■EWI USBファーストインプレッション(2008.12.28)

●インストール・セッティング
うち帰って即ARIAインストール。
でも「ARIA」って名前じゃなくて、アプリケーション名は「Akai EWI USB」なのね(^^;

予習通りにまずEWI USBを繋げて、ARIA起動して・・・。
で、色々問題があると聞くセットアップ。
今まで調べた成果をここで試す時がき・・・・・音出ない? レイテンシー? 何それウマいの(゚Д゚)?

キ…(-_-)キ(_- )キ!(- )キッ!(  )キタ(  ゚)キタ!( ゚∀)キタ!!(゚∀゚)キタ━━!!

普段「この動画はWMP専用です」だの「動作環境Windows○×(のみ)」だの虐げられていたが!!!!
マカーにイニシアチブキタ━━━━━━。゚+.(・∀・)゚+.゚。━━━━━━!!!
もうほんとに繋いで即使用可能。ASIOだなんだとうるさい手順やチェック踏まずとも全く問題ナシ。

ということでいそいそと右手小指キーの上と下入れ替え、ベンダー位置調整、ゲインだのバッファだのなんだのの設定ちょいちょいとやって各音色を試しまくってみる!!


●音色
う〜〜〜ん、まぢで(・∀・)イイ!
PCMこんだけ滑らかに、しかもヴェロシティ効かせてブリップ出したりノイズ出したり息でコントロールできるなんて夢のような環境!!!

そして、なにより


    ス ク エ ア な 音 一 切 ナ シ !


なのが(・∀・)イイ!
そういうのを想定して使いたい人には申し訳ないんだけど、俺なんかはむしろそれに捕われない使い方ができるのが激しく(・∀・)イイ!

とりあえず色々吹いてみるけど、やっぱり既存の楽器をシミュレートするのは、その楽器本来の吹き方を真似せんといかんのが大変だね。
ひさびさなんですっかりナマっとるw

シンセ系はXpander Brazzってのが気に入った。
とりあえず音作ることはできないので、こいつを軸に色々レイヤーしていく方向でしばらく使い倒してみようと思う。

それにしても今回リップセンサーとベンダーで各音色仕掛けが色々施されてて楽しいね。
音色によってリップではベンドかからずトレモロのみだったりベンドでフィルターも一緒に制御されてたりトロンボーンなんかはベンド幅でスライドのニュアンス出せたり。


●コントローラ
コントローラ自体に関しては文句の付けどころが見当たらない。
適度な重さと適度な長さ、絶妙の形状。なにしろストラップ全くなしで問題がないほどバランスが良い。
この点に関しては今までのEWIと比較して一番使い易いと個人的には断言できる。


●問題点と対策
少なくとも良いところは死ぬほどあるEWI USBだけど、マンセー意見ばかりだと「AKAIの手先乙!」とか言われ兼ねないのでw、現時点での問題点(と対策)も見てみましょうかね。

とりあえずセットアップは「何も問題がない」と言い切れる(どざー涙目m9(^Д^) プギャー)んで、他の部分をば。

まずレイテンシー。
よく「レイテンシーが」という話を聞くけど、これってほんとにレイテンシーの事を指してるのか疑問が出て来た。
宮さんの試奏した時も思ったことなんだけど、音源がPCMなもんで、当然PCM用のブレコンが必要。特にEGのAttack・Decayが強くかかった音色だと音の切り替わりや吹いた頭が微妙に遅れて聴こえるようなニュアンスになる。ストリングスなんかはシングルトリガーになっているので、それなりにタンギングのタイミングさえ間違えなければそれなりにコントロールできるけど、マルチトリガーなシンセ系音色だと顕著に出る。
この辺ちゃんと理解して吹ける経験値があれば問題ないんだけど、未体験または初心者がこれにぶち当たるとおそらく面食らうんじゃないかと。
逆にWT11やPCMシンセのMIDI制御経験者だと比較的適応しやすいとは思う。
また、今までのウィンドシンセ用音源ってEWI音源にせよVL70-mにせよ、この辺本当にうまく作られているんで、経験者ほど罠にはまる可能性があるかも。
そして分からないまま「レイテンシー」と勘違いしているケースが多くあると思われ。
ただ、Buffer Sizeのデフォルト値が相当高い数値になってたんで、ここは最重要チェック項目であることに変わりはない。速吹きしてみてチェックすること!

次にブレスコントロール。
恐らく数あるウィンドシンセの中でコントロールのしにくさはズバ抜けて悪い。
単純にダイナミクスがせまいのよ。フルデジタル(PCM? 05R/WをMIDI制御した時と似てる)の弊害だとは思うけど。

じゃあどうにもならないのか? そんな事は全然ない。
ダイナミクスがせまいなら広くなるよう、メインで使う音量域の息の量を少なくしてあげればOK。
それが証拠にハードウェア的に息のヌケを極端に悪くしてコントロール性能を上げているフシがある。
今回EWI USBでは「息のヌケが悪い」とか「息が余る」とかの意見が多いけど、このヌケの悪い排気の御陰でダイナミクスを取り易いよう調整されてるんだから、慣れた方が絶対に良い。

最後に使用音域。
普段リリコン使ってるんで正直5オクターブもあったらお釣りが来てる。
ただ、音色によっては使用するオクターブの範囲がイマイチ都合の悪い時がある。
あと、純粋なEWI奏者の場合、最高オクターブと最低オクターブ(ローラー1個だけ触る)が非常にやっかい。普段必ず2つのローラーの谷間を触るよう遺伝子レベルで習慣になってる人間にはぶっちゃけ辛いと思う。
よって、CONTROLSのTransposeで+-してやり、自分の使う音域に合わせてやる調整が必要かと。


●総評
とりあえずファーストインプレッションはこんな感じ。

総評としては、本気でメイン機種に考えられるわこれ。
特によしめめの考えてる理想のウィンドシンセシステムの一翼を担ってもらうことになりそう。
人間臭さのある演奏、もしくはリード音はフルアナログのリリコンを使って、ブ厚いブラスセクションや既存楽器のシミュレートなどはEWI USBで完全に使い分けが可能になった。
以前から何度も言ってる通り、ブラスやそれ系の「一発でパーンと鳴る音」のような音色の場合はリップベンドによって「それっぽくならない」という弱点があったし、PCMのウィンド制御に対しての不満(ヴェロシティでのアタック制御だったり楽器の特徴をなにかしらでコントロールできない点)が解消されたのはほんっっっっっっっっとに理想の状態になったと思う。

なにより、家に帰るとまずMacBookの電源投入する人間なんで、常に練習できる環境ができたのは大きなメリット。
なにしろほら、リリコンの場合暖気だのなんだの吹くまでにかかる“儀式”がハンパじゃなかったからw

さて、久しぶりにEWIのリハビリから始めようかね。
しばらく完全にリップベンダーな人になってたから色々大変だw