコト(p)、納 浩一(b)、鶴谷智生(ds)]
T-SQUARE、松岡直也GROUP、金澤英明・近藤房之助Special Unit
入場料:前売り券 5,000円 当日券 6,000円(全席自由・消費税込)
※保護者同伴の小学生以下無料
管理人の駒ケ根レポがとある事情で凍結しているのを見て、スマイルさんが素敵なライブレポを送ってくれました!
後半の駒ケ根スポット紹介も気が利いてますね。
また、今回はWordファイルで送っていただいたものを、こちらで可能なかぎり体裁を活かしてHTML化しました。
こういった方式は視覚的にも体裁的にも、 "アリ" なんだなと気付くキッカケにもなり、本当に感謝しております。
スマイルさん、本当にありがとうございました!
さて、私のレポートも早く書き上げなきゃ・・・駒ケ根2001が始まっちゃう!(笑)
中央アルプスという大自然のふところに抱かれた緑のステージ、 "アルプスがふたつ映えるまち" ここ駒ヶ根スキー場を会場に第14回目のジャズフェスが開催されました。2000年を迎え、20世紀最後の記念すべきステージの記録を、行きたいのは山々だけれど、惜しくも来られなかったT.Kファンにお伝えしたいと思います。
野外ステージ数あれど駒ヶ根は、朝には霧が立ち込め幻想的な世界が広がります。山々を渡る風は少し冷やりと爽やか、空気もすがすがしいので気分も晴れ晴れとします。静けさの中で聞こえてくる小鳥のさえずり、小川のせせらぎなど音の世界にこころなごみます。光が与える色の世界はくすんでいない透明感のある瑞々しい自然の色を映し出します。このような体感の世界を全身に感受しながら広々とした空間で、演奏手も、聞き手もより一層開放的な自由な気分で歌い、演じ、体揺らし、踊り、ねころがり、味わい、と各人各様に楽しんでいるようです。このような素敵な空間をまだ一度も味わっていないのならば、ぜひ一度体験してみてくださいね。
当日は皆の願いが届いたのか、天高く聳える山々は、少し雲が懸かっていたものの、真夏の青空には太陽が輝き、その光を背に浴びて、日中は衣類の下の肌も焼けるほどに強烈でした。一方、ステージに登場のミュージシャンたちは、太陽の光を真に受ける形となり、その暑さに負けずとも劣らずの熱い熱いサウンドとパフォーマンスを繰り広げてくれました。特に3番目のT.Kのステージは太陽の勢いが最高潮に達した時に当たり、顔を真っ赤にしながらの熱演となりました。
I.金澤英明・近藤房之助 Special Unit
金澤英明(b)、近藤房之助(vo.g)、ジョニ-吉長(vo.ds)、クリヤ・マコト(key)、小山英樹(org)
オープニングは、クリヤ氏と金澤氏によるスタンダードジャズナンバー。重低音のベースとこれぞジャズピアノと思わせる洗練された演奏はしっとりと大人の雰囲気で、やはり聞きほれてしまいました。 その後はメンバー5人によるロックとブルースとジャズが融合したかのようなとっても男っぽく骨っぽく人間臭い熱い血がたぎるハードな感じの凄いステージでした。ちなみに近藤氏は金澤氏から「けんか仲間で酒飲み仲間」と紹介されていました。
II.松岡直也グループ
松岡直也(key)、高橋ゲタ夫(b)、大橋イサム(g)、大坪稔明(key)、榎本吉高(ds)、ウイリー・ナガサキ(timbales)、都筑章浩(congas)
明るく、にぎやか、軽快なスーパーラテンフュージョンのリズムに乗って会場は総立ち、手拍子状態、それにさらに答えるかのようにゲタ夫さんも舞台で踊りまくりる。長髪をふりみだしながらのベーシスト大橋さんのプレーは天にも届きそうな無限大音域を響かせていました。そんな中、リーダー「日本の宝」ことダンディ松岡氏はひたすらキーボードで演奏、なんでも、50周年に向かって頑張るということで「おみごと!」の一言です。気になるお方、大坪さんは、「日本一幸せな男」としてゲタ夫さんより紹介され、それに答えて、「戦ってます!」「え!何処で?」「家で」この答えは何を意味するのでしょうか?とにかく、楽しいパフォーマンスを盛り込んでの演奏に会場も大満足の様子でした。
III.伊東たけしGROUP
伊東たけし(sax)、クリヤ・マコト(p)、納 浩一(b)、鶴谷智生(ds)
お待たせしました、3番手はわれらがT.Kこと伊東さんの登場です。太陽はこの時の勢いが最高で、ステージは直射日光をまともに浴びることになり、納さん鶴谷さんは黒っぽい衣装のせいかわからなかったものの、1番手で活躍し、ステージ衣装も新たに再登場したクリヤさんの薄むらさき色のTシャツは、全身でスウィングスイングしまくる演奏のためか、汗でグラデーションができていました。T.Kもオレンジのキャップに白T、そして、カラフルなプリント柄のパンツという夏っぽいいでたちでしたが、演奏開始まもなく、白Tが汗ですでに半分までぬれ、ラストNoを演奏する頃はほとんど汗でおおわれるくらいにびっしょりぬれるという、遠目からもわかるほどの熱演ぶり、顔も真っ赤で、ステージから発信される音はいつもより一層熱いグルーヴの波紋となって観衆に届いたのでした。昨年、今年と2つのアルバム『Double Circle』、『TurnOver』で打ち出されたクラブサウンドは、アメリカナイズされたステージの流れに乗って新鮮で旬な味を出しながら、やはりT.Kならではの曲へと昇華させ高めていたし、1988年のアルバム『T.K』からの「ThisIsTheNight」はその流れにピタリと収まり、 "さらりとした梅酒" のように古くて新しい味、懐かしいけど進化した味を出していました。最後の曲となった「BelieveMyHeart」では圧倒的な存在感を主張し、音楽へのこだわりもセンスも超一流のミュージシャンが紡ぎ出すグルーヴに客席も納得いくところとなっていました。
IV.T‐スクエア
安藤まさひろ(g)、則竹裕之(ds)、須藤 満(b)、宮崎隆睦(sax.EWI)、松本圭司(key)
太陽の光が少し翳り始めた頃、トリを務める "T-スクェア" が登場。今年のアルバムから何曲か演奏の後、昔の曲や故F1レーサー、セナに捧げた「HeavenKnows」も盛り込みながらの熱演。観衆は総立ちで一曲ごとに歓声、ダンス、手拍子で答え、観衆のノリにさらに乗じるかのように安藤さん、須藤さんのエネルギー溢れるギターベースプレイの多彩なテックニックが惜しみなく披露され、観衆は大満足の様子。でもまだまだ終わらないでーという気持ちからアンコールの拍手はなかなか鳴り止まず。アンコール曲「BELFAST SONG」の後、須藤さんの「では、最後にこの人を呼んでもいいかな!」に答えるようにT.K登場。今年も大トリは宮崎さんとT.Kのサックス共演?競演?で大いに盛り上がり幕を閉じたのでした。帰路の高速を入り、左手後方を見上げると、甲斐駒ケ岳の頂きが雲から顔を出していました。来年も笑ってくださいね!
遊 | ぶ | 観 | る | 味 | わう | 探訪 | する | 楽 | しむ |
中央アルプスジャズフェステバルは駒ヶ根の夏のイベントの1つである。ジャズフェスを目的に来るのも良いが、もし時間とついでがあったり、何泊かできるならば、ぜひとも少し足を伸ばして欲しい。きっと思い出の1ページに加わる素敵な体感の世界に出会えることだろう。何と言っても、駒ヶ根は、北は中央アルプス連峰、南を振り返れば南アルプス連峰の雄大な懐に包まれた河岸段丘の町であり、標高 600m から 3,000m まで、高低差 2,400m の大リゾートエリアなのである。
●早太郎温泉こまくさの湯
TEL 0256-81-8100 休館日 毎週水曜日
美しい自然を背景にした露天風呂・ジェットバス付き大浴場、サウナ、薬湯が備わっている。早太郎温泉郷の中核施設として誰でも気軽に利用でき、ゆったりとくつろげる。
4月〜9月AM10:00〜PM9:00 入浴料金大人500円
10月〜3月AM10:00〜PM8:00 子供300円
●郷土館
TEL0265-83-5011 休館日月曜日(8月無休)
旧駒ヶ根市役所として使われていた大正ロマン漂うハイカラな建物の中に、興味深い郷土の資料を多数展示。
市指定文化財
●光善寺
TEL0265-83-2736
不動明王をご本尊として、860年本聖上人により開基された天台宗の名刹。樹齢数百年の杉の巨木に囲まれた広い境内は国の名勝である。南信州随一の祈願霊場として広い信仰をあつめている。
●駒ヶ根高原美術館
TEL0265-83-5100 年中無休 入館料 大人1000円・小中学生500円
5月〜10月AM9:00〜PM6:00
11月〜4月AM9:00〜PM5:00
1993年会館。建物は中央アルプスの主峰宝剣岳のイメージ。故池田満寿夫・藤原新也・瀬戸剛3氏の個性豊かな個別3展示室その他、浜田知明・大竹之伸朗・横井弘三、西洋の名品ロダンの彫刻・ゴヤ・ドーミエ・ルオーなど
2,000点余りのコレクションを順次展示。
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