七人のオンラインゲーマーズ〜オフライン〜       評価: 6 
▼ タイトル 七人のオンラインゲーマーズ〜オフライン〜 七人のオンラインゲーマーズ  -オフライン-
▼ ブランド G.J?
▼ ジャンル ADV
▼ 対応OS Win98/Me/2000/XP
▼ メディア DVD-ROM
▼ 定価 税込\9,240(税抜\8,800)
▼ 発売日 2005/07/22
▼ 購入 七人のオンラインゲーマーズ / オリジナル特典 Getchu.com
【 CG観賞モード 】  あり
【 シーン観賞モード 】  あり
【 BGM観賞モード 】  あり
【 メッセージスキップ 】  あり(未読・既読判別あり)
【 メッセージ履歴機能 】  あり(ホイール対応・音声リピート可)
【 選択肢リターン機能 】  なし
【 オートモード 】  あり(速度調節可能)
【 ヒント機能 】  なし
【 セーブ数 】  80個
【 エンディング数 】  3個?
【 メディアレス起動 】  可

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<ストーリー>
 例えば、そこを歩くサラリーマン。
 目の前を通りすぎる車の運転手。
 行ったこともない本屋の店員さん。
 縁もゆかりもない誰か、もしかしたら身近にいる隣人、そんな様々な人種が第2の生を営むオンラインゲームの世界。

 舞台は「セブンウォーリアーズオンライン(SWO)」

 SWOで新たに生まれた主人公は、何をすべきかを見出せないでいた。
 虚無感を抱きつつ…誰と過ごすこともなく…ただレベル上げを行う日々。
 そんなある時、ゲーム内で盗賊(プレイヤーキラー/PK)に襲われる主人公。
 PKとは同じ人間、モニターの向こうで操作する人がいるキャラクター。
 そのベテランPKの刃に何も出来ないまま死する初心者の主人公。
 目の前には、自分のキャラクターの死体。
 PKの去り際に糸をひく空気が、やたら殺伐としていた。

 「ネットゲーって面白くない」
 それが、この世界の印象。

 けれど次の日、出会った人の名前は「MONNBRUN」
 互いに初心者。
 旅先で出会い。
 ある冒険の最中から惹かれ。
 一緒になって少しずつ、強くなっていく時間を経て。
 今は「会ってみたい」と思っていた。
 現実で会ってみたいと。
 ――リアルの君は、どんな人?
 純粋にとか、やましい目的がとか。
 そんな事、考える余裕はなかった。

 ――それ、私もちょっと気になってた。
 思いもよらない、承諾の言葉。
 2人だけの些細なオフ会が開かれることになった。
 後日、待ち合わせの場所。
 約束の時間に待っていた彼女。
 その人は実は…。


<キャラクター紹介>
流川 小羽(ながれがわ こはね)◆現実
 ゆっくりと言葉を聞いてくれるヒロイン。
 のんびりしている訳でなく真剣に聞くという意味で。
 何気ない主張にこだわったり実は気難しかったりもする。
 現実世界では優秀。しっかりもの。癒しの人。
 ただ、見た目でイメージを決めたり決められられることを強く拒む。

MONNBRUN(モンブラン)◆ネット
 ネットだからこそ知る事の出来る素顔。
 本当の小羽。というか、ネットの中ではすごい。
 2秒で迷子になったり、落とし穴があると分かっているのに必ず落ちる。何度も落ちる。
 プレイヤーとしての操作レベルの低さ以前に、現実の彼女からは想像もつかない事だらけ。
 「自らの存在を薄くしがち」とは本人談だが、裏腹にスター小羽の快進撃はとまらない。
 よせばいいのに一人コントまで…(?)

小串 由仁子(おぐし ゆにこ)◆現実
 現実世界で初めて会った時、リアル彼女が美形すぎて主人公が一瞬ひく。
 が、ネット内と対した変わらない様子にやっぱりユニコは変なヤツ、となる。
 高飛車にも見えるが、自分ルールと特殊な価値観をもっているだけ。
 実家は天ぷら屋。特技は外人のフリ。
 オグッシーと呼ぶと怒る(実は喜んでる)

NEEV(ニーヴ)◆ネット
 現実とあまり変わらない性格、口調。
 キャラの名前を決めるのに3日かかるという自分伝説をもつ。
 ニーヴという名前が男っぽい名前の上、彼女自身、全く説明をしないので、
 現実で会うまで普通に男性プレイヤーだと思われていた。
 クールなのか、天然なのか、話を理解してるのかすら分からない奥の深いプレイヤー。

岬 蓮香(みさき れんか)◆現実
 基本はあっさり風味、変に潔くサバサバした性格。
 一見、ぶっきらぼうでウチベンケイに思われたりもする。
 今回、リアルでは「お姉さんキャラ」を作ってはいるが…。
 結局いつも自分でぶち壊す。
 そんな常に本気の鉄子モード。「実は熱いヤツ」みたいだ。

TETUKO(´∀`)(テツコ)◆ネット
 幻の魔法使い系マックスクラス「ウィッチ」
 ウィッチ(魔女)は大陸において最初にドラゴンを倒したマジックマスターに贈られる名。
 プレイスタイルは一流、かつ廃人クラス。
 「ここぞ」の時の冷静な判断力や火力共に恐るべき魔法使い。
 主人公との出会いはネット。
 名前の「鉄」文字繋がりで「真似すんな!!」と主人公に文句を言う。
 ゲームを知り尽くした身だからか、ビギナー:初心者にイジワルすることを好む。


このホームページはG.J?より一部文章を抜粋しています。
素材の著作権はG.J?に帰属します。



購入動機
 綺麗な胸、質量ある乳、やわらかそうなおっぱい!佐野俊英さん原画だからー!
 まんま絵買いですね^^;
 「双子ノ母性本能」でCGの素晴らしさと、シナリオ・描写の駄目駄目さから「姉とボイン」は回避しましたが、今回は突貫です^^;


<システム補足>
 上記参照^^;
 選べる項目も多く、システム面では問題なし…というか満足。
 セーブデータも実際の時間や最新を示す「NEW」、画像サムネイル表示ありでわかりやすいです。

 ただ…ただ…唯一納得がいかないのが、戦闘時の画面効果(カットイン)のスキップが出来ない点
 実際のMMORPGでこんなことやってたらテンポが悪くてしょうがないですが、それはこのゲームでも一緒。
 最初は「へぇー」と見ていましたが、1回見れば十分。
 何回も何回も見せられてもねー…(つД`)

 インストール容量は、約2.45GB。(どこにこんな容量使っているのだろう^^;)
 メディアレス起動可能です。

 また、主人公名も変更可能。
 ゲーム中音声部分は「ん、んんぅ・・○○くんの・・ゆ・ゆびがぁ・・」の部分は、「ん、んんぅ・・ゆ・ゆびがぁ・・」と名前部分を飛ばして読んでくれます。


<音楽・音声>
 音楽は気合が入っているようで結構力作ぞろいでした。
 ゲーム中でも雰囲気を盛り上げていますし、BGM鑑賞単体でも聞き応えがあります。
 (いやー自分でもBGM部分を褒めるのは珍しいなーと^^;)
 何故かクラシック(ドボルザークの新世界)が入っていますが、これはこれで好きですからOK^^;

 音声は結構良いですね。
 上手に演技されていました^^;
 おち○ち○は伏字なしでテキストに書かれており、声もピー音なしで表示されていました。


<CG>
 原画は佐野俊英さん。
 素晴らしい!綺麗!おっぱいが〜〜!!
 と最高峰なレベルを見せ付けてくれます。
 ツルペタロリ属性の人等を除けば、拒否反応を示す人は少なく、むしろこれを目当てに買う人多数でしょう^^;
 人物・背景、手を抜かずにきっちりと書き込まれています。
 特におっぱいがやわらかそうで実に(・∀・)イイ!です^^;

 塗りも丁寧で綺麗。
 原画を損なうことなく忠実に再現しています。


<Hシーン>
 少なすぎ!全体を通して10前後!
 (10前後とは、例えば小羽はHシーン4個だけど内1個は水着でのじゃれあいとかの為)
 これでも連荘とか3回戦突入など、濃く長いシーンなら文句もないが、いかんせん短い!
 いきなり挿入⇒発射とか、頑張れよ主人公(&それを書いてるシナリオライター)!
 しかも(上記に関連するけど)描写が淡白!
 絵が活かされていません。
 絵がいいだけに、まったくもって勿体無い。

 シュチュエーションは和姦ですね。
 愛し合う二人が気持ちを確かめ合うっていう感じ…。
 内容はそこまで薄くは無いけど、濃くもなし…、普通…もしくは中の下か…。
 やっぱ短い&少ないってにが最大の弱点。
 盛り上がる前に終了確実!?(うーん…使えないな…)
 おっぱいをつかったシーンも(個人的にお口も^^;)ほとんどなかったしねー…残念。


<感想>
 綺麗なCG、きめ細かな作り、凝った画面効果(戦闘時のカットイン等)、(結構)忠実にMMORPGを再現したシステム、面白いキャラクター同士の掛け合い
 そんな構想1年半をかけた大作!
 その真価はいかに!
 ………。

 ありえねぇ〜〜〜〜!
 主人公以外全員女?
 (現実:主人公以外ほとんど男。ネカマ多数。数少ないリアル女性はほとんど奥さんだった(←旦那さんが中毒^^;)
 しかも全員美少女・美人?
 ヒロインが同じクラスメイトー!
 ありえねぇ〜〜〜〜!
 そんなことあったらネットゲーム中毒の俺にも幸せが…。
 (ゲームです。しかもエロゲーです。ご都合主義満載です。現実を直視しましょう。)
 
 エロゲと言えでもシナリオなんですよ!
 作品が中途半端。
 唐突な展開、なくてもいいじゃんHシーン、都合の良いパッチ(音声パッチや裸パッチ)…。
 エロゲのおいてのご都合主義を責めはしないけど、これはなんて言うか…。
 呆れるというかひくというか…。

 だいたい7人いないじゃん!
 主要ヒロイン3人にサブヒロイン2人(実際はおまけ状態で攻略不可)、主人公入れて計6人…。
 あれれ?
 うーん…コメントが見つからない…。

 結局構想・製作1年半かけてけど、当初の構想どおり出来上がっていないんじゃないかとも思える出来。
 きっちりと作品としては完成しているけど、本来は80〜90%の出来なのかなーと思ってしまいます。
 ディアブロ・UO(ウルティマオンライン)・RO(ラグナロックオンライン)と数多くのMMORPGがあれど、明らかにROを意識しているなと^^;
 まさか製作者もROにハマっていたのかも…。

 感想の一番上の褒めている部分のごとく、導入部はゲームに引き込ませている、魅力ある作品だったけど、徐々にそれが薄れていくという感じ。
 良いところは素晴らしく良いけど、悪いところは極端に駄目という作品でした。
 せめて悪いところを普通に持っていければねー…。
 勿体無い、残念な作品でした。


<10点満点での総合評価>
 6点
 5.5点でも良いような気もしますが、まぁ、甘めということで…。
 楽しい雰囲気と格好良い演出、聞き応えある音楽・音声、そしてなにより素晴らしすぎるCGを楽しむゲームです。
 ゲーム性、Hシーンに期待してはいけません(つД`)
 それにしてもG.J?、弱点は解消されないなー…。


お気に入りのキャラ:小串 由仁子…属性的に^^; でもシナリオは思いっきり流川 小羽メインだしなー。
最後に一言:「エロゲーと言えでもシナリオなんですよ!」









   ぎゃくたま2    (たろんなーどさんのレビュー)   評価: 7 
▼ タイトル ぎゃくたま2
▼ ブランド DISCOVERY
▼ ジャンル 逆玉系恋愛アドベンチャーゲーム
▼ 対応OS Win98/Me/2000/XP
▼ メディア DVD-ROM
▼ 定価 税込\9,240(税抜\8,800)
▼ 発売日 2005/07/22
▼ 購入 ぎゃくたま2 / オリジナル特典 Getchu.com
【 CG観賞モード 】  あり
【 シーン観賞モード 】  あり
【 BGM観賞モード 】  あり
【 メッセージスキップ 】  あり(未読・既読判別あり)
【 メッセージ履歴機能 】  あり(バックログでの音声再生あり)
【 選択肢リターン機能 】  なし
【 オートモード 】  あり
【 ヒント機能 】  なし
【 セーブ数 】  100個+オートセーブ5個+クイックセーブ5個
【 エンディング数 】  20個(BADEND含む)
【 メディアレス起動 】  可

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<あ・ら・す・じ>
 私立桜姫学園。
 かつてはお嬢様達が集う名門の女学院であり、共学に切り替わった以降もその評判は世間の津々浦々にまで及んでいた。
 西園寺雅章という学生がいる。
 名実共に一流を誇る家柄に生まれた彼は、まるで絨毯の上だけを歩き続けるような人生を送っていた。
 ……昨日までは。
 雅章が起きると、部屋中が赤く染まっていた。

 いや、染まっていたわけではない。
 目を凝らせば、その赤いものの正体ははっきりした。
 それは、『差し押さえ』と書かれた札だった。
 「…………ふむ、変わった調度品だな」
 庶民的感覚のまったくない雅章は、事態を理解するまでに若干の時間を必要とした。
 父親が経営している会社が倒産し、たったの一夜で雅章の家は破産寸前へと追い込まれてしまったのだ。
 一ヶ月の間に金策を講じなければ、家を取られるばかりか代々続いた西園寺家に汚点を残してしまう。

 名誉と誇りを重んじる雅章は、無論このまま引き下がるつもりはなかった。
 だが、問題は方法だ。
 どうすれば、破産寸前の我が家を救えるだけの大金が得られるか……。
 悩みに悩みぬいた雅章は、一つの名案へと辿り着いた。
 「そうだ! 自分自身とこの家柄を武器にして、財力の後ろ盾を得よう!!」
 それはつまり、『会社が倒産したと知れ渡る前に、金持ちの娘といい仲になって、我が一族に相応しい地位を取り戻そう』というものであり、更にかみ砕けば『ぎゃくたまに乗ろう』ということだった。

 今回の件の発端を、あえてまとめるとするならば。
 『バカがバカなことを考えた』。
 その一言に、尽きた。


<キャラクター紹介>
春日 しづる(かすが しづる)CV:三咲 里奈
 春日家に養女として引き取られの長女として育てられた温厚な少女。
 お嬢様らしく気品と人望を兼ね備え、それでいて奥ゆかしい。
 そのため当然ではあるが、学園内での人気は高く、彼女にアタックする男性は多い。

野々宮 鈴華(ののみや れいか)CV:児玉 さとみ
 主人公にとっては先輩に当たる颯爽とした雰囲気の女性。
 落ち着いた凛々しさに特に女生徒に人気が有る。
 反面、本人は隠しているが、極度の男性恐怖症でもある。

長岑 一姫(ながみね いつき)CV:鳩野 比奈
 前作「ぎゃくたま」のヒロイン長岑流風の一人娘で、主人公の幼なじみ。
 努力家で常識人であるが、主人公に対しては手が早くいつも喧嘩している。
 優秀すぎる母親をコンプレックスに思っている部分もあり、比較されることを嫌う。

水瀬 七海(みなせ ななみ)CV:永瀬 江美弥
 前作「ぎゃくたま」のヒロイン水瀬奈月の娘で主人公の後輩。
 自己中心的でワガママ、高飛車と言うお嬢様らしい性格。
 「えるな」と「あるな」というメイドを従えていることが多い。

八重垣 かなめ(やえがき かなめ)CV:彩世 ゆう
 前作ヒロイン「八重垣かなで」が作り出したアンドロイド。
 後天性学習機能実験の一環として学園に通っている。
 碧(あおい)という少女が彼女の管理を担当している。

篠生 沙樹(しのぶ さき)CV:野神 奈々
 前作「ぎゃくたま」のヒロイン篠生藍の娘。
 対人関係が苦手で現在は保健室登校の日々。
 保健室でいつも自習しているか絵を描いていることが多い。

西園寺 雅章(さいおんじ まさあき)主人公・リネーム不可
 一流の家柄を誇る御曹司で、今回の「ぎゃくたま」計画の主犯。
 私立桜姫学園の2年生にあたり、一姫とは幼なじみにあたる。
 金持ちの御曹司として常識に欠けており、自信と自己愛なら誰にも負けない三枚目。


このホームページはDISCOVERYより一部文章を抜粋しています。
素材の著作権はDISCOVERYに帰属します。



システム>(ver.1.00)
 基本的にはマップ移動式+選択肢式のAVG。
 システム周りの細かい部分は上記参照^^;
 ディスカバリー系オリジナルのいつものシステム周りです。
 やや癖が有りますが、いつも通り細かい部分まで設定でき、エミュレートモードも搭載しています。
 フォントキャッシュやVRAMキャッシュも含め、システム周りは充実していると言えるでしょう。
 まぁ、反面ノーマルのままではやや重めで非アクティブ時は動作しないのも相変らずですが、上記のように調整できるのですからまぁ、それほど気にならないでしょう。
 全般に言って、慣れれば使いやすいシステムだと思います。

 ゲーム内容はヒロインに会った回数と選択肢で好感度分岐するタイプ。
 それによって各ヒロインごとにTRUE、NORMAL、BADの3種類のEDがあります。
 その為、全てのエンディングを見るのには少し骨が折れます。
 ルートから外れない程度に好感度を上げつつ、上がりすぎないようにっといった微妙な好感度調整をする必要がありますので、NORMAL、BADのエンディングを見るのはやや骨が折れます。
 TRUEだけ見るなら簡単なんですけどね(^^;
 プレイ時間はスキップ不使用で1プレイ5〜8時間程度でしょうか。

 それ以外のオマケとして上に書いたクリア特典の声優さんのフリートークがあります。
 クリアしたヒロインとシナリオに関るキャラの声を当てた声優さんのフリートークコーナーが追加されていきます。
 攻略ヒロインは6人ですが、それに加えて隠し扱いのヒロインが一人います。
 まぁ、前作のヒロインで、一人だけ子供が登場しないあのキャラの関係者ですが^^;


<音声>
 主人公以外の男性女性ともボイスあり。
 ただし、パートボイスですので、イベントシーン以外では声は無いです。
 キャストは上記の通り。
 他に、みる、木村あやか、柴田蕗、金田めい、榎津まお(敬称略)の各氏が出演さております。
 また、ゲーム内ではキャストが出ませんが、男性もボイスありなので、男性声優の方も何人か参加されているようです。

 演技、キャストのマッチング、どちらも非常にいい感じで、テンポの良い会話が映えるコメディに十分耐えうるキャストだっただけに、パートボイスなのが非常に残念です…。
 特殊なイベントシーンにはほとんど入っているので5割近くはボイス付ですが、それだけにボイスの無い日常シーンがチョット目立ってしまいます。
 入っている部分は素晴らしいのですけどねぇ…。

 それから、いつもどおり、クリアするとそのヒロインの声優さんのオマケボイス(フリートーク)が聴けます。


<音楽>
 全17曲。内ボーカル曲2曲。
 テーマ曲「乙女のインボウ」(Vo.彩世ゆう/神結ありか)、ED「あの日あの頃」(Vo.SATOMI)。
 OP曲はツインボーカルのテンポのよい声優ソングといった風。
 ただ、イマイチ乗り切れていない気がします。
 ボーカルとリズムパートが少し合ってない様な感じも…。
 音程とかではなくて、音の重なりとかが重なってしまい綺麗に聞こえないってことです。
 ED曲はなかなか静かなバラード調で結構良いと思います。

 それ以外のBGMはいかにもゲームのBGMというオーソドックスな出来。
 単体で聴くと音が狭く安っぽく感じもしますが、それが却って一昔前のゲーム音楽と言う風でゲームにはまっていて良い感じでした。
 とはいえ、上で書いたように単体での鑑賞はチョット厳しいかと思いますし、これは、という耳に残るメロディーが無かったのも残念なところでした。


<CG>
 原画はサクライユウイチ氏。
 相変らず癖のある絵柄ではあります。
 う〜ん、上手くなっているといっていいのか微妙なところ^^;
 それにしても割合絵柄が変わっていますね。
 良く言えば柔かくなっているのですが、全体に没個性になってしまっているよう気も…。
 絵柄の安定性が無いのも異相変らずで、アングルや構図で別人に見えてしまう時もあります。
 ただし、顔や体のバランスなどは非常に進歩しているというか、前作やそれ以前のような「不自然な」絵はあまり見受けられませんでした。
 構図やCGの入れ方などは良いと感じる場面が多かったので、その点はプラス材料です。

 ただ、立ち絵だけは今ひとつ……。
 というか、立ち絵+フェイスウインドウの構成で、立ち絵は変化しないでフェイスウィンドウだけを変化させているのですが、イマイチどのヒロインも立ち絵自体に華が無いというか、地味です。
 デフォルトの立ち絵がポーズの付け方とか表情とか特にそう感じました。
 折角上質のコメディ作品となりうるテキストを持っているのですから、立ち絵をポーズ&表情変化させて欲しかったなぁ、と思いました。
 特に、上で書いたように絵柄の安定感が無い時があるので、フェイスウィンドウと立ち絵で同じキャラに見えないときもありました。
 そういう意味で絵のデキ自体以上にイマイチに感じてしまったり…。

 また、相変らずコミカルなシーンでのデフォルメ絵は今ひとつです。
 本気で単に「手を抜いた絵」にしか見えないので止めたほうが良いかと^^;

 ただ、塗りと背景は非常に綺麗で丁寧です。
 幻想的な絵から、キッチリとした教室のディテールまで、きちんと書き分けられ、はっきりとした塗りで良い感じです。

 CG枚数は差分を含まず95枚。
 差分も結構用意されており、ボリューム的には十分に感じました。


<Hシーン>
 まぁ、いつもどおりに一言で。
 Hシーンには期待しないで下さい、と^^;

 各キャラ1〜4回程度ありますが、複数回あるヒロインもペッティングやフェラで終るシーンが多いので実数は2回程度でしょう。
 シーン総数は総計15。
 シーン自体の尺も短いですし、純愛系ゲームの中でも比較的薄い、といわざるを得ません。
 シチュエーションは和姦オンリー。
 内容的にも足コキがある1シーンある以外はフェラ、ペッティング、ノーマルH。
 絵と声優さんがツボに入らないと実用はちょっと厳しいでしょう。


<感想>
 ヒロインの過半数が、前作のヒロインの娘と言う大胆な設定^^;
 そうなると前作のどのヒロインとのエンディングなのかが気になるところですが、どうやらパラレルな平行世界なのか、どのヒロインも各ルートに入るとその父親が前作の主人公になっているようです。
 母親役で前作のヒロイン(とサブキャラ)が4人登場しますし、前作のファンには嬉しい仕様ですね^^;

 そんなわけで前作が好きだった身としては、ついつい比較してしまう訳です。
 このゲームが前作より進歩している点と言えば、システム周りと、テキスト面を挙げられます。
 前作もそうでしたが、相変らず主人公の独白と、セリフの掛け合いの面白さは打てば響くような流れる会話のテンポも相まって、純粋に「楽しい」です。
 主人公のお金持ち&天然ボケキャラというキャラ立てもあり、日常テキストのバリエーションも増え、会話のキャッチボールとラブコメでないコメディという感じなのは、エロゲのコメディとしては珍しい。
 1日3回のマップ移動で同じヒロインに会い続けていると、同じ会話が何度も出てくるというのも(シナリオがきちんと進行していれば)ほとんど目立たなくなりました。

 ただし、一つだけ残念な点を上げると、基本的に会話が1対1(+付き人やメイド)という程度で、作品の性質もあるのでしょうが、多人数が絡むドタバタ要素は薄いです。
 その点と、パートボイスは残念でしたが、それでもかなり笑わせて頂きました。

 そして相変らず主人公を含めたキャラクター達が、非常に好人物として描かれ良い感じです。
 まぁ、主人公は基本的に金持ちの三枚目で、頭が良くない学生という設定にしては妙に語彙と知識が豊富すぎる気もしますが^^;
 とはいえ、最終的にTRUEエンドでは主人公もヒロインも自分の信念と行動が揺らがないので、非常に前向きで明るいエンディングな為、非常に読後感(達成感・爽快感)が良いです。
 いわゆる恋人同士でラブラブ、という描写は余りありませんが、「人生の共犯者」としての色を強く出したシナリオ展開も相まって、非常に魅力的なキャラ造形だと思います。
 何と言うのか、どのヒロインも脇役も主人公も、登場人物は皆それぞれに前向きで会話を楽しむ余裕があり、非常に魅力的です。

 反面、元々主人公が御曹司と言うこともあり、シナリオ自体に前作のようなぎゃくたまを狙って一発逆転ホームランみたいな展開はチョット薄く、シナリオ面では少し弱いです。
 とりわけ、ゲーム開始時の目的であり、主人公の行動原理でもある「ぎゃくたま計画」がルートによっておざなりになってしまうのも残念な点。
 ただ、それぞれのルートに前作のファンならニヤリとするシーンが随所に仕込まれているのはいい感じです。
 まぁ、逆に言うと、一見様お断りになりがちとも言えるのですがね^^;

 その、ぎゃくたま計画を抜きにして、ヒロインの側から見たシナリオとしては、オーソドックスにまとまっていて楽しめると思います。
 凝った仕掛けや捻ったどんでん返しは無いですが、会話を楽しむ為に十分なシナリオではないでしょうか。

 結論としては魅力的なキャラクターと高いレベルの掛け合いが魅力的な作品。
 特に「会話」が楽しい作品と言う意味ではオススメです。
 前作の会話のテンポが気に入った方は買って間違いが無いでしょう。
 ただしそれ以外の方においては、笑いと言うのは非常に個人のツボが違うものですから、購入検討の際はOHPで体験版をプレイされることをオススメします。
 ただ、テキスト以外にはそれほど売りが無いのは寂しいです。
 絵もツボにはまれば良い絵も結構あるかと思いますけど。


<10点満点での総合評価>
 7点
 本当はもっと加点したいのですが、誰にでもオススメ…とはいかないです。
 しかし、個人的には楽しめました。
 お気に入りの1作です。


お気に入りのキャラ:北村(執事♂)…主人公とのデートシーン(※男同士)は笑わせて頂きました^^;
                        ヒロインでは篠生 沙樹
最後に一言:「脇役も魅力的なのに攻略できないのが残念。」