もめ!乳姉妹かていきょうし11人    (とっぷがんさんのレビュー)   評価: 7.5 
▼ タイトル もめ!乳姉妹かていきょうし11人 もめ!乳姉妹かていきょうし11人
▼ ブランド MBS TRUTH
▼ ジャンル 11人の家庭教師とウハウハAVG
▼ 対応OS Win98/Me/2000/XP
▼ メディア DVD-ROM
▼ 定価 税込\9,240(税抜\8,800)
▼ 発売日 2005/12/16
▼ 購入 もめ!乳姉妹かていきょうし11人 / Getchu.com
【 CG観賞モード 】  あり
【 シーン観賞モード 】  あり
【 BGM観賞モード 】  あり
【 メッセージスキップ 】  あり(未読・既読判別あり)
【 メッセージ履歴機能 】  あり(ホイール対応、音声リピートあり)
【 選択肢リターン機能 】  なし
【 オートモード 】  あり
【 ヒント機能 】  なし
【 セーブ数 】  80個+クイック1個
【 エンディング数 】  12個
【 メディアレス起動 】  可

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<あらすじ>
 オレは烏丸鶏太。
 隣に住む青空姉妹をターゲットにして日々盗撮や盗聴を繰り返している、健全な欲望に忠実で素直な一学生だ。
 ある日、謎の隕石飛来で被害を受け、青空姉妹が住む家を失ってしまうという事態が起こり、路頭に迷った美人美少女11人姉妹がオレの家で一緒に暮らすことになったのだ!
 個性的な姉妹達との華やいだ生活は、さらにオレの欲望に拍車をかけていった。
 盗撮や盗聴だけじゃ足りない。
 もっと直接、彼女達にエッチな事を仕掛けたい。
 「そうだ!家庭教師をお願いして、それを口実に彼女達と部屋で二人きりになろう!」
 オレの下心にも気付かず部屋にやってくる姉妹達との個人授業が始まる。
 普通とはちょっと違った生徒と家庭教師の関係。
 決まった教科の枠なんか無い。
 オレが希望すればエッチな保健体育だって、水着姿の水泳授業だってやってくれる彼女達。
 それすらもオレにとっては通過点に過ぎず、欲求はエスカレートしていく。
 そしてついに、その日オレは彼女達と……
 手に汗握り鼻血を流し、ついでにパンツの中で先走りを滲ませるオレのエッチな(?)日々が幕を開けた!


<キャラクター>
青空 ミサゴ(長女) CV:楠 鈴音
 職業:なんちゃって主婦
 担当:保健体育
 性格:家事・洗濯をやっている青空姉妹の長女。
 母のような包容力で、主人公にも自分の息子のように接する。
 そのためか、主人公のエッチな視線にも無頓着。

青空 チヅル(次女) CV:歌織
 職業:秘書
 担当:政経
 性格:生活の乱れ、だらしなさを嫌うキビキビした青空姉妹の次女。
 大人の冷静さで主人公を軽くいなす。
 だが、お酒のセーブが苦手ですぐ上機嫌になり、普段のクールは見る影も無くなる。

青空 アトリ(三女) CV:望月 まゆ
 職業:漫画家
 担当:美術
 性格:可愛い女の子が好きなおねえさま。
 男にはあまり興味が無い青空姉妹の三女。
 ただ、主人公には何故か興味を示し、デッサンのモデルを頼んだりしてくる。

青空 クイナ(四女) CV:KOHIRO
 職業:ブティック経営者
 担当:英語
 性格:姉妹達の仕事や勉強など、全てのスケジュールを管理しているしっかり者。
 実は主人公に気がある青空姉妹の四女。ツンデレな一面を持つ。
 こっそり、主人公からの口説かれ方をHOW TO本でシミュレートしたりしている。

青空 ヒメウ(五女) CV:天水 るみ
 職業:主人公を受け持つ担任。
 担当:古典
 性格:特技は何も無いところでこけてパンチラ披露という、天然ドジな青空姉妹の五女。
 しかし生徒のことを第一に考えて日々けなげに頑張っている。

青空 ヒバリ(六女) CV:望月 まゆ
 職業:関西の学生
 担当:算数(四則計算)
 性格:ノリとツッコミのトラブルメーカー。
 金儲けの為なら後先考えずに突っ走って周りに迷惑を撒き散らす。
 自由奔放で、主人公の家でも我が物顔で振舞う青空姉妹の爆裂六女。

青空 イカル(七女) CV:KOHIRO
 職業:グラビアアイドル
 担当:英語(会話)
 性格:明るく捌けた青空姉妹の七女。
 主人公にも友達のように話しかけてくる。
 仕事に対して一途で、主人公が注文する大胆なポーズなども、『アドバイス』だと称すると信じて見せてくれたりする。

青空 ニオ(八女) CV:天水 るみ
 職業:不明
 担当:科学
 性格:人懐っこいが気まぐれな謎のネコミミ八女。
 言動は猫そのもので、趣味は爪とぎ。
 猫扱いすると怒って、必殺のキャットパンチが炸裂する。

青空 ツグミ(九女) CV楠 鈴音
 職業:学生
 担当:体育
 性格:薙刀を嗜む、大人しい性格の九女。ツバメと双子の姉でもある。
 パニくると薙刀を振り回す癖があり、一緒にいるツバメの服を切り裂いたりすることも……。

青空 ツバメ(十女) CV:歌織
 職業:学生
 担当:体育
 性格:居合いを嗜む、勝気な性格の十女。ツグミの双子の妹でもある。
 主人公に対しても容赦しないが、パニックに陥ったツグミだけはちょっと苦手。

青空 カゴメ(十一女) CV:楠 鈴音
 職業:学生
 担当:数学
 性格:毒舌を吐く天才少女。
 世間から少しずれた考えや感覚を持っている青空姉妹の末娘。
 スポーツや勉学に関しては天才だが、エッチな事はまるで無知。


このホームページはMBS TRUTHより一部文章を抜粋しています。
素材の著作権はMBS TRUTHに帰属します。



購入動機
 デフォ買い原画家作品です。
 生揺れムービーが「炎の孕ませ転校生」からどれだけ進化したかというのにも興味有り。


<ゲーム概要>
 ゲームスタイルは、キャラ選択&会話選択形式のオーソドックスなADVゲーム。
 ゲーム期間は、暦の表示はなく、開始から何日目という表示のみです。
 最大30日まで1日ずつ進行していきますが、途中誰かの個別ルートをクリアするとそこで終了します。

 1日の流れは、まず朝にその日家庭教師をしてもらうキャラを選択して進んでいきます。
 家庭教師は午前・午後の2回分をまとめて選択します。
 キャラによって、午前は選択できない場合もあります。

 攻略対象キャラは、姉妹全11人。
 全キャラとも個別EDが有り(但しツグミとツバメの双子は二人セット)、更にはハーレムEDが2つあります。
 その他に、EDはありませんが特定キャラの組合せによる複数プレイのルートも有ります。

 選択肢は、個別ルートへの進行用と「中出し/外出し」の2択が殆どです。
 「中出し/外出し」の選択は、えちぃシーンの差分CG回収用であると同時に、シナリオ分岐用としての意味合いが一部あります。
 難易度は、個別EDを見るだけなら優しい部類ですが、ハーレムEDを見るのはやや歯応えが有ります。
 複数プレイにおいては、更に難易度が上がります。

 プレイ時間は、個別ルート各1時間〜1時間30分くらい、ハーレムルート各1時間くらい、複数プレイ全部で1時間30分というところでしょうか。(初回+2時間)
 ※CVすべて聴いた場合


<システム補足>
 メディアは、DVD-ROM1枚。
 インストールで使用するHDDは、フルで約1.4GB。
 フルの場合、ゲームの起動時はDVDを必要としません。

 メニューは一通り揃っていて、特に足りないと感じたものはありません。
 画面も800×600で見やすいですし、使い勝手も良好なシステムだと思います。
 システムエンジンは「炎の孕ませ転校生」と同じ『EAGLS ver1.5』。
 エンジンの安定度は既に確認済みですので安心してプレイ出来ました。
 もっとも、クイックセーブをしてゲームを終了した場合、そのクイックセーブ情報がなくなってしまうのも同じ仕様ですが(^_^;)

 修正パッチは今のところありません。(1月15日現在)
 誤字・脱字はあと言えばある、ないと言えばない、微妙な感じですね。
 意味は分かるけどその字でも良いんだっけ?と思わず頭を捻ってしまうような箇所が結構ありました(^_^;)
 プログラムは動作も安定していて、特に異常終了はしなかったです。


<音楽>
 音楽は『Tutti's』さん。
 メイビー系列ではお馴染みの方です。
 音楽鑑賞モードは全部で8曲。ボーカル曲はありません。

 相変わらず曲数は少数精鋭で、コンプする頃にはどの曲も記憶に残ります。
 リズムの刻みがクッキリしている点と、重低音を多用する点がこの方の特徴ですが、今回もそれは踏襲されています。
 とは言え作風が作風なので、明るいイメージの曲が比較的多いでしょうか。
 存在を主張し過ぎのきらいはややありますが、この作品には合っているかもしれません。

 それにしても、面白いのが各曲のタイトル。
 普通は『○○○の△△△』という感じで、もっともらしいタイトルを付けるケースが多いと思いますが、本作の場合『OP』や『ED』という、誤解しようもないタイトルが付けられています。
 更には『H』や『H!』などに至っては、「タイトル考えるのメンドクセェ〜〜」という作曲者の心の叫びが聞こえてきそうで、妙にウケました(^^)

 今作の中ではその『H!』が一番印象に残りました。
 いかにも「さぁ、やるぞー」という感じが(^_^;)


<音声>
 CVは『楠 鈴音』『歌織』『望月 まゆ』『KOHIRO』『天水 るみ』の皆さん。
 …【『KOHIRO』さんは『福元コヒロ』さんのことかな…?】
 『楠 鈴音』さんは3人、他の方は2人のキャラをそれぞれ担当されています。
 ※配役は上記「キャラクター紹介」に記述。

 作風がバカゲーなので、皆さんリラックスして演技されているな〜と(^^)
 演技の幅を一番感じたのは『楠鈴音』さんですが、久々に若年キャラの演技を聴いた気がする『歌織』さん、微妙な関西弁の『望月まゆ』さん、良い意味で役柄のギャップを感じた『KOHIRO』さん、ちょっと変わった声質の『天水るみ』さんと、ベテランからニューフェイスまで色取り取りで結構楽しませて貰いました。
 えちぃ演技も突出したものはなかったものの、こちらも総体的に安定感を感じました。


<原画・CG>
 原画は『望月望』さん。
 今や「MBS TRUTH」専属の原画家さんという感じです。
 この方の画は、やっぱり繊細で綺麗な「目」に尽きますね。
 ひいてはそれがキャラの綺麗さにも繋がっています。
 数少ない女性原画家ならではのタッチはとても魅力的です。

 今作では、各キャラの個別イベント画では統一感を感じましたが、それと複数プレイイベント画との間では若干違和感を感じる部分がありました。
 主に顔の輪郭線にそれは表れています。
 この点だけが少し残念でありました。
 立ち画とイベント画との間は統一が取れていたと思います。
 ウリであるオッパイの描写は、鑑賞用としても実用としてもバランスが取れていて中々良い構図ではないかと。
 ただ、大きさには現実感を欠くのもままありましたが…(^_^;)

 CGは、塗りも線も丁寧で好感が持てます。
 特にオッパイや乳首の綺麗な描写にはこだわりが感じられます。
 光源の位置を感じさせるボカシた塗りも自然で良い感じ。
 更には背景の塗りも近くのものはピントを合わせ、遠くのものはのピントをずらすことで遠近感を表現しているところなんかは、地味ですがとても丁寧だと思います。

 CG回想モードは、合計:306(89)。
 ※括弧内は、表情パターン別を1つとしてカウントした枚数。
 この内、えちぃCGは約10割に当たる302(85)です。
 各キャラごとのCGはそれぞれ判で押したように6枚ずつです。(1キャラだけ7枚)

 シーン回想モードは、合計:68です。


<演出・効果>
【生揺れムービー】
 えちぃシーンの全てにアニメーションが取り入れられています。
 とは言ってもフルムービーではなく、シーンの途中から射精シーンに至るまでの部分ですが。
 更には半数近くは局部のみのムービーです。
 「炎の孕ませ転校生」と同様に、イベント画から切替る・戻るときに感じる違和感はあまり感じなく、滑らかにシーンに移行します。
 動画自体で動く各パーツも細かい部分まで増え、一層自然な動きに進化しました。
 特筆すべきは射精シーンにおける精液の描写!
 まぁ、よくここまで細かく作ったものだなぁ…と(^^)
 演出方法という観点ではかなり強力な武器になりました。
 あとは、ちょっと手抜きに思える局部ムービーがなくもないですが、予算や手間の関係でこれはちょっと難しいかもしれません(^_^;)


<設定・シナリオ>
 シナリオは『猫柳まんぼ/志田哉』さん。

 例によって設定・シナリオはご都合主義満載で、バカゲーとして割り切った方が吉です。
 ですので、主人公誕生の秘話とか、「男の子が生まれるまでは」と励み続けた11人姉妹の父親の苦悩とか、日夜家計を心配して苦悩していた母親とか、そういうエピソードは存在しません。
 そういうのが楽しみたいなら他の作品を当たってくれ、という傲慢さを感じてはいけません。
 そもそも主人公の両親も11人姉妹の両親も既に他界してます(^^)

 そして、11人姉妹が容姿も性格もバラバラであることも深く考えてはいけません。
 決して「エロシチュを増やすためだ」などと邪推してはいけません。
 姉妹であると主張し続ける限り、彼女達は姉妹なのです(^^)
 1人だけネコミミや尻尾が付いているように見えるキャラがいるのも気のせいです。
 決して「コスプレ狙い」などと穿った見方をしてはいけません。
 まして、そのネコミミや尻尾が本物であるかのように感じられのは、錯覚以外の何物でもありません(^^)

 ただ、主人公がバカだと感じるとしたら、それは正しい感覚かもしれません。
 苗字が「烏丸(からすま)」……カッコ良い苗字です。
 名前が「鶏太(けいた)」……音は良いですが、完全にいけません。
 名は体を表す通り「三歩歩いてトリ頭〜〜」を地でいってます。
 それはもう、心地良い程に(^^)

 よく引用される「シナリオなんて飾りですよ」が全般的な印象です。
 エロ導入テキストとして完全に割り切りましょう(^^)


<えちぃシーン>
 回数は、キャラ1人当たり6回。
 テキストの分量は、1回当たり約10分前後くらいです。
 テキストの内容はやや淡白ですが回数が60回以上に及ぶので、プレイ時間の大半がえちぃシーンという印象です。

 流れとしては、1日に2人の姉妹を選択して進んでいきますが、一定の回数の会話をすると初体験(主人公は童貞という設定)セレクトのシーンに移ります。
 ここで筆おろしの相手を選択し、晴れて大人の仲間入りを果たすのですが、そのまま個別ルートに進む事も、また別の相手とえちぃシーンを迎える事もできます。
 ですので、1キャラごとに1回目のえちぃシーンは筆おろしバージョンと通常バージョンの2通りがあります。
 その他に特定の組合せキャラのえちぃシーンを万篇に進めていくと、途中で複数プレイのボーナスシーンが登場します。

 純愛・陵辱の比率は、10:0。
 大半のキャラはお気楽にエッチをさせてくれ、一部抵抗を示されるキャラも最終的にはなし崩し的に合意してくれるので、深刻な展開はありません。
 ただ、特定のキャラによっては「弄られる」展開はあります。

 シチュエーション的には、当然ながら主人公の家のどこかというケースが多いです。
 でもそこばかりという事ではなく、学園関係をはじめとする屋外も適度にあります。
 季節が夏という事もあり、プールでのシーンが多めですね。
 演出的にも水着での初登場シーンには力を入れています。


 バリエーション的には、チラリズム×16、乳揉み×12、パイズリx3、母乳x1、フェラx6、正常位x15、後背位x13、騎上位x7、座位x8、側位x2、立位x5、〜コキx3、放尿x5、ローターx2、3Px7、等々…。
 ※注:個別ルートのみの集計です。
 最終的には和姦になるので、変態・倒錯系が殆どありません。
 オッパイ関係は、パイズリがやや少なく感じられるものの乳揉みはタイトル通り多く、実用度は結構高いと思います。
 和姦系としては一通り揃っているかと。

 処女率は、36%。
 ビジュアル的にも表示されます。


<総評>
 一言でいうと「乳よ、あなたは強かった!」という感じです。
 「スリーサイズなんか飾りですよ」と言わんばかりの巨大なオッパイが次から次へと登場する、バカ&乳&ヤリゲーです。
 でも、オッパイの描写はとても綺麗なので、大きいけど気持ち悪いという印象は受けません。
 ただ、家庭教師モノとしては「看板に偽り有り」かもしれません。

 シナリオは予想通り能天気一直線。えぇ、清々しい程に。
 エロは和姦系をベースにオッパイに焦点を当てた潔さで一貫!
 原画は綺麗な女性という感じで個人的には非常に好きな画です。
 CGは丁寧でレベルが高いかと。
 音声は中々のキャスティング、音楽も曲数は少ないものの良い感じです。
 システムも堅実で相変わらずの安定感を感じます。
 演出面は一番の熱意を感じました。

 この作品をお薦めするとしたら、能天気作品が好きな方、綺麗な女性が好きな方、綺麗なオッパイが好きな方、和姦が好きな方、あたりでしょうか。
 ただ、アニメーションの関係上、ある程度のマシンスペックは要求されます。

 原画家「望月望」がすっかり定着した観のある「MBS TRUTH」。
 アニメーションという武器を手に入れて次に目指すものは…。
 取り合えず次回作も注目です。



<10点満点での総合評価>
シナリオ 能天気一直線
原画 綺麗な女性
CG 高レベル
キャラ 一通り揃え
音声 中々のキャスティング
音楽 もう少し曲数が…
システム 安定稼動
演出 頑張っている
エロ パターンは一定
ボリューム 総プレイ時間17時間
合計 76
 と、言う事で『7.5点』とします。

お気に入りのキャラ:青空ミサゴ(長女)…無限に思えるそのキャパシティの広さが魅力(^^)
最後に一言:「キャラの由来は「ストップ!ひば○くん!」ですか?(^_^;)」







   色紙〜シキガミ〜    (たろんなーどさんのレビュー)   評価: 6.5 
▼ タイトル 色紙〜シキガミ〜 色紙~シキガミ~
▼ ブランド Catarite(カタリテ)
▼ ジャンル AVG
▼ 対応OS Win98/Me/2000/XP
▼ メディア DVD-ROM
▼ 定価 税込\9,240(税抜\8,800)
▼ 発売日 2005/07/01
▼ 購入 オリジナル特典満載! Getchu.com
【 CG観賞モード 】  あり
【 シーン観賞モード 】  あり
【 BGM観賞モード 】  あり
【 メッセージスキップ 】  あり(未読・既読判別あり)
【 メッセージ履歴機能 】  あり(音声リピートあり)
【 選択肢リターン機能 】  なし
【 オートモード 】  あり
【 ヒント機能 】  なし
【 セーブ数 】  100個
【 エンディング数 】  8個(BADEND含む)
【 メディアレス起動 】  可


<あ・ら・す・じ>
 主人公・白河秀吾は自宅の倉から三色の護符を見つけ出す。
 その三色の護符は、彼の家に古代より伝わる式神を召喚する護符だった。
 時を同じくして彼の周りで起きる怪奇な事件――。
 主人公・秀吾は護符の3人の式神とともに、怪異に立ち向かうのだった。


<キャラクター紹介>
シャク CV:金田まひる
 火の気をつかさどる赤紙(シャクシ)の式神として召喚される少女。
 高い攻撃のポテンシャルを誇るが、未熟な為に攻撃力を生かすことが出来ない。
 人見知りをする性格では有るが、主人公に対しては主として慕っている。

ショウ CV:一色ヒカル
 水と金の気をつかさどる青紙(ショウシ)の式神として召喚される少女。
 素早い動きと補助系の術でサポートも行えるが、攻撃力には乏しい。
 激しやすい性格で、根性論の持ち主だが自信過剰な面もある。

リョク CV:白井綾乃
 木と土の気をつかさどる緑紙(リョクシ)の式神として召喚される少女
 回復と防御の技を得意とする他、戦闘での頭脳的な補助も得意とする。
 冷静沈着でおとなしく、3人のまとめ役兼、説明役も務める。

高倉 千尋(たかくら ちひろ)CV:みる
 主人公の同級生にして、霊感の強いクラスメートの少女。
 明るい性格で、成績も優秀な美少女で、クラスでの人気も高い。
 主人公に対しては弟扱いで何かと気に掛けている様子である。

清水 さくら(しみず さくら)CV:榎津まお
 生徒からも「さくらちゃん」とよばれている国語の新米教師。
 生徒からは友達感覚で人気が有るが、反面、ややおっちょこちょいの面が有る。
 教師としての自分の役目に誇りを持っており、一生懸命教師であろうとする。

白河 秀吾(しらかわ しゅうご)主人公・リネーム不可
 歴史有る家に育ち、子供の頃から倉に出入りしており、考古学に興味を持つ少年。
 やや変わり者では有るが、社交的でお調子者であり、対人スキルは高い。
 三人の式神を使役する主人として、式神使いとして怪異に立ち向かう。


このホームページはCatarite(カタリテ)より一部文章を抜粋しています。
素材の著作権はCatarite(カタリテ)に帰属します。



<システム周り>(ver.1.00)
 基本的にはコマンド式の戦闘パート+選択式のAVG。
 アニメのような全10話の形式になっており、各話タイトル⇒本編⇒次回予告で1話のサイクルとなっています。
 1話ごとに大体1回の戦闘パートが入りますが、それ以外は比較的オーソドックスなAVG。

 戦闘シーンは各式神の技を使って法難(敵)のHPをゼロにしていく形式です。
 各式神はキャラに合わせて攻撃、防御、補助の術を持っており、HPを消費して技を使います。
 とはいえ、ほとんどの場面でショウとシャクが攻撃術+リョクの補助で勝ててしまうので、難易度はそれほどでは無いです。
 まぁ、AVGのアクセント以上のものではないと思います。

 詳しいシステム周りは上記参照。
 とりわけ使いにくいことも無く、割合使いやすいシステムです。

 AVGパートも、ほとんどの選択肢にキャラ名が入っていますので、難易度は低いかと。
 一部にバッドエンド直行の選択肢もありますが、すぐにバッドエンドになりますので、分かりやすいです。
 そもそも、基本的にはエンディングは2種類(人間と式神)の2つしかないので、分岐自体少ないのですが^^;
 ゲーム中の分岐は3人の式神の誰をメインにして話を進めるかと言う程度で、回収できるHシーンに差があるという程度です。

 プレイ時間は1周目が声を聞いて1話1時間の10時間程度。
 共通シーンが多い+戦闘スキップできるので2周目以降は3時間程度でしょうか。
 コンプまでは15時間強程度だと思います。


<音声>
 女性のみフルボイス+次回予告のナレーションにボイスあり(CV:馬並硬太)。
 キャストは上記のとおり。
 配役もキャスト名を見ていただける通り、有名どころを起用しており、キャラに合っていますし、演技もさすがベテランといった文句のない陣容です。
 戦闘シーンからHシーンまで、シナリオを盛り上げる好演でした。


<音楽>
 全17曲、うちボーカル曲1曲。OP「チギリ」(Vo.理多)
 OPは非常に雰囲気のある伝奇モノのOPと言う感じで、個人的にはお気に入りです。
 静かな曲調ながら盛り上がる部分もあり、オススメです。

 BGMは割合オーソドックスなゲーム音楽と言う感じで、取り立てて気になるという程ではないです。
 しかし、場面には合っていますし、盛り上げている感じは受け取れます。
 式神召喚時の「先華」などは吹き荒れる風とともに召喚される…と言うイメージが見事にはまっていて、このゲームで最も印象的なBGMでした。
 全体として目立ちすぎず場面にハマっていてBGMらしいBGMと言えます。


<CG>
 原画はほた。氏
 やや安定感には欠けるというか、妙に子供っぽく見える時がある絵柄です。
 とはいえ、柔かい感覚と表情の付け方はこのゲームに合っていると思います。
 特にマイナス方面(怯えや苦悶)の表情が上手いのは、この手の伝奇モノとして大事なところでしょう。

 ただ、上に書いたようにやや安定感に欠けますし、他に顔のパーツのバランスが悪いときがあるように感じるのはマイナス。
 そういった面も含めて、やや癖は強く、いわゆるオーソドックスな絵柄ではありませんので、OHPのサンプルなどで確認した方が良いでしょう。

 法難(怪物)のデザインは非常にグロテスクで魅力です^^;
 「無気力」や「残忍」など人間の負の感情を名とした怪物に相応しい醜怪さが、物語のアクセントとなっていますし、式神たちとも良い対比になっていると思います。

 塗りや背景も光沢を抑えた暗めの色彩がゲーム内容にマッチしていて、明るい場面でも一抹の寂しさを感じさせ、ナカナカ良い感じでした。
 町並みや部屋の様子が全体にやや古い日本と言う感じではありますが、田舎町と言う風情、ゲーム内容にハマっていて良いと思います。

 CG枚数は差分を含まず82枚。(戦闘シーン除く)
 差分も割合多く、不足はそれほど感じませんでした。


<Hシーン>
 基本的には式神たちは活動の代償として主人公とのHをエネルギーにしています。
 そのため、各話のラストに主人公+3人の式神による4Pというスタイルが基本形。
 シーン総数は14。
 人間サイドでHシーンがあるのはさくら、千尋で各1回ずつとなっております。

 上で書いた様にシチュエーションの基本は4P^^;
 ただし、合意の上での和姦と言うことになりますし、特にそれ以外の変わったシチュエーションは余りありません。
 バッドエンド用の操られてのHシーンがある程度です。
 それほど長くもないですし、よほどの4P好き(^^;)と言うのではなければHシーンには余り期待しない方が良いでしょう。
 伝奇モノなのに触手凌辱がないなんて……残念。


<感想>
 世界観自体、そしてシナリオ構成もごくごくオーソドックスな伝奇アクション。
 1話1時間程度と言うボリュームと合わせて、各話とも事件発生⇒探索⇒戦闘⇒Hシーンと言う流れでまとまっており、非常にサクサクプレイすることが出来ます。
 1話ごとも起承転結のバランスが取れており、エンターティメント作品として楽しめる感じです。
 短く切れる展開と、それほど多くないボリュームのお陰で、忙しい身でもちょくちょく切りながら気長にプレイ出来ますし、その点は個人的には高評価です。

 シナリオ的にも人間の負の感情を名に冠する敵、「法難」を敵とするだけあって、あっさり人が死んでいくなど重い展開もあり、決して軽くはない作品となっています。
 しかし、それを上手くエンターテイメントとしてまとめていると思います。
 ただ、上で述べるようにあくまで人が乗り越えるべき負の感情であり、万事解決、事も無くハッピーエンドと言うような展開ではないで、そのあたりは好みが分かれるでしょう。

 個人的には、伝奇アクションとしての展開に重さと寂しさがあり、独特の雰囲気があるシナリオに仕上がっていると思います。
 全体を通して、爽やかなというわけではなく、楽しみながらわずかな違和感と苦味を残す…。
 そんな渋めのエンターテイメントと言えます。
 特に式神の設定、護符を破るたびに呼び出され、護符の枚数(各10枚)が尽きると二度と呼び出すことが出来ない、と言う設定はそれにアクセントを与えています。

 そういった個々の感情がメインの話ですので、全体として話のスケールはやや小さめです。
 伝奇モノの中には神に喧嘩を売るような、世界を賭けた戦いと言うものも多いですが、そういったスケールの大きさはありませんので、そのあたりも少し好みの分かれるところだとは思います。
 あくまで、主人公とその式神が立ち向かうのは身の回りの負の感情が強化され増幅された結果に過ぎません。
 どちらかといえば私はそういう小さな話の方が好みではありますが、これはむしろ少数派なのかな、と思います。

 式神達は力を行使する代償にHが必要と言うのも実にエロゲーらしい展開です。
 そういう面でも、好みは分かれるかもしれません。
 とはいえ、エロゲーとはむしろかくあるべしと、私は思います^^;
 むしろ伝奇モノなら、もう少し凌辱っぽいシチュエーションも欲しいかな…などと思ってしまいます。
 その点に関しても少しばかり残念です。

 主人公のキャラ立てもなかなか魅力的でした。
 精神的な弱さを抱えつつ、それでも極限での強靭さを発揮する。
 そういった人間らしさと複雑な性格は、やや感情移入しにくい面もありますが、こういった弱さを前面に出すことで、人の精神的弱さである「法難」に対して、それを乗り越える人間の強みを見せる事が出来るのだと思います。
 そういう意味で人の弱さと強さを体現した主人公だと言えるでしょう。
 話の重さと暗さを、ここぞの強さと陽性の性格で上手くプラスに変えています。
 反面、式神やヒロインは割合分かり易い性格付けで、お約束以上のものは無いです。
 しかし、各話ごとに始めても分かりやすいのは良い感じです。
 通してプレイするとありきたりでチープな感じを受ける気もしますが…。

 テキストも誤字脱字はほとんどないですし、キャラ立てもオーソドックスで分かり易く、上で書いたように1話毎に読んでも違和感無く読めるよう構成されています。
 そういう意味でテキストのレベルは高いと言えるでしょう。
 また、OPや次回予告も2種類ずつ用意されているなど、細かいところにも工夫を感じて、なかなか良い仕上がり具合です。
 反面、「やに下がる」等やや古い感触を受ける表現は多く、どちらかといえば小説的なテキストと言えます。

 全体としてオーソドックスな展開と、キャラ立てで非常に読みやすい伝奇モノ。
 反面、このゲームならではの分かり易い「売り」が無いのは欠点。
 個人的にはシナリオ全体に漂う独特の「寂寥感」がなんとも言えず他のゲームではなかなか味わえない雰囲気を出していると思います。
 とはいえ、これは感覚的な部分なのでオススメはしにくいのですが…。
 笑えるわけでも感動出来る訳でもない作品ですので…。
 そうですね、オーソドックスにまとまったスケール小さめの伝奇アクションが好きならオススメ出来ると思います。
 ただし、ボリュームは小さめですので、そのあたりはご注意を。


<10点満点での総合評価>
 6.5点
 各キャラルートが無いというのが最大の欠点ですね。
 上の感想で褒めまくっている気もしますが、個人的には好みなので……。
 とはいえ、誰にでもオススメという作品では無いのは確かです。
 特に明るい作品が好みの方にはオススメしにくいです。


お気に入りのキャラ:ショウ…話的にも3人の式神で一番優遇されている気がします。
最後に一言:「東京九龍」「わたしのありか。」のまりのあや氏が手がける、全体に漂う寂しさ
        とかも合わせて独特の「雰囲気」がとても良い味を出しています。