双子姫乳×3(ふたごひにゅう)    (とっぷがんさんのレビュー)   評価: 7.5 
▼ タイトル 双子姫乳×3(ふたごひにゅう) amazon associates
▼ ブランド SQUEEZ
▼ ジャンル 双子姫調教アドベンチャーゲーム
▼ 対応OS Win98/Me/2000/XP
▼ メディア DVD-ROM
▼ 定価 税込\9,240(税抜\8,800)
▼ 発売日 2005/02/25
▼ 購入   双子姫乳×3(ふたごひにゅう) /オリジナル特典 Getchu.com
【 CG観賞モード 】  あり
【 シーン観賞モード 】  あり
【 BGM観賞モード 】  あり
【 メッセージスキップ 】  あり(未読・既読判別あり)
【 メッセージ履歴機能 】  あり(音声リピートあり、ホイール対応)
【 選択肢リターン機能 】  なし
【 オートモード 】  あり
【 ヒント機能 】  あり(攻略チャート)
【 セーブ数 】  80個
【 エンディング数 】  10個
【 メディアレス起動 】  可


<あらすじ>
 物語の舞台は、魔法によって繁栄を築きあげる国、マジックガーデンから始まる。
 ガザニアは、その王家に生まれ、後継ぎとして平和に暮らしていた。
 そして、彼が長年研究していた『マジックドール』と呼ばれる人造人間が完成しようとしていた。
 マジックドールが、人々の手助けし、国がますます繁栄していくことを夢見ながらガザニアは研究に没頭していた。

 しかし、近隣諸国は、発展する魔法技術とその産物である『マジックドール』に脅威に感じ始めていた。
 そして、ある日、近隣諸国連合軍の合同演習との名目で、マジックガーデンとの国境沿いに展開していた数十万の大部隊が国境線を超え侵攻を開始した。
 侵攻開始から僅か4日で城まで侵攻した近隣諸国連合軍は、昼夜を問わない攻撃で城を陥落させた。

 この戦争によって肉親を奪われたガザニアは、妹のアリッサと共に辛くも小さな村に逃げ延び、息を潜め暮らすことになった。
 しかし、その生活も長くは続かなかった。
 討伐隊に村を襲われ、ガザニアの目の前でアリッサが犯され、殺されようとしていた。
 その時、主人公の脳裏に、ある声が聞こえた。
 「そなたに力を貸そう」
 ガザニアは両親から譲り受けた『英知の宝珠』によって得た力を使い、アリッサを助ける。

 その後、身分を偽りながら逃亡の旅をしていたガザニアだったが、マジックガーデンと友好関係にあった国の王と出会い、王宮へ迎えられることになった。
 ガザニアは、そこで完成目前だった『マジックドール』の再現に成功する。
 しかし、その功績を妬んだ周りの貴族たちと、人形に自分たちの地位が脅かされるのではと考えていた騎士たちの策略によって、アリッサを殺されてしまう。
 アリッサが死ぬ間際『マジックドール』の中に妹を封印し、再び身を隠すことになった。

 ガザニアは魔法の力を信じ、最愛の妹アリッサを蘇生させようとしていた。
 アリッサの蘇生に必要なものは『英知の宝珠』に封印されている真の力。
 魔導書によると、封印を解くためには、死を司る旧神への絶対的な忠誠心が必要で、それは王族の血を引く、三組の双子の姉妹でなければいけないというものだった。
 ガザニアに心当たりがあるとすれば、それは奇しくも、ガザニアの生まれ育った国や肉親を奪った、三国の双子姫たちだった…。


<キャラクター>
マリア
 商業国家プロスペリティの第一王女。サフィアの姉。
 明るく、真面目で、心やさしい性格で、周りからも慕われている。
 温室育ちなので、世間知らずでもある。

サフィア
 マリアの妹。
 マリアといつも一緒にいる(マリアが傍にいないと落ち着かないらしい)。
 性格もマリアと同じである。

ステラ
 軍事国家ヴィクトリアスの王女。
 王宮騎士団の隊長。
 男勝りで、自分の信念を曲げない気の強い性格。
 妹のリィーナには、やさしい一面を見せる。

リィーナ
 軍事国家ヴィクトリアスの第二王女であり、ステラの妹。
 王宮神官を務める。
 気弱でやさしい性格。
 姉のステラを慕っている。

エリザ
 エルフの国、ディープフォレストを治める第一氏族第一王女。
 気が強く自己中心的。
 周りから慕われている妹に、嫉妬している。

セフィ
 エリザの妹。
 真面目で、おしとやかで社交的な性格。
 そのせいか、姉からの無理な頼みを、断れずに困っている。
 教養と知識に長けており、姉の嫉妬の原因にもなっている。

アリッサム
 ガザニア(主人公)が作ったマジックドール。
 命令に忠実で、感情は持ち合わせていないが、ガザニアと生活を共にしているうちに人格が形成され今日に至っている。
 ガザニアの身の回りの世話から戦闘までこなす。



このホームページはSQUEEZより一部文章を抜粋しています。
素材の著作権はSQUEEZに帰属します。



<購入動機>
 分かりやすい設定に惹かれて。
 地元北海道のメーカーなので応援を^^;


<ゲーム概要>
 ゲームスタイルは、クリック&会話選択形式の調教ADVゲーム。
 ゲーム期間は、約2週間ですが、ルートによってはイベント日のみ進行します。

 1日の流れは午前・午後の2回、調教する双子を選択して進んでいきます。
 調教パターンは2通り有り、キャラの体のパーツをクリックする方式と、選択肢を選んで進める形式です。
 前者は主にED分岐、後者はキャラの好感度ひいてはED分岐にそれぞれ影響します。
 尚、同じ双子を1日に2回選択出来ませんので、途中までは同時攻略を強要されます。

 攻略対象キャラは「マリア&サフィア」「ステラ&リィーナ」「エリザ&セフィ」の3組の双子で、どの組合せから攻略しても構いません。
 3組の双子のうち、誰かのEDを見ると「アリッサ&アリッサム」のルートが攻略可能になります。
 尚、異種双子格闘技決定戦(ハーレムルート)はありません(-_-;)

 難易度は低めであるとメーカーはOHPで公開していますが、結構高いと思います。
 特にクリック方式の調教において、バーの目盛りを最大にする組合せを捜すのは結構骨が折れました。
 ただ、攻略チャートが用意されているので、好感度の加点やルートの分岐なんかの情報をユーザーに示してくれるのは親切ですね。

 プレイ時間は、各双子ルート4〜5時間くらい(初回+1時間)、アリッサ&アリッサムルート3時間くらいというところでしょうか。
 ※CVすべて聴いた場合


<システム補足>
 メディアは、DVD-ROM1枚。
 インストールで使用するHDDは約800MB。
 ゲームの起動時は、DVDを必要としません。

 メニューは一通り揃っていて、特に足りないと感じたものはありません。
 色々な部分で細かい調整も出来、使い勝手も良好なシステムだと思います。
 ただ、クイックセーブのデータをクイックロードした後、そのデータが初期化されてしまうのには慣れるまでやや時間がかかりましたが…。
 システム自体には特に問題ありません。

 ですが、この作品は「アリッサ&アリッサム」ルートにおいてバグが存在します。
 音声ファイルが一部壊れているみたいで、あるシーンに行くとプログラムが異常終了します。
 PCの環境によって障害が出るようなケースは同情できる部分もありますが、今回のはちゃんとデバックさえすれば防げたはずの障害で、同情の余地はありません。
 私もこの部分で足止めをくらっていたクチで、サポートに連絡しようか思っていた矢先の修正パッチ公開でした。
 音声データが入るのは完成間近のタイミングで開発が佳境にあるというのは分かりますが、プログラムが落ちるという障害はプレーヤーにとって一番腹が立つものであり、メーカーに対する信用を一番損ねるものなので、今後はしっかりとデバックして頂きたいです。
 これからこの作品をプレイされる方は、確実にこの修正パッチを当てましょう。


<音楽>
 音楽は『Shinya Watabe』さん。
 音楽鑑賞モードは全部で6曲と少ないです。
 ボーカル曲はありません。

 ピアノ基調の曲がやや多めですが、ロック調やパロック調など色々取り入れています。
 曲数が少ないので必然的に同じ曲を何度も聴く事になり、プレイ後にはどの曲も記憶に残りますが、それでもちょっと少な過ぎるかなと思います。
 1曲ごとの作りは丁寧で好感が持てるだけに、もう少し…せめてキャラごとの曲くらいは欲しかったです。
 双子でお姫様で巨乳という設定が同じキャラに、別の角度から変化を与えて欲しかったですね。

 6曲の中では、回想シーンの曲「Time passed by」、ED曲「It's over…」あたりが良い感じの曲でした。


<原画・CG>
 原画は『旭』さんと『ないぺた』さん。
 『旭』さん担当の「マリア&サフィア」「ステラ&リィーナ」は、目が丸く体全体も柔らかいラインという印象です。
 『ないぺた』さん担当の「エリザ&セフィ」「アリッサ&アリッサム」は、目が角張っていて白目の面積が多いところに特徴があります。
 どちらも味のある画で甲乙つけがたいですね^^;
 個人的には一作品一人の原画家さんというのが好みなのですが、こういう似たようなシーン(調教シーン)が連続するような作品は、画のタッチを変えて変化をつけるというのも確かに効果的な手法なのかもしれません。

 この作品のウリの一つである「巨乳」の表現は、弾力感や柔らかさが良く表れていて好印象です。
 …【アリッサムは置いといて…(-_-;)】
 SQUEEZの原画は毎作品担当が変わり、色々な方面で人気のある原画家さんを登用していてそれ自体もウリの一つにしていますが、画を見ただけでメーカーがイメージ出来るというのも認知度という点では重要な戦略だと思うので、個人的にはそろそろお抱えの原画家さんが欲しいですね。
 …【と言うか、このまま『旭』さんに留まって欲しい…(-_-;)】

 CGは塗りも線も丁寧ですが、画面の基本サイズが640X480(800×600希望)のため、フルスクリーンにすると線の荒さが気になるのは否めません。
 母乳と精液の違いは、母乳の線を細くしたり、精液に影を付けて重量感を持たしたりというのは分かりますが、色合いが同じなのでやや分かり難いです。
 影の付け方は綺麗で、背景画もまずまずというところです。

 CG回想モードは、マリア&サフィア:58(19)、ステラ&リィーナ:60(17)、エリザ&セフィ:80(21)、アリッサ&アリッサム:36(11)、合計:234(68)、です。
 ※括弧内は、表情パターン別を1つとしてカウントした枚数。
 この内、えちぃCGはほぼ10割に当たる229(66)です。

 シーン回想モードは、マリア&サフィア:12、ステラ&リィーナ:17、エリザ&セフィ:18、アリッサ&アリッサム:10、合計:57、です。


<演出・効果>
【淫触モード】
 本作の調教シーンの特徴。
 キャラの体のあちこちのパーツに丸印がされ、好きな場所をクリックする事で調教が進行していきます。
 1回の調教では5箇所まで選択できます。
 選択した箇所によって1〜2ポイントの調教ポイントが与えられ、合計10ポイント獲得すると調教が終了となります。
 10ポイントに満たない場合は次回に持ち越され、再度続きを行います。
 ポイントは最大12ポイントまで獲得出来、MAXまで行くかどうかがED分岐に関係します。
 MAXまで行かせるためにはボーナスポイントを引き出す必要があり、特定の連続した箇所をクリックした時に発生するチェインボーナス、特定の箇所をクリックしておけば発生するトリガーボーナス、残り回数が2回になると発生するタイマーボーナスの3種類があります。
 調教ゲームというよりはパズルゲームの感覚ですね。


<設定・シナリオ>
 シナリオは『龍魯人』さん。

 まず「双子」という設定に関してですが…。
 外見的には、全ての組合せが一卵性双生児なので非常に酷似しています。
 それでも多少髪型や髪の色、瞳の色などを変える事により、各双子間の差別化を微妙に図っています。
 性格的には、姉が気が強く妹は気が弱いという図式が、程度の差こそあれどやはり全ての組合せに共通しています。
 性格の違いで姉妹キャラを立たせようという意図は分かりますが、全組同じではややワンパターンと言わざるを得ません。
 反発しあう姉妹とか、妹の影に隠れる姉とか、このあたりもう少し変化を持たせて欲しかったですね。
 そして何より気になったのが、これぞ双子というインパクトにやや欠ける点です。
 妹の身代りになる姉、姉の手助けをする妹、妹に嫉妬する姉…。
 確かにそれらは双子の一面かもしれませんが、でもそれは単なる姉妹でも有り得る事です。
 …【いや、双子も姉妹ではあるのだが…(-_-;)】

 では普通の姉妹にはなくて、双子にあるものとは何か?
 双子が双子である所以とは?
 双子の永遠の法則とは?
 …それはズバリ『テレパシー』です!(ドーン)※注:効果音
 姉が何をしようとしているか妹が以心伝心で理解出来たりとか、妹が怪我したら姉が同じ場所に痛みを覚えたりとか、インファ○ト島からモ○ラを呼んだりとか、そういう事が出来るのが双子です!(バーン)※注:効果音
 …【↑漫画の見過ぎ】
 まぁ、ちょっと極端な例ですが、でももう少し内面的な部分でも「双子」の表現を強調して欲しかったですね。

 次に「お姫様」という設定に関してですが…。
 一般的なイメージとして「世間知らず」という点では順当な設定になっていると思います。
 でも「お姫様のプライド」という点においては、気が強いキャラはいるものの、これぞお姫様というインパクトに乏しい印象です。
 特にこの作品は調教ゲーなので、お姫様のプライドに賭けて最後までしぶとく堕ちないキャラを徐々に堕としていく楽しみというのを結構期待していただけに、割とアッサリ堕ちてしまう展開にやや物足りなさを禁じえません。
 では「お姫様のプライド」というのは何か?
 お姫様がお姫様である所以とは?
 お姫様の永遠の真理とは?
 …それはズバリ『コルセット』です!(ズドーン)※注:効果音
 限界以上にウエストを絞り込み、食事も取らずに更に絞り込み、触れば折れそうになっても「まだまだ太いですのよ〜」と笑顔で答える余裕。
 そういう人の視線へのこだわり、それがお姫様です!(ズババーン)※注:そろそろヤメレ^^;
 …【↑古い映画の見過ぎ】
 これもちょっと極端な例ですが、でもコルセット&ドレスのお姫様がプライドに賭けて抵抗し続けるシーンというのも見たかったです^^;

 設定的には、姉は妹の引き立て役で、妹の方に重点を置いている印象を受けます。
 …【胸のサイズも妹の方が全て大きいし…(-_-;)】

 シナリオ的には、簡単に言えば一種の復讐劇という感じです。
 主人公の陵辱行動の起因としては非常に分かりやすく説得力もあるのですが、ただ復讐のターゲットにされる双子姫達が復讐する起因となった事件にまったく関与していないというのが、復讐のインパクトにやや欠ける要因になっています。
 単に他の人間が犯したツケを支払わされるという、不幸なキャラ達ですね。
 もっとも、王女という立場で考えると、臣民の不手際の責任を取るというのは正当な責務かもしれません。
 それが本人達の合意の上で行われているとしたら…ですが。

 この作品は基本的にハッピーEDがありません
 純愛色が強いキャラやシナリオはありますが、行き着くところは概ねダーク系です。
 この部分については潔いと言うか、一貫していると言うか、この設定この物語で純愛EDが存在する事は逆に違和感を感じるので、素直に好印象を受けます。


<えちぃシーン>
 回数は、1組当たり10〜18回。
 テキストは、選択肢方式の場合は約10分前後くらいですが、クリック方式の場合は一通り試す&コンボを探す手間を考えると20〜40分くらいかかります。
 バランス的には、前半から後半まで万篇なくえちぃシーンがあり、開始直後から堪能できる構成になっています。

 純愛・陵辱の比率は、ほぼ0:10です。
 ただ、一部姉妹プレイや和姦もあるので、徹底的な陵辱という印象には至りません。

 シチュエーション的には、監禁という設定から場所という点では変化に乏しいものの、その代わり陵辱の相手という点ではかなり異彩を放ち、今作の特徴の一つになっています。
 色々なモンスターを召還して襲わせたり、死人に襲わせたり、果ては擬似的な近親相姦まで行き着きます。
 物語の世界観が剣と魔法の世界なので、もう何でもありという感じですね^^;

 バリエーション的には、陵辱・倒錯系中心です。
 変態系は放尿や肛姦はあるものの、スカトロは一切ないので、ビジュアル的にはおとなしい印象を受けます。
 この作品のウリの一つである「巨乳」に関しては、色々な角度で目は楽しませてくれるものの、実用度は今一つという感じです。
 母乳にはそれなりに力を入れていますが、パイズリなどの基本技は意外と少なく、中にはまったく登場しないキャラもいます。
 そして、今作のもう一つの特徴ですが、フタナリ率が高いです。
 仮にペ○スがあるのが男で、ないのが女と定義するならば、この作品のキャラは大半が男という事になりますね。
 …【ダークエルフって両性具の種族だったのか…φ(..)メモメモ】

 全体的には、コマンド⇒召還魔法⇒襲う⇒応援(FF風味)という感じでしょうか^^;

 処女率は、100%!
 ビジュアル的にも表示されます。


<キャラ別感想>
※「先入観がつくからイヤ」という方はスキップして下さい。
マリア&サフィア
 髪の色は、レモン&モカシン。
 髪の型は、セミロング&セミロング。
 瞳の色は、ブルーグレー&ブルーグレー。
 スリーサイズは、B89&91、W55&56、H86&86。
 髪型と瞳の色が同じで、髪の色が微妙に違うところに外見的な特徴があります。

 世間知らずの双子のお姫様
 商業国家プロスペリティの第一第二王女達。
 世間の荒波も知らず、何不自由なく育てられ、今日も姉妹仲良く別荘へ静養に向かうはずだったある日、突如現れた主人公&アリッサムに拉致されてしまいます。
 訳も分からず牢屋に入れられ、鎖に繋がれ、震え上がる2人ですが、主人公の声や仕草にかつて兄のように慕っていた人物の面影を見出し…。

 純粋な年少組
 この双子は、登場する双子達の中では一番の年少組の設定になっており、それ故にこの作品の中では純愛色が強めの印象を受けました。
 特に妹のサフィアは、姉よりも一途に主人公を慕っていたという関係から、いち早く主人公の正体に気付き、戸惑いながらも行為を受け入れてしまうという感じです。
 「お兄ちゃんになら何されても我慢できるもん」
 受けるプレイは倒錯系なのに、言うセリフは純愛系というのは何かシュールですね(^_^;)
 姉のマリアは、妹の身代わりになったり、妹の身を案じたり、最初は存在感があるのですが、後半にサフィアの健気さが前面に出てくる頃になると、いつのまにか脇に追いやられてしまう印象で、ちょっと気の毒です。
 結果的には妹の引き立て役という感じでしょうか。
 ここはやっぱり「以心伝心プニプニアタック」が欲しかった(謎^^;

 この双子の選択パネルは一番左にあるので、大部分の人が自然と一番最初に攻略すると思いますが、最初に純愛色が強いシナリオを配置しているのは、良く言えば後の陵辱色が強いシナリオを際立たせる布石、悪く言えば安全策、斜めに見れば入れ込むプレイヤーの出鼻を挫く、そういう狙いと言ったところでしょうか。
 …【と言っても、ハッピーエンドは存在しないのだが…(-_-;)】
 個人的には、3組のシナリオの中では一番楽しめたルートでした。

 軽めのプレイ
 えちぃシーンは、合計12回。
 シチュエーションは、サキュバス召還、ウルトラの乳、偽サフィア、犬っ娘、ニャン娘、イチゴムース娘、グレープゼリー娘、サハギン召還、性奴、等々…。
 バリエーションは、アナル、パイズリ、フェラ、レズ、立位、後背位、母乳、騎上位、放尿、正常位、3P、等々…。
 この双子は、えちぃシーンにおいても年少組の恩恵を受けて、回数が一番少ないです。
 内容的には、コスプレや女体盛りなど、萌え要素が強めのシーンが多いです。
 倒錯系プレイも少なく、二人セットで調教というパターンもやや多めで、全体的に軽めの印象を受けます。

 萌えっ娘ボイス
 CVは「楠鈴音&かわしまりの」さん。
 萌え狙いというのはCVにもよく表れていますね^^;
 「楠鈴音」さんは、あまりエロ重視作品でお目にかかった事がないので、今回初めて濃厚なえちぃボイスを聴いたのですが…予想以上に上手いなぁ、という感じです。
 特に絶叫時の高音域の声の不連続なビブラートが、ちょっと新鮮でした。
 通常ボイスは、サキュバスの擦れた感じの声の方が印象に残りました。
 「かわしまりの」さんは、十八番の妹ボイス全開という感じです。
 一句一句を搾り出すような声が特徴的ですね。
 「お兄ちゃん」の台詞がいつまでも頭の中で木霊する、後ろ髪を引かれる印象を受けます。
 たまに、言葉の先頭に「にゅう…」を入れて欲しかった…^^;


ステラ&リィーナ
 髪の色は、ブルーグリーン&ブルーグリーン。
 髪の型は、ロング&ロング。
 瞳の色は、インディゴ&カデッドブルー。
 スリーサイズは、B106&111、W57&59、H90&89。
 髪の色と型が同じで、瞳の色が違うところに外見的な特徴があります。

 第一線で働く双子のお姫様
 軍事国家ヴィクトリアスの第一第二王女達。
 それぞれ、王宮騎士団隊長と王宮神官の国家の要職に就いています。
 ある日行方不明となった、同盟国ディープフォレストの王女エリザとセフィを奪還するべく、ステラは騎士団を率いて主人公が待ち受ける城に乗り込みます。
 だが、そこで対峙したマジックドールのアリッサムに全く歯が立たず、姉の身を案じて密かに騎士団に紛れ込んでいたリィーナ共々捕われの身になってしまいますが…。

 成熟した年長組
 この双子は、登場する双子達の中では一番の年長組の設定になっており、それ故にこの作品の中では陵辱色が強めの印象を受けました。
 特に姉のステラが主人公の正体を知るくだりのシーンは、この作品の中では「王女」という立場が一番前面に出てくる展開で、支配国の民衆に陵辱されるという特異なシチュエーションと相まって、一番記憶に残るシーンです。
 勝つ者がいれば負ける者がいる…。
 負けた人間の復讐心というのは、陵辱という負の情念を燃やすエネルギーとして、最強かつ最大なのかもしれません。
 妹のリィーナは地味ですが、それでも主人公を救済する重要な役割をこなす設定になっており、形は違えど二人とも主人公に対する負債を還す展開となるこのルートは、シナリオ面において「核」として位置付けられると思います。

 この双子の選択パネルは中央にあるので、大部分の人が自然と二番目に攻略すると思いますが、最初の双子が純愛色が強い構成で、反してこの双子が陵辱色が濃い構成という流れは、互いの色彩を際立たせる効果を狙っていると感じます。
 対比による強調。
 一番基本的ですが、一番効果的ではありますね。
 …【胸のサイズも対照的…(-_-;)】

 猛威を奮う召還獣
 えちぃシーンは、差分含めて合計17回。
 シチュエーションは、偽リィーナ、偽ステラ、サキュバス召還、民衆放置、リザードマン召還、ゾンビ召還、ブラックドラゴン召還、偽父親、偽母親、等々…。
 バリエーションは、フタナリ、アナル、フェラ、正常位、鞭、ロウソク、木馬、立位、母乳、側位、後背位、騎上位、座位、3P、等々…。
 この双子は、モンスターによる「寝取らせ」率が高く、それ以外でも「偽者」を使った精神攻撃度も高く、えちぃシーンにおいても年長組の役割をきっちり果たします。
 フタナリはデフォルトという感じで倒錯系プレイも多く、異常度が突出しています。
 でもそちら方面に注意が向き過ぎている感もあり、基本プレイが疎かになっている面も否めません。
 最大の胸のサイズを誇るのに、何故パイズリがないのでしょうか?

 期待の競演
 CVは「北都南&西田こむぎ」さん。
 個人的には、声優界に君臨する女王と成長著しい若竹という感じで、このキャスティングは実は一番楽しみな組合せでした。
 「北都南」さんは予想通りと言うか、凛々しく悠然とした勝気娘の演技。
 相変わらず高音の伸びとリズムの良いビブラートがお見事です。
 「西田こむぎ」さんは中音域の慈愛に満ちた演技。
 ですが、えちぃシーンになると、独特の鼻から抜ける息と裏返る声が脳を直撃します。
 ありそうでなさそうな競演。
 今回に限らず今後もこの組合せの作品が出る事を期待します。
 …【いや、収録は別々に行っていると思うが…(-_-;)】


エリザ&セフィ
 髪の色は、グレー&グレー。
 髪の型は、触覚ロング&ストレートロング。
 瞳の色は、プラム&プラム。
 スリーサイズは、B98&102、W58&57、H88&87。
 髪の色と瞳の色が同じで、髪の型が違うところに外見的な特徴があります。

 プライドが高い双子のお姫様
 エルフ国家ディープフォレストの第一第二王女達。
 エルフの国は複数の氏族から構成されており、その中の第一氏族の王女なので他の王女達よりやや自尊心が強い設定になっています。
 ある日勉強の息抜きに城の近くの湖で戯れていたところ、突如ウォータースライムに襲われ、近衛団の奮闘も空しく捕われてしまいます。
 そして気を失っている二人の元に、主人公がどこからともなく現れますが…。

 愛憎交わる年中組
 この双子は、登場する双子達の中では年中組の設定になっており、一見あまり特徴がないように見えて、実は「双子」という設定に対する内面的な表現、つまりは愛憎色を一番強調している印象を受けました。
 表面上は仲の良い二人ですが、常に周りから慕われている妹に対して劣等感が嫉妬に転化されるエリザ、自分の立場をわきまえて常に一歩引かざるを得ないセフィ、互いに本音と建前が微妙なバランスで均衡している感じです。
 そしてそれが監禁・陵辱という異常な環境に置かれたとき、建前を駆逐した本音が一体どの方角を向くのか。
 生まれた時から存在する姿形が同様のもう一人の自分に対して、心の奥底にある真実の感情は何を求めているのか。
 ラスト直前の地下廃墟のシーンは、それぞれの本音が垣間見えて中々興味深かったです。
 人を憎む事すら出来ない人間が人を愛する事が出来るはずがない、とは良く言われる言葉ですが、双子の間でもそれは言えるのかもしれません。
 惜しむらくは、このエピソードが双子に限った事ではなく、普通の姉妹でも有り得るという事でしょうか。

 この双子の選択パネルは一番右にあるので、大部分の人が自然と最後に攻略すると思いますが、純愛⇒陵辱と来て最後に愛憎という構成は、飽きがくる頃を見計らって投げた変化球という感じがします。
 原画担当が変わるのもそれを助長する印象ですね。
 …【妹至上主義は変わらんが…(-_-;)】

 アリッサム活躍
 えちぃシーンは、差分含めて合計18回。
 シチュエーションは、ウォータースライム召還、ゴブリン召還、蟲バイブ、風呂場、犬の散歩、偽セフィ、偽お兄さん、双子の幼馴染、等々…。
 バリエーションは、触手、アナル、騎上位、後背位、座位、フェラ、パイズリ、レズ、放尿、フタナリ、正常位、3P、4P、等々…。
 この双子は一通りのエロシチュがあり、全体的にバランスが取れているように思います。
 特徴はアリッサムとの絡みが多い事でしょうか。
 ただ、差分のえちぃシーンもいくつか有り、若干の水増しを図っている印象も受けます。

 期待の競演U
 CVは「西田こむぎ&かわしまりの」さん。
 この組合せも楽しみにしていました。
 「西田こむぎ」さんは低音域の落ち着いた感じの演技。
 姉と姫のプライドをやや鼻にかけた物言いが上手いですね。
 ただ、えちぃボイスは興が乗ってくると、リィーナと同じ感じに聴こえてしまいます。
 …【このあたりが課題か…(-_-;)】
 「かわしまりの」さんも低音域の落ち着いた感じの演技。
 同じ妹でもちゃんとサフィアと演じ分けているあたりは上手いですね。
 えちぃシーンでも低音域の演技が続いたのは意外でした。


アリッサ&アリッサム
 髪の色は、ピンク&ピンク。
 髪の型は、ロング&セミロング。
 瞳の色は、ブルーグレー&ブルーグレー。
 スリーサイズは、B??&70、W??&48、H??&73。
 髪の色と瞳の色が同じで、髪の長さが違うところに外見的な特徴があります。

 共有する二つの魂
 アリッサムは主人公が初めて作ったマジックドールで、主人公の妹のアリッサが自分の名前に似せた名前を付けました。
 元は別々の存在だったアリッサ&アリッサムでしたが、ある事件を境に一つの体を二つの魂が共有する事に。
 主人公は何とか妹のアリッサを復活させようと、日夜文献を読み漁りますが…。

 二律背反の行方
 設定が設定なので、この作品の中では一番純愛色が濃いシナリオです。
 当然EDもそれぞれ用意されていますが、最初の段階からネタがばれているので、EDを迎えてもそれほど感慨が起きないのは残念なところです。
 あくまでオマケのシナリオとして割り切る方が吉でしょう。

 この二人は他の双子達のように、血の繋がった双子というわけではありません。
 でも肉体を共有する二つの魂も、見方によっては双子である…。
 このシナリオで表現したかったのはそういう事だと思います。

 これはアリなのか?
 えちぃシーンは、差分含めて合計10回。
 シチュエーションは、隠れ家、主人公の部屋、等々…。
 バリエーションは、騎上位、フェラ、正常位、座位、アナル、等々…。
 おまけルートなので回数・内容とも当然少ないです。
 双子達が陵辱・倒錯ばかりなので、余計そう思えますね。
 身内に優しく他人に厳しい…こういう人間には王様になって欲しくないなぁ…(^_^;)
 ところで主人公とアリッサは異母兄妹という事ですが…。
 ……………
 ………
 …
 いいの?やっちゃって。

 時系列の演技
 CVは「北都南&北都南」さん。
 アリッサムのモデルは言わばアリッサなので、同じ声優さんが担当されるのは当然だと思いますが、この演技にも「北都南」さんの実力が証明されていますね。
 一人の人間の「少女」と「女性」を見事に演じ分けられています。
 この「少女」が成長したらこの「女性」になるんだろうなぁ…というイメージを音声によって代弁してくれるあたり、流石と言うか改めて凄いと思います。
 この作品で3役こなしていますが、全てのキャラに息を吹き込んでくれてますね。
 お見事です。


<総評>
 一言でいうと「モンスター召還寝取らせ系ゲーム」という感じです。
 倒錯系主体の陵辱色が強すぎて調教色が色あせたような作品です。

 シナリオは捻りが足りないと感じる部分があるものの、ハッピーEDがない復讐劇ベースの分かりやすい内容です。
 エロは魔法世界なので何でもあり、という感じでややおぞましい印象ですね。
 原画・CGはレベルが高く、音声のキャスティングも良いです。
 音楽は曲数が少ないのが難点ですが、曲自体は割と良い感じです。
 演出面はやや寂しい印象です。
 システムはバグがなければ9点くらい付けましたが、プログラムが落ちるんじゃ…(^_^;)

 この作品を薦めるとしたら、対象がちょっと難しいですね。
 倒錯OK、獣姦OK、寝取らせOK…。
 うーん、あまり好んでやりたがるような人はいないかも…(^_^;)
 私自身、2年前なら真っ先にパスしたかもですね。
 たまに変わった作品を…という方は取り合えずチェックされてはいかがでしょうか。

 萌えと巨乳と陵辱の融合を試行するメーカー「SQUEEZ」。
 そろそろお抱えの原画家さんが欲しいところ。


<お気に入りのキャラ>
マリア サフィ ステラ リィナ エリザ セフィ アリサ アリム
シナリオ
性格
音声 10 10 10
萌え
CUP
えっちぃ
合計 44 47 49 51 47 48 43 43
 と言う事で『リィーナ』です。


<10点満点での総合評価>
シナリオ 予想したよりは…
原画 人気原画家
CG まずまず
キャラ それなりに変化あり
音声 好キャスティング
音楽 少な過ぎ
システム バグあり(修正後は9)
演出 パズル感覚
エロ 倒錯系主体
ボリューム 総プレイ時間18時間
合計 73 (パッチ修正後は78)
 と、言う事で『7.5点』とします。

最後に一言:「ハーレムルート欲しかった…(^_^;)」