ジオグラマトン   (oggbeeさんのレビュー)   評価: 7.5 
▼ タイトル ジオグラマトン-DYOGRAMMATON- amazon associates
▼ ブランド CLOCKUP
▼ ジャンル ダブルインパクトADV
▼ 対応OS Win98/Me/2000/XP
▼ メディア CD-ROM
▼ 定価 税込\9,240(税抜\8,800)
▼ 発売日 2005/02/25
▼ 購入   ジオグラマトン 通常版 /ジオグラマトン 初回版
【 CG観賞モード 】  あり
【 シーン観賞モード 】  あり
【 BGM観賞モード 】  あり
【 メッセージスキップ 】  あり(未読・既読判別あり)
【 メッセージ履歴機能 】  あり(音声リピートあり)
【 選択肢リターン機能 】  なし
【 オートモード 】  あり
【 ヒント機能 】  なし
【 セーブ数 】  --個
【 エンディング数 】  --個
【 メディアレス起動 】  不可


<ストーリー>
 幼い少女海部杖ひかりと公園で遊ぶ、幼い主人公御堂恭介。公園の外から両親に呼ばれて駆け出すひかり。
 ひとり転び自分で立てない。泣いているひかりを助け起こしてやる恭介。
 にぱっと笑い、手を振って走っていくひかり。トラックが走り去っていく。
 「引っ越していってしまった、オレの幼馴染……」トラックが見えなくなるまで玄関先にたたずんで、それからやっと家に入る恭介。
 茶の間のTVでは、人類初の有人月面探査プロジェクト「アキレス計画」のロケットが打ち上げを成功させたというニュース映像が流れていた。

 あれから10年。「ディゾルブ」と名付けられた敵生体によって、人類はその存在を脅かされていた。
 何故地球を、しかも集中的に東京を襲うのか?その理由はわかっていない。
 その「ディゾルブ」に対抗する為に結成された【国際連合下特別組織対ディゾルブ迎撃機関】通称DAKTに「御堂 恭介」と幼馴染「海部杖 ひかり」はいた。

 時間を自由に加速する事が出来る「ディゾルブ」。
 その通常兵器では歯が立たない敵生態に対し、人類はその加速した時間に対応できる選別された人間を、「ジークフリード」と呼ばれる人型ロボット兵器・耐圧戦車に乗り込ませて、戦っていた。

 そして、「御堂 恭介」と「海部杖 ひかり」と同じく「DAKT」に所属する「リョウト・ジグムント」は、その適性からDAKTの情報部に所属していた。
 諜報・防諜・組織の警備・特殊処理自衛隊との連絡と「ジークフリード」のパイロットだけでは対処できない事態に対してその能力を発揮し、DAKT内でも立場を確立していた。しかし、彼には「DAKT」の目的と相容れない「目的」を持っていた。

 そして又、「ディゾルブ」出現の警報が基地内に響き渡る……。


<キャラクター>
海部杖ひかり(あまつえ ひかり)
 DAKT日本基地ジークフリート部隊のメンバーで、ジークフリートを操縦する才能は極めて高いが戦闘に関してはアマチュアなため補欠的な扱いになっている。
 それでも仲間の後ろを懸命に付いていく、明るく元気な天然系少女。
 体にめりはりが無いのを気にしている。

ルー・バレンクレア
 DAKT日本基地ジークフリート部隊のメンバーで、戦闘時は真っ先に敵陣に飛び込む切り込み役。
 元アメリカ海兵隊所属であり、ジークフリート部隊のメンバーで軍の正規の訓練を受けているのはルーだけで、自分でもその役割をよくわきまえている。

星霊宝(しん れいほう)
 DAKT日本基地ジークフリート部隊のメンバーで、戦闘時は多目的ミサイルを大量に搭載した専用機に乗り込み大火力で敵を圧倒する役割を担う、中華少女。
 東アジアの闇社会にその名を畏れられる、暗殺を生業にした華僑の一族、星家の姫。
 上海・シンガポール・マレーシアを幼少時から移り住んで育った。

ジェルソミーナ・ビアチェンティーニ
 AKT日本基地ジークフリート部隊のメンバーで、戦闘時は主に狙撃を担当するイタリア南部出身の落ち着いた少女。
 いつもニコニコとしているが、発言に重みがあり、その存在感で部隊の控えめな纏め役を担っている。
 おいしいものに目が無く、また呆れるほどの大食漢であるが、いくら食べてもその抜群のプロポーションは崩れない。

イリューダ・ワガノワ・イヴァノフ
 DAKT日本基地ジークフリート部隊のメンバーで、戦闘時は部隊の防御面を担当する無口な少女。
 ロシアの科学研究都市「星の町」の出身で、スーパーコンピューター並の超計算能力を持っている。
 日常生活ではその高度すぎる計算能力を持てあまし、他人とどうしてもワンテンポずれた言動をしてしまうが、そのトボけた様子が他のメンバーから可愛がられている。

神楽憂季子(かぐら ゆきこ)
 日本人。東京出身。ロボット兵器の開発主任であり、部隊の整備主任。機械工学の権威。
 12歳の時にMITを主席で卒業した天才技師で、多脚戦車の基礎設計を個人で作り上げた。
 色気むんむんの格好をしている理由は、憂季子がこれまで居た環境ではこのほうが男が寄ってこなかったためであり、実は男性との交際経験がほとんど無い。

イズベルガ・ミューレン
 ドイツ出身の美人作戦参謀。仕事以外の私語は好まない。身の回りの品はすべてドイツ製。
 甘いもの好きで、特に和菓子にには目が無い。
 ゲーム中では「バトルADVモード」で主人公たちに作戦指示などをする役割。


このホームページはCLOCKUPより一部文章を抜粋しています。
素材の著作権はCLOCKUPに帰属します。



<シナリオ>
 シナリオは恭介ルート、リョウトルート2通りあります。

 ・恭介ルート
 シナリオは1章ごとにヒロイン1人とイベントが起きます。
 内容としてはヒロイン達の悩みや過去について明かされ、それについて主人公が何かを言って、勝手にヒロインが主人公に惚れてしまうという感じ。
 各章共にシリアス感はあり、そのシリアス感がうまく伝わってくるのですが、もう一押し足りないせいか、いまいちシーンに重みが感じられませんでした。
 シーン自体はいいシーンだけに勿体無く感じました。
 また、キャラについても個別のイベントが少ないせいか、設定が活かされてなく、あまりキャラに魅力を感じませんでした。
 個別ルートについてはかなり内容が薄いです。
 最後のHシーンと戦闘後の後日談みたいなものしかなくて残念です。
 全体的には目立ったシーンもなくインパクト不足な感じがします。
 ただ、逆にいえば、王道的で文句の付け所がない(普通な)シナリオとも言えます。

 ・リョウトルート
 「ディゾルブ」側である主人公が「DAKT」潜入して、組織をぶっ壊すためにヒロイン達を服従させる…といった感じのシナリオ。
 こちらのシナリオについては、なかなか面白いです。
 というのも、主人公の2面性、組織崩壊のための暗躍がしっかり描かれていて楽しめました。
 また、組織内では組織を崩壊させようと企んでいる人に対して、いつも通りの対応してる辺りがかなり馬鹿ぽく、笑わしてもらいました。
 特に恭介なんて、まるきっりリョウトの事を信じきっていてかなり笑えます。
 組織も後半の方はかなりパニックになっていて悲壮感漂っている辺りなどは、しっかり描写されていて見ごたえがありました。
 ただ、こちらも最後が何というか、あっけなさすぎて物足りない感じがします。
 Hシーンは女を服従されるのですから、当然凌辱です。

 上記2通りのシナリオを終えると(?)、トゥールエンドシナリオが見られます。
 こちらのシナリオについては今までの伏線ぽいのを語ってくれるのですが、かなり使い古されたネタで、王道過ぎていうことがありません。
 あまりにも、ストレート過ぎて、逆に笑えるかも^^;

 ・バトルADV
 これについては何がしたいのかよくわからない感じがしました。
 変にSLG形式に混ぜようとしたのか、かなり中途半端です。
 SLGにしてはまったく操作性に優れてなく盛り上がらないし、テキストにしてはあまりにも描写が少なく燃えられないし、プレイ側としては何がしたいのか理解できませんでした。
 バトルADVに関してはかなり残念です。
 出来るなら、どちらか一方にこだわって欲しかったです。


<システム>
 スキップ機能あり
 スピードは特に問題はないです。
 未読、既読の判別も特に問題はありませんでした。
 スキップ速度の設定も可能です。

 バックログ機能あり
 ホイールで話を進めることは不可能です。
 ただ、ホイールでバックする事は可能です。
 音声リピートもあり。

 セーブ数:100個
 かなり、多いです。
 特に攻略が難しい訳ではないので十分過ぎるほどあります。

 他のシステムについては特に問題なし。
 色々システムが付いており、かなり便利な感じがしました。
 動作はとても軽快に感じて、問題はないかと。
 また、画面はウィンドウ、フルスクリーンモード選択可能。
 CG・回想・BGM鑑賞あり。
 鑑賞モードはワンプレイするまで使用不可。


<キャラ>
 どのキャラも魅力的になっているはずですが、上手く引き出されてはいません。
 感情移入など特定のキャラを思うまではいかないかと。
 というよりも、個別シナリオの中身やイベントが弱すぎるせいか、まったくといっていいほど個別キャラに魅力を感じませんでした。
 共通ルートの日常会話などでは上手くいきかけていただけに、もう少しキャラの魅力を出して欲しかったです。
 声優についてはさすがに素晴らしい方々で、演技もとてもよかったです。
 どの声優もキャラの魅力を引き出そうとしていてよかったです。
 (声優さんの力量にキャラがついていけない珍しい例でした)


<CG>
 どのキャラも可愛く描かれていてよい感じがしました。
 どのキャラもほんわかな感じが漂っているのが印象的でした。
 塗りの方は、鮮やかな色調を多用している感じがしました。
 背景は手抜きまでいかないけどシンプルな感じがしました。

 ・立ち絵
 ポーズ、表情変化など、色々とあります。
 しかし、なぜかゲーム中では立ち絵が変化したり、変化しなかったりします。
 まぁ、テキストウィンドウの横にある場所で表情変化などが表示されるから特に問題の方はありませんけど…。
 気になった点としては、まともに立っているCGが少ない事です。
 なぜか、首を少し曲げたり、体を曲げたりしたCGばかりで普通に直立しているCGがあまりないことが印象的でした

 ・HCG
 かなりエロく描かれていてよい感じがしました。
 特に尻や、尻のラインがぐっと来るものがあります。
 個人的には凌辱シーンのCGがお薦めです。
 表情などが凌辱感溢れていてよい感じがしました。

 愛液・精液については、しっかり描かれていてよい感じがしました。
 しっかりとトロトロ感が描写されていて精液らしい精液になっていてエロく感じました。
 精液の演出も、精液の掛かり方がとてもエロくてよかったです。
 顔射シーンなどは必見です。
 また、連発シーンではしっかりと精液を描き足していてよかったです。
 ただ、愛液についてはまったく描かれていなくて残念です。


<Hシーン>
 全体的にはかなり濃いHシーンがが楽しめるかと^^;
 音楽、CGはHシーンをより一層盛り上げている感じがしました。
 尺の方はやや長めです。
 テキストの方は会話がメインになって作られている感じがします。

 恭介ルートのHシーンは普通にフェラと挿入といった感で特に目新しい感じもなく、普通のHという感じがします。
 また、尺の割にはCGが少なく、Hシーンを補えていない感じがしました。
 逆にリョウトルートのHシーンはかなり楽しめます。
 鬼畜とまではいかないものの、情け容赦なく犯すので、かなり凌辱シーンとしてよいかと。
 キャラのいたぶり方もよいのですが、キャラの無力な抵抗心がかなりそそられるものがあります^^;
 また、キャラの堕ちていくシーンもなかなか楽しめました。
 ただ、キャラによってはあっけなく堕ちるキャラもいるのが残念でした。
 また、こちらも時々尺の割にはCGが少ない感じがしました。


<BGM>
 BGMは全部で19曲、うち2曲がボーカル曲。
 可もなく不可もなく…といった感じに仕上がっています。
 別にBGM単体で聴きたいような曲はなく、BGMはBGMに徹しているといる感じが強いです。
 ただ、演出に置いては上手だと感じました。
 どの場面でも雰囲気に合ったBGMが使用されており、シナリオを盛り上げるのに一役買っています。
 何気ないシーンもBGMのお陰で盛り上がっているといっても過言ではありません。

 ボーカル曲は「arcane」、「Longing」2曲。
 どちらの曲もかなりよい出来になっています。
 「arcane」の方は、パワフルな感じな歌ですが、その中にどこか寂しげな感じがしてよい感じがします。
 かなり聴き応えはあると思います。
 「Longing」、前奏を聴く感じではかなり明るくよい感じがするのですが、歌が始まると拍子抜けするような…。
 何というか、歌自体はとても明るく歌ってノリノリな歌になっているのですが、歌手の高音の声に違和感を感じました。
 ただ、不思議と何回も聴いているうち、とてもよい歌に感じました…不思議なことも…。
 ボーカル曲、2曲に関してはとてもよい感じに仕上がっています。


<OPムービー>
 素晴しいの一言に尽きます。
 ゲーム全体の雰囲気をよく表していると思います。
 また、ゲームの謎めいた雰囲気がとてもよく出ていて、直ぐにでもプレイしたくなりました。
 キャラもいろいろと出てくるのですが、謎めいた感じはもちろんの事、どこか寂しげな、切なそうな感じがよりキャラの魅力を高めています。
 ボーカル曲の方もムービーと合っていてよいと感じました。


<総評>
 ロボシナリオ、キャラ萌え、凌辱ゲームが好きな方にはお薦めです。
 シナリオについては個別ルートが薄いですが、それなには楽しめると思います。
 もう少し個別シナリオを盛り上げれば、かなり良いゲームになったと思います。
 それだけが、残念でなりません。
 典型的な煮詰めれば良作になるのに作品と言った感じが強いです。
 Hシーン、BGM、CGに関してある一定のレベルは超えているので大丈夫かと。
 凌辱シーンはぜひ、堪能してください。
 あのキャラ達の無力までの抵抗感…とても良いです^^;


<あとがき>
 とても面白ゲームをプレイしてしまいました。
 正直地雷だと思いつつ買ったので、ある意味完全に期待が裏切られました。
 OPムービーに関しては素晴しいの一言に尽きます。
 むしろ、そのままあの雰囲気をゲームにしたら間違いなく良作だと思います。
 それぐらい、OPムービーは素晴らしいです。
 シナリオは若干王道過ぎる感じはしますが、逆に言えばシナリオに不安を覚えなくて安心かも。
 バトルADVに関しては期待しない方が良いです^^;









   尽くしてあげちゃう5〜求める乙女たち〜    (とっぷがんさんのレビュー)   評価: 6.5 
▼ タイトル 尽くしてあげちゃう5〜求める乙女たち〜
▼ ブランド トラヴュランス
▼ ジャンル AVG
▼ 対応OS Win98/Me/2000/XP
▼ メディア CD-ROM
▼ 定価 税込\9,240(税抜\8,800)
▼ 発売日 2005/01/28
【 CG観賞モード 】  あり
【 シーン観賞モード 】  あり
【 BGM観賞モード 】  あり
【 メッセージスキップ 】  あり(未読・既読判別あり)
【 メッセージ履歴機能 】  あり(音声リピートあり・ホイール対応)
【 選択肢リターン機能 】  なし
【 オートモード 】  あり
【 ヒント機能 】  なし
【 セーブ数 】  50個
【 エンディング数 】  7個
【 ディスクレス起動 】  不可


<あらすじ>
 俺は北沢政紀(きたざわまさき)、大学の3年生だ。
 小学校からずっと男子校と言うことで、イマイチ女性関係に不自由なのが悩みだが……そんな俺がいきなり女子校に通うことになってしまった!?
 実のところ、単位の為の教育実習なのだが……その学校というのが、この界隈で「超お嬢様学校」と名高い『聖ミカエル女学園(通称ミカ女)』なのだ。
 そもそも俺の通う男子校『池ノ上学院(いけのうえがくいん)』とはご近所で馴染みも深い……。
 本来なら女子校潜入にウハウハというのが世の常なのだろうが……俺にはちょっとばかりヤバい事情があった。

 そう……あれは数年前のこと。
 俺がもっともヤンチャな頃、友達との賭けに負けてこのミカ女に不法侵入したことがあるのだ。
 賭けに負けた俺に与えられた使命は、当時の生徒会長である通称「ミカエルの姫百合」と呼ばれる3年生女子の水着写真を撮ってくることだった。
 カメラを手に決死の潜入! しかし……俺は守衛に見つかりそうになり、中等部の敷地へ逃げ出すも、不注意で怪我をしてしまったのだ。
 そんな俺を助けてくれたのは……ご近所に住む綾瀬ちゃんと、その友達だった。
 彼女達は俺を守衛から庇ってくれただけではなく、ちゃんと傷の手当てまでしてくれた……
 俺はそんな彼女達に、せめてものお礼を申し出て……いささかキザだったが、彼女達に触れるような軽いキスをして、颯爽と去ったのだった。

 ……と、そんなコトもあり、俺はいまだに彼女達に頭が上がらないというのに、半ば強制的にミカ女への実習がトントン拍子に決まってしまう。
 うぅぅ……さすがに気まずい……。
 しかし、久し振りに出会った彼女達は、今やミカ女の生徒会でもある「白百合会」の幹部で、正に全校生徒の憧れ的存在になっていた。
 た、確かに全員魅力的に成長して……お、お兄さんは困っちゃうなぁ……。


<キャラクター>
高井 綾瀬(たかい あやせ) CV:西田こむぎ
 聖ミカエル女学園の2年生で、学生会である『白百合会』のメンバーのひとり。
 いつもハキハキ元気いっぱいで、ややボーイッシュだがバストも大きく、下級生から人気急上昇中。
 成績はそこそこだが運動神経は抜群で、武道全般(特に拳法)は校内一の実力を誇る。
 悩まずくじけず前向きな性格で、小動物を思わせる。
 疑う事を知らないピュアな心の持ち主。
 莉菜とは幼稚舎の頃からの付き合いで、正に親友。
 主人公とは今までもご近所としての付き合いはあり、主人公の父親にはいたく気に入られている模様。
 純粋に「政紀ちゃんのお嫁さんになる!」がスローガンで、でも他の女の子とライバル関係になるのが少々辛いところ。

駒場 莉菜(こまば りな) CV:凪喜楓夏
 聖ミカエル女学園の2年生で、やはり『白百合会』のメンバーのひとり。
 思慮深く成績優秀なので、下級生からは「百合様」の名前で呼ばれ、実質白百合会のリーダー。
 上品で優雅、実家も公家の血を引く名家で、当人も幼稚舎の頃からミカエル一筋。
 しかし、病的に綾瀬にぞっこんで、「超絶可愛らしいですわ〜」が口癖。
 実のところかなりの陰謀好きで、影で弱みを握ったりしては悦には入る事しばし。
 レズではないが綾瀬が好きなので、タチ役になる事も吝かで無し。
 主人公に対してはとにかく積極的ではあるものの、「好き」と言われるとふにゃふにゃになってしまう模様。

三鷹 シルク(みたか しるく) CV:春日ほのか
 聖ミカエル女学園の2年生で、やはり『白百合会』のメンバーのひとり。
 高飛車で絵に描いたような威張りんぼだが、サバサバしていてどこか男っぽく、金髪碧眼のルックスもあり、これまた下級生に大人気。
 負けず嫌いでやたら熱く、とにかく素直になれないタイプ。
 しかし、実は寂しがり屋で甘えん坊だったり。
 実家は割と大きな会社の社長で、父と母の3人で暮らしているが、隔世遺伝らしく金髪碧眼は当人のみ。

西永 はるか(にしなが はるか) CV:高橋美都子
 聖ミカエル女学園の2年生で、やはり『白百合会』のメンバーのひとり。
 大人しく真面目で、とにかく控えめなタイプで、みんなのお母さん的なまとめ役。
 無言実行の寡黙な性格で、人見知りをしがちだが、とにかく頑張り屋さん。
 やや妄想癖があり、いわゆる夢見る乙女チックな一面もあるのだが、それを表に出すのはかなり恥ずかしいらしい。
 実のところかなりの人見知りで、口癖は「あのあの……」。
 とにかく内向的で、なんでも自分で何とかしようと考えてしまう事しばし。
 他のメンバーの明るいところや行動的なところに憧れ、かつ自分は駄目な娘だと、ちとコンプレックス気味。
 悩みは自分の地味な所と、爆乳(良く痴漢に遭う)。
 シルクの幼馴染でもあり、すでにお互い親友と思っている。

浜田 美弥子(はまだ みやこ) CV:歌織
 聖ミカエル女学園のシスターで、一般教科及び道徳面を教える教師でもある。
 真面目で意固地で融通が利かないが、生徒想いで慈愛の精神が強いのも確か。
 生活の乱れには特に厳しく、生徒の自主性尊重をモットーとする白百合会とはよくぶつかる。
 ※特に莉菜やシルク。
 若い男性という事で主人公と、主人公と同じ教育実習生の渋谷孝弘には特に厳しく接しているようだ。
 実のところ、若い男性に興味津々で、日夜そんな自分を戒めている。
 しかし、シスターとして神に身を捧げるか、女の幸せを掴むかで、真剣に悩んでいるのも確か。


このホームページはトラヴュランスより一部文章を抜粋しています。
素材の著作権はトラヴュランスに帰属します。



<購入動機>
 デフォ買いメーカーです。
 (志水直隆氏原画限定)


<ゲーム概要>
 ゲームスタイルは、会話選択形式のオーソドックスなADVゲーム。
 ゲーム期間は、主人公が教育実習に来てから修了するまでの約2週間です。

 攻略対象キャラは、生徒「綾瀬」「莉奈」「シルク」「はるか」の4人と、シスター「美弥子」の1人。
 5人ともそれぞれ個別EDが1つずつあり、その他にハーレムEDが2つあります。
 難易度は、個別ルートはそれ程難しくありませんが、ハーレムルートはかなり歯応えがあります。
 選択肢は1回当たり、50個弱位です。

 プレイ時間は、個別ルート各1時間30分位(初回はプラス6時間)、ハーレムルート全部で1時間30分位、と言ったところでしょうか。
 ※CVすべて聴いた場合


<システム補足>
 メディアはCD−ROM2枚。
 インストールで使用するHDDは、約1.1GB。
 尚、ゲーム起動の都度、認証のためCD−ROMは必要です。

 メニューは一通り揃っていて、特に足りないと感じたものはありません。
 よく使う「セーブ」「ロード」は、今回は1クリックアイコンが用意され、使い勝手も更に良くなりました。
 オートの待ち時間も文字数感応タイプになり、更に実用的になりました。
 キャラ別に音声ON/OFFを選択できるのも親切ですね。
 …【もっとも、OFFにしたいと思う声優さんはいなかったが…(-_-;)】
 ひとつだけ言わせて貰えば、今回はヒント機能が欲しかった…。
 …【ハーレムルート難し過ぎヽ(;´Д`)ノ】

 修正パッチはありません。
 相変わらず発売日当日から安心してプレイ出来ます。
 …【どこまで伸びる、パッチなし記録…(^^)】
 今回もゲーム起動中は特に異常終了もなく、動作は非常に安定しています。


<音声>
 CVは、比較的新人(?)・ベテラン取り混ぜた組合せです。
 …【シルクが出ると知った段階で、春日ほのかさんは当確だったが…(-_-;)】
 キャスティングは的確で、演技もまったくと言っていい程違和感は感じられませんでした。
 逆に、声優さんをイメージしてキャラ設定をしたのでないかと思えるくらいです。
 シルク(春日ほのかさん)の「〜〜であろ?」は予想通りの演技でニヤリとしましたが、綾瀬(西田こむぎさん)の「ちゅ〜〜う」は個人的には『延髄蹴り』という感じでした。
 …【↑そのシーンの直前でセーブして、何十回と聴いていた奴(^_^;)】
 全般的に、皆さんそれぞれの得意分野で伸び伸び演技されている印象ですね。
 他には、犬や猫のCVも声優さんが当てていたのには微妙に笑えました。


<音楽>
 音楽は全部で13曲。(内、ボーカル曲は1曲)
 主題曲「Strawberry Kiss」は、詞:斎藤紀子&山根かつみさん、曲:浅草徹さん、ボーカル:斎藤紀子さんです。
 最近は斎藤紀子さんがボーカルを担当していない作品も出てきましたが、個人的にはやはり斎藤紀子さんの曲を聴くと「さぁ、これからトラヴ作品プレイするぞ〜」と気合が入りますね。
 良くも悪くもイメージが刷り込まれてしまってます(^_^;)
 曲調はアップテンポで、Eギターでリードするお馴染みの曲感。
 イメージ的には、今までのトラヴュランス作品の主題歌を踏襲しています。

 BGMは全部で12曲。
 担当は「山本英樹」さん。
 全体的に明るいイメージの曲調が多いです。
 当然と言えば当然ですが…(^_^;)
 ドラムとベースでしっかりと重低音を形成する、奇を衒わないが骨組みがしっかりしている印象を受ける曲が多いです。
 2・3種類くらいの楽器のみで形成された、シンプルで情感豊かな曲なんかも欲しかったところですが…。
 良かったのは、たぶん一番耳にした「Holy School」、イベント時に流れる「Fizz」あたりです。
 ちなみに、BGMの音質は良好です。


<原画・CG>
 原画は「志水直隆」さん。
 ちょっとタレ目の愛嬌のある顔が特徴的な、トラヴュランスの主力原画家さんです。
 でも今回は、全体的に淡い印象を受ける画のせいか、横を向いた時に異様に尖って見えるキャラの鼻のせいか、いつものに比べてやや違和感を感じました。
 特に、立ち画と一部のイベント画は妙にデッサンが違い、統一感が損なわれていると感じるものも少なくありません。
 単にグラフィッカーが多い事による差異であれば杞憂ですが、このシリーズの当初で感じた「女の子の柔らかさ」が今回は今一つ伝わってきませんでした。
 特に、体のライン等にそれは表れていて、この年頃の女の子の表現としては少しシャープ過ぎるように感じます。
 個人的にはもう少し丸みを帯びた、ちょうど「尽くして1や2」のパッケ画のヒロインくらいのラインが一番しっくり来るのですが…(^_^;)

 CGの塗りや線は特に問題ないと思います。
 ぼかした感じの淡い色使いは、それ自体は綺麗に処理されていると思います。
 ただそれに頼りすぎていて、原色の美しさという点ではやや精彩に欠ける印象ですが…。
 影の付け方や背景画はまずまずという感じですね。

 CG回想モードは、綾瀬:31(13)、莉奈:33(12)、シルク:18(10)、ほのか:25(10)、美弥子:18(8)、その他:81(28)、合計:206(81)、です。
 ※括弧内は、表情パターン別を1つとしてカウントした枚数。
 この内、えちぃCGは約8割に当たる、183(67)です。

 シーン回想モードは、綾瀬:5、莉奈:6、シルク:5、ほのか:5、美弥子:4、その他:10、合計:35、です。


<演出・効果>
 特にありません。


<設定・シナリオ>
 シナリオは「土佐よしひろ」さん。
 シリーズ5作目となる本作品。
 今回のシナリオは、当初からハーレム状態でスタートし、長い長い共通ルートを経て、最後に短い個別ルートに分岐するという流れになっています。
 学園に昔忍び込んだ主人公を匿ったヒロイン達が全員主人公に恋していたりとか、操を捧げたりとか、共有玩具にしたりとか、相変わらず無茶苦茶な設定ですが、その辺は毎度のお約束(^_^;)という事で特に気にはなりません。
 …【慣れというのは恐ろしい…(^_^;)】
 まぁ、いつも通り楽しめたと言えば楽しめたのですが…。

 ただちょっと気になったのが、「尽くす」=「ハーレム」という図式が安易に取り扱われていないかと懸念する点です。
 確かに「ハーレム」は「尽くす」のひとつの最終形とは思います。
 でも「尽くす」の行き着く先が全て「ハーレム」とは限りません。
 本来「尽くす」の根底にあるものは「一途さ」であり、その「一途さ」を実感できて初めて男は「尽くされている」と感じるのではないでしょうか。
 それは女の子の数とは関係ないはずです。
 もし、共通ルートを「ハーレム」にしたので、これは「尽くしてあげちゃう」のタイトルが相応しいと言うのなら、少し違うのでは?と言いたい。
 それは単に短絡的な大鑑巨砲主義の発想ではないかと思います。
 今作ではこの「一途さ」の表現をあまり感じられなかった事が少し残念でした。
 そしてそれに付随する事ですが、共通ルートが「ハーレム」状態であるが故に、個別ルートクリア後にプレイできる本来の「ハーレムルート」に新鮮味を感じられなかった事も残念でした。

 もうひとつ気になったのが、作品タイトルとのアンマッチ。
 この「尽くしてあげちゃう」は、本来女の子側からの立場の表現であり、主人公は「尽くされる」立場のはずです。
 ですが今作では、単にエッチに興味深々な女学生が主人公に迫り、挙句の果てに共有玩具にしてしまうという感じで、「尽くしてあげちゃう」と言うよりは「遊んであげちゃう」もしくは「教えてあげちゃう逆バージョン」という印象ですねぇ…(^_^;)
 ライト感覚のシナリオだからそんなに大げさに考える必要がないかもしれませんが、タイトルが分かれてそれぞれシリーズ化されている以上、そのタイトルに合った作風にするというのは最低限必要な事だと思います。

 更には、難易度の設定。
 個別ルートは基本的にそのキャラに好意的な選択をすればまずクリアできると思いますが、ハーレムルートへの分岐はかなり骨が折れました。
 各キャラの好感度を均一にすればいいのだろうと予測はつきますが、実にこれが難しい。
 選択肢も結構クセがあるので、なかなかうまく調整出来ませんでした。
 メインである個別ルートが易しくて、おまけであるハーレムルートが難しいというのは、本来逆ではないかと思います。
 …【10回やって駄目だったので、その後2週間放置しました…(^_^;)】

 個人的には、ワンパターンとの謗りを受けようとも、個々のキャラの「一途さ」が表現される事がこのシリーズに期待するものであり、「ハーレム」はあくまでその延長にある外伝的なものが望ましいと考えます。


<えちぃシーン>
 回数はキャラ1人当り3〜5回。(個別ルートのみの換算)
 テキスト量は1回当り10分弱と短めで、内容的にはアッサリ表現です。
 …【まぁ、これも持ち味ですが…(^_^;)】
 純愛:陵辱の比率は10:0
 …【書くまでもありませんね…(^_^;)】

 シチュエーションは、自治会の館、主人公の部屋、校舎裏、屋上、プール、礼拝堂、南国ホテル、テニスコート、莉奈の屋敷、裸エプロン、コスプレ、等々…。
 舞台が学園なので、当然学校関係施設が多いです。
 南の島や高原の別荘なんてのもありますが、これはブルジョワだからと言うよりも、エロシチュを増やすために強引に展開させたと見るべきでしょう。

 バリエーションは、正常位、フェラ、後背位、立位、側位、バイブ、騎乗位、座位、レズ、双頭バイブ、3P、4P、5P、等々…。
 ALL和姦なので、当然ソフトなプレイばかりです。
 共通ルートがハーレム状態なので、複数プレイの比率が高く、レズプレイ⇒乱交のパターンが多いですね。
 単独プレイは主に個別ルートに分岐して以降が主体になります。

 全体的には、健康的な和姦という感じでしょうか。

 処女率は100%。
 ビジュアル的にも表示されます。
 …【えぇ、えぇ、それはもう痛々しいほどに…(^_^;)】


<総評>
 一言で言えば「お気楽ハーレム系」という感じですね。
 「尽くす」と言うよりも「遊ばれる」という印象の作品です。

 シナリオは、例によって有って無きが如しの強引な展開&ご都合主義満載です。
 エロは、純愛系としては濃い部類ではあるものの、エロ重視としては物足りない中間的な位置に存在します。
 音声・システムは良い感じですが、原画・CGはややパワーに欠けた印象を受けました。
 音楽はいつも通りという感じですね。
 演出面は寂しい限りですが…。

 この作品は、エロゲ初心者やハーレムが好きという方に取り合えずお薦めします。
 ですが、「尽くされたい」と期待して購入すると肩透かしを食らうかもしれません。
 気楽な作品を、という事であれば問題有りませんが…。

 シリーズも長期化して、やや迷走している感を受けた本作品。
 トラヴュランスの看板タイトルだけに、今後の展開が注目されると思いますが、そろそろ原点回帰が必要な時期なのかもしれません。
 今一度、タイトルの持つ意味を考えて欲しいと切に願うところです。


<お気に入りのキャラ>
綾瀬 莉奈 シルク ほのか 美弥子
シナリオ
性格
音声
CUP
えっちぃ
合計 38 34 37 37 34
 と言う事で『綾瀬』です。


<10点満点での総合評価>
シナリオ ハーレムベース
原画 やや精彩を欠く
CG まずまず
キャラ 一途さに難有り
音声 好キャスティング
音楽 安定感有り
システム 安定稼動
演出 特になし
エロ 純愛系高レベル
ボリューム 総プレイ時間15時間
合計 68
 と、言う事で『6.5点』とします。

最後に一言:「シルクさん、あんた何処にでも出てきますな…(^_^;)」